日刊IWJガイド・非会員版「岸田総理会見は冒頭から安倍元総理の大失態・アベノマスク正当化! 人権担当補佐官は国内人権問題も所轄! その仕事の中身は具体性なし!」2021.12.22号~No.3387号


┏━━【目次】━━━
■はじめに~岸田文雄総理記者会見は冒頭から安倍元総理の大失態・アベノマスクの正当化! 岸田氏を総理総裁の座に押し上げた「恩人」安倍元総理への臆面もない媚びへつらい! 首相人権担当補佐官は国内人権問題も所轄! その仕事の中身はまったく具体性なし!

■皆さまへ緊急のお願いです!!「改憲により、国家緊急権(緊急事態条項)という万能の魔法の杖を国家に渡してはならない!」と総選挙前から訴え続けてきましたが、改憲勢力で改憲発議可能な3分の2以上の議席を占められてしまった今回の総選挙!! そして、16日に開かれた憲法審査会で、国民民主党玉木代表も、「緊急事態条項の議論だ」と発言!! その「正体」を明らかに! 12月21日までのご寄付・カンパは月間目標額の74%!! 残り9日であと107万強が必要に!! 11月末までの累積の赤字は約628万円! どうか、もう一段の緊急のご支援をよろしくお願いします!!

■【中継番組表】

■赤木雅子さんが国の「認諾」に対して財務省に抗議文! IWJは15日の「認諾」第一報直後に財務省に直接取材! 財務省から回答が届きました!

■20日、自民党が敵基地攻撃能力保有の検討を開始! 17日の参院予算委で共産党小池晃書記局長の追及に、岸田総理が「確定したならば、盛り込むことができたならば、それにふさわしい装備を用意する」と答弁!! 核ミサイル保有国を相手に通常弾でのミサイルでの撃ち合い上等!? 自民党と岸田政権、気は確かなのか!?

■オミクロン株が世界に牙を向け始めた! 英国でオミクロン株による死者が14人! 米国で初の死者! オミクロン株の感染力の強さは病原性がたとえデルタ株より低くとも非常に危険!

■<本日のタイムリー再配信>本日午後4時30分より、「キリスト教の『神話』のベールを取り去り、『史的イエス』の実像に迫る~岩上安身によるインタビュー 第380回 ゲスト 上村静氏」前後編2本をフルオープンで一挙再配信します!
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■はじめに~岸田文雄総理記者会見は冒頭から安倍元総理の大失態・アベノマスクの正当化! 岸田氏を総理総裁の座に押し上げた「恩人」安倍元総理への臆面もない媚びへつらい! 首相人権担当補佐官は国内人権問題も所轄! その仕事の中身はまったく具体性なし!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 12月6日に召集された第207回国会(臨時国会)が昨日、閉会しました。

 閉会を踏まえて、岸田文雄総理が記者会見を行いました。

※岸田首相が会見 臨時国会が閉幕(2021年12月21日)(THE PAGE、2021年12月21日)
https://www.youtube.com/watch?v=mBy8cSNGg7o

 岩上安身は記者会見に申し込んでいましたが、前回参加したため抽選の対象外とされるという官邸報道室の規定により、今回は参加できないこととなりました。

 唖然とさせられたのは、冒頭で、岸田総理が、466億円もの血税が投入された世紀の失策、アベノマスクの正当化を図ったことです。

 「昨年の春は、未知のウイルスへの不安の中、多くの国民のみなさんがマスクがまったく手に入らず、お困りでした。政府が布製マスクを全国民に配布するとしたことで、その後、マスクの製造、流通が回復し、今では、マスクの不足に対する心配は完全に払拭されるなど、初期の目的は達成されました。

 (中略)財政資金効率化の観点から、布製マスクの政府在庫について、ご希望の方に配布し、有効活用を図った上で、年度内をめどに廃棄を行うよう指示を致しました」

 アベノマスクの配布アナウンスと、マスクの製造・流通の回復に因果関係があるかのような発言ですが、アベノマスクの配布は、「春」ではありません。5月以降の初夏でした。そもそも時期がズレています。

 アベノマスクは、配られたマスクに大量の不良品が含まれていることが発覚し、未配分を回収して検品を強化した結果、配布は遅れに遅れたのです。

 アベノマスクが配布される前の4月下旬の段階で、中国からの不織布マスクの輸入量はすでに増加しており、シャープなど複数の国内メーカーも、国産マスクの生産に踏み切っていました。アベノマスクと国内のマスクの製造、流通が回復したことに、何の因果関係もありません。

 すでに市場にはアベノマスク以前から不織布マスクが供給されていただけでなく、アベノマスクのような、布製マスクよりも不織布マスクの方が、ウイルス防御効果が高いという科学的知識が社会に普及していたからこそ、政府はアベノマスクの在庫を抱えることになったのです。

 アベノマスクは、不良品であったばかりか、その製造発注先に関しても、安倍昭恵元総理夫人とミャンマーとのつながりが指摘されるなど、466億円もの血税が、アベ友に分配されたのではないかという疑惑が消えませんでした。

 「(アベノマスクに対して)年度内をめどに廃棄を行うよう指示」をしたこと自体、この政策が大失策だったことを証明しています。しかし岸田総理は、その失政の責任について、まったく言及していません。反省の素振りすらもありません。岸田総理の発言は、事実すらねじ曲げています。

 岸田総理に、淡い期待を抱いていた人がいたら、この発言を聞いて、愕然とするに違いありません。

 自分を総理の座に押し上げてくれた「恩人」であり、自民党最大派閥の長である安倍晋三元総理の「失政」については臆面もなく糊塗する、という情けない姿を見せたのですから。

 岸田総理は、この後、12月6日の所信表明演説後に、進展があった7項目について言及しました。

 以下が、その7項目です。

 1. 水際対策の延長。2. 国内の感染対策の強化(すべての国内感染者のオミクロン株検査、オミクロン濃厚接触者は14日間の宿泊施設での待機要請)。3. 予防・治療・検査のための包括強化策(ブースター接種の前倒し、経口治療薬の提供開始、無料検査体制の抜本強化)。4. コロナに関する経済支援、5. 新しい資本主義(政策の企画立案段階から民間の発想を取り入れる、気候変動問題を中心的課題と捉えるなど)。6. 外交安全保障。7. 憲法改正。

 この中で、岸田総理は、160万回分確保したメルク社の経口治療薬を年内から医療現場に供給すると明言しています。

 メルク社の経口治療薬の確保量は感染力がデルタ株の2倍になり、中期的な感染拡大が続いた場合でも、軽症者を含め重症者リスクを有する人すべてに対応するのに十分な量だとしています。

 まだ、科学的知見が確立されていないとしながら、オミクロン株の感染力がデルタ株の2倍だと決めつけてしまうことに懸念が残ります。

 また、フリーランスの江川紹子さんとのやり取りの中で、岸田総理から注目される発言がありました。

江川氏「外交に人権が大事なテーマになってきています。首相補佐官に国際人権問題担当の方も置かれました。人権という普遍的な価値観を重視していくのも私も大事だと思います。そうなると、日本国内の人権状況も気になります。たとえば、他国の人権状況に意見をすれば、お宅はどうなのか、ということにもなります。

 たとえば、入管の収容施設で命や人権に関わる問題が起きているとか、収容の判断に司法の判断がなされるべきだとか、難民と認められるべき人が認められていないとかさまざまな指摘があります。国内の人権状況についてどうお考えになるのか、国内の人権問題担当の補佐官も置いて、国内の施策をより重視していくというお考えはないでしょうか」

岸田総理「ご指摘は重要なことです。だから、人権担当の補佐官を設けました。これは外国に対して物を言うだけの補佐官ではなく、人権問題は国の内外に関わり、各省庁の所管にまたがる幅広い課題ですので、国内においても、海外においても、省庁の縦割りを排して、この問題に取り組むために、総理のもとに人権担当の補佐官を置いたということですので、問題意識は今おっしゃったことを私も共有しています」

 岸田総理の発言で注目されるのは、首相人権担当補佐官は、国内人権問題も所轄すると明言したことです。ただ、気がかりなのは、どのように具体的に多くの国内人権問に取り組むのかが、見えてこなかった点です。

 入管施設の人権問題やヘイトクライム、ヘイトスピーチ、女性差別、障害者差別、LGBT差別など、深刻な人権問題が山積し、近年ますますその度合いを深めています。

 首相人権担当補佐官が、単なるお飾りで終わらないように、その仕事の中身に注目していく必要があります。

■皆さまへ緊急のお願いです!!「改憲により、国家緊急権(緊急事態条項)という万能の魔法の杖を国家に渡してはならない!」と総選挙前から訴え続けてきましたが、改憲勢力で改憲発議可能な3分の2以上の議席を占められてしまった今回の総選挙!! そして、16日に開かれた憲法審査会で、国民民主党玉木代表も、「緊急事態条項の議論だ」と発言!! その「正体」を明らかに! 12月21日までのご寄付・カンパは月間目標額の74%!! 残り9日であと107万強が必要に!! 11月末までの累積の赤字は約628万円! どうか、もう一段の緊急のご支援をよろしくお願いします!!

 お世話になっております。IWJ代表の岩上安身です。

 早いもので、今年も残すところあと9日となりました。

 IWJでは、今期第12期の年間の予算の見通しを立て、ご寄付・カンパの目標額を月額420万円(年間5040万円)とさせていただきました。

 12月に入り、12月21日までのご寄付・カンパは、261件、312万3128円です。先日の岩上安身からのメールでのお願いに応え、ご寄付をくださった皆さま、本当にありがとうございます!

 皆さまのお陰で、数字はかなり改善されてきましたが、まだこの金額は月間の目標額の74%です。残り10日弱で107万6872円を集めなくてはなりません。どうか、もう一段の緊急のご支援をよろしくお願いします!!

 今期第12期は8月から始まり、11月で4ヶ月目を終えました。しかしながら、8月は月間目標額を87万900円下回り、9月は185万2600円下回り、10月は153万290円下回り、11月は202万5900円下回りました。

 4ヶ月間の累計の不足分は、627万9690円となってしまいました。この不足分が埋まらないと、IWJは年を越せません!

 このペースで進んでいくとIWJは壊滅的な打撃を受けてしまい、今期の途中で活動を極端に縮小するか、停止せざるをえなくなるかもしれません!

 すでにお伝えしている通り、私、岩上安身は、キャッシュフローが足りなかったIWJに対して1093万円を貸し込んでいます。私は富裕層でもなんでもなく、40年間働いてきて乏しい貯えがわずかにあるだけのもともとは一介のフリーランス、自営業者に過ぎません。

 個人が1000万円を超えるお金を会社に貸す、というのは大変なことです。第12期のスタートにあたって、前期の第11期の途中から無報酬で働いてもおりましたが、8月から始まった第12期も、1年間にもわたって無報酬で働き続けています。

 これ以上は、私、岩上安身個人の力だけではいかんともしがたい苦しい状況です。私1人の力や、無報酬のため細る一方の私の貯えでは、627万9690円もの不足分を穴埋めすることはできません!

 どうか会員の皆さまのお力で、IWJをお支えください!

 IWJの会員数は現在3429人です。そのうちサポート会員は1196人です。本当に心苦しいお願いではありますが、会員の皆さま全員が1200円ずつカンパしてくださるか、サポート会員の皆さまが1人3500円ずつカンパしてくださったならば、なんとかこの赤字は埋められます。

 伏してお願いいたします! どうか皆さまのお力で、この窮状をお助け願います!

※ご寄付・カンパはこちらからお願いします。
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 コロナ禍は、日本のすべてを直撃しています! IWJも例外ではありません!

 同じように皆さまもそれぞれ、コロナ禍で厳しい状況に直面されていることと拝察いたします。こうした状況で皆さまに、会員登録のお願いとご寄付・カンパを繰り返しお願いすることは、心苦しいことではあります。

 しかし、どうしても声を大にして、お伝えしなければならないことがあります! 緊急事態条項の導入と米国による中国との戦争に日本が巻き込まれる現実的な懸念が迫っているからです!

 特定のスポンサーをもたないことで、何者にも縛られず、忖度せずに真実をお伝えしてゆくのが、独立メディアであるIWJの存在意義です!

 非会員の方はまず、一般会員になっていただき、さらに一般会員の皆さまには、サポート会員になっていただけるよう、ぜひご検討いただきたいと存じます!

 その会費と、ご寄付・カンパによって支えられてはじめて、IWJは、市民の皆さまのために役立つ、真の独立市民メディアとしてその活動を継続し、その使命を果たすことが可能となります。

 マスメディアが報じない事実と真実を報道し、売国的な権力への批判を続け、主権者である日本国民が声をあげ続けることができるようにすることが、今、絶対に必要なことであり、それが我々IWJの使命であると自負しています。

 決して負けられないこの戦いに、私は、IWJのスタッフを率いて全力で立ち向かいたいと腹をくくっています! 皆さまにはぜひ、ご支援いただきたくIWJの存続のために、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます。

 天下分け目の衆院選が、改憲勢力の圧勝で終わってしまいました。先の選挙ほど重要な選挙は過去になかったのではないかと思われますが、最も重要な「改憲問題」という争点が隠され、大変残念な結果になってしまいました。

 世界は今、100年に1度あるかないかの巨大な政治的経済的軍事的な地殻変動に見舞われています。いうまでもなく、日本を含む世界全体に単独覇権国として支配力と影響力を及ぼしてきた米国が衰退し、中国が米国の国力を上回る勢いの新興国と台頭してきているからです。

 地球上の覇権国の力関係が、劇的に変わろうとしつつあります。この米中のせめぎあいに、米国の「従属国」に甘んじてきた日本はモロに巻き込まれつつあります。

 米国の衰退の原因は、米国自身の奢りによるところが大きい、と言わざるをえません。自ら生み出した新自由主義とグローバリズムのために、米国内部で超富裕層と貧困層の格差が民主主義国と言えないほど開いてしまい、他方、単独覇権主義を徹底するために、巨大な軍事力を備え、行使してきたために、巨額の財政赤字を積み上げ、結果として国力を落としてしまっています。

 財政赤字と国民の格差の拡大については、そっくりそのまま日本で同じことが起こっています。日本が米国のマネをしてこなかった(できなかった)のは、軍事力の行使だけでしたが、今後の行方次第ではそのタガも外れてしまうことでしょう。

 日本の場合、現在GDP比266%もの債務を「平時」の間に積み上げてしまっており、このあと「有事」となって巨額の戦費を必要としたら、戦時国債を大増刷して国民に強制的に買わせるか、その前に財政破綻の危機に瀕するか、いずれにしても国債のデフォルトを避けるため、改憲によって緊急事態条項を導入した上で、それを使って全国民に大増税をかけることになるでしょう。

 私がIWJというインターネット報道メディアを立ち上げた(会社登記)のは、正式には2010年12月のことですが、準備期間に約1年間かけました。その際、IWJという社名だけ決めて、「移行期通信」というメルマガを支持者の方々にお送りしていました。

 社名になぜIndependent(独立)という言葉を入れると決めていたのか。独立メディアである、という意味はもちろんのことですが、もう少し深い意味を込めて、日本の独立に少しでも資するように、という願いを込めたからです。それが私の志であり、一貫した「初期衝動」です。

 日本よ、独立せよ。

 米国への過度の依存から離れ、世界の国々、とりわけ隣国との友好に尽くし、独立国としてサバイバルせよ、という思いです。

 その思いを込めてスタートしたIWJですが、私の願い、言いかえれば危機感の方が、的中してしまい、日本は国力を落としながら、さらに米国への依存を深めどんどんと危うい方向に向かいつつあります。

 敗戦から冷戦の終わりまで日本は当たり前のように米国に、外交・安全保障を依存してきました。実際、「軽武装・経済優先」という当時、自民党の主流派だった宏池会のような考えでも、実際、日本は豊かになっていたのですから。

 しかし、冷戦に「勝利」した米国は、傲りたかぶり、世界を一極支配する単独覇権システムを強引に構築しようとし、かえって世界の反発を買って多極化を招いてしまいました。

 にもかかわらず日本は、米国を不動のヘゲモン(覇権国)としてあがめたてまつり、依存をさらに深めており、米中対立の「最前線」に立たされつつあります。その戦争準備のために、国会から立法権を奪って、内閣独裁を実現し、超法規的な「政令」を繰り出せる緊急事態条項を含めた改憲をしようと躍起になっているのです。

 衆院選についての報道も連日行われていたのに、今回の選挙の真の争点である自民党の改憲案については、すべてのマスコミが開票が終わるまで沈黙し続けました。

 自民党単独で過半数を取るか、自公で過半数を取るか、などが問題なのではなく、自公だけでなく、野党ながら改憲に前のめりな姿勢を見せる維新と国民がどれだけ議席を獲得するか、という点が真の争点でした。その真の争点はマスコミによって隠されてしまいました。

 結果、自公プラス維新と国民を含めた改憲勢力が衆議院の4分の3に迫る議席を得て、改憲発議が可能になってしまったという事実をどう受け止めるか。その点こそが、今回の総選挙の真の争点だったのであり、そして選挙後に我々が直視しなくてはならない最重要課題なのも、やはりこの改憲による緊急事態条項の導入の是非なのです!

 しかしながら、大手メディアは、開票が終わるまで改憲問題の、特に最も危険な緊急事態条項については、大っぴらに報じたり、論じたりするのを、徹底して避けてきました。多くの国民に、その危険性を悟らせないためなのです。今もなお、緊急事態条項の危険性を知らせるメディアはIWJ以外にほとんど見あたりません。

 改憲勢力が改憲発議可能となる議席を占めるかどうか、というこの総選挙の真の争点を、事前に報じ、論じるメディアはIWJをおいては皆無に近く、ありとあらゆるテレビ局や大新聞は、程度の違いこそあれ「立憲議席増、自民議席減」という、根拠の怪しい(各社自身の調査の生データと乖離している)、無党派の中でも「やや立憲寄りで反自民」の層が、「油断」をするようなアナウンスを繰り返しました。

 そのあげく、投票率も上がらず、事前の予測とは真逆に立憲・共産の野党共闘が議席を減らし、自民自身は議席を減らしたものの、公明は微増、自民の「別動隊」である維新は、4倍増と躍進し、国民民主も微増となり、改憲勢力全体では議席を増やしました。

 そして、10月31日の投開票が終わった途端に、岸田総理や、維新の松井代表らが、手を翻したように、積極的に改憲による緊急事態条項の導入に前のめりの姿勢を示し始め、大手メディアは、これに飛びついて改憲について記事にし、番組で取り上げています。

 12月16日の衆議院憲法審査会で、自民党の新藤氏は自民党が提示している改憲4項目の緊急事態条項について、「大規模な自然災害に加えて感染症の蔓延などといういわゆる有事と言うべき事態が発生した場合に、どのように対応するのか、国としての枠組みについて議論しておくことは、国民の関心も高く、極めて重要なことだ」と自民党の「本音」を主張しました。

 そして、国民民主党の玉木代表も、「議論しなければならないのは、コロナ禍で明らかになった緊急事態における法の支配の空洞化で、ここを是正するための議論、つまり緊急事態条項の議論だ」と発言し、真の「正体」を露わにしました。

※憲法審査会(衆議院インターネット審議中継、2021年12月16日)
https://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=53215&media_type=

 自民・公明・維新・国民の改憲勢力によって、憲法に「緊急事態条項」が書き加えられるのは、本当にすぐそこまで迫っています。

 自民党は改憲4項目を示していますが、その中の「緊急事態条項」こそが改憲の「本丸」なのです。IWJは、2012年に自民党が憲法改正草案を出した約10年も前からこの危険性を指摘し続けてきました。

 実際に私は、梓澤和幸弁護士、澤藤統一郎弁護士と対談を重ねて、それを共著『前夜』としてまとめ、自民党の「緊急事態条項」を含む憲法改憲草案の危険性を徹底的に記しています。

※【増補改訂版・岩上安身サイン入り】前夜 日本国憲法と自民党改憲案を読み解く(IWJ書店)
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=171

※前夜 ~日本国憲法と自民党改憲案を読み解く(配信記事)
https://iwj.co.jp/wj/open/%E5%89%8D%E5%A4%9C

 以下のURLに緊急事態条項の特集記事を掲載しています。すべてフルオープンで公開しておりますのでぜひ御覧になり、また拡散もお願いします!

※これこそ「ナチスの手口」!9条を含めすべての現行憲法秩序を眠らせ、日本改造を行う「緊急事態条項」 この上ない危険性!!(HP特集記事)
https://iwj.co.jp/wj/open/%E7%B7%8A%E6%80%A5%E4%BA%8B%E6%85%8B%E6%9D%A1%E9%A0%85%E7%89%B9%E9%9B%86

 しかし、ここまで緊急事態条項の必要性を正面に掲げるようになっても、改憲勢力は「災害のため」というカムフラージュを相変わらず口にして国民を欺き、マスメディアも、緊急事態条項の中身の検討、その危険性については、まったく触れません。

 はっきりと言いきります。緊急事態条項は、「台湾有事」という言葉でしきりに安倍元総理らが煽り立てている、米国と中国との戦争に日本を参戦させること見すえて、この緊急事態条項によって、日本に戦時独裁体制を築き、国民の反対を強権発動で抑え込んで米国の傀儡国として、米本土を守るため、日本国民を犠牲にする無謀な戦争に突っ込むための仕掛けです。

 同時に、景気の回復やコロナ対策どころか、戦費調達で無制限に国債を増発して国の借金がどうにもならなくなったら、国家緊急権をもって、国民に対して大増税を強行するためでもあります。

 1946年、第二次大戦の敗戦の翌年、日本政府は国民に強制的に買わせた戦時国債がインフレで価値がなくなっている時、国家緊急権(緊急勅令)を発令して、「一回限り」という言い訳つきで全国民から財産を没収し、(最高税率90%!)インフレのために額面ほどの価値のなくなった国債の形ばかりの返済にあてて、表向きデフォルトをまぬがれた「前科」があるのです。

※(再掲)改憲で緊急事態条項が通れば「国民に『お前らの財産没収します!』なんてこともできます!」と明石順平弁護士が危惧!~岩上安身によるインタビュー 第937回 ゲスト 『データが語る日本財政の未来』著者 明石順平弁護士 第3弾
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/447524

※【エッセンス版】改憲で緊急事態条項が通れば「国民に『お前らの財産没収します!』なんてこともできます!」と明石順平弁護士が危惧!岩上安身によるインタビュー 第937回 ゲスト 明石順平弁護士 第3弾
https://www.youtube.com/watch?v=DSyU3bKBn5Y

※【矢野財務事務次官寄稿『このままでは国家は破綻する』について識者は語る・切り抜き5】岩上安身による弁護士 宇都宮健児氏、エコノミスト 田代秀敏氏インタビュー
https://www.youtube.com/watch?v=pHZl0wcn5-c

 その恐ろしい「財産税」のために、新円切り換えと同時に緊急勅令(=国家緊急権)を用いて、全国民の預金封鎖を行うという荒業まで用いたのでした。

 国家緊急権は、国家が、国民の意志とは無関係に超法規的な強大な権力をふるえるようになる、「悪魔の魔法の杖」の如きものです。

 国家緊急権という万能の「魔法の杖」を国家に渡さないように、IWJはこれまでもずっと、この問題に警鐘を鳴らし続けてきました! しかしこの問題は、マスコミではタブー扱いになっています。選挙前も、選挙後も、です。

 選挙後も、「改憲」の話は出ても、「緊急事態条項」については大きく取り上げたり、コミットしないよう、各政党の政治家も、御用記者クラブメディアも、慎重にふるまっています。口裏もあわせずして、大手メディアがことごとく、「緊急事態条項」については黙り続ける、こんな芸当がどうしてできるのでしょうか?

 多くの国民は世間の話題にもならないため、その危険性に気づかず、眠るように忘れさせられてゆくのです。

 その点の危うさを、IWJはずっと「炭鉱のカナリア」のように、近づく危機を1人でも多くの方に知らせるべく、叫び続けています!

 戦後憲法は、明治憲法に書き込まれていた、この危険な国家緊急権を取り除きましたが、自民党をはじめとする現在の改憲勢力は、再び憲法に書き入れようとしています。

 もしも書き込まれれば、どうなるのでしょうか。暴力的な愚行を一度やらかした政府です。二度とやらないなどと誰が保証できるのでしょうか。

 こうして、マスコミが沈黙し続けている自民党改憲案の危険性を訴え続けているIWJが、今、活動費が足りずに沈没しかけています! 市民の皆さんからの緊急のご支援がどうしても必要です!

岩上安身拝

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口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル カンリブ


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◆中継番組表◆

**2021.12.22 Wed.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch5】11:00~「飯舘村原発被害者訴訟(謝れ!償(まや)え!かえせふるさと飯舘村)第2回口頭弁論期日 報告集会」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 「飯舘村原発被害者訴訟弁護団」による報告集会を中継します。これまでIWJが報じてきた福島原発事故関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E7%A6%8F%E5%B3%B6%E5%8E%9F%E7%99%BA%E4%BA%8B%E6%95%85
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【タイムリー再配信 1040・IWJ_Youtube Live】16:30~「キリスト教の『神話』のベールを取り去り、『史的イエス』の実像に迫る~岩上安身によるインタビュー 第380回 ゲスト 上村静氏(1/2)」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 2013年12月に収録した、岩上安身による上村静氏インタビューを再配信します。これまでIWJが報じてきた上村静氏関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/uemura-sizuka

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/117865
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【タイムリー再配信 1041・IWJ_Youtube Live】19:00~「キリスト教の『神話』のベールを取り去り、『史的イエス』の実像に迫る~岩上安身によるインタビュー 第380回 ゲスト 上村静氏(2/2)」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 2013年12月に収録した、岩上安身による上村静氏インタビューを再配信します。これまでIWJが報じてきたキリスト教関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/fellow/archives/tag/christianity

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/117865

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◆中継番組表◆

**2021.12.23 Thu.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ_Youtube Live】18:00~「コロナ禍を口実に改憲による緊急事態条項の導入は不要! 政府による人災に苦しめられた コロナ禍を検証!岩上安身による永井幸寿弁護士インタビュー」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/feature

 岩上安身による永井幸寿氏インタビューを再配信します。これまでIWJが報じてきた永井幸寿氏関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E6%B0%B8%E4%BA%95%E5%B9%B8%E5%AF%BF

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■赤木雅子さんが国の「認諾」に対して財務省に抗議文! IWJは15日の「認諾」第一報直後に財務省に直接取材! 財務省から回答が届きました!

 12月16日付日刊IWJガイドでお伝えしたように、財務省近畿財務局職員赤木俊夫さん(当時)の妻雅子さんが、国を訴えた訴訟が国による「認諾」で突如終結しました。

※大阪地裁、「森友問題」で国は改竄強要が赤木俊夫さんの自殺の原因になったことを認め、賠償責任を認める! しかしこれは国が裁判の終了を急ぎ、事件の解明をはばむため!? IWJは上脇博之神戸学院大学教授と財務省に緊急取材!(日刊IWJガイド、2021年12月16日号)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/49938#idx-1

 国の「認諾」を受けて、雅子さんが、17日に、財務省に抗議文を提出しました。18日付赤旗が伝える雅子さんの抗議文全文は次のとおりです。

 「私の国に対する損害賠償の裁判は、国が認諾したことで終わりました。

 国が認諾したことについて、私は強く抗議します。ふざけるなと言いたいです。こんな形で終わってしまったことが悔しくて仕方ありません。

 この裁判は、夫がなぜ死んだのかを知るための裁判でした。でも、国の認諾によってもう知ることができません。そのようなことでは、またきっと夫と同じように自殺に追い込まれる公務員が出てくるでしょう。自分で何があったのか説明したがっていた夫も、とても悔しがっていると思います。

 国の認諾は、不意打ちですし、あまりに酷(ひど)いと思います。裁判官も知りませんでした。国は、これ以上裁判が進むと事実が明らかになっていくので、真相を隠すために認諾をしたのでしょう。本当に酷いと思います。

 私は夫が国に殺されたと思っています。そして認諾によって夫はまた国に殺されてしまったと思います。夫は遺書で「最後は下部がしっぽを切られる。なんて世の中だ」と書いています。また認諾によってしっぽを切られたのだと思います。

 私も夫も国の認諾は絶対に許しません。国は夫が亡くなったことと認諾したことについて、私に謝罪すべきですし、認諾するようになった経緯や理由を説明すべきです。

 赤木雅子」

※森友訴訟「夫はまた国に殺された」(赤旗、2021年12月18日)
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik21/2021-12-18/2021121801_02_0.html?fbclid=IwAR3fZjcEsfMPPQLkDYlL08f7xnG1vNuPbkc0w2j3kcArsWqDTc8SnzpwaEE

 雅子さんの怒りは、当然の怒りです。国は、争うとしていた姿勢を突如翻し「認諾」による損害賠償金の支払いによって、真実の隠蔽を図るものです。真実が明らかになると困る人物が存在することは明らかでしょう。

 IWJは、12月15日、国による卑劣な「認諾」という隠蔽行為の第一報直後に、財務省に質問状を送りました。20日に財務省広報室から回答が届きました。IWJの質問と財務省の回答は次のとおりです。

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■20日、自民党が敵基地攻撃能力保有の検討を開始! 17日の参院予算委で共産党小池晃書記局長の追及に、岸田総理が「確定したならば、盛り込むことができたならば、それにふさわしい装備を用意する」と答弁!! 核ミサイル保有国を相手に通常弾でのミサイルでの撃ち合い上等!? 自民党と岸田政権、気は確かなのか!?

 自民党が、敵基地攻撃能力保有の検討を本格始動しました。

 20日付け東京新聞は、「自民党は20日の国防部会と安全保障調査会の合同会議で、来年1月半ばから週1回のペースで検討を進めることを確認。安保調査会長の小野寺五典元防衛相は記者団に、日本のミサイル防衛システムでは周辺国が開発する極超音速ミサイルなどの迎撃が難しいとの認識を踏まえ、『相手領域内でミサイルを阻止しなければならないという(党側の)考え方は一貫している』と強調した」と報じました。

 この東京新聞の記事によると、自民党は「来年夏の参院選をにらみ、5月ごろには政府への提言をまとめる方向」とのことです。

※自民、安保戦略の見直しに着手 焦点は「敵基地攻撃」保有の是非 公明は慎重姿勢(東京新聞、2021年12月20日)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/150058

 岸田文雄総理は国の外交・防衛政策の基本方針である「国家安全保障戦略(NSS)」「防衛計画の大綱(防衛大綱)」「中期防衛力整備計画(中期防)」の改定を明言しており、6日の所信表明演説では「いわゆる敵基地攻撃能力も含め、あらゆる選択肢を排除せず現実的に検討する」と明言しています。

※第二百七回国会における岸田内閣総理大臣所信表明演説(首相官邸、2021年12月6日)
https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/statement/2021/1206shoshinhyomei.html

 さらに今月17日の参院予算委員会では、この所信表明演説での敵基地攻撃能力保有の検討表明を追及した、日本共産党の小池晃書記局長の質問に「保有が決まればふさわしい装備を用意する」と答弁しています。以下にご紹介します。

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■オミクロン株が世界に牙を向け始めた! 英国でオミクロン株による死者が14人! 米国で初の死者! オミクロン株の感染力の強さは病原性がたとえデルタ株より低くとも非常に危険!

 世界でオミクロン株による死者が増え始めました。

 英国保健安全保障庁(UK Health Security Agency)の「オミクロン日々概況」によると、2021年12月20日時点で、英国全土のオミクロン感染者数は、4万5145人です。一日で8044人増加しています。

 入院患者数129人、死者14人となっています。ただし、この数字は、2021年12月18日までのデータで、19日に提供されたものです。また、今のところ、英国では、イングランド以外に、オミクロン株による入院者および死者はいません。

※Omicron daily overview: 20 December 2021(UK Health Security Agency、2021年12月20日)
https://assets.publishing.service.gov.uk/government/uploads/system/uploads/attachment_data/file/1042543/20211220_OS_Daily_Omicron_Overview.pdf

 米国の状況は、CDC(米国疾病管理予防センター)によると、前週の新規感染者の73.2%がオミクロン株による感染でした。

 前週、オレゴン州、ワシントン州、アイダホ州の太平洋北西部州では、新規感染者の96.3%がオミクロン株によるものでした。

※Omicron dominates new US COVID cases; first death reported(アルジャジーラ、2021年12月21日)
https://www.aljazeera.com/news/2021/12/21/omicron-now-dominant-in-the-us-as-who-sounds-alarm-live

 さらに、12月20日、米国テキサス州ハリス郡で米国初のオミクロン株による死者が出ました。

 ハリス郡公衆衛生局によると、亡くなったのは、年齢50歳から60歳の男性で、ワクチンは受けておらず、過去に新型コロナウイルス感染症に感染したことがあり、基礎疾患を持っていました。再感染による死亡でした。

※Harris County Reports First COVID-19 Omicron Variant-Related Death(ハリス郡公衆衛生局、2021年12月20日)
https://publichealth.harriscountytx.gov/Portals/27/Documents/HCPH%20Reports%20First%20Omicron%20Related%20Death%20sm.pdf?ver=oK77qT2qjHEIryPPhgBoog%3d%3d

 12月19日付のドイツの週刊誌『シュピーゲル』は、ウイルスの感染力が指数関数的な性質を持っていることに注意を促しています。

 たとえば、基準となるケースで、1人の感染者が平均2人に感染させたとすると(y=2^x)、2人、4人、8人、16人、32人と時間の経過とともに、感染者は増えていきます。このとき、重症化率が25%であるなら、32人の感染者のうち8人が重症者となります。

 仮に、オミクロン株が、基準ウイルスの2倍の感染力(y=4^x)で、病原性が2分の1(重症化率が12.5%)だとすると、基準ケースと同じ時間で、4人、16人、64人、256人、1024人と感染者は増えていき、病原性がたとえ半分であっても、同じ感染回数で、重症者は128人となってしまいます。

 オミクロン株の感染力の強さは、非常に危険であることをシュピーゲルは具体的に示しています。

※シュピーゲル、2021年12月19日
https://www.spiegel.de/wissenschaft/medizin/ausbreitung-der-omikron-variante-was-die-schnelle-welle-so-gefaehrlich-macht-a-8805af93-8e58-4a1c-90a1-a2bad7b8118a?sara_ecid=nl_upd_1jtzCCtmxpVo9GAZr2b4X8GquyeAc9&nlid=3tawr90n

 日本にオミクロン株による「第6波」の備えはまったくできていません。それどころか、先日12月19日の永井幸寿弁護士インタビューの中で振り返ったように、第1波から第5波に至る政府の対応には重大な問題があったにもかかわらず、検証も行わないまま、今日に至っています。英国ではすでに議会で何十頁にもなる報告結果がまとめられています。

 また、日本政府は野党が憲法54条に従って国会を開くように求めても対応しませんでした。日本では、自民党にまかせていると、コロナ対策の失敗も統括できないうちに中国とRCEPで自由貿易協定を結び、同時に中国との戦争準備を着々と進める、正気を疑わざるをえません。

■<本日のタイムリー再配信>本日午後4時30分より、「キリスト教の『神話』のベールを取り去り、『史的イエス』の実像に迫る~岩上安身によるインタビュー 第380回 ゲスト 上村静氏」前後編2本をフルオープンで一挙再配信します!

 本日はクリスマスにちなんだ再配信をお送りします。

 岩上安身は、2013年12月25日、ユダヤ学・聖書学・宗教学が専門で、『宗教の倒錯』(岩波書店、2008年9月)や『キリスト教の自己批判~明日の福音のために』(新教出版社、2013年10月)などの著書がある上村静氏に6時間を超えるロングインタビューを行いました。

 本日はこのインタビューを前後編に分け、フルオープンで一挙再配信します。

 上村氏は、インタビュー冒頭で、「はじめキリスト教を研究していたが、キリスト教を知るためにはユダヤ教を知る必要があると考えて、ユダヤ教の研究に入った。ユダヤ教を研究した結果、キリスト教はユダヤ教およびユダヤ史の一部であることがわかったので、キリスト教とユダヤ教の両方を研究することになった」と大変興味深いことを述べています。

 通常のキリスト教側の理解では、イエスによるユダヤ教批判を通じて、キリスト教が形成されてきた、言ってみれば、キリスト教はユダヤ教を「否定しつつも全面的に否定したのではなく、積極的要素を保存し、より高い段階で生かした」のであり、ユダヤ教はキリスト教によって、「乗り越えられた」という理解だからです。

 岩上安身は、キリスト教世界の中でユダヤ教徒は常に差別され、反ユダヤ主義の標的にされてきた点を指摘します。

 上村氏は、キリスト教側のユダヤ教に対するアンビバレント(両義的)な感情について、次のように述べています。

 「(キリスト教はユダヤ教の)一部だからこそ、本体(ユダヤ教)が憎くて仕方がない。本家争いをしている。どう見ても、ユダヤ教が本家なのに、分派のキリスト教が『うちこそが本家だ』と言い張る。本家がなければ、分派はないが、本家があれば、分派は要らなくなる。そこで、キリスト教は常にユダヤ教に対してアンビバレントな感情を持ち続ける」

 このインタビューでは、最初に、岩上安身が、上記のキリスト教とユダヤ教の関係を本インタビューの核心としつつ、イエス・キリストにまつわる神話・伝説を導入部として話を進めていきます。そして、現代において、キリスト教原理主義やクリスチャン・シオニズムを自国宗教としつつ、現代世界に強烈な影響を及ぼし続ける米国の存在を一つの問題意識として提示するのです。

 話題は、深く多岐に渡り、大変興味深いものになっています。ぜひ、2本連続で御覧ください。

 仮に、その日の都合で見れなくても、会員になっていただければ、一般会員なら2ヶ月以内、見逃し配信を自由な時間に見れますし、サポート会員ならば、いつまでも、いつでも好きな時にコンテンツを無期限で視聴できます!

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【タイムリー再配信 1040・IWJ_Youtube Live】
キリスト教の「神話」のベールを取り去り、「史的イエス」の実像に迫る~岩上安身によるインタビュー 第380回 ゲスト 上村静氏(1/2)
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

【タイムリー再配信 1041・IWJ_Youtube Live】
キリスト教の「神話」のベールを取り去り、「史的イエス」の実像に迫る~岩上安身によるインタビュー 第380回 ゲスト 上村静氏(2/2)
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

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※キリスト教の「神話」のベールを取り去り、「史的イエス」の実像に迫る~岩上安身によるインタビュー 第380回 ゲスト 上村静氏 2013.12.25
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/117865

 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

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https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20211222

IWJ編集部(岩上安身、尾内達也、城石裕幸、富樫航、中村尚貴)

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