日刊IWJガイド・非会員版「各社世論調査で岸田内閣の支持率が政権発足後はじめて下落! しかし参院選の投票先は40%以上が自民」2022.2.9号~No.3436号


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~各社世論調査で岸田内閣の支持率が政権発足後はじめて下落! しかし参院選の投票先は40%以上が自民、改憲前のめりの維新は立憲を上回り2位!!

■皆さまへ緊急のお願いです!! 2月になり、8月1日から始まったIWJの今期第12期も後半に入りました! しかしながら1月末までのご寄付・カンパの目標の累計不足金額は、トータルで322万2951円の赤字! 今月2月の月間目標額は420万円! 2月末までに必要な金額は、合計で 742万2951円となります。どうかこの1ヶ月、もう一段の緊急のご支援をよろしくお願いいたします!!

■ご寄付者様からメッセージをいただきました! ここに感謝を込めて紹介させていただきます!

■【中継番組表】

■日経のミスリード!?「日産自動車は日欧中向けにガソリンエンジンの新規開発をやめる方針を固めた」との記事にグプタCOOは会見で「欧州市場向け新規開発はしない」と認めたものの、それ以外については「日産はガソリンエンジンを、市場のお客様やビジネスにとって理にかなっている限り続けて参ります」と断言!

■<IWJ取材報告>「米国のロシア制裁が中露を接近させ台湾海峡の緊張を高めているのでは? 中国への制裁強化は日本経済への致命的ダメージになりかねないのでは?」IWJ記者の質問に「ご指摘は当たらない」!! ~2.8林芳正外務大臣定例会見

■<新記事紹介 1>IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その5)。2030年代に中国が軍事技術で米国を上回る!? 中国は未来の戦争「システム破壊戦」に注力するが、米軍は対テロ等「低強度作戦」で時代遅れの装備を倍増!

■<新記事紹介 2>中露首脳会談声明全文をIWJが仮訳! 米国中心の民主主義の乱用による内政干渉とイデオロギーによる分断を徹底批判! 国連中心の公平な多国間主義による安全保障と貿易での協力を表明!!
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■はじめに~各社世論調査で岸田内閣の支持率が政権発足後はじめて下落! しかし参院選の投票先は40%以上が自民、改憲前のめりの維新は立憲を上回り2位!!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 新型コロナウイルス感染症の急激な拡大に伴い、岸田文雄政権の支持率が低下しています。

 7日付け読売新聞が発表した世論調査(2月4日~6日調査)の結果によると、岸田内閣の支持率は58%で前回(1月14日~16日調査)の66%から8ポイント低下しました。不支持率は28%(前回22%)でした。

 さらに支持理由を見ると、「政策に期待できる」が15%、「できない」が27%、「首相に指導力がある」は6%、「ない」は23%となっており、支持する理由で最も高かったのは「他によい人がいない」の45%でした。

 一方、コロナ対応については、「評価する」が48%で、「評価しない」の44%をわずかですが上回っています。

※2022年2月 電話全国世論調査 質問と回答(読売新聞オンライン、2022年2月7日)
https://www.yomiuri.co.jp/election/yoron-chosa/20220206-OYT1T50194/

 また、6日付けTBSニュースは「最新のJNNの世論調査」の結果として、「岸田内閣を支持できるという人は、先月の調査から6.5ポイント低下し、60.2%でした。一方、支持できないという人は7.2ポイント上昇し、36.2%でした」と報じています。

 こちらの世論調査では「政府の新型コロナ対策について聞いたところ『評価する』は48%、『評価しない』は39%」だったとのことです。

※緊急事態宣言「出すべき」50% JNN世論調査(TBS NEWS、2022年2月6日)
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye6001562.htm

 日本経済新聞社とテレビ東京が1月28日~30日に行った世論調査では、岸田内閣の支持率は59%で、前回2021年12月の調査から、6ポイント低下しています。不支持率は30%でした。

 こちらの世論調査では、「コロナウイルスへの政府の対応」は、「評価する」が55%、「評価しない」が36%でした。

※支持率を追う 日経世論調査アーカイブ(日本経済新聞、2022年1月31日)
https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/cabinet-approval-rating/

 いずれの世論調査でも、政権発足以来初めて支持率が下がったものの、岸田内閣は依然として58%から60%という高い支持率です。さらにこれほど急激な感染拡大に対して、有効な手立てが打てず、ワクチンの3回目接種も遅れているにもかかわらず、どの世論調査でもコロナ対策を「評価する」が「評価しない」を上回っています。

 前述の読売の世論調査では、次の参院選でどの政党に投票するかという質問に、41%もの回答者が自民党をあげています。ちなみに立憲民主党と答えたのは9%、日本維新の会と答えたのは14%、「決めていない」は18%でした。

 同じ設問に、日経の世論調査では、自民43%、立憲10%、維新16%、「決めていない」が12%となっています。

 岸田政権の支持率がこの先どこまで下がり続けるのか、与党よりも改憲に前のめりな維新の高支持率が参院選まで続くのか、執行部を刷新した立憲は支持率を回復できるのか、たいへん気になるところです。

■皆さまへ緊急のお願いです!! 2月になり、8月1日から始まったIWJの今期第12期も後半に入りました! しかしながら1月末までのご寄付・カンパの目標の累計不足金額は、トータルで322万2951円の赤字! 今月2月の月間目標額は420万円! 2月末までに必要な金額は、合計で 742万2951円となります。どうかこの1ヶ月、もう一段の緊急のご支援をよろしくお願いいたします!!

 IWJ代表の岩上安身です。

 IWJでは、今期第12期の年間の予算を立てる上での見通しとして、支出をぎりぎりまでにしぼりにしぼった上で、ご寄付・カンパの目標額を月額420万円(年間5040万円)と決めさせていただきました。

 2月になり、昨年8月から始まったIWJの今期第12期は、折り返しを過ぎて後半に入りました。

 1月のご寄付・カンパの集計が確定いたしましたので、ご報告させていただきます。1月は、1日から31日までの31日間で、473件、453万4311円のご寄付・カンパをいただいております。

 たび重なるご寄付のお願いにこたえてくださった皆さまのおかげをもちまして、1月は12月に続き、ご寄付の月間目標額に到達することができました。皆さまに心より感謝申し上げます。本当にありがとうございます。

 しかしながら、1月末までの6ヶ月間の累計の不足分は、まだなお322万2951円となっております。

 2月の月間目標額も420万円ですが、1日から7日までの7日間で52件、60万5854円のご寄付・カンパをいただいています。ありがとうございます。したがいまして、2月末日までに必要な額は、あと681万7097円になります。

 2月7日までにいただいたご寄付の金額60万5854円は、月間の目標額の14%、上記の累積の不足額をあわせた2月末までの必要額の8%にとどまっています。

 2月は28日しかありません。7日ですでに4分の1が経過しています。

 どうか会員の皆さまのお力で、2月もIWJをお支えください!

 IWJの会員数は現在3298人です。そのうちサポート会員は1153人です(2022年1月31日現在)。本当に心苦しいお願いではありますが、会員の皆さま全員が998円ずつカンパしてくださるか、サポート会員の皆さまが1人2854円ずつカンパしてくださったならば、なんとかこの赤字は埋められます!

 伏してお願いいたします! どうか皆さまのお力で、この窮状をお助け願います!

※ご寄付・カンパはこちらからお願いします。
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 コロナ禍は、日本のすべてを直撃しています! IWJも例外ではありません!

 同じように皆さまもそれぞれ、コロナ禍で厳しい状況に直面されていることと拝察いたします。こうした状況で皆さまに、会員登録のお願いとご寄付・カンパを繰り返しお願いすることは、心苦しいことではあります。

 しかし、どうしても声を大にして、お伝えしなければならないことがあります!

 改憲による緊急事態条項の導入と、米国による中国との戦争に日本が巻き込まれる現実的な懸念が、迫っているからです!

 昨年は、天下分け目の衆院選が、改憲勢力の圧勝で終わってしまい、しかも最も重要な「改憲問題」という争点が隠され、大変残念な結果になってしまいました。

 しかし嘆いてばかりはいられません! 改憲発議がなされれば、国民投票となりますし、夏の参院選もあります! 勝てない戦争は断固としてNOという民意を、国民皆で示さなければなりません。

 世界は今、100年に1度あるかないかの巨大な政治的経済的軍事的な地殻変動に見舞われています。

 いうまでもなく、日本を含む世界全体に対し、単独覇権国として支配的な影響力を及ぼしてきた米国が衰退し、中国が米国の国力を上回る勢いの新興国として台頭してきているからです。米中両超大国とも、地理的に両国にはさまっている、我々日本の都合など、考えてはくれません!

 地球上の覇権国の力関係が、劇的に変わろうとしつつあります。この米中のせめぎあいに、米国の「従属国」に甘んじてきた日本は、モロに巻き込まれつつあります。

 「ウクライナ危機」も、米国の覇権延命のための、壮大な仕掛けとみることができます。米国は、冷戦終結後も、ロシアの攻略を諦めていませんでした。スラブ系の兄弟民族であるウクライナとの仲まで引き裂かれ、ロシアは追い込まれています。

 東欧諸国と旧ソ連諸国が次々とNATOに入り、この上さらにもしウクライナまでNATOに入るとなると、首都モスクワの目と鼻の先の国境線近くに、米欧の部隊や前線基地が布陣することになり、かえって軍事的緊張を高めてしまいます。

 米国は核保有国であるロシアをどこまで追い詰めるつもりなのか、落とし所を見つけようとしているのでしょうか? 落とし所もなく、ロシアを追い詰め過ぎるのは非常に危険です。冷静になって米国やNATOに自省を求める声が日本を含めた西側から出てこないのが気がかりです。

 ロシアは、中国のバックアップがなければ、経済的にいきづまっていたことでしょう。皮肉なことに、一極単独覇権を貫徹しようとする米国の圧力は、中露を結束させる方向へ作用していきました。

 しかし、米国は、追い打ちをかけるように中国がロシアへの制裁を無効にするような、ロシアに対する援助を行なった場合、中国に対して制裁を加えると表明しました。中露に対してABCD包囲網を敷くような追いつめ方です。まるで中露との戦争は不可避であると、米国自身が腹を括っているかのようです。なぜ、米国はここまで中国を叩こうとしているのでしょうか?

 米国の衰退の原因は、米国自身の傲りによるところが大きい、と言わざるをえません。自ら生み出した新自由主義とグローバリズムのために、米国内部で1%の超富裕層と、その他の貧困層との格差が、民主主義国とは言えないほど開いてしまっています。

 他方、米国は、自らの単独覇権主義を徹底するために、巨大な軍事力を備え、行使してきたために、巨額の財政赤字を積み上げ、結果として国力を落としてしまっています。

 米国が科学技術と、軍事の両面で、新興ライバル国・中国にどのくらい迫られ、追いつかれ、あるいは追い抜かれているのか、日本のマスコミは正面切って取り上げません。

 その現実がわからないと、中露に対して高圧的かつ好戦的な態度を、なぜ米国がとるのか、その理由が見えてきません。

 米国は中国に追い抜かれそうになっている今だからこそ、叩くならば今しかない、という方向に傾きつつあるのです。今、躊躇したら、数年後、10年後には米国の国力を超え、大きくなり過ぎてつぶせなくなっているだろうと米国がみなし始めているのです。

 このシビアな米中逆転の現実を直視した「アリソン・レポート」をIWJでは断続的に紹介しています。以下、ぜひ、御覧になってください。

※IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その1)。「米国は科学技術の覇権を握っていない」グレアム・アリソンが政権移行のメモをレポート「偉大なるライバル」(技術編)で「10年で中国は米国を抜く」2022.1.13
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501076

※IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その2)。中国のAI競争勝利は「すでに決定」!? 優位の根本は14億の人口! 14億人から数秒で個人特定の顔認識技術!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501743

※IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その3)。中国はAIとIoT(あらゆる物のインターネット)を促す全国5G網を構築の「次世代テクノロジー・ジャイアント」
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501775

※IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その4)。中国の量子コンピューターはグーグル製より「100億倍速い」! 中国の量子通信衛星ネットで、米国は中国政府と軍の通信を盗聴することが不可能に!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501829

※IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その5)。2030年代に中国が軍事技術で米国を上回る!? 中国は未来の戦争「システム破壊戦」に注力するが、米軍は対テロ等「低強度作戦」で時代遅れの装備を倍増!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501896

 財政赤字と国民の格差の拡大については、そっくりそのまま日本で同じことが起こっています。日本が米国のマネをしてこなかった(できなかった)のは、軍事力の行使だけでしたが、今後の行方次第では、米国からの「命令」で対中戦争に参戦することとなり、そのタガも外れてしまうことでしょう。

 「ウクライナ危機」と「台湾有事」は、米国から見ればライバルであるロシアと中国を見すえた、二正面作戦です。米国に追いつめられたロシアと中国は、急接近しつつありますし、先述した通り、米国も、ロシアの窮地を中国が助けるようなことがあれば(中国を)容赦しないという、強硬な姿勢を見せています。どちらかの紛争が弾ければもう一方も連動して弾ける可能性があります。局地戦にとどまらず、第3次世界大戦への扉を開く可能性もありえなくはありません。

 現在の日本政府は、そんな「大火事」を目の前に、自らの頭で国益を考え、立ち止まる判断をせず、ただただ米国の言いなりになって火中に飛び込んでいくことしか考えていません。

 私がIWJというインターネット報道メディアを立ち上げた(会社登記)のは、正式には2010年12月のことですが、準備期間に約1年間かけました。その際、IWJという社名だけを決めて、「移行期通信」というメルマガを支持者の方々にお送りしていました。

 社名になぜIndependent(独立)という言葉を入れると決めていたのか。独立メディアである、という意味はもちろんのことですが、日本の独立に少しでも資するように、という願いを込めたからです。それが私の志であり、一貫した「初期衝動」です。

 日本よ、独立せよ。

 米国への過度の依存から離れ、米国に都合よくふりまわされ、利用されずに、世界の国々、とりわけ周囲・隣国との友好に尽くし、独立国としてサバイバルせよ、という思いです。

 その思いを込めてスタートしたIWJですが、私の願いはかなわず、危機感の方が、的中してしまい、日本は国力を落としながら、さらに米国への依存を深め、集団的自衛権まで突破してしまい、米軍と軍事的に一体化して、どんどんと危うい方向に向かいつつあります。

 敗戦から冷戦の終わりまで、日本は当たり前のように米国に、外交・安全保障を依存してきました。たしかに、「軽武装・経済優先」という、当時、自民党の主流派だった宏池会のような考えでも、実際、日本は豊かになっていきました。

 しかし、冷戦に「勝利」した米国は、傲りたかぶり、世界を一極支配する単独覇権システムを強引に構築しようとし、かえって世界の反発を買って多極化を招いてしまいました。

 にもかかわらず日本は、米国を不動のヘゲモン(覇権国)としてあがめたてまつり、依存をさらに深めており、米中対立の「最前線」に立たされつつあります。

 その戦争準備と遂行のために、国会から立法権を奪って、内閣独裁を実現し、法律の代わりに、内閣が独断で超法規的な「政令」を繰り出せる緊急事態条項を含めた改憲をしようと躍起になっているのです。

 緊急事態条項を憲法に書き込み発効させなければ、米国の利益のために、日本が「身代わりの犠牲」になるようなバカげた戦争を遂行し、国民にムチャクチャな無理強いをすることなど、できないからです。

 「戦争となれば、南西諸島や九州は当然、戦域になる」と、自衛隊トップだったの河野克俊元統合幕僚長は、2021年9月2日に、南日本新聞の取材に答えて明言しています。

※「台湾有事なら沖縄・鹿児島も戦域に。これは軍事的常識」 河野前統幕長 対中抑止へ「正面切って議論を」(南日本新聞、2021年9月2日)
https://373news.com/_news/storyid/143030/

 住民の避難などの対策を立て始めると、戦争反対の声が高まるため、国民に何も知らせず、何の避難対策も打っていないのです。これでは国民はだましうちにあうようなものです! 国民のための政府ではなく、米軍の傀儡として動くだけの政府であることは明白です。

 こうした現実は、既存の新聞、テレビなどのマスメディアに頼っていては、まったく見えてきません。意図的に、国民に現状から目をそらせるような情報操作ばかり行われています! IWJは、国民をないがしろにして戦争準備を進める政府にこれでいいのか! と声を上げ続けてきています!

 こうしたことがIWJに可能なのは、特定のスポンサーをもたないことで、何者にも縛られず、忖度せずに真実をお伝えしてゆく、独立メディアだからです!

 特定の政党や、特定の政治団体などから、隠れ資金を受け取ったことなど、IWJは1度もありません! 市民の皆さまに直接、真実をお届けすることができるのは、市民の皆さまから直接の、会費、ご寄付・カンパによるお支えがあってこそです!

 非会員の方はまず、一般会員になっていただき、さらに一般会員の皆さまには、サポート会員になっていただけるよう、ぜひご検討いただきたいと存じます!

 その会費と、ご寄付・カンパによって支えられてはじめて、IWJは、市民の皆さまのために役立つ、真の独立市民メディアとしてその活動を継続し、その使命を果たすことが可能となります。

 マスメディアが報じない事実と真実を報道し、売国的な権力への批判を続け、主権者である日本国民が声をあげ続けることができるようにすることが、今、絶対に必要なことであり、それが我々IWJの使命であると自負しています。

 本年、2022年は、本当に日本の分水嶺の年となります!

 決して負けられないこの戦いに、私は、IWJのスタッフを率いて全力で立ち向かいたいと腹をくくっています! 皆さまにはぜひ、ご支援いただきたくIWJの存続のために、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます。

 下記のURLから会員登録いただけます。ぜひ、会員登録していただいてご購読・ご視聴お願いいたします。

https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

※ご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします。

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル カンリブ

 どうか、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます!

岩上安身拝

■ご寄付者様からメッセージをいただきました! ここに感謝を込めて紹介させていただきます!

 ご寄付者様からメッセージをいただきました。

 メッセージひとつひとつに、岩上安身がご返信を書かせていただきます! ぜひ嬉しい励ましのメッセージ、あるいは、ご質問やご提案などにもお答えしますので、お寄せください! ただし、会員の方で、ご寄付者様からのメッセージのみとさせていただきます!

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岩上さんのインタビューが面白いし、他のメディアが全くあてにならんから。特にNHK!受信料をとった挙句に河瀬のウソまで垂れ流すとは何事か。NHKはドラマもニュースも見る価値なし。それに比べて(比較するのも申し訳ないが)、岩上さんのインタビューは本当に勉強になる。昔のインタビューを聞いていたら、小池百合子のことを「人間の形した災害」と形容されていて爆笑した。本当にそう!オミクロン爆発で、あのキャッチフレーズおばさんは、もうすぐ自分だけ入院すると見た。長々すみません。これからも楽しみにしています(N.T. 様)

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N.T. 様

 応援ありがとうございます。昔のインタビューと言っても、今も意味があるものがたくさんあります。僕自身もインタビューゲストの方々に学びながら、皆さまにとって有意義な情報を届けようと、ベストを尽くしています。ぜひ多くの人にサポート会員になっていただいて、過去のインタビューも御覧いただければと思います。

 今後とも、重要な情報をお届けしていきますのでご支援のほど、よろしくお願いいたします。

岩上安身

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記事に納得できます。狂った政治、報道が多過ぎるので、是非頑張って欲しいです。(K.C 様)

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K.C 様

 ありがとうございます。「狂った政治、報道が多すぎる」というのは、本当にその通りだと思います。特に関西キー局のテレビは、ニュースとバラエティ―の中間のようなトーク番組の中で、元維新の橋下徹氏、現維新の松井氏、吉村氏をしばしば取り上げています。しかも、こうした関西キー局発の偏った番組は、大阪だけでなく、中国・四国・九州を含めた西日本一帯に流され続けています。西日本における選挙での自民党と維新の強さは、長い時間をかけて地上波がたれ流してきた偏った情報によるところが大きいと思われます。

 IWJは、こうした偏ったマスメディアの行う情報操作に抗い、風穴をあけて、新鮮な風を送り込むような、まっとうな情報をお届けしたいと思っています。粘り強く、少しでも多くの風穴をあけることができれば、状況は少しずつ変わっていくだろうと希望を捨てていません。1人でも多くの方々に、ともに頑張りましょう! と呼びかけたいと思います。

 どうぞIWJへのご支援を、これからもよろしくお願いいたします。

岩上安身

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消えないでほしいから(深町 洋 様)

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深町 洋 様

 消えないように頑張ります。市民の皆さまの応援、ご支援がある限り、IWJは消えることはありません。

 今後ともよろしくお願いいたします。

岩上安身

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申告の通り10,000円/月を振り込みます。1月分として振り込みます。年金生活のため、ボーナスなしです。(水野 博 様)

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水野 博 様

 年金の中から、貴重なご寄付を、ありがとうございます。年寄りは邪魔者扱いされやすいですが、自分自身も還暦を過ぎて3年目となり、わかってきたことは、この国を底支えしているのは、現在の高齢者たちである、という事実です。多くの人が、60代に入ってもなお働き続け、正気を保ち、様々な場面で社会を支えている、と感じます。この世代と、働き盛りのミドル世代、若いこれからの世代との橋渡しとなれるメディアとなりたいと思っています。

 ご寄付は活動費として大切に使わせていただきます。ありがとうございます。

岩上安身


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◆中継番組表◆

**2022.2.9 Wed.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【撮りおろし初配信・IWJ_YouTube Live】19:30~「東電刑事裁判・控訴審第2回公判期日後の記者会見」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 同日に収録した、東電刑事裁判・控訴審第2回公判期日後の記者会見を配信します。これまでIWJが報じてきた東電刑事裁判関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E6%9D%B1%E9%9B%BB%E5%88%91%E4%BA%8B%E8%A3%81%E5%88%A4

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◆中継番組表◆

**2022.2.10 Thu.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch5】19:00~「たんぽぽ舎講座『パスワードが危ない!?~国家と企業から個人情報を守るために』 ―講演:JCA-NET理事・小倉利丸氏」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 「たんぽぽ舎」主催の講演会を中継します。これまでIWJが報じてきた個人情報関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E5%80%8B%E4%BA%BA%E6%83%85%E5%A0%B1

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

「米国のロシア制裁が中露を接近させ台湾海峡の緊張を高めているのでは? 中国への制裁強化は日本経済への致命的ダメージになりかねないのでは?」IWJ記者の質問に「ご指摘は当たらない」!!~2.8林芳正外務大臣定例会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501878

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■日経のミスリード!?「日産自動車は日欧中向けにガソリンエンジンの新規開発をやめる方針を固めた」との記事にグプタCOOは会見で「欧州市場向け新規開発はしない」と認めたものの、それ以外については「日産はガソリンエンジンを、市場のお客様やビジネスにとって理にかなっている限り続けて参ります」と断言!

 日本経済新聞が7日付け記事で、「日産自動車は日欧中向けにガソリンエンジンの新規開発をやめる方針を固めた」と報じています。

※日産がエンジン開発終了へ まずは欧州、日中も段階的に(日本経済新聞、2022年2月7日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC0797Y0X00C22A2000000/?unlock=1

 この日経の記事はスクープであったらしく、ブルームバーグやロイター、自動車専門メディアなども「日経が7日報じた」と、その内容を後追いしています。

 その中で、7日付けロイターの英語版記事は、「日産は、ロイターのコメント要請にはすぐには応じなかった」と報じています。

※Nissan to stop most development of new gasoline engines – Nikkei(ロイター、2022年2月7日)
https://www.reuters.com/business/autos-transportation/nissan-stop-most-development-new-gasoline-engines-nikkei-2022-02-07/

※ここから先は【会員版】となります。会員へのご登録はこちらからお願いいたします。ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して、御覧になってください!

https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

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■<IWJ取材報告>「米国のロシア制裁が中露を接近させ台湾海峡の緊張を高めているのでは? 中国への制裁強化は日本経済への致命的ダメージになりかねないのでは?」IWJ記者の質問に「ご指摘は当たらない」!! ~2.8林芳正外務大臣定例会見

 2月8日午前9時30分頃より、東京都千代田区の外務省庁舎にて、林芳正外務大臣の定例会見が開催されました。

 冒頭、林大臣より、2月8日付けで発表された「ミャンマー国民に対する人道支援」についての報告がありました。

※ミャンマー国民に対する人道支援(外務省、2022年2月8日)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press1_000710.html

 続く質疑応答でIWJ記者は、共同通信社記者の「ロシアのウクライナ侵攻時の日本の対応」についての質問に重ねて、米国の制裁外交と日本の姿勢について、以下のように質問しました。

 「2月4日、習近平国家主席とプーチン大統領が会談し、米国を批判した上で、幅広く中露両国の協力関係をアピールする共同声明を発表し、これを受けて米国は、対露制裁を回避する中国企業に対し、『代償を支払うことになる』と強い警告を発しています。

 米国のロシアへの制裁が却って中露を接近させ、台湾海峡の緊張を高めているのではないでしょうか? また、RCEPが先月発効されたばかりですが、米国の中国への制裁強化により、日中貿易が後退すれば、日本経済への致命的なダメージになりかねません。

 林大臣の現状認識についてご教示下さい」。

 これに対して、林大臣は次のように回答しました。

 「現在、ウクライナの国境周辺地域では、ロシア軍の増強等により、緊張が高まっており、予断を許さない状況が続いております。今後、事態が急変する可能性もあるわけでございます。

 こうした状況を踏まえて、米国をはじめとする国際社会は、緊張緩和に向けた外交努力を行ってきているところであり、今おっしゃったようなご指摘は当たらないというふうに考えております。

 引き続き、G7をはじめとする国際社会と連携し、適切に対応していきたいと考えております」。

 林大臣は、RCEPも含め、中国との関係がどうなるのかについての見通しを明らかにしませんでした。日本にとって最大の貿易相手国が中国である事実は変わりません。戦争によって、中国市場をまるまる失った時、中国に変わる市場を地球上のどこかに見出すことはほぼ不可能です。我が国が食べて生存し続けていく道をまず第一に考えるべき日本政府が、遠い国の国境での紛争につきあい過ぎて、肝心なところをおろそかにするようでは、この国は危ういと思わざるをえません。

 詳細は、ぜひ全編動画を御覧ください。

※「米国のロシア制裁が中露を接近させ台湾海峡の緊張を高めているのでは? 中国への制裁強化は日本経済への致命的ダメージになりかねないのでは?」IWJ記者の質問に「ご指摘は当たらない」!!~2.8林芳正外務大臣定例会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501878

■<新記事紹介 1>IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その5)。2030年代に中国が軍事技術で米国を上回る!? 中国は未来の戦争「システム破壊戦」に注力するが、米軍は対テロ等「低強度作戦」で時代遅れの装備を倍増!

 本記事は、「IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!」の第5弾で、「アリソン・レポート」「Military(軍事)」篇の「未来のテクノロジー」の章の仮訳を掲載しています。なお、第1弾~第4弾は本記事末尾でご案内します。

 米ハーバード大学ケネディ行政大学院(ケネディスクール)のグレアム・アリソン氏が中心となって作成し、昨年12月7日に発表されたレポート「The Great Rivalry: China vs. the U.S. in the 21st Century(偉大なるライバル 21世紀の中国vs.アメリカ)」(以後、『アリソン・レポート』)は、米国が、中国との対比で自らの技術と軍事を冷静に自己評価した重要なレポートです。

 米国が中国の技術水準と軍事水準をどう見ているのか、また、今後、米中覇権競争が技術と軍事という中心的な領域でどのように競りあっているのかを見極めるための必読文献の一つです。

 この「未来のテクノロジー」の章では、中国が、今後の軍事作戦で決定的役割を担うAI(人工知能)をはじめ、量子コンピューティング、極超音速ミサイル、宇宙技術など、新興技術の軍事的応用に集中しており、いずれの分野でも米国を凌駕しつつあることを検証。2030年代には中国が技術的優位性で米国を上回ると予想しています。

 しかも中国が、未来の戦争である「システム破壊戦」で優位を目指すのに対し、米軍は対テロなど「低強度作戦」に最適化し、時代遅れのプラットフォームを倍増していると危機感を募らせているのです。

 詳しくは下記の記事を御覧ください。

※IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その5)。2030年代に中国が軍事技術で米国を上回る!? 中国は未来の戦争「システム破壊戦」に注力するが、米軍は対テロ等「低強度作戦」で時代遅れの装備を倍増!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501896

 また、<IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!>のシリーズで、「Tech(技術)」篇の要約を仮翻訳した(その1)、AI(人工知能)の章を仮翻訳した(その2)、5Gの章を仮翻訳した(その3)、「量子情報科学」の章を仮翻訳した(その4)は以下から御覧いただけます。

※IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その1)。「米国は科学技術の覇権を握っていない」グレアム・アリソンが政権移行のメモをレポート「偉大なるライバル」(技術編)で「10年で中国は米国を抜く」 2022.1.13
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501076

※IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その2)。中国のAI競争勝利は「すでに決定」!? 優位の根本は14億の人口! 14億人から数秒で個人特定の顔認識技術!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501743

IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その3)。中国はAIとIoT(あらゆる物のインターネット)促す全国5G網を構築の「次世代テクノロジー・ジャイアント」!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501775

※IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その4)。中国の量子コンピューターはグーグル製より「100億倍速い」! 中国の量子通信衛星ネットで、米国は中国政府と軍の通信を盗聴することが不可能に!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501829

■<新記事紹介 2>中露首脳会談声明全文をIWJが仮訳! 米国中心の民主主義の乱用による内政干渉とイデオロギーによる分断を徹底批判! 国連中心の公平な多国間主義による安全保障と貿易での協力を表明!!

 ウクライナ情勢が緊迫する中、2022年北京冬季五輪が始まりました。

 中国の人権問題をめぐり、米国、オーストラリア、英国、カナダ、ニュージーランドなどが外交的ボイコットを表明し、開会式への政府関係者派遣を見送りました(日本は、「外交的ボイコット」という表現は使わずに、政府関係者の派遣を見送るとしました)。

 その一方で、中国の習近平国家主席は、開会式が行われた2月4日、北京を訪問中のロシアのプーチン大統領と首脳会談を行いました。

 習近平国家主席は、5日にはカザフスタンのトカエフ大統領、セルビアのブチッチ大統領、エジプトのシシ大統領と個別に会談。5日付けロイターは「中国主導の広域経済圏構想「一帯一路」に関連したインフラ投資や新型コロナ対策での協力について協議した」と報じています。

※中国主席、五輪外交を展開 各国首脳と相次ぎ会談(ロイター、2022年2月4日)
https://jp.reuters.com/article/olympics-2022-xi-idJPKBN2KB0MA

 「人権問題」を理由に、米英を筆頭としたアングロサクソン系の「ファイブ・アイズ」と呼ばれる諸国が外交的ボイコットを行う中、首脳会談が行われたのは「権威主義」的な指導者ばかりとの批判もあります。

 特にロシアは、ウクライナ情勢をめぐって米国と対立しており、ロシアとウクライナ国境では、紛争が今すぐにでも起きそうな緊迫した状況が伝えられています。台湾問題で米国と対立する中国との間でも、米中の武力衝突の可能性が憂慮されています。

 米国はロシアがウクライナに侵攻した場合、「大規模な制裁を科す」と明言しているものの、その内容については不明のままです。

 1月31日付けブルームバーグは、対露制裁について、「対応の仕方について米国と同盟国は合意に至っていない」と報じています。

 一方で同記事は、米上院が準備しているロシア制裁法案については、「同法案にはプーチン大統領がウクライナ侵攻に踏み切らない場合でも発動する制裁が含まれる可能性がある」とし、「ロシアの金融業界と政府のトップを標的にした制裁が法案に含まれていることを示唆する」などと報じています。

 ロシアがウクライナ侵攻を行わなくとも、「発動する制裁」とはどういうことでしょうか? 火器によらず、金融を武器として、米国はロシアを攻撃すると言ってるも同然ではないでしょうか? こうなると「イラクが大量破壊兵器を保有している」というイラク戦争開戦の理由が実は真っ赤な嘘で、イラクに戦争を吹っかけるデタラメな言いがかりに過ぎなかったように、ウクライナ国内におけるロシア系住民の迫害には目をつむり、ロシアがウクライナに侵攻してもしなくても、そんなこととはお構いなしにロシアを経済的に圧殺する「火力なき戦争」を米国の方から仕掛けていくということ、そもそもの米国の目的らしい、ということがわかります。米国は、ユーラシア内部に平和を求めていないのです。

※米上院、ロシア制裁法案で合意近づく-ウクライナ侵攻前に発動も(ブルームバーグ、2022年1月31日)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-01-30/R6J8F5DWX2PT01

 2014年のロシアによるクリミア半島併合(クリミア住民による投票でロシアへの帰属が選ばれた)以来、欧米諸国がロシアに経済制裁を科す一方、プーチン大統領による2007年以来の東方シフトで、中露貿易額は着実に成長しています。

 4日の中露首脳会談後の発表で、習近平国家主席は「昨年の中露の貿易額は過去最高の1400億ドル(約16兆円)に達した」と述べましたが、それを裏付けるように日本の経済産業省の「通商白書2020」においても、ロシアの最大貿易国は2017年の時点ですでに中国になっていることが確認されています。プーチン大統領は、ロシアと中国のエネルギー分野の戦略的協力を引上げ、2国間貿易額を2024年までに2000億ドルまで拡大させる目標を掲げています。

※「通商白書2020」第I部 第3章 第6節 ロシア(経済産業省)
https://www.meti.go.jp/report/tsuhaku2020/2020honbun/i1360000.html

 こうした目標が実現されれば、米国が煽り、仕掛けている欧露の分断によって、欧露間のパイプラインでロシアから欧州へ天然ガスをまったく輸出できなくなっても、その輸出分を中国に輸出し、補うことができます。エネルギー輸入国である中国も、米国が封鎖を試みても、イランから石油を、ロシアから天然ガスと石油を安定的に手に入れることができれば、ユーラシア内部で自足できるようになりそうです。

 米国は自国の安全保障を理由に、ファーウェイやハイシリコンなど、世界の先端技術をリードする中国企業を「エンティティリスト」に載せ、貿易取引の厳しい制限をかけていますが、こうした中露への制裁が、両国を強く結びつけています。

 東欧諸国と旧ソ連諸国が次々とNATOに入り、もしウクライナまでNATOに入るとなると、首都モスクワの目と鼻の先の国境線近くに、米欧の部隊や前線基地が布陣することになり、かえって軍事的緊張を高めてしまいます。

 米国は核保有国であるロシアをどこまで追い詰めるつもりなのか、落とし所を見つけようとしているのでしょうか? 落とし所もなく、ロシアを追い詰め過ぎるのは非常に危険です。冷静になって米国やNATOに自省を求める声が日本を含めた西側から出てこないのが気がかりです。

 ロシアは、中国のバックアップがなければ、経済的にいきづまっていたことでしょう。皮肉なことに、一極単独覇権を貫徹しようとする米国の圧力は、中露を結束させる方向へ作用していきました。

 しかし、米国は中国がロシアへの制裁を無効にするような、ロシアに対する援助を行なった場合、中国に対して制裁を加えると表明しました。中露に対してABCD包囲網を敷くような追い詰め方です。まるで中露との戦争は不可避であると、米国自身が腹を括っているかのようです。なぜ、米国はここまで中国を叩こうとしているのでしょうか?

 北京冬季五輪の閉幕とともにロシアがウクライナに侵攻するのではないかとの憶測も流れる中、習近平国家主席とプーチン大統領との首脳会談では何が話し合われたのでしょうか。

 中国国営メディアの『人民網』は4日、国営通信『新華社』の出典として、4日に発表された中国とロシアとの共同声明「新時代の国際関係と持続可能なグローバル開発に関する中華人民共和国とロシア連邦の共同声明(全文)」を掲載しました。

※新時代の国際関係と世界の持続可能な開発に関する中華人民共和国とロシア連邦の共同声明(全文)(人民網、2022年2月4日)
http://politics.people.com.cn/n1/2022/0204/c1001-32345502.html

 ロシアによるウクライナ国境への軍事力の集結や、中国による新疆ウイグル、香港、台湾問題に対する国際的な非難に対し、両国はともに「内政干渉」だと反発しています。

 共同声明では、こうした両国への批判に対し「少数の国際勢力」が「パワーポリティクスに頼り、他国の内政に干渉し、他国の正当な権利と利益を損ない、矛盾、相違、対立を生み出し、人類社会の発展と進歩を阻害し続けている」と批判し、「国連と国連安保理の原則を実践すること」こそが「真の多国間主義において中心的な調整役を果たし、国際関係の民主化を推進し、世界の平和、安定、持続可能な開発を実現する」と訴えています。

 IWJはこの中露共同声明を、独自に全文仮訳しました。各章の見出しと注記はIWJ編集部が便宜上付しました。

(記事目次)
・1 「双方は、民主主義と人権を守るという口実で主権国家の内政に干渉し、世界に分裂的な対立を引き起こすために、いかなる国も民主主義の価値を乱用することに反対する」
・2 「一帯一路」を中心としたユーラシア経済圏構想の推進を表明。持続可能な開発目標(SDGs)実現のため、北極圏開発と途上国支援を表明。新型コロナウイルス発生源調査では「ロシアは中国とWHOが行った共同トレーサビリティ調査の報告書を支持する」
・3 安全保障で「互いの核心的利益、国家主権および領土保全に対する強い相互支持」NATO拡大に反対、AUKUSに懸念を表明。日本に対しては福島原発汚染水海洋放出を批判。米国と同盟国による生物兵器禁止条約違反も指摘
・4 平かつ公正な世界の構築~パワーポリティクス、単独制裁、「ロングアーム管轄」に反対し、WTO(世界貿易機関)ルールに則った貿易を支持

 詳しくは、ぜひ以下のURLからご一読ください。

※中露首脳会談声明全文をIWJが仮訳! 米国中心の民主主義の乱用による内政干渉とイデオロギーによる分断を中露は徹底批判! 国連中心の公平な多国間主義による安全保障と貿易での協力を表明!!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501926

 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

※日刊IWJガイドのフルバージョン(会員版)は下記URLより御覧ください。
https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20220209

IWJ編集部(岩上安身、浜本信貴、城石裕幸、富樫航、中村尚貴)

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