日刊IWJガイド・非会員版「米国が対イラン戦争に直接参戦! バンカーバスター6発をイランのフォルドウ核施設に投下! イランは屈服せず、イスラエルへの攻撃を継続!」2025.6.23号~No.4555


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~<イラン・イスラエル戦争と米国の分裂が、米国内外で同時進行中! その7>米軍がイラン・イスラエル戦争に直接参戦! 世界最大のバンカーバスターGBU57を6発使用してイランのフォルドウ地下核施設を爆撃! ナタンズとエスファハーンの核施設には、トマホークミサイル30発を打ち込む!! トランプ大統領は、国民向け演説で「イランの主要な核濃縮施設は、完全に破壊された」として神に感謝を捧げ、「イスラエルと米国を祝福してください」と表明! まるで神権国家であるかのように!

■6月も残すところあと8日です! 6月1日から19日までのご寄付・カンパは、30万3000円で、月間目標額の約9%です! 今期第15期の期末である7月末まで、あと1ヶ月あまりです! 今期のご寄付の目標額の不足分は、8月から5月までの10ヶ月間で約1863万円にのぼっています! 代表の岩上安身の個人貯金で支えるのは、もはや限界です! 緊急のご寄付、カンパをどうぞよろしくお願いいたします! 会員登録もぜひ、よろしくお願いいたします!

■【中継番組表】

■<イラン・イスラエル戦争と米国の分裂が、米国内外で同時進行中! その8>米国が宣戦布告も米議会の承認もなく、イランを爆撃したことは、米国憲法に違反する! ギャバード国家情報長官は、3月の上院公聴会で、「情報機関はイランが核兵器を製造していないと判断している」と報告したが、トランプ大統領が「イランは核兵器の保有に非常に近づいている」と根拠を示さず断定すると、即座に「メディアはフェイクニュースを拡散した。私も同感です」とXに投稿! イスラエルのネタニヤフ首相は、米国のイラン爆撃を称賛! これに対してイランはイスラエルに対するミサイル攻撃で、「降伏」しないという強い意志を示す!

■<イラン・イスラエル戦争と米国の分裂が、米国内外で同時進行中! その9>米空軍によるイランの核施設への奇襲攻撃に、スコット・リッター氏は、米軍は空っぽの土地を攻撃しただけで何の成果も上げていない、と指摘!「『(ハンバーガーの)肉はどこ?』。何もない」「ここで何が達成されたというのか?」と疑問を投げかける! トランプは「大芝居」のために、「米兵の命を危険にさらし、イランの地上にいる人々の命も危険にさらした」!!

■<IWJ取材報告>イラン・イスラエル戦争で、奇襲の先制攻撃を行ったイスラエルの「自衛権」を認めたG7声明について、岩屋外務大臣は、「中東地域全体における平和と安定に対するコミットメントを強調し、その文脈において、イスラエルには『自衛権』があるという意味。イスラエルが行った行為を自衛権として確認しているという意味ではない」と、無理筋な答弁! 先制攻撃を受けたイランの「自衛権」は認めない! これは、核を保有していない国は「自衛権」を認めないというのと同じで、日本の首をもしめる論理!~6.20 岩屋毅 外務大臣 定例会見
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■はじめに~<イラン・イスラエル戦争と米国の分裂が、米国内外で同時進行中! その7>米軍がイラン・イスラエル戦争に直接参戦! 世界最大のバンカーバスターGBU57を6発使用してイランのフォルドウ地下核施設を爆撃! ナタンズとエスファハーンの核施設には、トマホークミサイル30発を打ち込む!! トランプ大統領は、国民向け演説で「イランの主要な核濃縮施設は、完全に破壊された」として神に感謝を捧げ、「イスラエルと米国を祝福してください」と表明! まるで神権国家であるかのように!

 IWJ編集部です。

 日本時間の昨日6月22日(米国時間6月21日夜)、米国が突如、イラン・イスラエル戦争に参加し、イランの核施設を爆撃しました。

 日本時間の22日午前8時50分、トランプ大統領が、トゥルース・ソーシャルに、「米軍が、イランの主要各施設に爆弾を投下した」と投稿しました。

 「我々は、イランの3つの核施設、フォルドウ、ナタンズ、エスファハーンへの攻撃を、大成功裏に終えました。

 すべての爆撃機は、現在、イラン領空の外にいます。

 主要な核施設であるフォルドウには、最大の爆弾が投下されました。

 すべての爆撃機は、安全に帰路についています。

 偉大な米国の戦士達よ、おめでとう。このようなことができる軍隊は、世界中を探しても、他にないでしょう。今こそ、平和の時です!

 この件にご関心をお寄せいただき、ありがとうございます」。

※ドナルド・トランプ米大統領のトゥルー・ソーシャルへの投稿(2025年6月22日)
https://truthsocial.com/@realDonaldTrump/posts/114724035571020048

 6月19日のこの『日刊IWJガイド』でもお伝えしたように、イランの主要な3つの核施設、フォルドウ、ナタンズ、エスファハーンのうち、フォルドウの施設は、地下80~110メートルにあり、これを破壊するには、バンカーバスターGBU57が必要だとされていました。

 現在、このバンカーバスターGBU57は、米軍のみが保有しており、米軍のB-2ステルス爆撃機でなければ、バンカーバスターGBU57を運搬することはできません。

※<イラン・イスラエル戦争と米国の分裂が、米国内外で同時進行中! その6>イスラエルが13日に始めたイランに対する先制攻撃作戦「ライジング・ライオン」は、初めから、米国のバンカーバスターGBU57の使用を織り込んでいた! イスラエルの所有するバンカーバスターでは、フォルドウの核関連施設を破壊できず! 米国はGBU57をまだ提供していないようだが、今後はわからない! 米軍はイスラエル軍とともに、空爆によってイラン全土を破壊する方向へエスカレートさせるつもりか!?(日刊IWJガイド、2025年6月19日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20250619#idx-1
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/54767#idx-1

 一方で、バンカーバスターGBU57の貫通能力は、厚さ60メートルのコンクリートであることから、バンカーバスターGBU57でも、フォルドウの地下核施設は破壊できないという見方もありました。

 『FOXニュース』は、同局のショーン・ハニティ記者が、「ドナルド・トランプ大統領から、イランへの米軍攻撃の詳細を聞かされた」とした上で、「B-2爆撃機で、15トンのバンカーバスターを6発使用した」と報じました。

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■6月も残すところあと8日です! 6月1日から19日までのご寄付・カンパは、30万3000円で、月間目標額の約9%です! 今期第15期の期末である7月末まで、あと1ヶ月あまりです! 今期のご寄付の目標額の不足分は、8月から5月までの10ヶ月間で約1863万円にのぼっています! 代表の岩上安身の個人貯金で支えるのは、もはや限界です! 緊急のご寄付、カンパをどうぞよろしくお願いいたします! 会員登録もぜひ、よろしくお願いいたします!

 いつもIWJをご支援いただきまして、誠にありがとうございます。

 6月も残すところあと8日となりましたが、IWJの財政が、危機的状況です!

 6月は、1日から19日までの19日間で、25件、30万3000円のご寄付・カンパをいただきました。これは、目標額の約9%に相当します。91%がまだ足りません。

 ご支援くださった皆様には、感謝いたします。本当にありがとうございます!

 IWJの今期第15期は、昨年8月にスタート、5月末で10ヶ月が経過し、7月末の期末まで、あと1ヶ月あまりとなりました。

 残念ながら、昨年8月からの今期第15期は、5月までの10ヶ月間で一度も、月間目標額に達していません!

 この不足総額は、寄付部門だけで、1862万9645円にもなります! 現在、こうした不足額は、IWJ代表の岩上安身が、個人の貯金を投じて穴埋めしていますが、資産家でも、金持ちでもない、一介のフリージャーナリストとして半生を生きてきた岩上安身には、限界があります! その限界は近づいています!

 IWJが6月以降も活動を続けられますように、ご寄付・カンパによる緊急のご支援をよろしくお願いいたします!

 今期10ヶ月間の累計のマイナス約1863万円を少しでも埋められるよう、皆様の緊急のご支援をお願いしたいと存じます!

 会費を据え置きながら、より一層、支出を切りつめる努力もしています。

 今後は、土曜日に発行していた『日刊IWJガイド』は、原則として、お休みさせていただきます。もちろん、何か事件などがあれば、『速報』や『号外』などは、週末であっても、発行させていただきます!

 目標額を下げ、支出を切りつめても、収支が改善されないようならば、IWJは今後、活動を続けてゆくことが困難になります!

 第15期が、赤字に転落しないように、無料でご視聴の方は、是非とも有料会員登録を、また、会員・非会員を問わず、緊急のご寄付・カンパによる、財政難のIWJへのご支援を、どうぞよろしくお願い申し上げます!

 なお、IWJでは、インタビューなどを、お見逃しになった方も、会員であれば2ヶ月間全編視聴が可能です!

 サポート会員ですと、過去のすべてのコンテンツについて、いつでも、いくつでも御覧になれます!

 公開済みのコンテンツの本数は、動画とテキスト記事あわせて2万6113本あります。このうち、動画が2万3502本、テキスト記事が1万1196本、ブックレビューなどその他248本あります(カテゴリーは重複するものもあります)。

 「IWJ特報」のバックナンバーも、1ヶ月遅れの分から、すべて読むこともできます!

 皆様、会員登録を、ぜひ、よろしくお願いします!

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 5月末現在、IWJ会員の総数は1758人、このうちサポート会員の方は680人でした。

 ぜひとも、サポート会員様におかれましては、サポート会員をそのままご継続いただき、一般会員様におかれましては、サポート会員へのアップグレードをお願いします!

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 また、休会中の皆様は、メールやお電話をいただければ、すぐに会員を再開できます。一度退会された方でも、会員番号は変わりませんので、改めて申し込みをいただくことで再び会員になっていただくことが可能です!

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 同じくサポート会員が、1ヶ月3300円で、毎月支払ってゆくと、12ヶ月で3万9600円のところ、一括払いですと、3万3000円(消費税込み)ですみます! 2ヶ月分おトクです! ぜひ、ご検討ください!

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支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
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店番 008
預金種目 普通
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 どうぞ、皆様、米国の従属下のまま、憲法に緊急事態条項を導入し、無謀な戦争へと駆り立てられてゆく日本の対米従属権力(与野党を問わず)に対し、一切忖度しないで真実をお伝えしてゆく独立メディアIWJの活動をご支援ください!

 よろしくお願いします!

 岩上安身 拝


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◆中継番組表◆

**2025.6.23 Mon.**

調整中

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◆中継番組表◆

**2025.6.24 Tue.**

調整中

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

【IWJ号外】ジェフリー・サックス教授が、イラン・イスラエル戦争について、「イスラエルによる狂気じみた攻撃が、世界を破滅に導く」と指摘! 破滅は「聖書の黙示録に預言された終末・ハルマゲドンの前兆」!?
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/527919

◆昨日テキストアップした記事はこちらです◆

岩屋外務大臣「G7が分裂・解体しつつあるというご指摘には同意しない。むしろ、世界が分断・対立に向かい、様々な紛争が勃発している中にあればこそ、G7がやはり結束をすることが大事だと思っている」~6.17岩屋毅 外務大臣 定例会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/527862

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■<イラン・イスラエル戦争と米国の分裂が、米国内外で同時進行中! その8>米国が宣戦布告も米議会の承認もなく、イランを爆撃したことは、米国憲法に違反する! ギャバード国家情報長官は、3月の上院公聴会で、「情報機関はイランが核兵器を製造していないと判断している」と報告したが、トランプ大統領が「イランは核兵器の保有に非常に近づいている」と根拠を示さず断定すると、即座に「メディアはフェイクニュースを拡散した。私も同感です」とXに投稿! イスラエルのネタニヤフ首相は、米国のイラン爆撃を称賛! これに対してイランはイスラエルに対するミサイル攻撃で、「降伏」しないという強い意志を示す!

 米国がイランを直接爆撃したことに対し、米国議員の間では、トランプ大統領が議会の承認なしにイランを攻撃したことは、米国憲法に違反する、との声が上がっています。

 米国憲法は、「議会は戦争を宣言する唯一の権限を有する」と定めています。

 米議会下院では、先週、米国がイスラエルとイランの戦争への関与を禁止するための「イラン戦争権限決議案」が、民主党と共和党の超党派議員によって提出されたばかりでした。

 しかし、トランプ大統領は、議会の承認も、イランへの宣戦布告もなしに、イランを爆撃しました。これは、国際法違反、国連憲章違反であるだけでなく、米国内の憲法にも法律にも違反しているとして、大きな政治的波紋を呼んでいます。

 6月21日付『FOXニュース』は、下院の超党派議員に先駆けて、独自の戦争権限決議案を提出した、上院のティム・ケイン議員(民主党、バージニア州選出)が、「米国民は、米国がイランに対して戦争を起こすことに、圧倒的に反対している」とした上で、次のように主張したと報じています。

 「イスラエル外相は昨日(6月20日)、イスラエルの爆撃によって、イランの核開発計画が『少なくとも2~3年』遅れたと認めた。

 では、なぜトランプ大統領は、今日、無謀にも急いで爆撃を決断したのか?

 ひどい判断だ。私はすべての上院議員に、この愚かな第3次中東戦争(原文ママ、第5次中東戦争と第3次世界大戦を混同か)に賛成するか否かの投票をうながしたい。

 これは、我々の戦争ではない。だが、もしそうだとすれば、議会は憲法に従って、そのような問題を決定しなければならない」。

 トランプ政権によるイランへの爆撃は、米国の憲法に違反している、という議会からの批判について、日本のマスメディアはほとんど報じていません。

 しかし、グローバルサウスの国々はもちろんのこと、米国でも、トランプ政権に「友好的」な『FOXニュース』でさえも、このような批判意見を報じています。

 今、世界中のニュースが、記事であれ、動画であれ、主要メディアであれ、独立メディアであれ、見ることも読むこともできますし、そのコメント欄も日本語にして読むことができます。そこで散見されるのは、「イスラエル合衆国」という言葉です。

 イスラエルの奇襲を米軍が支援していたところを見ると、トランプ大統領は、先制攻撃への承認があったのでしょうし、逆に、米軍によるイラン爆撃に関して、米国内の議会にはかることはなくても、ネタニヤフには連絡していたことでしょう。

 そうした両国の、民主主義国家、法治国家とは思えない蜜月ぶりを、世界中の多くの人が揶揄しているのだと思われます。

※’Not constitutional’: Congress invokes new War Powers Resolution to reject Trump’s strikes on Iran(FOXニュース、2025年6月21日)
https://www.foxnews.com/politics/unconstitutional-congress-evokes-new-war-powers-resolution-reject-trumps-strikes-iran

 米中央情報局(CIA)などの情報機関を統括するトゥルシー・ギャバード国家情報長官は、今年3月25日の上院公聴会で、「イランの高濃縮ウランの保有量は、過去最高の水準だ」と指摘した一方、「情報機関はイランが核兵器を製造していないと判断している。最高指導者ハメネイ師は、2003年に凍結した核兵器計画の再開を承認していない」と証言していました。

 しかし、トランプ大統領は、6月17日に、「ギャバード長官が何を言ったかは関係ない。イランは核兵器の保有に非常に近づいていると思う」と断定しました。

 また、別の機会に記者にたずねられた時には、端的に、「彼女は間違っている」と言い切って、切り捨てています。

※トランプ氏、イラン核兵器保有「かなり近い」 国家情報長官と相反(ロイター、2025年6月18日)
https://jp.reuters.com/world/security/KSFYFAMXPZMSLCWZRKFB3A6D4U-2025-06-17/

 このトランプ大統領の発言後の6月20日、ギャバード国家情報長官は、3月の上院公聴会での発言報道を「メディアによる切り取り」だとして、トランプ大統領に賛同する、とXに証言の動画付きで投稿しています。

 「不誠実なメディアは、私の証言を意図的に文脈から切り離し、分断を煽るために、フェイクニュースを拡散しています。

 米国は、イランが核兵器の組み立てを完了させれば、数週間から数ヶ月以内に核兵器を製造できる段階にあるという情報を持っています。

 トランプ大統領は、そのようなことは容認できないと明言しており、私も同感です」。

 ギャバード長官は、明らかに、政治的打算と保身から、立場を変えたというべきでしょう。

※ギャバード国家情報長官のXへの投稿(2025年6月20日)
https://x.com/DNIGabbard/status/1936174674595008517

 6月19日には、ホワイトハウスのキャロライン・レヴィット報道官が、記者会見で、トランプ大統領のメッセージとして、「近い将来、イランとの交渉が行われる可能性も、行われない可能性も相当あるとの事実にもとづき、私(トランプ大統領)は、今後2週間以内に、踏み込むかどうか決断する」と発表していました。

 多くの人々が「2週間以内」というトランプ大統領のメッセージを、「2週間後」と受け取り、それまでの間、交渉などが行われるであろうと期待していましたが、それは楽観的観測であり、油断でした。

 トランプの、これは作戦だったのでしょう。見事なまでに騙されました。

 19日の発表の翌々日の21日に、米国はイランに対して爆撃を行いました。

 たしかに、「2日後」というのは「2週間以内」ではありましたが、不意をつかれたのは、確かです。

 爆撃準備も、こんな言葉を口にする前にできていたのでしょう。

※トランプ氏、アメリカの直接介入について2週間以内に決めると イスラエル・イラン紛争(BBC、2025年6月20日)
https://www.bbc.com/japanese/articles/cglz4kz6nxxo

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■<イラン・イスラエル戦争と米国の分裂が、米国内外で同時進行中! その9>米空軍によるイランの核施設への奇襲攻撃に、スコット・リッター氏は、米軍は空っぽの土地を攻撃しただけで何の成果も上げていない、と指摘!「『(ハンバーガーの)肉はどこ?』。何もない」「ここで何が達成されたというのか?」と疑問を投げかける! トランプは「大芝居」のために、「米兵の命を危険にさらし、イランの地上にいる人々の命も危険にさらした」!!

 トランプ大統領は、日本時間6月22日午前11時、ホワイトハウスで会見を開き、「イランの3ヶ所の核施設に対して、大規模な精密攻撃を行い、軍事的に大成功を収めた。イランの主要な核濃縮施設は完全に破壊された」と、胸を張りました。

 イスラエルのネタニヤフ首相は、「イランの核施設を、アメリカの驚異的で正義に満ちた力をもって標的にしたあなたの大胆な決断は、歴史を変えることでしょう」などと、トランプ大統領を讃えました。

※Statement by Prime Minister Benjamin Netanyahu(IsraeliPM、2025年6月22日)
https://youtu.be/XF_nTzkLJM0

 しかし、海兵隊出身で、元国際連合大量破壊兵器廃棄特別委員会(UNSCOM)主任査察官であり、イラク戦争の際、イラクの大量破壊兵器製造の疑惑についてイラクは保有していないと証言したことで知られるスコット・リッター氏は、6月13日のイスラエルによる、イランへの奇襲攻撃の後に開いた、YouTubeチャンネル『リッターの言いたい放題(Ritter’s Rant)』で、22日、米空軍によるイランの核施設への奇襲について、「米軍は空っぽの土地を攻撃しただけで、何の成果もなかった」と指摘しました。

※Ritter’s Rant 009: Where’s the Beef –Trump bombed three empty sites in Iran. Why?(Scott Ritter、2025年6月22日)
https://youtu.be/q6-2xHhjrdM

 トランプ大統領が爆撃の戦果を誇り、ネタニヤフ首相がほめたたえたのが、早合点している可能性がある、というのです。たしかに、核施設を破壊した、という証拠は何もありません。同様に、このリッター氏の指摘が正しいかどうかも、まだ、現時点では確認することはできません。

 国際原子力機関(IAEA)は、「今のところ、フォルドウ、エスファハーン、ナタンズへの米軍の攻撃後に、敷地外の放射線レベルが上昇したという報告はない」と発表しています。

※IAEA says no increase in off-site radiation yet(AlJazzera、2025年6月22日、5:12 GMT)
https://aje.io/819lk2?update=3791134

 イラン政府は、3ヶ所の核関連施設が攻撃を受けたことを認めてはいます。しかし、イラン国会議長の上級補佐官マフディ・モハマディ氏は、フォルドウの施設は、「かなり前から避難しており、回復不能な被害は受けていない」と主張しています。マフディ・モハマディ氏は、フォルドウ施設があるコム選出の議員です。

※Fordow ‘has not been seriously damaged’, says Iranian MP(AlJazzera、2025年6月22日、3:25 GMT)
https://aje.io/819lk2?update=3790958

 イラン原子力庁副長官でイラン国立原子力安全システムセンター所長のレザ・カルダン氏も、米軍の空爆を受けた場所や、施設の外部では、「放射線汚染や核放射線は観測されていない」と、述べています。

※Iran again reassures public over radiation fears(AlJazzera、2025年6月22日、5:50 GMT)
https://aje.io/819lk2?update=3791195

 イラン原子力庁は、フォルドウ、ナタンズ、エスファハーンの核施設は、「米国の違法な攻撃」を受けたと認めつつ、「放射線システムのデータと現地調査では、3ヶ所の施設付近の住民に対する汚染や、危険の兆候は見られない」と発表しました。

※Iranian atomic energy body says no contamination recorded(AlJazzera、2025年6月22日、3:33 GMT)
https://aje.io/819lk2?update=3790971

 クウェートでも、米国によるイランの核施設への攻撃後、「同国内で放射線レベルの上昇は見られない」と報告されています。

※Kuwait sees no increase in radiation levels(AlJazzera、2025年6月22日、6:10 GMT)
https://aje.io/819lk2?update=3791249

 少なくとも、米国の精密攻撃の結果は、核関連施設を完全に破壊して大量の放射性物質を撒き散らすといったものではなく、イスラエルが執拗に狙っている、遠心分離機のような、濃縮プロセスに係る重要な設備や機器が機能できないようにする破壊だったのではないか、と推測されます。

 予断が許されない状況ではありますが、以下に、スコット・リッター氏の発言の、IWJによる仮訳・粗訳をご紹介します。

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肉はどこ?――トランプはイランの3つの空の施設を爆撃した。なぜか?(スコット・リッターの言いたい放題 009、2025年6月22日)

 「今回の『リッターの言いたい放題(※Rantには、怒りの暴言という意味がある)』へ、ようこそ。

 1980年代に、ウェンディーズというファーストフードチェーンのコマーシャルがありました。これは、マクドナルドや、バーガーキングのやり方を皮肉ったものでした。つまり、ハンバーガーは大きく見えるけれど、その中身は、バンズ(パン)やレタスやタマネギばかりで、肝心のパティ(牛肉)は、ほんの少ししか入っていない。

 そこに出てくる小柄なおばあさんが、自分のハンバーガーを見て、『肉はどこ?』とたずねる。

 これはまさに、数時間前に、トランプ大統領がイランに対して命じた爆撃攻撃について、私が感じていることです。

 大統領によれば、これは世界史上最大の、最も壮大な出来事だったそうです。米国にとっては、素晴らしい勝利であり、イランの核開発計画を完全に破壊し、米空軍の巨大な力を見せつけた、といいます。

 しかし、現実を見ると、爆撃されたのは、3ヶ所にすぎません。そのうちの2ヶ所、エスファハーンとナタンズは、すでに、イスラエルによって爆撃されており、施設は破壊され、重要な物資は、すでに撤去されていました。

 3つ目の施設であるフォルドウは、以前から攻撃されるだろうと予想されていた場所で、実際には、何もありませんでした。空っぽでした。

 私は、自問せざるを得ません。『肉はどこにある?』と。

 ここでいったい、何が行われたのでしょうか? これは、本格的な軍事攻撃ではありませんでした」。

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■<IWJ取材報告>イラン・イスラエル戦争で、奇襲の先制攻撃を行ったイスラエルの「自衛権」を認めたG7声明について、岩屋外務大臣は、「中東地域全体における平和と安定に対するコミットメントを強調し、その文脈において、イスラエルには『自衛権』があるという意味。イスラエルが行った行為を自衛権として確認しているという意味ではない」と、無理筋な答弁! 先制攻撃を受けたイランの「自衛権」は認めない! これは、核を保有していない国は「自衛権」を認めないというのと同じで、日本の首をもしめる論理!~6.20 岩屋毅 外務大臣 定例会見

 6月20日午後3時15分より、東京都千代田区の外務省にて、岩屋毅外務大臣の定例会見が行われました。

 会見冒頭、岩屋大臣より、今国会会期末にあたっての自身の外交活動の振り返り、6月24日から26日まで予定されている岩屋大臣のオランダ訪問について、そして、6月23日に予定されている岩屋大臣の沖縄県訪問についての報告がありました。

※石破総理大臣及び岩屋外務大臣のNATO首脳会合等出席(外務省、2025年6月20日)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/erp/ep/page4_005951_00003.html

※岩屋外務大臣の沖縄県訪問(外務省、2025年6月20日)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/pressit_000001_02298.html

 続いて、各社記者と岩屋大臣との質疑応答となりました。他社の記者からは、日韓関係、岩屋大臣の沖縄訪問、そして、イスラエル・イラン情勢についての質問がありました。

 IWJ記者は、イスラエル・イラン情勢について、G7のイランに対する不公平な責任追及について、以下の通り質問しました。

IWJ記者「イスラエル・イラン情勢について、うかがいます。

 G7は『先制攻撃』をしたイスラエルの自衛権だけを認め、攻撃を受けたイランの自衛権は認めず、核兵器を作ろうとしていたとして、イランを責めています。

 しかし、イスラエルは既に核兵器を保有しており、IAEAの査察も拒否しています。であるにもかかわらず、IAEAの査察も核合意も受入れたイランだけを、G7は責めています。

 2002年、ネタニヤフ首相は、イラクが大量破壊兵器を保有していると主張し、翌年、米国はイラク戦争を始めました。しかし、大量破壊兵器はなかった。これは、その繰り返しではないでしょうか。

 日本政府は、なぜ、G7の不平等な姿勢に迎合するのか、お聞かせください」

岩屋大臣「これについては、先ほど来説明しておりますように、先般のG7サミットでは、中東地域全体における平和と安定に対するコミットメントを強調し、その文脈において、イスラエルには、自国を守る権利はありますよね、ということを言っただけであって、同時に、やはりこの問題は、協議によって解決をされなければならないということを、G7として発しているわけです。

 したがって、法的評価は、この段階では控えたいと思いますが、我が国の立場としては、あくまでもこういう軍事力による解決ではなくして、交渉・協議によって、この問題が解決されるべきだということを、すべての関係者にしっかりと求めていきたいと考えております」

 他社記者からも、イスラエル・イラン情勢に関する質問が、2件ありました。

 ひとつは、「今回のイスラエルによるイランへの攻撃が、自衛権の行使に当たるのか、国際法上どのように評価されるのか」。

 もうひとつは、「イスラエルがイランに対して核兵器を使用し、この戦争が核戦争に拡大した場合、日本と日本経済に、どのような影響が及ぶのか」という質問でした。

 しかし、岩屋大臣の答弁は、以下の通り、いずれの質問に対しても、質問の意図からずれたものでした。

国内大手新聞記者「中東情勢に関して、おうかがいします。

 今日で、イスラエルとイランの交戦が始まってから1週間となります。

 まず、日本政府の立場を確認させていただきたいのですが、この間出たG7の声明では、イスラエルの自衛権について言及されました。今回のイスラエルの攻撃が、自衛権の行使に当たるのかどうか、国際法上、どのように評価しているのか、日本政府の御見解をお聞かせください。

 あわせて、イランの自衛権については、どのように評価されているのか、これもお聞かせください」

岩屋大臣「イスラエル・イラン情勢については、我が国としては、事態の沈静化に向けた外交努力が、何より重要だと考えております。

 G7サミットでは、イランの核兵器開発は決して許されないということ、そして、協議を通じた核問題の解決が重要であることなどが、首脳間で確認をされたところです。

 これを受けて発出された声明におきましては、中東地域全体における平和と安定に対するG7のコミットメントを強調し、『その文脈において』=『in this context』という、その文脈において、イスラエルは、自国を守る権利を有していることを確認しているところです。

 したがって、今般のイスラエルが行った行為全般をもって、自衛権として確認しているという意味ではございません。

 その上で、イスラエルによる今般の軍事行動、及びその後のイスラエル・イラン間の攻撃の応酬につきましては、事実関係の十分な把握が困難である中、確定的な法的評価を申し上げることは控えたいと思いますけれども、いずれにいたしましても、冒頭に申し上げたように、我が国としては、すべての当事者が国際法に従って行動すること、交渉協議によってこの問題を解決することを、改めて強く求めたいと思います。

 今後とも、G7各国はもとより、国際社会と緊密に連携して、事態の沈静化に向けた必要なあらゆる外交努力を行ってまいりたいと思います」

中東独立メディア『パン・オリエントニュース』記者「(以下は英語にて発言)中東で起こり得る核戦争について、うかがいます。

 イスラエルによるイラン攻撃に、米国が加わるのでは、との報道が、世界中で出ています。トランプ大統領は、2週間後に決断すると述べましたが、そのようなことがいつ起こるかは、誰にもわかりません。

 イスラエルとその同盟国の政府関係者の中には、イランに対する核兵器の使用を公然と求める声もあります。

 日本とG7は、イランの核開発計画のみに懸念を表明する一方、イスラエルの核兵器保有については、支持しているとまでは言わずとも、黙認しているように見受けられます。

 このような戦争が、核戦争に拡大した場合、日本と日本経済に、どのような影響が及ぶとお考えですか?」

岩屋大臣「先ほども申し上げましたけれども、イスラエル・イラン情勢については、我が国としては、事態の沈静化に向けた外交努力、これが最も重要だと考えているところです。

 G7サミットでは、イランの核兵器開発は認められないということを、声明として発表しております。また、同じく協議を通じた核問題の解決が重要であると、協議を通じた解決が重要であるということも、G7では発信をされているわけです。

 イスラエルによります今回の行動については、先ほども申し上げましたが、事実関係の十分な把握が困難であって、確定的な法的評価は控えたいと思いますけれども、いずれにしても国際法に従ってしっかり行動すること、協議によってこの問題を解決することを、強くこれからも求めていきたいと思っているところです」

 日本政府にできることは、言葉だけで、協調という名の、同調しかないとなると、深刻です。自立した主権国家として、統治能力はあるのか、という問題にもなります。

 石破茂総理もサインしてしまったG7の声明では、国際法に違反して、先制攻撃をしたイスラエルの「自衛権」は認めるものの、先制攻撃をされ、核施設まで攻撃されたイランの「自衛権」の存在には言及していません。

 「自衛権」とは、攻撃を受けた側の反撃の権利であり、すべての国に認められる権利です。何の権限があって、G7は、国際法違反のイスラエルの肩をもち、イランの「自衛権」は認めない、というのでしょうか? G7は国際法の上位に位置する存在に、いつのまになったのでしょうか?

 イスラエルとイランの違いは、核保有国と、核兵器を保有していない国という違いだけです。

 核を保有してしまえば、イラクや、リビアや、シリアのように国家が破壊されなくてもすむ、というのは、北朝鮮の例をみればわかります。

 また、核兵器は保有していないが、もとうと思えばいつでもできるように、その準備はできている、という「寸止め」の状態でも、核抑止力が働く、という日本の一部でささやかれる言説も、逆に、「核保有一歩手前」という状態は、イランのように攻撃の口実を与えてしまう、という点で、逆に危険であることが明らかとなりました。

 プルトニウムを蓄積している日本にとって、本当は、途方もなく危険な状態である、ということが明確になったのに、それに気づいていないのは、おそろしく愚鈍であると言わなければなりません。

 まして、我々は、米国の大統領とイスラエルの首相が祈った「神」と同じ神をいただく「聖書」の国ではありません。米国が、近代民主主義国家とは言えなくなるにつれ、「共通の価値観」による絆は失われていきます。真剣に憂うる必要があります。

 会見の詳細については、全編動画をご視聴ください。

※イラン・イスラエル戦争で、奇襲の先制攻撃を行ったイスラエルの「自衛権」を認めたG7声明について、岩屋外務大臣は、「中東地域全体における平和と安定に対するコミットメントを強調し、その文脈において、イスラエルには『自衛権』があるという意味。イスラエルが行った行為を自衛権として確認しているという意味ではない」と、無理筋な答弁! 先制攻撃を受けたイランの「自衛権」は認めない! これは、核を保有していない国は「自衛権」を認めないというのと同じで、日本の首をもしめる論理!~6.20 岩屋毅 外務大臣 定例会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/527924

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