労働環境改善、作業者のモチベーション向上対策を発表 東電臨時会見「汚染水・タンク対策本部」会見 13:30 2013.11.8

記事公開日:2013.11.8取材地: テキスト動画
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 2013年11月8日(金)午後13時30分より「汚染水・タンク対策本部」会見が開催された。廣瀬 直己 社長は、福島第一原発作業者の労務費を1万円から2万円に増額する、厚生施設を改善するなど”緊急の安全対策”を取りまとめ、発表した。

■全編動画

  • 日時 2013年11月8日(金)13:30~
  • 場所 東京電力本店(東京都千代田区)

 廣瀬 直己 代表執行役社長兼汚染水・タンク対策本部長は、原子力規制庁長官指示や、原子力規制委員長会談の指摘を受け、廃炉へ向けた労働環境改善や作業者のモチベーション維持、汚染水対策を取りまとめ発表した。

 労働環境改善としては線量の低減策を実施し、全面マスク省略エリアを拡大すること、多核種除去設備(ALPS)の改善による水処理速度の加速化が挙げられた。

 同時に新事務棟や大型休憩所、給食センターの新設など厚生施設の改善が挙げられると共に、作業者の労務費、社員手当の増額が発表されタ。現在1日に1万円の労務費を2万円に増額するという。但し、東電が元請けに支払う金額の増額であり、末端の作業者にきちんと支払われる担保はない。この点を他社記者が質問したが、明確な回答は得られなかった。

 今年2013年の夏以降、タンクからの漏洩などが相次ぎ、現場のマネジメント能力が低下しているという指摘があった。それを受け、東電はローテーションによる社員の人材力強化と、他部門や他社から受入れで人材力を増強する対策を発表した。220名を増加する予定で、既に200名を配置済。

 設備面でも改善策が盛り込まれた。震災後の対策で仮設の設備が多くある。これらを順次恒久化し、長期間安全に使用できるようにする。

 更に、発電所設備の対策として次のような項目が打ち出された。

 ・雨水対策として、タンク堰を嵩上げし、溢れさせない。B排水路を暗渠化し、海洋に放出しない

 ・タンク貯留水漏えいの原因と対策として、フランジ型タンクを溶接型タンクへ順次リプレイスするが、それまでコーキングやシーリング材により止水する、パトロールを継続し、11月末までに個々のタンクに水位計を設置する予定

 ・タンク増設計画、リプレイス計画として、Jエリアにタンクを増設し、H27年度末目途に貯蔵容量を合計80万トンまで増やす。また、H27年度中にフランジ型タンクを溶接型タンクにリプレイスする。

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以下、東京電力ホームページより、リンクを表示

会見の開催案内

「汚染水・タンク対策本部 記者会見」(11月8日午後1時30分~)の開催について

 本日(11月8日)、午後1時30分から、汚染水・タンク対策本部会見を開催させていただきます。

東京
 ・開催日時:平成25年11月8日(金)午後1時30分~午後3時
 ・開催場所:本店本館1階大会議室
       (受付は午後0時30分から開始)
 ・会見者:代表執行役社長 廣瀬 直己(汚染水・タンク対策本部長)
      代表執行役副社長 相澤 善吾(汚染水・タンク対策副本部長)
 ・内 容:福島第一原子力発電所の緊急安全対策について

福島
 ・開催日時:平成25年11月8日(金)午後1時30分~午後3時
 ・開催場所:福島県庁 福島県政記者クラブ
 ・会見者:代表執行役副社長 石崎 芳行(福島復興本社代表)
      執行役員福島第一安定化センター所長 高橋 毅
 ・内 容:福島第一原子力発電所の緊急安全対策について

 なお、東京における「原子力定例会見(午後5時30分~)」、および福島における「定例レク(午後6時~)」は、通常通り、開催させていただく予定です。

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