日刊IWJガイド・非会員版「致死性合成麻薬フェンタニルの恐怖! 米国はフェンタニルなどの致死性合成麻薬で滅びつつある!?」2023.8.15号~No.3988号


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~【IWJ検証レポート】致死性合成麻薬フェンタニルの恐怖! 米国はフェンタニルなどの致死性合成麻薬で滅びつつある!? フェンタニルの強度はヘロインの最大50倍、モルヒネの100倍!!(第1回)

■8月1日からIWJの新しい第14期がスタートしました! 第13期はたくさんの方から温かいご支援をいただきました! 心より感謝申し上げます! 第13期は、暫定の収支ではありますが、2200万円を超える赤字となった見込みです! 正確な収支は、後日集計後にご報告いたします。第14期も、IWJへの会員登録と、ご寄付・カンパでIWJをご支援ください! 今期こそは赤字転落となりませんようにと祈る気持ちでのリスタートです!!

■【中継番組表】

■紛争前、米国に次ぐ世界2位だったウクライナの代理出産ビジネスが、紛争下で急成長!? コロナ禍に続き、ウクライナ紛争であぶり出された国境をまたいだ代理出産ビジネスの問題点!「ウクライナでは赤ん坊や小児売買の闇市場も隆盛を極めている」という話も!!

■【本日のニュースの1撃!】

■【アフリカのニジェールのクーデターで、欧州向け天然ガスパイプラインが停止へ!?】『FOXニュース』の元司会者がYouTubeで「米国は競合相手のノルドストリーム・パイプラインを爆破して、アフリカで自分のパイプラインを稼働させるとは、賢い商売だ」と皮肉!(『リダクテッド』、2023年8月8日)

■<新記事紹介>10数人のジャニーズ・ジュニアが寝ているところにジャニー氏がきて……! 国連の批判をどう考えるか、林外相に聞きたい!~8.7 第5回立憲民主党「性被害・児童虐待」国対ヒアリング ―内容:国連調査団からのヒアリングを受けた石丸志門さんよりヒアリング

■【スタッフ募集・事務ハドル班】事務ハドル班は、岩上安身によるインタビューのアポ取りとスケジューリング、各種リサーチ、公共コンテンツの取材のためのアポ取りや、中継スタッフやテキストスタッフと連携して、IWJの活動予定を組み立て、指示を出す、重要な役割を担っています。翌日以降の中継・配信予定と、撮影後に記事化された動画の情報を整理し、翌日の日刊IWJガイドの番組表へ反映する、IWJコンテンツ構成の要となる部署です。

■【スタッフ募集・テキスト(赤反映担当)班】記者として日刊IWJガイドや記事の執筆、エディターとして編集業務を行っていただける方を募集します。特に深夜業務での校正作業を厭わない方は、優遇し、最優先で募集します! 深夜に及んだ場合は、社用車での帰宅が可能です。時給はスタート時は1300円から、能力・実績次第で昇給します。深夜業務は法にのっとった割り増し残業代を支払います。『サビ残』は一切ありません!
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■はじめに~【IWJ検証レポート】致死性合成麻薬フェンタニルの恐怖! 米国はフェンタニルなどの致死性合成麻薬で滅びつつある!? フェンタニルの強度はヘロインの最大50倍、モルヒネの100倍!!(第1回)

 おはようございます。IWJ編集部です。

 米国で、「フェンタニル・アイランド」と呼ばれている地域が、カリフォルニア州オークランドにあります。

 「フェンタニル・アイランド」というのは、オークランド西部にある7番街とブラシ通りの間の土地のことです。ここに、全米から、オピオイド系麻薬のフェンタニルを求めて人々が集まり、ホームレスタウンを形成しているのです。この地域は、数十台の焼失車両が立ち並ぶ露天の麻薬市場となっています。

※Homelessness has ‘exploded’ in this California city, making it the ‘land of milk and fentanyl,’ activist says(ニューヨーク・ポスト、2023年8月13日)
https://nypost.com/2023/08/13/homelessness-has-exploded-in-this-california-city-activist-says/

※Greg Gutfeld: Oakland Leaders Behind “Fentanyl Island” Just Assume These People Are All Going To Die(RealClear Politics、2023年8月8日)
https://www.realclearpolitics.com/video/2023/08/08/greg_gutfeld_oakland_leaders_behind_fentanyl_island_just_assume_these_people_are_all_going_to_die.html

 フェンタニルは、致死性合成麻薬で、合成オピオイド(麻薬性鎮痛薬)の一つです。毒性と禁断症状が非常に高いことで知られています。

 もともと、フェンタニルは、医療薬として開発されました。1960年にヤンセン・ファーマ創業者のポール・ヤンセンによって初めて作られ、1968年にアメリカ合衆国で医療用として承認されました。

 ヤンセン・ファーマの親会社のヤンセン・ファーマシューティカ社は1953年、ベルギーのポール・ヤンセンが創業、1961年にジョンソン・エンド・ジョンソングループに入り、現在は世界50カ国以上の国で4万人以上の社員が働いています。日本法人として「ヤンセン・ファーマ株式会社」があります。

 フェンタニルの米国における処方数は、2019年時点で、278位であり、総処方数は、約144万件です。患者の数は約23万7000人となっています。

 米国において、最も一般的に病院で処方される鎮痛薬です。

※Fentanyl Drug Usage Statistics, United States, 2013 ―2020(Clin Calc、2023年8月14日閲覧)
https://clincalc.com/DrugStats/Drugs/Fentanyl

 このフェンタニルの中毒と過剰摂取による死亡が、米国で大きな社会問題となっているのです。

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■8月1日からIWJの新しい第14期がスタートしました! 第13期はたくさんの方から温かいご支援をいただきました! 心より感謝申し上げます! 第13期は、暫定の収支ではありますが、2200万円を超える赤字となった見込みです! 正確な収支は、後日集計後にご報告いたします。第14期も、IWJへの会員登録と、ご寄付・カンパでIWJをご支援ください! 今期こそは赤字転落となりませんようにと祈る気持ちでのリスタートです!!

 IWJは8月1日より、新たな第14期のスタートを切りました。

 第13期は、たくさんの方から温かいご支援をいただきました。

 第13期、最後の7月に頂戴したご寄付の確定値が出ました。31日間で、182件、232万5000円です。ありがとうございます! これは、月間目標額390万円の約60%にとどまります。

 これにより、第13期の収支につきましては、7月31日時点で、暫定ですが、残念ながら2204万8900円のマイナスとなりました。

 厳しい経済状況の中、第13期最後の7月31日まで、ご寄付・カンパの呼びかけにこたえてくださった皆さまに、私、岩上安身とIWJスタッフ一同、心より感謝申し上げます。本当にありがとうございます。

 また、第13期の最終的な収支につきましては、9月末までに経理が、税理士の御指導のもと、決算報告書をまとめ、監査を受けてから税務署に提出します。その結果は、この日刊IWJガイドやIWJのサイト上でご報告いたします。

 新しく始まった第14期も、代表をつとめる私自身がいきなり、初めて、新型コロナ、それもオミクロン株に感染してしまい、ダウンするなど、波乱の幕開けとなっています。

 感染して5日以上過ぎてからのPCRの再検査でも「陽性」が出て、実際、自覚症状がおさまらない状態であり、腰をすえて、隔離と治療・安静にあたっています。

 正直、新型コロナが、これほどしんどいものとは思いませんでした。人により、症状のあらわれは違うのでしょうが、私にとっては、過去の風邪やインフルエンザよりも、ヘビーな体験であり、しかも、症状の期間が長く、今も、自宅で横になり、一日中、眠っています。

 大変、皆さまにはご迷惑をおかけしていますが、どうぞ、ご理解とご支援のほど、よろしくお願いします!

 IWJにとってはまだまだ険しい試練の道のりが続くと思われますが、試練は乗り越えなくてはなりません! ぜひ、IWJへの会員登録と、ご寄付・カンパで、ご支援をよろしくお願いいたします!!

 8月のカンパ実績をお知らせします。8月1日から9日までの9日間で、27件、65万4000円のご寄付をいただきました。誠にありがとうございます。

 現状の会員数を、お知らせします。

 7月末時点での会員総数は2605人(前年同日比:1040人減)でした。会員の方々の会費と、ご寄付が、IWJの運営の二本柱です。ご寄付も、連日お伝えしているように、目標額を下回っていますが、会員数も会費も減少しています!

 経営は本当に赤字が連続し、厳しい運営状況が続いています。どうぞ、会員登録、あるいは元会員の方は、再開をよろしくお願いします!

 IWJの内部留保も底を尽き、キャッシュフローが不足したため、私、岩上安身が、個人的な私財から、第14期に入ってから、IWJに400万円のつなぎ融資をいたしました。

 私がこれまでにIWJに貸し付けて、未返済の残高は約1600万円にのぼります。経理からキャッシュフローが不足している、ということで、あと400万円、つなぎ融資することになり、融資残高は合計2000万円になります! 本当にもう貯金が底を尽きます!

 私の貯えなどたかがしれていますから、この先も同様の危機が続けば、私個人の貯えが尽きた時、その時点でIWJは倒れてしまいます! 支出は徹底的にしぼっており、これ以上はしぼりようがありません!

 皆さまにおかれましても、コロナ禍での経済的な打撃、そしてこのところの物価上昇に悩まされていることとお察しいたします。

 しかし、会費も減少し、ご寄付までもが急減してしまうと、たちまちIWJは活動していけなくなってしまいます。

 ウクライナ紛争に続き、「台湾有事」を口実とする米国の「代理戦争」が、東アジアで画策されている今、私、岩上安身とIWJは、破滅的な戦争を回避すべく、また、ウクライナ紛争報道で明らかになった、偏向マスメディアの不誠実な「情報操作」にとって代わるべく、少しでも正確な情報を皆さまにお届けできるよう走り続けたいと存じます!

 その結果として、日本が戦争突入という悲劇に見舞われないように、無謀な戦争を断固阻止するために、今後も全力で頑張ってゆきたいと思います!

 日本は、米国への依存から脱却をはかり、独立した主権国家として立つべきです。同時に、エネルギーと食料の自給ができず、資源をもつ他の国々からの海上輸送に頼らなければならない、孤立した「島国」であるという「宿命」を決して忘れず、国外にそもそも「敵」を作らない、多極的な平和外交の姿勢を示すべきではないでしょうか!?

 皆さまにはぜひ、マスメディアが真実を伝えない、こうした問題について、IWJが追及を続けてゆくために、どうか、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます!

 下記のURLから会員登録いただけます。ぜひ、会員登録していただいてご購読・ご視聴お願いいたします!

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 ぜひとも、サポート会員様におかれましては、会員をそのままご継続いただき、一般会員様におかれましては、サポート会員へのアップグレードをお願いします!

 また、無料で日刊IWJガイド非会員版を読み、ハイライト動画を御覧になっている無料サポーターの皆さまにおかれましては、有料の一般会員登録をぜひともお願いいたします!

 また、休会中の皆さまは、メールやお電話をいただければ、すぐに会員を再開できます。一度退会された方でも、改めて申し込みをいただくことで再び会員になっていただくことが可能です!

※ご寄付・カンパはこちらからお願いします。
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

※以下は、IWJの活動へのご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします!

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル カンリブ

 IWJホームページからも、お振り込みいただけます。

※ご寄付・カンパのお願い
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 どうか、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます!

 どうぞ、皆さま、IWJを知人・ご友人、地域の皆さまへIWJの存在をお知らせいただき、米国に忖度し、隷従を深める日本政府、大手主要メディアの、連日の「情報操作」の積み重ねの恐ろしさと、権力に忖度しないで真実をお伝えする独立メディアの意義と必要性について、多くの人に口コミでも、SNSを通じてでも、広めてください!

 岩上安身


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◆中継番組表◆

**2023.8.15 Tue.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch5】10:20~「加藤勝信 厚生労働大臣 定例会見」
視聴URL:https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 加藤勝信厚生労働大臣による記者会見を中継します。これまでIWJが報じてきた厚生労働大臣関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e5%8e%9a%e7%94%9f%e5%8a%b4%e5%83%8d%e5%a4%a7%e8%87%a3

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◆中継番組表◆

**2023.8.16 Wed.**

調整中

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◆昨日テキストアップした記事はこちらです◆

10数人のジャニーズ・ジュニアが寝ているところにジャニー氏がきて……! 国連の批判をどう考えるか、林外相に聞きたい!―8.7 第5回立憲民主党「性被害・児童虐待」国対ヒアリング ―内容:国連調査団からのヒアリングを受けた石丸志門さんよりヒアリング
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/517877

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■紛争前、米国に次ぐ世界2位だったウクライナの代理出産ビジネスが、紛争下で急成長!? コロナ禍に続き、ウクライナ紛争であぶり出された国境をまたいだ代理出産ビジネスの問題点!「ウクライナでは赤ん坊や小児売買の闇市場も隆盛を極めている」という話も!!

 7月22日付け『フォーブス』は、米調査会社グローバル・マーケット・インサイツのリポートをもとに、商業的な代理出産の市場規模が、「2032年に1290億ドル(約18兆円)と2022年比で10倍近くに膨らむ見通し」だとして、「世界的なブームの様相を呈している」と報じました。

 この『フォーブス』の記事は、背景として「不妊症の広がりや子どもをもちたい同性カップルの増加のほか、著名人らの支持や専門病院の増加のおかげで生殖の選択肢としての認知度が高まってきたこと」をあげ、米国のモデルや女優らが、代理出産の利用を公表していることを紹介しています。

 このグローバル・マーケット・インサイツのリポートによると、「2018年に60億ドル(約8400億円)だった市場規模は2022年に140億ドル(約2兆円)あまりに拡大し、2023年は約179億ドル(約2兆5000億円)に達すると見込まれている」とのことです。

※代理出産が世界的ブームに セレブも続々利用、市場規模2032年に10倍へ(Forbes JAPAN、2023年7月22日)
https://forbesjapan.com/articles/detail/64742

※Surrogacy Market – By Type(Gestational Surrogacy, Traditional Surrogacy), By Technology(Intrauterine Insemination(IUI), In-vitro Fertilization(IVF)), By Age Group, By Service Provider & Forecast, 2023-2032(Global Market Insights、2022年11月)
https://www.gminsights.com/industry-analysis/surrogacy-market

 日本では、代理出産について、法的な規制はありませんが、日本産婦人科学会は、2003年に「(1)生まれてくる子の福祉を最優先するべきである、(2)代理懐胎は身体的危険性・精神的負担を伴う、(3)家族関係を複雑にする、(4)代理懐胎契約は倫理的に社会全体が許容していると認められない」との理由により、「代理懐胎の実施は認められない。また代理懐胎の斡旋を行ってはならない」との見解を発表しました。これにより、日本国内では現在、実質的に、代理出産は行われていません。

※代理懐胎に関する見解(日本産婦人科学会、2003年4月)
https://www.jsog.or.jp/kaiin/html/kaikoku/H15_4.html

 長野県諏訪郡下諏訪町の産婦人科、諏訪マタニティクリニックの根津八紘(ねつ やひろ)院長は、2001年5月に、国内で初めて不妊女性の代理出産を行ったことを公表し、当時、日本中で大きな議論が巻き起こりました。

 岩上安身がフジテレビ『とくダネ!』でスクープしました。

 根津医師は、2008年4月までに、15例の代理出産を実施し、『代理出産~不妊患者の切なる願い』(小学館、2001年)、『母と娘の代理出産』(はる書房、2009年)などの著書も出し、2007年には代理母出産の法制化に向けた私案を公表しましたが、現在は代理出産は行なっていません。

※諏訪マタニティークリニック
http://temporary.e-smc.jp/info/

 こうした中、昨年8月29日付け『朝日新聞』は、自民党の厚生労働部会が生殖補助医療についてのプロジェクトチーム(PT)の会合を開き、「一定の条件の下で代理出産を認めるべきだとする案をまとめた」と報じました。

※代理出産の条件つき容認案、自民PTまとめる 改正法案へ反映めざす(朝日新聞デジタル、2022年8月29日)
https://digital.asahi.com/articles/ASQ8Y645BQ8YUTFL018.html

 他方で、代理出産(代理懐胎)については、代理母となる女性への人権侵害が伴うとして、さまざまな立場から根強い反対の声もあります。

※代理出産を問い直す会
http://nosurrogacy.lib.i.dendai.ac.jp/jp/

 何らかの理由で子どもを持つことができない、同性婚を含む夫婦やカップル、シングルマザーやシングルファーザーなどが、第三者の女性(代理母)に妊娠・出産を依頼するのが、代理出産です。人工受精した依頼者夫婦の受精卵を代理母の子宮に移植する場合と、男性の精子を妻以外の女性に人工授精する場合があります。

 実質的に国内で代理出産ができない日本でも、海外での代理出産を斡旋する業者は複数存在します。

 代理出産については、国や地域ごとに、法律が異なります。例えば、法律で代理出産を認めていても、有償では認めていない国や、外国人に対する代理母出産利用を禁止する国、同性カップルや独身者の代理母出産利用を禁止する国などです。

 また、たとえ依頼者夫婦の受精卵を使った代理出産であっても、生まれた子どもは法的に代理母の子どもとなる国も少なくありません。その場合、依頼者夫婦が生まれた子どもを自国に連れ帰るには、現地で養子縁組など親権を移す法的な手続きを行う必要があります。

 こうした事情から、海外での代理出産については、有償での代理出産が合法で、生まれた子どもの法的な立場をめぐるトラブルリスクの少ない、米国の一部の州をのぞくと、ロシア、ウクライナ、カザフスタン、ジョージアなど旧ソ連諸国に、人気が集中しています。

 特に、米国よりも費用が安くすみ、法律で正式な婚姻関係にある夫婦にのみ代理母出産の依頼が認められ、正式な代理母出産契約で生まれた子どもは依頼者の子どもとすることが定められているウクライナは、ウクライナ紛争前は、米国に次ぐ世界第2位の代理出産市場でした。

※ウクライナの代理出産が外国人夫婦から人気 理由は「証明書」と「米国の半分以下の費用」(AERA dot.、2022年11月19日)
https://dot.asahi.com/articles/-/6579?page=1

 2022年3月24日付け『BBC』は、ウクライナ紛争前の契約で、紛争による混乱の中で生まれた子どもを、海外の依頼者が危険をおかして引き取りに行く様子や、引き取れなくて子どもがウクライナの託児所などに取り残されている様子をレポートしています。

※ウクライナ侵攻で複雑化する代理出産 代理母も親も難しい決断(BBC、2023年3月24日)
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-60832465

 しかし、2023年8月4日付け『マネーボイス』の「浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』」で、国際政治経済学者の浜田和幸氏は、ウクライナでの代理出産ビジネスが「全世界の4分の1以上を占めるまでに伸びている」と明らかにしています。

 浜田氏は、2万2000ドル(約300万円)の報酬を「生活苦に陥っているウクライナの女性にとっては得難い資金源」だとして、「妊娠中は住居や食事も提供され、医療面でも手厚い保護が得られるため、応募する貧しい女性は後を絶ちません」と述べています。

 また、浜田氏によると、ウクライナのクリニックは、政府や議会に相当な賄賂を配り、「代理出産はウクライナ人を両親に持つ赤ん坊に限定すべき」との法案を廃案にしたとのことです。つまり、外国からの依頼(先ほど例にあげた、体型を崩したくないモデルや、男性の同性愛カップルなど)を受け入れて、ビッグビジネスにしたかったのです。

 浜田氏は「さらに、ウクライナでは赤ん坊や小児売買の闇市場も隆盛を極めている模様」と述べています。

 ただし、この浜田氏の記事には、情報のソースは示されていません。

※ウクライナの「代理出産ビジネス」世界シェア25%にまで急成長。赤ん坊1人につき300万円で引き受ける困窮女性たち=浜田和幸(マネーボイス、2023年8月4日)
https://www.mag2.com/p/money/1344838

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■【本日のニュースの1撃!】

■【アフリカのニジェールのクーデターで、欧州向け天然ガスパイプラインが停止へ!?】『FOXニュース』の元司会者がYouTubeで「米国は競合相手のノルドストリーム・パイプラインを爆破して、アフリカで自分のパイプラインを稼働させるとは、賢い商売だ」と皮肉!(『リダクテッド』、2023年8月8日)

 アフリカのニジェールで起きたクーデターによって、アフリカから欧州に天然ガスを送る開通直前のパイプラインが、停止に追い込まれる可能性があると、米国の独立系メディア『リダクテッド』が、8月8日、報じました。

 『リダクテッド』を運営しているのは、元『FOXニュース・チャンネル』の司会、クレイトン・モリス氏と、元『CNET TV』のテクノロジー・ニュースの編集者であり、テクノロジー・ニュース・ポッドキャストの共同司会者であった妻のナタリー・モリス氏です。

※Clayton Morris(Wikipedia)
https://en.wikipedia.org/wiki/Clayton_Morris

※Natali Morris(Wikipedia)
https://en.wikipedia.org/wiki/Natali_Morris

 以下、クレイトン・モリス氏のYouTube番組から、天然ガスパイプラインに関連する部分を仮訳します。

モリス氏「誰も話題にしていない巨大なパイプラインを紹介しましょう。このパイプラインは、ナイジェリアから始まり、ニジェールを経由してヨーロッパに至ります。

 米国のシェブロン(※IWJ注1)は、すでに130億ドルをこのパイプラインに投資しています」。

(※IWJ注1)シェブロン:米国カリフォルニア州に本社を置く石油関連企業。世界の石油関連企業の中でも特に巨大な規模を持つ国際石油資本、いわゆる「スーパーメジャー」と総称される6社の内の1社。
・シェブロン(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%B3

モリス氏「ノルドストリーム・パイプラインが破壊された後、何が起こったと思いますか? シェブロンはこれを稼働させるために生産を強化しました。そう、『私たちはスピードを上げるから、見ていて』。

 そして今、ニジェールの人々はこう言っています。

 『ちょっと待ってださい。なぜ、欧州が天然ガスを手に入れるために、私たちの国を通過するパイプラインが通るのを許さないといけないのですか?』。

 『あなたは、私たちのためには何もしていないでしょう。私たちから盗み続けているのです。お気の毒ですが、パイプラインはお断りです』。

 だから、ヨーロッパは怯えているのです。

 すでにノルドストリーム・パイプラインを爆破した米国は、今朝、アフリカで独自のパイプラインを稼働させました。これは『賢いビジネス』です。そうでしょう? だって、競争相手を吹き飛ばしちゃうんですから。

 『ウォルマート』が、標的にした(競合する)店舗にそうするのを想像してみてください。そう、それらの店を吹っ飛ばしちゃえばいいんですね。あなたは『ウォルマート』に買い物に行かなければならないのです。

 今、ニジェールの人々はこう言っています。

 『お気の毒ですが、欧州への天然ガスの輸送に、我が国を利用することはできません。ここから出て行ってください』。

 ロシアからのノルドストリーム・パイプラインがもはや失われてしまい、欧州は大惨事に直面しています。

 そして今、アフリカを経由する、彼らの救いであったはずの(天然ガスの)パイプラインが閉鎖されるという脅威が、ウランと欧州の原子力発電が失われるという脅威に加わったのです」。

※Africa just SHOCKED the world with this and Putin is watching | Redacted with Clayton Morris(Redacted、2023年8月8日)
https://www.youtube.com/watch?v=FJ0G_cPRGV8

★ナイジェリアのワリから、ニジェール経由で、アルジェリアのガスハブであるハシ・ルメルを結ぶ4128キロの天然ガスパイプライン「トランスサハラ・ガス・パイプライン(TSGP)」の計画は、10年以上前からありましたが、ロシアがウクライナに侵攻した2022年2月に着工しました。

 「現代アフリカ地域研究センター」によると、アルジェリアは、欧州のガス供給量の11%を占めています。

 ナイジェリアは、アフリカ最大の天然ガス供給地の一つです。ナイジェリアの巨大ガス田と欧州を結ぶガスパイプラインは、アルジェリアでスペイン、モロッコ、イタリア向けなどに分岐し、総延長で5600kmに及び、年間300億立方メートルのガスを輸出できます。

 「ノルドストリーム1」は、年間550億立方メートルでしたから、「トランスサハラ・ガス・パイプライン」は、規模では及びませんが、ガス不足に悩む欧州にとっては大きな供給源です。

 ニジェールのクーデターは、親欧州派のモハメド・バズーム大統領を追放し、ロシアと歩調をあわせる元大統領警備隊長官のアブドゥラフマネ・チアーニ将軍を新しい指導者に立てました。

 パイプラインの開通と欧州市場における天然ガスのシェアを獲得することは、ニジェールにとっても経済的なメリットになりそうなものです。しかし、クーデター側が、これまで通りの植民地主義的なトレードではなく、「フェアトレードをすべきだ」という主張に向かうのか、あるいは歴史的な植民地支配の補償を求める方向に動くのか、まだ見通しが立ちません。今後の成り行きが注目されます。それ次第では、アフリカのクーデターとパイプラインは、ウクライナ紛争とノルドストリームの爆破の真相究明とも結びついて、世界にとって、(特に欧米にとって)大きな火種となるでしょう。

 特に、これまでノルドストリームの爆破について沈黙していたドイツが、最近、大きな変化を見せています。この変化についても、近いうち、レポートします。

※アフリカの天然ガス(現代アフリカ地域研究センター、2022年4月10日)
http://www.tufs.ac.jp/asc/information/post-835.html

※Niger coup threatens Nigeria-Morocco 30bcm gas pipeline project(ニジェールのクーデターが、ナイジェリア・モロッコ間の30bcmガスパイプラインプロジェクトを脅かす)(BNE Intellinews、2023年8月2日)

※はじめに~アフリカのメディアが脱欧米・親ロシア路線に全面転換! アフリカの欧米メディアは閉鎖や放送停止に追い込まれている!「西側諸国は、『いつもアフリカの問題に干渉したがる、つまり、君たちは我々の資源を盗みに来たのだ』」!(日刊IWJガイド、2023年4月15日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20230415#idx-1
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/52125#idx-1

※はじめに~冷戦時、ラテンアメリカで親米独裁政権を黙認した米国が、今、西アフリカを標的に!? 頻発するクーデターの指導者は、みな米国で軍事訓練を受けていた! 国防総省は訓練終了後の外国人将校の動向にあえて無関心!? 米軍は「都合のいい無知」を貫いている!? 日本の記者クラブメディアは、お得意の米国「大本営」プロパガンダに専念!?(日刊IWJガイド、2022年11月1日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20221101#idx-1
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51475#idx-1

■<新記事紹介>10数人のジャニーズ・ジュニアが寝ているところにジャニー氏がきて……! 国連の批判をどう考えるか、林外相に聞きたい!~8.7 第5回立憲民主党「性被害・児童虐待」国対ヒアリング ―内容:国連調査団からのヒアリングを受けた石丸志門さんよりヒアリング

 8月7日、ジャニー喜多川氏による性加害を受けた元ジャニーズ・ジュニアの石丸志門氏への、立憲民主党によるヒアリングが行われました。55歳の石丸氏は、約40年前に受けた被害経験に関して、どのように「性的搾取」が行われたのか、きわめて生々しい言葉で語りました。

 また石丸氏は、日本政府は、国連人権理事会の理事国に立候補しているが、当の人権理事会からの批判(下記の国連作業部会の会見を指す)にどう答えるのか、林芳正外務大臣など閣僚に直接話を聞きたいとして、「日本が先進国として、立ち続けられるかどうかの瀬戸際」だと訴えました。

 ヒアリングでは、ビジネスと人権に詳しい蔵元左近弁護士も登壇し、この問題は外交・安保や経済政策、対中国との外交の点でも国益に関わると指摘。また、内閣府、法務省、警察庁、こども家庭庁、外務省、経済産業省の各担当者も出席して、質疑に応じました。

 なお石丸氏は、国連「ビジネスと人権」ワーキンググループ(作業部会)のヒアリングを受けており、同作業部会は調査報告の会見を、8月4日に行いました。その会見の直後に同じ会場で、石丸氏は「ジャニーズ性加害問題当事者の会」副代表として、同会メンバーとともに会見を行っています。これらの模様は、以下でIWJが報じているので、ぜひ御覧ください。

※ジャニーズ性加害問題を国連WG糾弾!「日本のメディアは数十年も、もみ消しに加担!」「政府の義務で、実行犯を捜査し、謝罪・金銭補償など被害者救済を確保すべし!」~8.4 日本記者クラブ主催 国連「ビジネスと人権」ワーキンググループ 会見 2023.8.4
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E5%9B%BD%E9%80%A3

※「業界の『契約概念の欠如』が性加害を含むあらゆる問題を助長しているのでは?」IWJ記者の質問に「ギャラが出ない仕事もたくさんあった」と石丸志門・副代表!!~8.4 日本記者クラブ主催「ジャニーズ性加害問題当事者の会」会見 2023.8.4
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/517855

 以下は、記事の目次です。

・「合宿所」の大部屋で、10数人のジュニアが寝ているところにジャニー氏が入ってきて……! そして翌日3万円が渡された!
・「性的搾取」で気に入られたジャニーズ・ジュニアは出世街道に乗れる! これは抗えない、例外のない事実!
・被害者は軽く4桁は超える! 一方、告発の理由はお金ではない!
・「身を挺して止めていたら、数千人の被害者は生まれなかったのに」という「加害者意識」!
・「あなたが性被害者だったら、何をもって救済されたと感じるんですか?」と、国民全体に問いたい!
・日本が理事国に立候補中の、国連人権理事会からの批判! どう考えるのか、林外相に直接うかがいたい!
・外交・安保や経済、対中国の点でも国益に関わる問題!?
・そもそもジャニーズ事務所は「公共調達で人権配慮」の政府方針に合致するのか?
・国連作業部会は政府に調査や救済の義務があると断言したが、国として「被害者に正式ヒアリング」するのかという質問に答えず!
・質疑応答で、外務省は「作業部会の報告は、個人の専門家の見解で、強制力はない」と説明!
・ジャニーズ事務所は、性加害の「幇助」に該当しないのか?

 詳しくは、ぜひ記事をご一読ください!

※10数人のジャニーズ・ジュニアが寝ているところにジャニー氏がきて……! 国連の批判をどう考えるか、林外相に聞きたい!~8.7 第5回立憲民主党「性被害・児童虐待」国対ヒアリング ―内容:国連調査団からのヒアリングを受けた石丸志門さんよりヒアリング
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/517877

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 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

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