【特集】記者クラブ問題

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 新潟県庁での泉田知事の会見について、新潟県政記者クラブが、加盟社以外のメディアの知事への質問、インターネット中継を許可していない状況が続いていることを受けて、8月28日、泉田知事とIWJ代表の岩上安身が面会。岩上が、IWJと県政記者クラブ・常任幹事である新潟日報社とのこれまでの経緯を知事に伝えたところ、泉田知事の判断により、5日の定例会見後に、記者クラブ以外のメディアも自由に取材できるよう、オープンなメディア懇談会が開かれることになった。IWJは、このメディア懇談会を中継し、泉田知事への質問も行った。

 新潟県庁での泉田裕彦知事の会見について、新潟県政記者クラブが、加盟社以外のメディアの知事への質問、インターネット中継を許可していない状況が続いている。

 この状況を受け、8月28日、泉田裕彦知事とIWJ代表の岩上安身が面会。岩上安身が、IWJと記者クラブの常任幹事である新潟日報社とのこれまでの経緯を知事に伝えたところ、状況が一転。泉田知事の判断により、定例会見後、記者クラブ以外のメディアも自由に取材できるよう、オープンなメディア懇談会が開かれることになった。

 IWJは、この問題を追いかけるため、新潟県庁の記者クラブに、7月31日の泉田知事定例会見の取材を申し入れた。結果、会見への参加は認められたものの、知事へ質問は「(記者クラブの)加盟社以外はできない」と禁じられ、生中継も「無理です」と、録画の撮影しか許可されなかった。

 さらには、8月8日に行われる次回の知事定例会見の取材を申し入れた際にも、幹事社の新潟日報から、「31日の会見の際、おたくの記者から挨拶がなかった。社会人としてどうなのか」と、はるかな高みからご叱責を受けた。恐れ入るしかない。他のメディアに対して質問する権利を一方的に封じておいて、「挨拶がない」である。記者クラブ様は、いったいどれだけお偉いのか。

 「新聞やテレビは、記者クラブという形で独占的に情報を吸い上げ、それを加工し、重みづけまでして流通させている」。田中氏は、このように切り出して、ニュースの価値判断を新聞社やテレビ局が行ない、それが国民に一方的に送りつけられる報道システムに疑問を呈した。そして、「インターネットがない時代は、人々はそれに甘んじるほかなかった。だが、ネットの普及を背景に、情報の授受が簡便に行える環境が整備されてきた。現在では、誰もが、加工されていない生のニュースに接することができる」と続けた。

 次に、IWJ設立までの経緯を説明した岩上は、日本のマスメディアの特性について触れた。特権的に行政、官僚と結びついている記者クラブ制度の問題点を指摘し、「国家権力と結びついて情報を伝えることが、自分たちの使命であると、彼ら記者クラブの人間は本気で思っている。しかし、メディアは国家のためのものではない。僕らは主権を持っているのか、国家主権は保持されているのか、大変危うい状況にある。国家主権と国民主権、デモクラシーとインディペンデントは不可分である」と述べた。そして、「近代以前のメディアの形は、人々の集いと語らいだった。だから、IWJを立ち上げてネットで情報を伝えると同時に、全国を歩いて、人と対面して情報を伝えている」と話した。

 上杉氏は「当協会はメディアとは違う。記者クラブ制度の弊害には、1999年くらいから疑問を持ち、外国人特派員記者クラブをモデルに、ジャーナリストの神保氏と共に自由報道協会を立ち上げた。今は、マスコミや記者クラブが出さない情報が求められる。つまり多極化、多様な情報こそが民主主義の健全性、言論空間の自由を保つことができる。その趣旨のもと、当協会は、公正な記者会見の開催、政府や記者クラブへの会見申し入れの運動、平等な記者クラブ制度の確立などを目ざす」と語った。

 2012年5月4日(金)、IWJ北海道が北海道を中心に取材・執筆活動を続けるフリーライター、小笠原淳氏を札幌市内でインタビューした。小笠原氏は現在42歳。「今の仕事を続けることに高邁な理由があるわけではない」と自嘲する彼だが、記者会見(記者クラブ)の閉鎖性を問題視する姿勢は、東京を主戦場にするフリージャーナリストと何ら変わりはない。

 2011年1月21日、片山総務相の記者会見です。会見後、岩上安身は総務省記者クラブの幹事社のお二人と話し合いをもちました。

 2010年1月19日(火)、原口一博総務大臣オープン記者会見の模様。冒頭に地域主権戦略大綱、消防職員の団結権のあり方、地方公務員給与の「渡り」の再調査、言論の自由に関連したクロスメディアの所有規制についての報告。質疑応答ではクロスメディアの問題点について述べた上で、規制に関する議論の必要性に言及した。

 2011年1月14日の片山総務相会見です。

 29分40秒から、畠山理仁氏がUstream視聴者からの質問の代読。阿久根市の公務員の給料が民間よりも高いことについて。32分15秒から、寺澤有氏による、国民の知る権利と情報公開について質問。43分30秒から、再び畠山理仁氏による、記者会見オープン化についての質問があります。

 会見後、フリーランスの皆さんにカメラマンがお茶に誘っていただきました。

 1月7日に畠山理仁氏が二度目の総務大臣会見Ustream中継した翌日、総務省記者クラブより畠山氏にクラブ総会の結果を1月11日の朝、総務省記者クラブ内掲示板に貼り出される予定との連絡がありました。11日、岩上安身は総務大臣会見の前に、総務省記者クラブの掲示板で、どのような結果になったのか確認しました。

 また、総務大臣会見の後、会見終了後、フリーランスの記者は松田浩樹広報室長へ申し入れを行いました。その模様を撮影した動画も後段に掲載しています。

 畠山氏は、1月5日に総務省会見をUstream配信したのに続き、1月7日の会見で、再び会見のインターネット生中継をされました。

 今回は事前通告の上、総務省記者クラブの「個人で会見に参加する者は動画撮影禁止」のルールに挑戦しています。

 2011年1月5日、片山総務大臣記者会見で、フリーランスライターの畠山理仁氏が許可されていない動画撮影とインターネット配信を行いました。現場で何が起きたのか、なぜ畠山氏はそんな行動をとったのか、大臣や記者クラブのリアクションはどうだったのか。IWJの事務所でお話をうかがいました。