日刊IWJガイド・非会員版「プリゴジン氏を殺害したのはプーチン大統領ではなくロシア軍だった!? IWJは孫崎享元外務省情報局長に直接取材!」2023.8.31号~No.4004号


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~プリゴジン氏を殺害したのはプーチン大統領ではなくロシア軍だった!? IWJは孫崎享元外務省情報局長に直接取材! スコット・リッター氏はロシア政府犯人説について「証拠なし。分析なし。純粋なロシア恐怖症」だと懐疑、消去法で行けば「最後の犯人は非公式ロシア」だと推理!

■8月1日からIWJの新しい第14期がスタートしました! 第13期はたくさんの方から温かいご支援をいただきました! 心より感謝申し上げます! 第13期は、暫定の収支ではありますが、2200万円を超える赤字となった見込みです! 正確な収支は、後日集計後にご報告いたします。第14期は建て直します! IWJへの会員登録と、ご寄付・カンパでIWJをご支援ください! 今期こそは赤字転落となりませんようにと祈る気持ちでのリスタートです!!

■【中継番組表】

■【本日のニュースの連撃! 2連弾!】

■【第1弾!『TBS』が、ウクライナの「反転攻勢」について「南部ザポリージャ州の集落ロボティネを奪還し、南東方面に向けて前進している」、「今後、反転攻勢を進める上でより早い進軍が可能になる」とウクライナ側の主張だけを報じる!】他方、ロシア国防省は「ロシア軍部隊が、ザポリージャ地方のヴェルボベ付近で、第46AFU航空機動旅団による2回の攻撃を撃退した」と発表し、8月29日のウクライナ軍の全戦闘地域での損失をウクライナ兵780人死傷、装甲戦闘車両15台、車両28台、榴弾砲12門破壊と報告! 両方を見なければ「停戦」の必要性が見えてこない!(『TBS NEWS DIG』、8月29日)

■【第2弾! イランのライシ大統領が「日本政府が米国から独立するよう助言する」!】米国に追従する日本が対米自立を果たせば、米中覇権争いのキャスティング・ボートすら握りうる?(『共同通信』8月29日ほか)

■<IWJ取材報告>「海洋放出政策への反発がこれ以上広がる前に、少なくともいったんは止めることが国益にかなうのでは?」IWJ記者の質問に「NPT(核兵器不拡散条約)の会議では多くの国々から日本の取組、IAEAの取組に対して支持が得られている」と西村大臣~8.29西村康稔 経済産業大臣 定例会見

■<岩上安身によるインタビュー決定のお知らせ>国際政治学・国家安全保障論がご専門の、桃山学院大学法学部松村昌廣教授への岩上安身によるZoomインタビュー(録画収録、後日配信)の第2弾が、9月1日に決定しました!

■「プリゴジンの乱」から2ヶ月、プリゴジン氏搭乗のジェット機がロシアで墜落! 死亡が確認される!!~8月発行の『岩上安身のIWJ特報!』は、プリゴジン氏のジェット機墜落をめぐる西側報道を検証した特別編1本と、6月28日と7月6日収録の「岩上安身による元外務省国際情報局長・孫崎享氏インタビュー」をテキスト化し、詳細な注釈をつけた3本を発行! ぜひ『まぐまぐ』からご登録ください!! バックナンバーの単独購入も可能です! サポート会員になればバックナンバーをすべて読めます! ぜひ、サポート会員にご登録を!!
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■はじめに~プリゴジン氏を殺害したのはプーチン大統領ではなくロシア軍だった!? IWJは孫崎享元外務省情報局長に直接取材! スコット・リッター氏はロシア政府犯人説について「証拠なし。分析なし。純粋なロシア恐怖症」だと懐疑、消去法で行けば「最後の犯人は非公式ロシア」だと推理!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 プリゴジンの墜落死から1週間。いろいろ、新たな動きが出てきました。

 29日付『RT』は、エフゲニー・プリゴジン氏が、近親者と友人だけが参列した非公開葬儀の後、故郷のサンクト・ペテルブルグのポロホフスコエ墓地に埋葬されと報じています。

※Evgeny Prigozhin buried in St. Petersburg ― media team(RT、2023年8月29日)
https://www.rt.com/news/582051-prigozhin-funeral/

 事件の原因は現在、ロシア調査委員会が調査中であり、27日にDNA鑑定の結果、犠牲者全員の身元が確認されています。

 他方、29日付『RT』は、別記事で、EUは、プリゴジン氏の死を確信しておらず、同氏に科した制裁を解除するかどうかはまだ決定していないと報じています。

※EU sanctions body not sure Prigozhin is dead ― media(RT、2023年8月29日)
https://www.rt.com/news/582033-prigozhin-eu-personal-sanctions/

 IWJは、8月23日に起きたプリゴジン氏のビジネスジェットの墜落事故に関して、「プーチン大統領による遅すぎた粛清」と一斉に報道した西側の大手メディアに違和感を表明してきました。

 IWJは、戦争研究所のS300ミサイル2発による撃墜などといった事故報道における疑問や矛盾についても複数指摘してきました。

※はじめに~プリゴジン氏の墜落死は事故ではなく何者かによるテロ!? 西側で一斉に噴出した「粛清」報道に強い違和感!! 数々の矛盾点が!!(日刊IWJガイド、2023年8月25日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20230825#idx-1
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/52669#idx-1

※【DNA検査でプリゴジンの死亡が確認される! ロシア大統領府はロシアがプリゴジン氏を殺害したのは「まったくの嘘」と断言!】(『RT』、2023年8月25日、27日)(日刊IWJガイド、2023年8月29日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20230829#idx-5
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/52683#idx-5

 ただ、総合的に判断して、撃墜したのが、プーチン大統領の命令によるテロではないとすると、外国勢力によるテロの可能性も考慮する必要が出てきます。ロシア国内において、それが可能か、考える必要があります。

 IWJは、こうした問題意識の下、ウクライナ紛争について、岩上安身のインタビューに、繰り返し、ご登場いただき、数々の優れた洞察を示して来られた、孫崎享元外務省情報局長に、メールにて直接取材しました。

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■8月1日からIWJの新しい第14期がスタートしました! 第13期はたくさんの方から温かいご支援をいただきました! 心より感謝申し上げます! 第13期は、暫定の収支ではありますが、2200万円を超える赤字となった見込みです! 正確な収支は、後日集計後にご報告いたします。第14期は建て直します! IWJへの会員登録と、ご寄付・カンパでIWJをご支援ください! 今期こそは赤字転落となりませんようにと祈る気持ちでのリスタートです!!

 IWJは8月1日より、新たな第14期のスタートを切りました。

 第13期は、たくさんの方から温かいご支援をいただきました。

 第13期、最後の7月に頂戴したご寄付の確定値が出ました。31日間で、182件、232万5000円です。ありがとうございます! これは、第13期の月間目標額390万円にあてはめると、約60%にとどまります。

 これにより、第13期の収支につきましては、7月31日時点で、暫定ですが、残念ながら2204万8900円のマイナスとなりました。

 厳しい経済状況の中、第13期最後の7月31日まで、ご寄付・カンパの呼びかけにこたえてくださった皆さまに、私、岩上安身とIWJスタッフ一同、心より感謝申し上げます。本当にありがとうございます。

 また、第13期の最終的な収支につきましては、9月末までに経理が、税理士の御指導のもと、決算報告書をまとめ、監査を受けてから税務署に提出します。その結果は、この日刊IWJガイドやIWJのサイト上でご報告いたします。

 新しく始まった第14期も、代表をつとめる私自身がいきなり、初めて、新型コロナ、それもオミクロン株に感染してしまい、ダウンするなど、波乱の幕開けとなっています。

 感染して6日以上過ぎてからのPCRの再検査でも「陽性」が出て、実際、腹痛と下痢が続くなど、自覚症状がおさまらず、腰をすえて、隔離と治療・安静にあたってきました。

 正直、新型コロナが、これほどしんどいものとは思いませんでした。人により、症状のあらわれは千差万別のようですが、私にとっては、過去の風邪やインフルエンザよりも、ヘビーな体験であり、しかも、症状の期間が長く、自宅で横になり、一日中、眠っているような状況が続きました。

 しかし、先日8月18日、ようやくPCR検査で「陰性(不検出)」という結果が出ました。ちょうど私の64回目の誕生日でした。誕生日に、リセット、リスタートの日を迎えることが、おかげ様でできました。

 大変、皆さまにはご迷惑をおかけしてきましたが、ようやく出社しての仕事の復帰となります! どうぞ、ご理解とご支援のほど、よろしくお願いします!

 IWJにとってはまだまだ険しい試練の道のりが続くと思われますが、試練は乗り越えなくてはなりません! ぜひ、IWJへの会員登録と、ご寄付・カンパで、ご支援をよろしくお願いいたします!!

 8月のカンパ実績をお知らせします。8月1日から28日までの28日間で、76件、155万400円のご寄付をいただきました。誠にありがとうございます。しかし、これを第13期の月間目標額390万円にあてはめると、到達率は約40%にとどまります。

 現状の会員数を、お知らせします。

 7月末時点での会員総数は2605人(前年同日比:1040人減)でした。会員の方々の会費と、ご寄付が、IWJの運営の二本柱です。ご寄付も、連日お伝えしているように、目標額を下回っていますが、会員数も会費も減少しています! 近日中に、第14期におけるご寄付の月間目標額を発表させていただきます!

 経営は本当に赤字が連続し、厳しい運営状況が続いています。どうぞ、会員登録、あるいは元会員の方は、再開をよろしくお願いします!

 日本は、米国への依存から脱却をはかり、独立した主権国家として立つべきです。同時に、エネルギーと食料の自給ができず、資源をもつ他の国々からの海上輸送に頼らなければならない、孤立した「島国」であるという「宿命」を決して忘れず、国外にそもそも「敵」を作らない、多極的な平和外交の姿勢を示すべきではないでしょうか!?

 皆さまにはぜひ、マスメディアが真実を伝えない、こうした問題について、IWJが追及を続けてゆくために、どうか、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます!

 下記のURLから会員登録いただけます。ぜひ、会員登録していただいてご購読・ご視聴お願いいたします!

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 ぜひとも、サポート会員様におかれましては、会員をそのままご継続いただき、一般会員様におかれましては、サポート会員へのアップグレードをお願いします!

 また、無料で日刊IWJガイド非会員版を読み、ハイライト動画を御覧になっている無料サポーターの皆さまにおかれましては、有料の一般会員登録をぜひともお願いいたします!

 また、休会中の皆さまは、メールやお電話をいただければ、すぐに会員を再開できます。一度退会された方でも、改めて申し込みをいただくことで再び会員になっていただくことが可能です!

※ご寄付・カンパはこちらからお願いします。
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※以下は、IWJの活動へのご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします!

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル カンリブ

 IWJホームページからも、お振り込みいただけます。

※ご寄付・カンパのお願い
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 どうか、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます!

 どうぞ、皆さま、IWJを知人・ご友人、地域の皆さまへIWJの存在をお知らせいただき、米国に忖度し、隷従を深める日本政府、大手主要メディアの、連日の「情報操作」の積み重ねの恐ろしさと、権力に忖度しないで真実をお伝えする独立メディアの意義と必要性について、多くの人に口コミでも、SNSを通じてでも、広めてください!

 岩上安身

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◆中継番組表◆

**2023.8.31 Thu.**

調整中

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◆中継番組表◆

**2023.9.1 Fri.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・エリアCh5・東京】18:00~「原発反対八王子行動」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_areach5

 「キンパチデモ実行委員会」主催の原発反対八王子行動を中継します。これまでIWJが報じてきたキンパチデモ実行委員会関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/kinpachi-demo-executive-committee

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

「海洋放出政策への反発がこれ以上広がる前に、少なくとも一旦は止めることが国益にかなうのでは?」IWJ記者の質問に「NPT(核兵器不拡散条約)の会議では多くの国々から日本の取組、IAEAの取組に対して支持が得られている」と西村大臣~8.29 西村康稔 経済産業大臣 定例会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/518240

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■【本日のニュースの連撃! 2連弾!】

■【第1弾!『TBS』が、ウクライナの「反転攻勢」について「南部ザポリージャ州の集落ロボティネを奪還し、南東方面に向けて前進している」、「今後、反転攻勢を進める上でより早い進軍が可能になる」とウクライナ側の主張だけを報じる!】他方、ロシア国防省は「ロシア軍部隊が、ザポリージャ地方のヴェルボベ付近で、第46AFU航空機動旅団による2回の攻撃を撃退した」と発表し、8月29日のウクライナ軍の全戦闘地域での損失をウクライナ兵780人死傷、装甲戦闘車両15台、車両28台、榴弾砲12門破壊と報告! 両方を見なければ「停戦」の必要性が見えてこない!(『TBS NEWS DIG』、8月29日)

 『TBS NEWS DIG』は29日、反転攻勢を進めるウクライナ軍が南部ザポリージャ州の集落を奪還したというウクライナ国防省の発表だけを報じました。

 「ウクライナのマリャル国防次官は28日、南部ザポリージャ州の集落ロボティネを奪還し、南東方面に向けて前進していると明らかにしました。

 ロボティネは、ロシアの支配地域にある要衝の町のすぐ近くで、部隊を率いる指揮官はロイター通信の取材に対し、『今後、反転攻勢を進める上でより早い進軍が可能になる』との見方を示しています」。

※ウクライナ軍 南部ザポリージャ州の集落を奪還(TBS NEWS DIG、2023年8月29日)
https://youtu.be/R3i6g96XR4c

 マリャル国防次官は28日、『テレグラム』に、南部方面とロボティネの奪還について、以下のようにポストしました。

 「南部ザポリージャとヘルソン方面では、敵は守勢に回っている。

 敵は、ザポリージャ、ヘルソン、ミコライウ地方で、ウクライナ国防軍の陣地と民間物を砲撃し続け、ランセット弾を積極的に使用した。

 攻勢の過程で、ウクライナ国防軍はロボティネ南東とザポリージ地方のマラ・トクマチカ南方の地域で成功し、獲得した地盤を固めつつある」。

※ハンナ・マリャル(2023年8月28日、17:14)
https://t.me/annamaliar/1042

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■【第2弾! イランのライシ大統領が「日本政府が米国から独立するよう助言する」!】米国に追従する日本が対米自立を果たせば、米中覇権争いのキャスティング・ボートすら握りうる?(『共同通信』8月29日ほか)

 29日付『共同通信』が、イランのライシ大統領が29日、イランの首都テヘランで記者会見し、米国の制裁に沿って日本で凍結されたイラン資産の凍結解除を日本政府に要求した、と報じました。日本での凍結資産は約30億ドル(約4400億円)に上ります。

 ライシ大統領は、「日本政府が米国から独立するよう助言する」と述べた、ということです。9月にニューヨークで開催される国連総会での岸田文雄首相との会談前に、先手を打った形です。

 ライシ大統領は、米国による広島、長崎への原爆投下を念頭に、「日本自身、歴史上、米国の残酷さを経験している」とも主張しました。

※イラン、日本に資産凍結解除要求 ライシ大統領が会見、対米独立を(共同通信、2023年8月29日)
https://nordot.app/1069216106083795439

★米国からの独立を求められるとは、もちろん日本が米国に従属していることを前提としています。

 日本政府は、自らの現実を公然と指摘され、メンツを潰された思いでしょう。しかしこれは、ライシ大統領を恨むべきではなく、国際社会では、そのように日本は見られている、ということを、日本政府と日本国民に自覚を促す「直言」であると考えるべきです。

 ちょうど2年前の2021年、茂木敏充外務大臣がイランを訪問してライシ大統領と会談した際も、ライシ大統領は、凍結された30億ドルのイラン資産の解除を求めていました。2018年に米国が導入した制裁によるものです。

※イラン大統領、茂木外相に日本のイラン資産凍結解除を要求(ロイター、2021年8月22日)
https://jp.reuters.com/article/iran-japan-usa-idJPKBN2FN0JO

 イランは日本にとって、重要な石油供給国でした。日本の石油供給国としてイランは、1995年から2008年まで、1位サウジアラビア、2位アラブ首長国連邦についで、3位を維持してきました。その量も1995年の2427億円から、2008年には7.5倍の1兆8178億円になっていました。

 2000年には、アザデガン油田開発の優先交渉権を獲得しましたが、米国がこれに反発、2010年に撤退を余儀なくされています。『nippon.com』は2020年以下のように報じました。

 「日本は2000年、推定埋蔵量260億バレルのアザデガン油田開発の優先交渉権を獲得した。『日の丸油田』として期待が高まったが、米国の反発を受けて交渉は難航。04年に日本側75%出資でイラン国営石油会社との契約締結にこぎ着けたものの、米国の対イラン制裁強化により対象企業に指定される恐れが高まったため、06年に権益を10%に縮小、さらに10年には完全撤退した」

※日本の原粗油輸入相手国上位10カ国の推移(税関)
https://www.customs.go.jp/toukei/suii/html/data/y8_2.pdf

※日本・イラン貿易、2019年は急減:米国の経済制裁が影を落とす(nippon.com、2020年1月8日)
https://www.nippon.com/ja/features/h00332/

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■<IWJ取材報告>「海洋放出政策への反発がこれ以上広がる前に、少なくともいったんは止めることが国益にかなうのでは?」IWJ記者の質問に「NPT(核兵器不拡散条約)の会議では多くの国々から日本の取組、IAEAの取組に対して支持が得られている」と西村大臣~8.29西村康稔 経済産業大臣 定例会見

 2023年8月29日、午前10時50分より、東京・経済産業省にて、西村康稔 経済産業大臣の定例会見が開催されました。

 会見冒頭、西村大臣より、日本経済の今後の成長を左右する重要技術としての「生成AI」、「価格転嫁(原材料や燃料費などの価格上昇により失う利益を、売値を値上げすることによって得意先や消費者に負担[転嫁]させること)」、「核燃料サイクル」、「北海道・大阪・京都への出張」についての報告がありました。

 質疑応答では、他社の記者から、8月24日に開始された福島第一原発のALPS処理水排出に反発する中国の動向、そして、今後の経産省の対応方針についての質問がありました。

 この質問に重ねるかたちで、IWJ記者は、以下のとおり質問をしました。

 IWJ記者「先ほども質問があったんですけれども、重ねてALPS処理水海洋放出について。

 中国の日本産水産品の全面禁輸を受けて、同じくBRICSメンバーのロシアが中国向け輸出を拡大する旨を明らかにしています。また、太平洋島嶼部の国々も懸念を表明するなど、中国の反海洋放出表明の影響が広がっています。

 今後、中東の産油国を中心に新規6か国を加えたBRICSが、中国の動きに連動して、日本へのエネルギー資源の輸出を減らす、または、止めるということがあり得ないと断言できるでしょうか。

 日本の海洋放出政策への反発がこれ以上広がる前に、海洋放出を少なくともいったんは止めることが国益にかなうとは考えられないでしょうか。よろしくお願いします」。

 西村大臣は、以下のとおり、答弁をしました。

 西村大臣「まず、2点申し上げたいと思います。

 一つは、水産関連の方への支援ですね。私どもの300億、500億の計800億の基金を使った支援がありますけれども、農水省におきまして。さらに加工業界を含めて、様々な支援策(があります)。

 経済構造でいいますと、中国に輸出をしてそこで加工されて、ヨーロッパやアメリカに輸出をされる、そうした金額もかなりありますので、その加工を国内でやれないかとか、様々な検討が今なされております。

 そして、その仕向地も、それ以外のところへの輸出も含めて、農水省と経産省が連携してそうした対応、そして、もちろん国内消費をしっかり喚起をしていく、拡大に向けた取組。これは引き続き、これは全省庁を挙げて取組を進めていきたいと思っております。

 そして、中東の国々とは、私も年末年始訪問いたしましたし、エネルギー大臣会合で、その都度、サウジ、UAEはじめ、関係大臣と連携を確認してきております。中東と日本との結びつきは非常に深いものがあります。

 歴史的にも、そして現在も、特に脱炭素が長い目で見て進んでいく中で日本の技術、人材、投資に対する期待も非常に大きいものがありますので、こうした国際的な動きが私どもとして広がらないように、引き続き国際社会、G7、そして同志国、有志国と連携をしながら進めていきたいと考えております。

 NPT(核兵器不拡散条約:Treaty on the Non-Proliferation of Nuclear Weapons)の会合、あるいはG20のエネルギー大臣会合でも、日本の取組をしっかり説明をし(ていきます)。

 先ほど申し上げたように、NPTの会議では、多くの国々から日本の取組、IAEAの取組に対して支持が得られているところでありますので、引き続き国際社会に対して透明性高く、科学的根拠をしっかりと示しながら説明をしていきたいと考えております」。

 西村大臣は、「G7、そして同志国、有志国」との連携を強調しましたが、問題は台頭するBRICS諸国との関係です。質問の趣旨と回答が反しています。日本政府には、何を聞いても「G7」との関係しか、回答が返ってこないのではないかと、しばしば思わされます。

 日本が米国とIAEAの「お墨付き」だけでよしとして、中国の抗議を軽んじたと受け取られては、中国を含めたBRICS諸国の理解を得ることは難しいのではないでしょうか。

 定例会見の詳細については、全編動画をご確認ください。

※海洋放出政策への反発がこれ以上広がる前に、少なくとも一旦は止めることが国益にかなうのでは?」IWJ記者の質問に「NPT(核兵器不拡散条約)の会議では多くの国々から日本の取組、IAEAの取組に対して支持が得られている」と西村大臣~8.29西村康稔 経済産業大臣 定例会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/518240

■<岩上安身によるインタビュー決定のお知らせ>国際政治学・国家安全保障論がご専門の、桃山学院大学法学部松村昌廣教授への岩上安身によるZoomインタビュー(録画収録、後日配信)の第2弾が、9月1日に決定しました!

 9月1日(金)、岩上安身による桃山学院大学法学部松村昌廣教授へのZoomインタビューの続編が決定しました。インタビューは録画収録し、後日配信いたします。

 このインタビューは、8月20日に収録し、28日に配信したインタビューの続編・第2弾になります。

※【冒頭オープン 8/28 18時~ 】米国覇権は凋落から崩壊へか? ウクライナ紛争は、衰退する米国の軍事覇権、経済覇権、政治文化覇権衰退の加速! 桃山学院大学法学部教授 松村昌廣氏インタビュー
https://www.youtube.com/live/utSBh6ewdKo

 今回は、東アジアにおける「台湾有事」についても、お話をうかがう予定でいます。

■「プリゴジンの乱」から2ヶ月、プリゴジン氏搭乗のジェット機がロシアで墜落! 死亡が確認される!!~8月発行の『岩上安身のIWJ特報!』は、プリゴジン氏のジェット機墜落をめぐる西側報道を検証した特別編1本と、6月28日と7月6日収録の「岩上安身による元外務省国際情報局長・孫崎享氏インタビュー」をテキスト化し、詳細な注釈をつけた3本を発行! ぜひ『まぐまぐ』からご登録ください!! バックナンバーの単独購入も可能です! サポート会員になればバックナンバーをすべて読めます! ぜひ、サポート会員にご登録を!!

 IWJではメルマガサイト『まぐまぐ』で、『岩上安身によるインタビュー』をテキスト化し、詳細な注釈をつけて「岩上安身のIWJ特報!』として、毎月発行しています。

 ロシアの民間軍事会社ワグネルの創設者、エフゲニー・プリゴジン氏が、自身の部隊を率いて首都モスクワに向かって北上。その後、ベラルーシのルカシェンコ大統領の仲介により、反乱が終結するという「プリゴジンの乱」からちょうど2ヶ月。

 2023年8月23日に、モスクワの北西部にあるトベリ州で、プリゴジン氏とワグネル幹部を乗せたビジネスジェット機が墜落し、乗員乗客10人全員の死亡が確認されました。

 西側の大手メディアは、プリゴジン氏の死亡を、ロシアのプーチン大統領による「粛清」であるかのように報じています。しかし、ロシア大統領府は、こうした憶測を「まったくの嘘だ」と、完全に否定しました。

 岩上安身は6月23日に起きた「プリゴジンの乱」の直後、6月28日に、元外務省国際情報局長・孫崎享氏にインタビューを行ないました。『岩上安身のIWJ特報!』では7月から、このインタビューをテキスト化し、詳細な注釈をつけて連載中ですが、今回の事態の急展開を受け、急遽特別編として、第612号で、このジェット機墜落事故を検証しました。

 その上で、この6月28日収録のインタビューの後半部分を、第613号と第614号として、発行します。プリゴジン氏が死亡し、米国を中心に、日本を含む西側諸国で、プーチン大統領が、極悪非道な粛清を行う冷酷な独裁者というイメージが、再び急速に作られ始めている今、あらためて読むべき価値のあるものとなりました。

 6月28日に収録したインタビューの後半では、6月4日に始まったウクライナの「反転攻勢」について、西側諸国が「期待を下回っている」と評価し、さらに6月6日に起きたカホフカ・ダム爆破は、ロシアの犯行とは考えにくいにも関わらず、日本の大手メディアは事実にもとづいた報道をしていないことを指摘しました。

 さらに、米国の利益のためにNATO同盟国を操る米バイデン政権の、これまでの米国政府にはなかった危険性について、昨年のノルドス・トリーム・パイプラインの爆破や、2014年のユーロマイダンの反政府デモへの関与を振り返って検証し、米国の思惑で、欧州各国や日本が議会の承認を得る手続きを踏まずに戦争に引きずり込まれる可能性について、指摘しています。

 また、8月発行分『岩上安身のIWJ特報!』の4本目となる第615号からは、7月6日に収録した、孫崎氏インタビューの続編をテキスト化し、詳細な注釈をつけて発行します。

 7月6日のインタビューでは、孫崎氏が、一年前に銃弾に倒れた安倍晋三元総理が、ウクライナ紛争について「(ロシアによるウクライナ侵攻は)領土的野心ということではなくて、ロシアの防衛、安全の確保という観点から行動を起こしていることだろう」と語っていたことを紹介し、「ウクライナ問題は、日本の軍備拡張に踏み切る起点になった。その重要な時に、安倍さんの意見っていうのは、ものすごく邪魔なんですよ」と語りました。

 このインタビューでは、ウクライナ紛争において、米国に追従し、過剰にウクライナに肩入れしている日本の政治とマスメディアについて、深く検証しました。

 以下、8月発行の『岩上安身のIWJ特報!』の目次です。IWJ会員ではない方も、ぜひご購読ください。

(第612号の目次)
◆「反乱」から2ヶ月後の8月23日、ワグネル創設者プリゴジン氏らが搭乗したビジネスジェットがロシア国内で墜落! ワグネル幹部ら乗員乗客10人全員が死亡!
◆西側メディアはプーチン政権による「粛清」の可能性を指摘! しかし、ロシア大統領府のペスコフ報道官は「憶測はすべてまったくの嘘だ」と、完全否定!!
◆ロシア国内の世論調査では、プーチン大統領の支持率は82%と圧倒的! ロシア国民の間で評価の高いワグネルを、今この時点で排除する理由はない!
◆米戦争研究所はプリゴジン氏搭乗のジェット機が「2発のS300ミサイルで撃墜された」と発表! しかし墜落する機体を撮影した動画には、ミサイル攻撃を受けた痕跡はなし! 米当局者は「機内の爆発装置で墜落が起きた可能性」を指摘!
◆戦争研究所は直接証拠も、間接証拠も示せないまま、「プーチン大統領の命令によるプリゴジン氏の暗殺」という仮説を主張!『ニューヨーク・タイムズ』は「バーンズCIA長官は、プーチン氏の行動を予測していた」と粛清と決めつけ!
◆誰が何のために、プリゴジン氏のビジネスジェット墜落という事件を起こしたのか!? プーチン大統領やショイグ国防相らを「犯人」だと名指しした勢力こそが、「犯人」に近い、といえるのではないか!?

(第613号の目次)
◆ノルド・ストリーム爆破もカホフカ・ダム決壊も「ロシアがやった!」と大騒ぎ。のちに「ウクライナかも」とトーンダウンする西側メディア
◆米政府が事前に把握していたノルド・ストリームの破壊。自国のエネルギー供給に支障が出たドイツはなぜか怒らず、国民への情報を封鎖!?

(第614号の目次)
◆NATOやEUなどヨーロッパの国際機関が完全にアメリカに操られるようになった!「これはヨーロッパの悲劇ですね」
◆武器輸出を緩和した日本は「NATOプラス」の加盟国!? だが、日本が攻撃された時に「NATOが助けに来るわけがない!」
◆ノルド・ストリーム破壊に見るバイデン政権の恐ろしさ! 方向は決めるが実行は外部。自分たちの手は汚さない!
◆欧州各国や日本を戦争に引きずりこみたい米国の思惑が、NATOを「張子の虎」に仕立て上げている!

(第615号の目次)
◆安倍元総理殺害から1年。いまだ多くの謎が残る中、「山上容疑者はJFK暗殺事件の実行犯、オズワルドと同じでは?」という疑問が浮上!
◆ロシアとウクライナの紛争を継続させるためには、プーチン大統領と27回面談した安倍元総理の「真っ当な意見」は邪魔だった!?
◆米国のプロパガンダに乗っかり、「プーチン8月失脚説」を垂れ流して責任も取らない解説者、大手メディアの罪は大きい!

 『岩上安身のIWJ特報!』は、まぐまぐ大賞2022のジャーナリズム部門で1位になりました!

 まぐまぐ大賞2022は、2022年にもっとも輝いたメルマガを読者投票とまぐまぐ審査で選出するものです。

 『岩上安身のIWJ特報!』は、2021年の「まぐまぐ大賞2021」のジャーナリズム部門でも第2位に選ばれており、昨年ついに1位を獲得しました。

※まぐまぐ大賞2022部門別賞
https://www.mag2.com/events/mag2year/2022/list.html?cid=journalism&aid=77

※「岩上安身のIWJ特報!」ご購読はこちらから(月額税込880円、初月無料)
https://www.mag2.com/m/0001334810

 岩上安身による元外務省国際情報局長・孫崎享氏インタビューの動画は、以下のURLから御覧ください。

※「ウクライナ紛争というのは、本当に、米国覇権の終わりの始まり、その通りだと思います」~岩上安身によるインタビュー第1124回 ゲスト 元外務省国際情報局長・孫崎享氏 2023.6.28
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/516860

※安倍元総理を銃殺したのが山上徹也容疑者ではないとすると、日本という国があまりにも自主的に物事を判断できない国というところにまでつながっていく ~岩上安身によるインタビュー第1126回 ゲスト 元外務省国際情報局長・孫崎享氏 2023.7.6
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/517054

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 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

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IWJ編集部(岩上安身、六反田千恵、尾内達也、浜本信貴)

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