┏━━【目次】━━━━
┠■はじめに~3月のご寄付の確定値が出ました! 1日から31日までに253万1200円(104件)で、月間目標額の72.3%にとどまりました。27.7%の不足でした! IWJは文字通り「存立危機事態」が続いています! IWJはブレることなく真実を報じ続けてきましたが、存続できるかどうかは、皆様からの会費と、ご寄付・カンパにかかっています! どうぞ皆様、緊急のご支援をよろしくお願いいたします!
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┠■「針ネズミ」のように、米軍の接近を寄せつけないイランのドローン・ミサイル戦略は、米国が中国の対米軍事戦略について、A2AD(「接近阻止・領域拒否」=Anti-Access/Area Denial)と命名した戦略と酷似している! 米軍がイランのA2ADを崩せるか否かは、東アジアにおける米中戦争の試金石となる! しかも、イランは陸上のゲリラ戦を想定した「非対称戦略」の2段構え! 米国が上陸部隊を送り込めば、イランは、非対称戦・ゲリラ戦を展開する! 他方でイスラエル国防軍は、危険な任務を米軍に委ねっぱなし(バックパッシング)!!
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┠■【本日のニュースの連撃! 2連弾!】
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┠■【第1弾! トランプ大統領は中東外交を「身内」の2人のユダヤ人、ウィトコフ特使とクシュナー氏に全面委任!! ミアシャイマー教授は、この2人を「筋金入りのシオニスト」「イスラエルの弁護士」「イスラエルの工作員」と指摘!】娘婿のクシュナーと長年の親友の不動産業者であるウィトコフに米外交を委ねるトランプ大統領は、一方で米国の政治・軍事エリートを次々と粛清! 就任直後にブラウン統合参謀本部議長と5人のペンタゴン幹部を解任! 今年4月には、エプスタイン・ファイルを公開したボンディ司法長官を更迭し、ラトニック商務長官、チャベスデリマー労働長官、パテルFBI長官、ギャバード国家情報長官らも解任候補に!!
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┠■【第2弾 サウジアラビアとウクライナの国防省が正式な「防衛協力協定」に署名! カタール、アラブ首長国連邦も続き、湾岸諸国とウクライナが軍事面で結びつく!】湾岸諸国にドローン戦術を売り込むゼレンスキー氏! イランを支援するロシアと湾岸諸国を支援するウクライナが中東でも対決!! ウクライナ戦争の敵対構図とイラン侵略戦争の敵対構図がつながる! 地域戦争を超えた世界大戦化への第一歩となる懸念!!(『ロイター』、2026年3月27日ほか)
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■はじめに~3月のご寄付の確定値が出ました! 1日から31日までに253万1200円(104件)で、月間目標額の72.3%にとどまりました。27.7%の不足でした! IWJは文字通り「存立危機事態」が続いています! IWJはブレることなく真実を報じ続けてきましたが、存続できるかどうかは、皆様からの会費と、ご寄付・カンパにかかっています! どうぞ皆様、緊急のご支援をよろしくお願いいたします!
IWJ代表の岩上安身です。
IWJの第16期は、4月で9ヶ月目に入りました。
3月1日から31日までのご寄付は、253万1200円、月間目標額の72.3%いただきました。これは暫定ではなく、確定値です。ご寄付いただいた皆様には、厚く御礼申し上げます。ありがとうございます。
ただ、月間目標額には届かず、27.7%が不足することになりました。3月も赤字となったことに変わりはありません。
昨年8月から始まったIWJの第16期は、1月末で上半期が過ぎましたが、6ヶ月連続して、ご寄付・カンパによるご支援は、月間目標額を大きく下回りました! 上半期だけでも赤字幅は、約1千万円を超えています。
この赤字は、岩上安身個人の私財を投じてカバーしてきましたが、このまま日毎に増えてゆく赤字を埋め続けてゆく貯えはありません。
赤字がこれ以上、拡大しないうちに、会社を早々に精算するべきなのか、それともまだ継続すべく粘るべきなのかという問いは、変わることなく、経営者である私に突き付けられています。
このままでは、やはり、IWJの活動に終止符を打たざるをえないのか。
それとも、もっと思いきり支出を減らしたならば、なんとか収支をあわせて存続させることができるのか。
私としては、大幅にダウンサイズした上で、IWJを続けていきたいという思いを、まだ捨てきれずにいます!
日本が未曽有のエネルギー危機に瀕しているのに、政府が動かない状況を見ていると、我々だけでも世論に訴えていかなければ、という想いに駆られます。
そのためには、IWJをお支えくださってきた皆様のご助力、お力添えが、ぜひとも必要となります!!
コロナの際に経営が危機に至った時に、私、岩上安身が会社に貸しつけたお金のうち、返済されていない残高がまだ約1100万円残っています。それと、コロナの時の特例で自治体が利子を補助してくれて、無利子で金融機関から借りたお金も、あと返済が約1800万円残っています。
金融機関からの借り入れは、会社がつぶれようが、待ったなしで返し続けなければいけません! 保証人は岩上安身個人となっています。
つまり2900万円もの借入金が、まだ残っており、それが最終的には私、岩上安身個人の肩にのしかかってくる、ということです。その上でさらに今期は、現時点でも1000万円を超える赤字が出ている、ということになります。
合計すると4000万円近い負債となります。個人としては、これ以上、赤字が増えていけば、背負いきれなくなります!
それでも、この狂気の時代に、IWJとして皆様にお伝えしたい正しい情報は山ほどあります!
イランが米国とイスラエルに侵略され、日本だけでなく、全世界が、かつてないエネルギー危機に見舞われつつあるというのに、高市政権を筆頭に、イランだけを非難し、国際法違反の米イスラエルの侵略を正当化し、歓迎さえしているかのような、愚かな政府見解や報道や情報があふれかえっています。
そうした報道・論評は、共通して、イスラエルと米国にまたがって存在するシオニスト達の存在と支配的な影響力、その戦争犯罪の責任について、見て見ぬふりをして、頬かむりしています。
先日、あるメガバンクの管理職の方と話す機会がありました。
金融市場における最大のリスク要因は、トランプ大統領の気まぐれにあるとはいえ、11月に米国では中間選挙を控えており、イラン戦争は早期に終結して、エネルギー危機とインフレの脅威は小幅にとどまる、との見通しを話されていました。
もちろん、その方個人の見解ではなく、そのメガバンク全体の投資戦略分析にもとづく見通しです。
正直に言って、そのような見通しは、楽観的過ぎると思われます。
メガバンクの分析資料として示された、1970年代から現在までの地政学リスクとS&P 500(米国株式市場の代表的な株価指数)との相関関係を分析した資料では、S&P 500に最も大きな悪影響を及ぼした地政学リスクは、湾岸戦争でも、米同時多発テロでも、イラク戦争でも、ロシアのウクライナ侵攻でもなく、第1次石油危機の引き金となった、1973年の第4次中東戦争だったのです!
石油危機ほど、大きな地政学リスクはない、という確かな証拠です。これほど確かな分析資料を手にしながら、地上部隊をホルムズ海峡に集結しつつあるトランプ大統領が、米国の中間選挙を気にして、イラン戦争を早々に手仕舞いにする、という決断を下せるのか、その結果、うまいことエネルギー危機もインフレも回避できるのかといえば、極めて難しいと考えるのが妥当でしょう。
1973年の第1次石油危機のときには、ホルムズ海峡は封鎖されていませんでした。石油はOPEC(石油輸出国機構)が原油価格を約4倍に引き上げたとはいうものの、値上がりした石油は供給されていました。
また、時の田中角栄内閣は、ユダヤ系米国人であるヘンリー・キッシンジャー国務長官からの、対米従属外交を迫る強い圧力をはねのけて、アラブ諸国との独自外交を貫き通し、石油を確保して、この危機を乗り越えたのです。
現在の高市政権のような、「対米追従」一点張りの「媚米」外交姿勢とは、同じ自民党政権とはいっても、まったく違っていました。
それは、日本の国民のために仕事をするのが日本の政治家だ、という気概が、当時の自民党の政治家にはあったためでしょう。小泉政権や、安倍政権、そして現在の高市政権に至るまで、そのような気概は、すっかり失われています。
と同時に、政治家も官僚もマスメディアも、いまだに、米国こそが、世界最大の権力者であり、世界の「主役」である、という誤った認識から抜け出られないでいる点も、「対米従属」外交を続けていく、大きな原因となっていると思われます。
米国の外交政策を牛耳っているのは、イスラエルと、米国内のイスラエル・ロビーです。その傾向は年々強まり続け、トランプ政権では、頂点に達しています。
「陰の主役」であるイスラエルと、イスラエル・ロビーは、中間選挙や大統領選挙で、共和党が敗北し、民主党が勝利しようとも、影響を受けません。どちらの党にも多額の献金という「保険」をかけており、その選挙結果に関係なく、米国政権には「イスラエル・ファースト」の外交政策をとらせ、中東ではイランとの平和的共存などという政策を米国にとらせません。
彼らはパレスチナ人とも、イランとも、最終的にはアラブとも、トルコとも、平和共存を望まず、中東における圧倒的に優越的な支配だけを望んでいます。
こうした、未来の見通しを見誤るような、「正常化バイアス」のかかった「楽観的」分析・情報・報道・論評が、日本でも、欧米でも、多すぎます。その歪みをただす、カウンターの情報を、IWJは伝え続けていかなければならないと思っています!
何よりも世論を変え、高市政権と日本政府に、代替の石油確保の道を早急にとらせないと、迫り来る石油危機の津波に、我々日本国民丸ごとのみ込まれて、つぶされてしまいます!
私もスタッフも、真実を伝えるために全力を尽くしていますが、今は、IWJの活動が続けられるか、停止せざるをえないのかの瀬戸際です!! どうぞ皆様、IWJの存続のために、緊急のご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします!
岩上安身 拝
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みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル
城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル
ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
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■「針ネズミ」のように、米軍の接近を寄せつけないイランのドローン・ミサイル戦略は、米国が中国の対米軍事戦略について、A2AD(「接近阻止・領域拒否」=Anti-Access/Area Denial)と命名した戦略と酷似している! 米軍がイランのA2ADを崩せるか否かは、東アジアにおける米中戦争の試金石となる! しかも、イランは陸上のゲリラ戦を想定した「非対称戦略」の2段構え! 米国が上陸部隊を送り込めば、イランは、非対称戦・ゲリラ戦を展開する! 他方でイスラエル国防軍は、危険な任務を米軍に委ねっぱなし(バックパッシング)!!
2月28日、米国とイスラエルが、イランに対して国際法違反の「予防戦争」を仕掛け、奇襲攻撃によって、最高指導者ハメネイ師を殺害して、4月7日で39日目となります。
この無惨な「斬首作戦」によって、イランの「邪悪」な「独裁」的政治体制は、ただちに瓦解するというのが、米イスラエルの当初の見込みであり、卑劣で、無法な侵略戦争を「正当化」する根拠でしたが、その目論見は大きく外れました。
イランは、最高指導者のハメネイ師や、革命防衛隊のトップらが「殉教」しても、ただちに、後任の人材がポストにつき、「独裁者」個人や軍事指導者トップの指令のみで動かされるのではなく、各軍管区に権限を分散させ、独自の判断で、イスラエルと米国に素早く反撃を行ってきました。
これが、「モザイク防衛体制」と呼ばれる、イランのレジリエンス(復元力)の強さの秘訣と言われています。
※「殉教する覚悟だったハメネイ師! イランは米・イスラエルの攻撃を予測し、『モザイク分権型防衛体制』を敷いて応戦準備をしていた!」~岩上安身によるインタビュー 第1213回 ゲスト 放送大学名誉教授・高橋和夫氏(前編)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/530838
※「米・イスラエルに攻撃されたイランは、湾岸諸国の石油施設を『道連れ』に! 中東の石油や天然ガスが失われる!!」岩上安身によるインタビュー 第1213回 ゲスト 放送大学名誉教授・高橋和夫氏(後編)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/530864
この「モザイク防衛体制」は、「斬首作戦」後にもイランが反撃力を有していることによって、一躍有名になりましたが、イランが採用している軍事戦略については、まだ十分に議論されていない点があります。
周知の通り、米軍は、空母「ジェラルド・R・フォード」と、「エイブラハム・リンカーン」を中心とする、自慢の空母打撃群を2個、中東に派遣し、イランに対して、空母打撃群と、湾岸諸国の米軍基地と、イスラエルの軍事基地から、激しい空爆を行いました。
しかし、イラン側も、ミサイルとドローンで効果的に、湾岸諸国内の米軍基地の高価なレーダー13基すべてを破壊し、米イスラエル側の迎撃ミサイルを使い果たさせて、自らは余力を残して、今なお、反撃を続けています。ここまでは、IWJでもお伝えしてきた通りです。
※【IWJ号外】ミサイルが尽きたあとはどうする!? イスラエル軍も米軍も、主だった迎撃ミサイル・攻撃ミサイルは、4月中には、完全に在庫切れ! 2026.4.4
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/531252
ここで、さらに注目したいのは、この「針ネズミ」のような、ドローンとミサイル戦略によって、敵を寄せつけず、米空母打撃群は、アラビア海の沖合(オフショア)にとどまることを余儀なくされている点です。かつては、攻撃したい国の沿岸まで接近して、その国の領空内奥深くまで爆撃していたものですが、今はイランの短距離ミサイルやドローンの射程外(スタンドオフ)にとどまらざるをえなくなっているのです。
このような、米空母打撃群の接近を拒み、「インファイト」(航空戦力による十分な打撃)が、可能な領域への侵入を阻止する戦略は、どこかで聞き覚えがないでしょうか。
察しのいい方々は、お気づきでしょうが、米国が、覇権を争う最大のライバルとみなしている中国の「A2AD」と呼ばれる戦略と、よく似ているのです。
A2AD戦略とは、敵の「接近阻止・領域拒否(Anti-Access/Area Denial)」を意味しています。
敵軍(この場合は米軍)が、自国周辺地域へ接近し、侵入することを阻止し、その領域内での作戦行動の自由を、ミサイルなどの兵器を用いて封じる軍事戦略のことです。
この「A2AD」とは、中国側が自身の防衛戦略として、自称したのではありません。米国側が、中国の軍事力の増強を観察して分析し、中国側が一貫して採ろうとしている戦略が、米軍の接近を阻止しようとする戦略であるとして、米国側が命名した戦略概念です。このA2AD戦略を想定して、米国側も、様々な対抗戦略を練ってきました。
中国が将来、米軍との対決で用いるであろうと考えられてきたA2AD戦略を、いみじくも、今回、イランが防衛戦略として、ドローンやミサイルを使って用いていることが、この39日間で、くっきりと浮かび上がってきました。
この事実は、なぜかまだ、専門家の間でも、指摘されたり、十分に議論されているとはいえません。
もちろん、イランと中国の間に、戦略と戦力面の両方で、相違点も多々あるでしょうが、ミサイルによって敵を寄せつけない、という共通点に注目することは、より重要であると思われます。
米国の覇権は、世界最強といわれる米軍の軍事力と、その地球規模の展開力によって支えられていることは、論をまちません。
米国は、世界約80ヶ国に、約800近くの米軍基地を置き、全世界の海洋に展開できる空母打撃群を11個保有しています。その世界的な軍事ネットワークと、空母の展開力こそが、米軍の「力」の源泉だったわけです。
もしその米軍の展開力が、A2AD戦略によって、空母が敵国に接近できず、逆に周辺の同盟国における米軍基地と空母がミサイルの標的になって、米軍の「陸海空統合アクセス・機動構想(JAM-GC)」が通用しなくなれば、米国の覇権は、幻のように失われてしまうでしょう。
世界で最も多くの米軍基地が置かれており、自国の安全保障を米国に依存しっぱなしの日本もまた、きわめて危うくなります。
イランのA2AD戦略が有効、という結果になれば、よりミサイル戦力の高い中国のA2AD戦略も有効、ということになります。
将来、米中対決がありえるとしたら、今回の対イラン戦争で湾岸諸国が戦争に巻き込まれたように、東アジアにおける米国の「同盟国」であり、在日米軍基地のある日本が、その戦争に巻き込まれることは避けられません。在日米軍基地は、まっさきに標的とされるでしょう。
また、逆に考えれば、日本の本来の「国是」である「専守防衛」を考える時、A2AD戦略は有効なのではないかと、参考にもなります。検証する価値は、十分にあります。
「敵(彼)を知り、己を知れば、百戦殆(あや)うからず」とは、孫子の有名な教訓です。同時に孫子は、「敵を知らずして、己を知らざれば、戦うこと必ず殆うし」とも述べています。現代の日本の情報環境は、まさに後者の方です。
イランが、侵略攻撃を受けた直後に、まず行ったことは、湾岸諸国の米軍基地にあるレーダーを破壊することでした。
4月1日の米国の保守系メディア『OAN』のインタビューの中で、元CIA分析官のラリー・ジョンソン氏は、イラン軍によるレーダー破壊について、こう述べています。
「イランは、(湾岸諸国の米軍基地の)数百万ドルもするレーダーを13基破壊しました。
そのため、先日、AWACS(エイワックス、早期警戒管制機)が、その地域にいたのです。
AWACSは、その13基のレーダーを補うために、活動していました」。
イランは、レーダーをつぶすことで、敵である米軍の「目」を見えなくしたのです。
AWACSは、壊されたレーダーの機能を補うために、使われていたのですが、米軍基地内に駐機していたAWACSもイランの攻撃で一部が破壊されたという新たな情報もあります。
※【IWJ号外】ミサイルが尽きたあとはどうする!? イスラエル軍も米軍も、主だった迎撃ミサイル・攻撃ミサイルは、4月中には、完全に在庫切れ! 2026.4.4
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/531252
さらに、放送大学の高橋和夫名誉教授は、4月2日のYouTube番組『高橋和夫&小沢知裕ルーム』の中で、イランは、現在、米軍がイラン侵攻の前進基地にする湾岸諸国の米軍基地を攻撃している、と次のように述べています。
「(イランの新世代の)戦術を見てみますと、かなり積極的です。イラク戦争のと時、アメリカは、クウェートに部隊と物資を集結して、準備万端整ってイラクに侵攻しました。湾岸戦争の時には、(集結したのが)サウジアラビアでしたが、前進基地に集まって準備を整えて侵攻するということをやりました。
イラン側は、アメリカ軍の陸上戦闘開始を想定していまして、それをさせないということで、クウェートなど、アメリカ軍が前進拠点にするのではないかと思われている場所(の米軍基地)を攻撃しています。(中略)
相手側の準備を難しくする、という作戦を(イラン)は取っています。
イラン側は、イスラエルが持っている弾道弾迎撃ミサイルの数が少ないということを見て取って、激しい弾道ミサイルによる(イスラエルに対する)攻撃も続けています。
イラン側にとって、時は自分達の方に味方しているという認識のように思えます」。
※#195 イラン情勢更新 ─ トランプ大統領は「勝利」の演説で何を語ったか(高橋和夫&小沢知裕ルーム、2026年4月2日)
https://youtu.be/tXK7zvFlgS4
上陸部隊の集結基地を叩いて、米軍を近づけさせない、ということは、米軍の兵站(補給線)を伸ばすことにつながります。
米軍の空挺部隊が、ホルムズ海峡沿岸のどこかの地点で上陸されたとしても、兵站が長ければ、後続部隊や補給が困難となり、部隊は孤立してしまいかねません。
元CIA分析官のラリー・ジョンソン氏は、3月30日のYouTube番組「Fazendo com as maos」で、米軍が前進基地にするのは、カタールのアル・ウデイド空軍基地か、サウジアラビアのプリンス・スルタン空軍基地になると、次のように述べています。
「作戦直前には、カタールのアル・ウデイド空軍基地、あるいはサウジアラビアのプリンス・スルタン空軍基地に前方展開されると見られる。
ただし、アル・ウデイド基地の方が可能性は高い。
そして、そこから攻撃が開始される」。
※【大ボラを吹き続けているトランプ大統領!!「トランプは、自分の誤りを認めない。彼は、負けているにもかかわらず、賭け続ける下手なギャンブラーのようだ」(元CIA分析官のラリー・ジョンソン氏)!】(日刊IWJガイド、2026年4月3日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20260403#idx-5
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/55524#idx-5
カタールのアル・ウデイド空軍基地やサウジアラビアのプリンス・スルタン空軍基地が、米軍の前進基地なることを、当然、イランは想定しているはずですので、これらの基地にも激しい攻撃が加えられています。
3月31日付の『ディフェンスHQ』が、イランによって攻撃されたカタールのアル・ウデイド空軍基地と、サウジアラビアのプリンス・スルタン空軍基地の新しい衛星画像を報じています。
※From potrs to airbases: New satellite images show destruction across Middle East Amid Iran war(ディフェンスHQ、2026年3月31日)
https://timesofindia.indiatimes.com/defence/international/from-ports-to-air-bases-new-satellite-images-show-destruction-across-middle-east-amid-iran-war/articleshow/129924470.cms
この画像を見ると、カタールのアル・ウデイド空軍基地は、施設の1棟が損害を受けています。
また、サウジアラビアのプリンス・スルタン空軍基地も、損害を受けたと報じられています。
さらに、バーレーンにある米第5艦隊司令部で、重大な被害が発生したとも報じられています。
この他にも、アブダビのフランス海軍基地やUAEの空軍基地で、損害が発生しています。
新しい衛星画像を見る限り、米軍の部隊と物資の集結が不可能になるほど、壊滅的な損害ではありません。
現時点でのイラン側の米軍基地への攻撃の主目的は、各米軍基地の完全な破壊ではなく、まず、レーダーの破壊にみられるような、米軍の情報収集能力の低下であり、作戦領域への接近を困難にするための牽制にあると思われます。
4000キロも離れたインド洋上の米英両軍の共同基地のあるディエゴ・ガルシア島へミサイルを撃ち込んだのも、同島の基地に致命的なダメージをもたらすことよりも、アラビア海沖合(オフショア)に空母打撃群を浮かべていても、十分にイランのミサイルの射程距離内にあるのだぞと脅すことにあったのでしょう。
※イラン戦争エスカレート! 相互の油田ガス田・核施設、4000キロ離れた米軍施設までも! 米・イスラエルによるイラン攻撃は国際法違反!「狂信」はどちらか!? 岩上安身によるインタビュー第1217回ゲスト 現代イスラム研究センター理事長・宮田律氏 第3回(その2) 2026.3.22
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/531063
これで、イラン国土からより距離を取らざるをえなくなった空母打撃群は、イランの国土奥深くを空爆するには、航空機の航続距離が長くなり、空中給油機が必要となって、負担が増大します。
さらには、F-15と報じられている米空軍の主力戦闘機の撃墜事件も起きて、米空軍がイランの領空内に侵入することのリスクも顕在化しました。イラン領空における航空優勢を、米イスラエル軍は確立できていないのです。
地上作戦を展開する前には、制空権を握るなり、航空優勢を確保するということは必須のはずで、そうでないと、地上部隊は、空からいくらでも狙われてしまいます。
※【IWJ号外・速報!】イランが、レーダーに映らないステルス性能を持つ最新鋭の戦闘機F-35を撃墜!? 他の機種とあわせて、米軍戦闘機9機が撃墜されたと主張! 米側は、ステルス性能を持たないF-15E 1機が撃墜された事実は認める! いずれにしても、米軍がイランの軍事力を壊滅し、防空システムもすべて破壊したというトランプ演説の中身が、真っ赤な嘘であることが立証されてしまった! 2026.4.5
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/531268
こうしたイランによる牽制攻撃も、A2AD戦略の一環と見なすことができるかもしれません。
こうして見ると、A2AD戦略は、戦闘そのものの勝利より、米国側に、自軍に犠牲を出してでも、より接近して「インファイト」に持ち込むべきなのかどうか、迷いを生じさせる、戦略的かつ政略的な効果があることがわかります。
自国の実存を賭けた、引き下がれない戦いならばともかく、イスラエルとそのロビーによって、イランへの侵略戦争に引き込まれた米国には、そのような切実な戦争への動機が薄弱です。米軍に損害が出たり、米軍兵士の犠牲者が出たりすれば、米国内で反戦感情が高まることは、目に見えています。
※【IWJ号外・速報!】イランが、レーダーに映らないステルス性能を持つ最新鋭の戦闘機F-35を撃墜!? 他の機種とあわせて、米軍戦闘機9機が撃墜されたと主張! 米側は、ステルス性能を持たないF-15E 1機が撃墜された事実は認める! いずれにしても、米軍がイランの軍事力を壊滅し、防空システムもすべて破壊したというトランプ演説の中身が、真っ赤な嘘であることが立証されてしまった! 2026.4.5
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/531268
米国は、A2AD戦略に対し、米軍の犠牲を少なくするために、オフショア・バランシング戦略をとるとされてきました。自らは、ミサイルなどが届きにくいオフショアに身を置いて、同盟国に軍事的負担を背負わせる(バックパッシング)戦略です。欧州や日本などの同盟国への防衛費の増加をしきりに求めているのも、そのためです。
しかし、中東においては、バックパッシングを担わされているのは、地域の同盟国のイスラエルではなく、米軍の方です。
なぜか、誰も話題にもしませんが、イランのドローンやミサイルの射程圏内に突入し、ハーグ島などへの上陸を試みる部隊は、当たり前のように、米軍の海兵隊や空挺部隊が担うことになっていて、精強とされているイスラエル国防軍(IDF)が担うという話は、まったく出てきていません。
イランに対して大きな打撃を与えてノックダウンしたいと、より強く望んでいるのは、米国よりも、イスラエルの方です。
「ナイル川からユーフラテス川まで」の大イスラエルの実現を望んでいるのはイスラエルなのですから、本来ならば、米軍よりもイスラエル国防軍が、ハイリスクな任務を負うべきです。
しかし、今のところ、現実にはそうなっていないのは、米軍の方が「バック・パッシング(負担の転嫁)」をされており、イスラエルとそのロビーが、米国よりも政治力において上位にあることを物語っています。
実際、イランの領域内であるペルシャ湾内に入り、ハーグ島や、その他の島々、あるいはイラン本土に上陸する作戦は、きわめて危険な任務です。
イランは、無数の、小型の高速艇を、まだ温存していると見られています。それらは、ペルシャ湾内の島や沿岸の洞窟にひそんでいて、ほぼ無傷のまま、待ち構えています。
上陸部隊が、ペルシャ湾内に侵入してきたら、こうした小型高速艇や水中ドローンなどの待ち伏せ攻撃にあうでしょうし、イランが航空優勢を確立している頭上からは、ドローンや短距離ミサイルが降り注ぐことでしょう。そうした中で、全滅する危険すらある、上陸作戦という危ない仕事を、イスラエルは米軍にやらせようとしているわけです。
米軍が上陸作戦を始めた場合、イランはどう対応するのか、という点について、高橋和夫名誉教授は、こう答えています。
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■【本日のニュースの連撃! 2連弾!】
■【第1弾! トランプ大統領は中東外交を「身内」の2人のユダヤ人、ウィトコフ特使とクシュナー氏に全面委任!! ミアシャイマー教授は、この2人を「筋金入りのシオニスト」「イスラエルの弁護士」「イスラエルの工作員」と指摘!】娘婿のクシュナーと長年の親友の不動産業者であるウィトコフに米外交を委ねるトランプ大統領は、一方で米国の政治・軍事エリートを次々と粛清! 就任直後にブラウン統合参謀本部議長と5人のペンタゴン幹部を解任! 今年4月には、エプスタイン・ファイルを公開したボンディ司法長官を更迭し、ラトニック商務長官、チャベスデリマー労働長官、パテルFBI長官、ギャバード国家情報長官らも解任候補に!!
米国とイスラエルによるイラン侵攻について、YouTubeの『ルディ・クラフツ』というチャンネルが、シカゴ大学のジョン・ミアシャイマー教授の最近のインタビューでのコメントを切り抜いて紹介しています。
この動画の中で、ミアシャイマー教授は、以下のように語っています。
「(イラン戦争に)米国のイスラエル・ロビーが、関わっています。トランプ大統領は、ロビーからものすごい圧力を受けています。
さらに彼の交渉チームを見ると、義理の息子(娘婿)であるジャレッド・クシュナーと、スティーブ・ウィトコフの2人が、主要交渉担当者です。
この2人は、イランと交渉するアメリカの主要代表です。彼らは、筋金入りのシオニストです。この2人は、イスラエルに深く関わっています。彼らは、イスラエルの弁護士です」。
※Tel Aviv in Ruins: 3,600 Bombs Level the Capital, Millions Displaced Prof. John Mearsheimer(Rudy Crafts、2026年4月5日)
https://youtu.be/QZA9Ax7XLu8
また、ミアシャイマー教授は、3月31日に配信された、『ジャッジング・フリーダム』でも、「外国の外交官は、(イランとの交渉の担当者である)ウィトコフとクシュナーについて、信頼できる人物だと思っているのでしょうか?」というナポリターノ判事の質問に答え、次のように述べています。
「いいえ。現在では、誰もが(信頼できる人物ではないと)認識していると思います。
なぜなら、第1に、彼らは無能であるという、十分な証拠があるからです。
関連して、第2に、彼らの専門知識のレベルは、職務にふさわしくありません。
そして、第3に、彼らは基本的に、イスラエルの工作員です。
これは、ビル・クリントン大統領の時にも見られたように、アメリカ国内のイスラエルの弁護士に、助言を強く依存している大統領がいる、というケースの一例であり、災難です。
国家安全保障顧問には、アメリカに忠実な人物が必要です。それだけです。話は以上です」。
※Prof. John Mearsheimer : Will Trump Go Kamikaze?(Judge Napolitano-Judging Freedom、2026年3月31日)
https://www.youtube.com/live/YKqf-3h0hM8
★ユダヤ人の不動産ビジネスマンであり、政治や行政や外交の経験のまったくないウィトコフ特使は、広く知られているように、トランプ大統領の長年の親友です。トランプ大統領は、ビジネス上のディール(取引)での交渉スキルがあるから、などという理由で、ミアシャイマー教授が言うように、外交の専門知識も経験もなく、米国よりもイスラエルの利益に忠実なウィトコフ氏を中東特使に任命しました。
また、第1次トランプ政権で「大統領上級顧問」だった、トランプ氏の娘婿であるクシュナー氏は、現在は何ら公式の役職についていません。彼も、ビジネスマンであって、政治家でも、官僚でも、外交官でもありません。
しかし、ユダヤ人であり、自らの投資会社が中東の湾岸諸国から巨額の出資を受けているクシュナー氏は、第1次トランプ政権で、イスラエルとアラブ諸国の国交正常化「アブラハム合意」を主導した実績をもって、対イラン交渉やガザ執行理事会、ウクライナ和平に携わっています。米国の外交のトップであるべき国務長官をさしおいての、事実上、全方位の全権大使です。
父親であるユダヤ系不動産王チャールズ・クシュナーの「クシュナー・カンパニーズ」を若くして継いだクシュナー氏も、政治経験も、外交経験も、行政経験も、まったくありません。
トランプ大統領は、国務省の正規の外交ルートを介さず、自身の家族や個人的な友人に、重要な外交案件を委ねているのです。これは、米国の外交を「身内」を使って「私物化」していることに他なりません。
※トランプ米大統領、世界の重大紛争対応を娘婿と長年の親友に任せる(ブルームバーグ、2026年2月27日)
https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2026-02-27/TB33K0KJH6V400
トランプ大統領の人事の歪みは、それだけではすみません。
「ディープステートと戦う」というスローガンを掲げて米大統領に返り咲いたトランプ氏は、第2次政権につくとすぐに、連邦政府内で粛清人事を繰り返してきました。
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■【第2弾 サウジアラビアとウクライナの国防省が正式な「防衛協力協定」に署名! カタール、アラブ首長国連邦も続き、湾岸諸国とウクライナが軍事面で結びつく!】湾岸諸国にドローン戦術を売り込むゼレンスキー氏! イランを支援するロシアと湾岸諸国を支援するウクライナが中東でも対決!! ウクライナ戦争の敵対構図とイラン侵略戦争の敵対構図がつながる! 地域戦争を超えた世界大戦化への第一歩となる懸念!!(『ロイター』、2026年3月27日ほか)
ウクライナのゼレンスキー氏が、3月27日、ウクライナとサウジアラビアが防衛協力に関する協定に署名した、と発表しました。
昨年は米国が仲介する形で、ロシアとウクライナの和平交渉が繰り返される中、汚職問題で、ゼレンスキー氏の最側近のイェルマーク大統領府長官をはじめとする、ウクライナ政府の高官らが辞任・解任されるなど、世界の注目はウクライナに集まっていました。
しかし、エプスタイン・ファイルが公開されて、米国内外が大騒ぎになる中で、この問題から世間の関心をそらすためなのか、トランプ政権が、立て続けに、「大暴れ」を始め、ベネズエラへの米軍の侵略と、ニコラス・マドゥロ大統領拉致事件、イスラエルのモサド工作員達が深く関わったイランのデモの暴動化、グリーンランドを併合するとの発言、そして米国とイスラエルによるイランへの侵略戦争の勃発によって、世界の注目は、ウクライナから離れていきました。
そんな中、ゼレンスキー氏は、中東の湾岸諸国を歴訪していました。
3月27日付『ロイター』によると、ゼレンスキー氏は、サウジアラビアのジェッダを訪問し、マッカ地方副知事のサウード・ビン・ミシャール・ビン・アブドゥルアズィーズ王子と会談し、防衛協力に関する協定が署名されたと、発表しました。
ゼレンスキー氏は、「我々は、サウジアラビアと専門知識やシステムを共有し、人命の保護を強化するために協力する用意がある」と述べています。
『ロイター』によると、イランへの米イスラエル両軍による攻撃の始まった3月以降、ウクライナ政府は220名以上のウクライナの軍事専門家らを中東諸国に派遣し、イランのドローン攻撃を阻止する方法について、ワークショップを開催するなどして、助言を行っています。
ウクライナ戦争によって、ドローンは戦場における最重要な兵器の地位を占めるようになりました。ウクライナは、各種ドローンの国内生産を拡大し、安価で、最先端の実戦配備型ドローン迎撃機の、世界有数の生産国へと急速に成長しています。
ゼレンスキー氏は、それらのドローンを輸出すること、そしてウクライナ戦争で得たドローン戦やミサイル戦の経験とノウハウを売り込むことで、米国からの支援が細ってしまった窮状を、湾岸諸国のオイルマネーによって埋め合わせようとしています。
ゼレンスキー氏は、ウクライナは中東湾岸諸国の国々に軍事支援を提供する見返りとして、資金と技術を求めていると説明しました。
※Ukraine and Saudi Arabia sign deal on defence cooperation, Zelenskiy says(Reuters, 2026年3月27日)
https://www.reuters.com/business/aerospace-defense/ukraine-saudi-arabia-sign-deal-defence-cooperation-zelenskiy-says-2026-03-27/
3月29日付『ガーディアン』によると、カタール政府は3月28日、カタールとウクライナが、ミサイルやドローンによる脅威への対策協力を含む防衛協定に署名したと発表しました。
さらに同28日、ゼレンスキー氏は、ウクライナとアラブ首長国連邦(UAE)も、防衛協力で合意したと、記者会見で発表しました。
ゼレンスキー氏は、「我々は10年間の協力について話し合っている。サウジアラビアとは、すでに関連協定を締結しており、カタールとも同様の10年間の協定を締結したばかりだ。アラブ首長国連邦とも協定を締結する予定だ」と意欲的に語っています。
ウクライナは、サウジアラビア、カタール、UAEと複数の主要なスンニ派の湾岸諸国と防衛協力協定を締結することになります。
ゼレンスキー氏は、「ウクライナが、ホルムズ海峡の安全保障回復に何らかの役割を果たせるかどうか検討している」とまで述べています。ドローン技術の提供だけにとどまらず、イランへの米イスラエルによる侵略戦争にも首を突っ込もうとしているのです。
同『ガーディアン』によると、防衛協力協定の内容は、具体的には、防空システム(特に対ドローン対策)、ミサイル対策、電子戦・迎撃技術、軍事ノウハウなどを提供し、防衛産業の共同生産・投資をするというものです。
ゼレンスキー氏は、「単なる売買には興味がない」と述べ、「輸出業者が収益を上げ、ウクライナが国内生産に投資するための十分な資金を得られるような、体系的な関係を望んでいる」と強調しました。
※Explainer Ukraine war briefing: Zelenskyy drums up defence agreements with Gulf states on countering missiles and drones(The Guardians, 2026年3月29日)
https://www.theguardian.com/world/2026/mar/29/ukraine-war-briefing-zelenskyy-drums-up-defence-agreements-with-gulf-states-on-countering-missiles-and-drones
上記『ガーディアン』によると、ウクライナは、湾岸諸国への援助の見返りとして、湾岸諸国が保有する高性能防空ミサイルの供与を求めています。
米国とイスラエルによる対イラン侵略戦争が始まって以来、米国は中東へと武器供給を振り向けており、ウクライナへの軍事支援は先細りとなっています。
2026年1月22日の世界経済フォーラム(ダボス会議)では、ゼレンスキー氏は、欧州に向かって、支援が少ないことの苛立ちを、八つ当たり気味にぶつけていました。
※ゼレンスキー氏「ご乱心」!? 米国が支援からビジネスへと撤退する中、ゼレンスキー氏はダボス会議で、最後に残った支援の砦である欧州諸国に対してブチ切れ!(日刊IWJガイド、2026年1月30日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20260130#idx-4
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3月に入り、中東では、次々と「協定」と「商談」がまとまって、ゼレンスキー氏は、当時とは打って変わって上機嫌のようです。
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