┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━━
┠■はじめに~昨晩深夜に、「『米国が石油備蓄を放出』 日本も協調し備蓄を放出へ」という重大なニュースを入手!! 岩上安身は、このニュースの解説を10時9分から12本連続ツイート!!
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┠■岩上安身より、皆さまへ緊急のお願いです!! 「改憲により、国家緊急権(緊急事態条項)という万能の魔法の杖を国家に渡してはならない!」と総選挙前から訴え続けてきましたが、自公プラス維新他で改憲発議可能な3分の2どころか4分の3近くまで議席を占められてしまった今回の総選挙!! しかし下を向いてばかりはいられません! IWJは前を向き、緊急事態条項導入阻止のために全力を尽くしていきます! ただし10月末までの第一四半期で425万円を超える赤字でIWJは経済的な大ピンチに直面! 11月も3分の2が過ぎましたが、ご寄付・カンパは月間目標額の41%! 緊急のご支援をよろしくお願いします!!
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┠■【中継番組表】
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┠■アメリカン・デモクラシーの凋落!? 「民主主義・選挙支援国際研究所」が米国を「民主主義が後退している国」に分類!「ブラックライブズマター運動」での武装自警団がデモ隊と衝突、銃殺、大統領選での議事堂襲撃を「民主主義の根本に深刻な問題があることを示している」と指摘!!
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┠■<本日のタイムリー再配信>本日午後8時から、2021年4月5日収録「PCR検査抑制など失策続きの日本にコロナ第4波が迫る! 野党が示すコロナ対策、対案とは? 岩上安身によるインタビュー 第1035回 ゲスト 立憲民主党 衆議院議員・小川淳也氏」をフルオープンで再配信します!
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■はじめに~昨晩深夜に、「『米国が石油備蓄を放出』 日本も協調し備蓄を放出へ」という重大なニュースを入手!! 岩上安身は、このニュースの解説を10時9分から12本連続ツイート!!
おはようございます。IWJ編集部です。
昨晩、遅くに重大なニュースが入ってきました。原油価格高騰を受けて、米国政府が国内石油備蓄を放出する決定を下しました。日本などの石油備蓄国にも、協調を求めるとの報道もあります。しかしながら、石油産油国が対抗して、減産体制をとるのでは、との憶測も生まれ、原油価格の動きは混沌としてくることが予想されます。
※米が石油備蓄を放出 日中韓などと協調、原油高抑制狙う(2021年11月23日、日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN233MM0T21C21A1000000/
岩上安身はこのニュースを受けて、12連投ものツイートを夜の10時過ぎから11時20分まで行いました。
速報。米国が産油国の石油減産による原油高に対抗するため、石油備蓄の放出を決定。同盟国にも協調を求めていたため、間髪置かず、日本政府も石油の国家備蓄放出を決定。史上初のこと。しかし産油国によるOPECプラスは、備蓄石油放出の場合、さらなる減産を予告しており、焼け石に水となる可能性も。(岩上安身のツイート、22:09)
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1463132630954942467
※日本、石油国家備蓄の余剰分放出へ 1~2日分相当(日本経済新聞、2021年11月23日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA233R70T21C21A1000000/
米国内ではさでにインフレ基調。産油国対輸入国の対立が深まり、原油価格がさらに高まれば、インフレ懸念も高まる。70年代のオイルショックの際の急激なインフレを、当時の福田赳夫総理は「狂乱物価」と命名した。あの再来は、高度成長期でもなく、高齢化が進んだ日本社会に耐え難い痛みをもたらす。(岩上安身のツイート、22:15)
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1463134038798270464
米国は、協調に応じる同盟国だけでなく、石油輸入国である中国に対しても石油備蓄放出の協調を求めるというが、現在の米中対立を脇において、本当に米中の協調ができるかどうか。米中のデタント(緊張緩和)が実現して、産油国との間にも妥協が成立し、急速なインフレを回避できれば万事よし、だが。(岩上安身のツイート、22:20)
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1463135483446571008
そう簡単には問題は解決しそうもない。日本国内でも、すでにガソリンの高騰は続いており、リッター200円突破という史上最高値更新の可能性さえ取り沙汰されている。米中の協調が必要、なのに、このタイミングで、元防衛相の中谷元首相補佐官は、中国を念頭に人権侵害制裁法導入を求めている。(岩上安身のツイート、22:39)
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1463140027681370113
※首相補佐官に中谷・元防衛相起用へ…中国念頭に国際的な人権問題担当(日本経済新聞、2021年11月9日)
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20211108-OYT1T50066/
人権侵害は許すべきではない、というのは「正論」であるとしても、タイミングが悪過ぎる。拳は一度振り上げたら、そう簡単に振り下ろせなくなる。自分の頭で外交をやらないで、対米追従だけしているから、政策の優先順位や整合性がおかしくなる。(岩上安身のツイート、22:42)
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1463140820270608384
もともと、脱炭素の世界的潮流の中で、石油増産の設備更新の投資が鈍っていた。設備投資が細れば生産力も落ちる。そこにコロナ禍で、世界的に急激に石油需要が鈍った。コロナが一段落したとみられたところで、各国で人々の行動制約が緩められ、急激に石油需要が回復したが産油国は減産体制を変更せず。(岩上安身のツイート、22:48)
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1463142479998648320
あらゆる要素が絡んで、この急速な原油高が起きている。ときほぐすのは容易ではない。日本は世界でも最も負の影響を受ける。まず、先にも挙げたように高齢化しているので、年金生活者はインフレの直撃を受ける。現役世代も、高度成長期ではないので賃金が物価につれて上昇するとは考えにくい。(岩上安身のツイート、22:52)
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1463143454134145030
その上、最悪なことに、安倍政権のアホノミクス以来、行われてきた円安誘導が、石油の購買力を奪い、マイナスに出る。円高は今、さらに進みつつある。日本では他国以上に、石油の価格が高騰する可能性がある。しかも、国内の石油元売り会社が寡占化され、価格競争のメカニズムが昔のようには働かない。(岩上安身のツイート、23:00)
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1463145541609881601
この石油価格の高騰は、世界的な脱炭素への方向性をさらに強めるだろう。しかし、EV自動車の開発などは、日本は周回遅れになってしまっている。その点でも日本は痛い。どこかに石油増産余力のある国はないかと考えるとイランが真っ先に思いつく。米国とイスラエル主導で経済制裁にあっているからだ。(岩上安身のツイート、23:06)
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1463146850475966464
日本も米国の圧力でイランとの取り引きが細っているが、米国から睨まれても、この経済制裁網から抜け出してイランからの原油の輸入を増やせばいいのではないか。ところがそんなにうまくはいかない。中国がイランとの間で石油の大量の輸入を契約しているからだ。米国の圧力をはねのけられる国の強みだ。(岩上安身のツイート、23:10)
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1463148048004300802
※イラン「反米経済圏」で制裁対抗 中国に25年原油供給も(日本経済新聞、2020年7月22日)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61849560S0A720C2FF8000/
そうなると、考えられるのは、ガソリンにかかっている重税の減税である。これは、国内の消費者への打撃を軽減する上で、もっとも手っ取り早い。必ず、ガソリン税の軽減の要求が出てくるだろう。しかし、そうなると歳入が不足するので政府は間違いなく消費税率の再々度の引き上げを画策するだろう。(岩上安身のツイート、23:15)
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1463149163072618499
巡り巡って、この原油高のしわ寄せは、弱い庶民に押しつけられる可能性が高い。頭を抱えたくなる。こんな時に、庶民の側に立った政策を打ち出せる野党が本当に欲しい。今、立憲民主党の代表選が行われているが、候補4人の中に現在の政府与党の政策に代わる代替案を用意できる者はいるのだろうか。(岩上安身のツイート、23:20)
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1463150515823714304
詳細について、明日発行の日刊ガイドでお知らせしたいと思います。明日もぜひ御覧下さい。
■岩上安身より、皆さまへ緊急のお願いです!! 「改憲により、国家緊急権(緊急事態条項)という万能の魔法の杖を国家に渡してはならない!」と総選挙前から訴え続けてきましたが、自公プラス維新他で改憲発議可能な3分の2どころか4分の3近くまで議席を占められてしまった今回の総選挙!! しかし下を向いてばかりはいられません! IWJは前を向き、緊急事態条項導入阻止のために全力を尽くしていきます! ただし10月末までの第一四半期で425万円を超える赤字でIWJは経済的な大ピンチに直面! 11月も3分の2が過ぎましたが、ご寄付・カンパは月間目標額の41%! 緊急のご支援をよろしくお願いします!!
お世話になっております。IWJ代表の岩上安身です。
天下分け目の衆院選が、改憲勢力の圧勝で終わってしまいました。今度の選挙ほど重要な選挙は過去になかったのではないかと思われますが、最も重要な「改憲問題」という争点が隠され、大変残念な結果になってしまいました。
世界は今、100年に1度あるかないかの巨大な政治的経済的軍事的な地殻変動に見舞われています。いうまでもなく、日本を含む世界全体に単独覇権国として支配力と影響力を及ぼしてきた米国が衰退し、中国が米国の国力を上回る勢いの新興国と台頭してきているからです。
地球上の覇権国の力関係が、劇的に変わろうとしつつあります。この米中のせめぎあいに、米国の「従属国」に甘んじてきた日本はモロに巻き込まれつつあります。
米国の衰退の原因は、米国自身の奢りによるところが大きい、と言わざるをえません。自ら生み出した新自由主義とグローバリズムのために、米国内部で超富裕層と貧困層の格差が民主主義国と言えないほど開いてしまい、他方、単独覇権主義を徹底するために、巨大な軍事力を備え、行使してきたために、巨額の財政赤字を積み上げ、結果として国力を落としてしまっています。
財政赤字と国民の格差の拡大については、そっくりそのまま日本で同じことが起こっています。日本が米国のマネをしてこなかった(できなかった)のは、軍事力の行使だけでしたが、今後の行方次第ではそのタガも外れてしまうことでしょう。
日本の場合、現在GDP比266%もの債務を「平時」の間に積み上げてしまっており、このあと「有事」となって巨額の戦費を必要としたら、戦時国債を大増刷して国民に強制的に買わせるか、その前に財政破綻の危機に瀕するか、いずれにしても国債のデフォルトを避けるため、改憲によって緊急事態条項を導入した上で、それを使って全国民に大増税をかけることになるでしょう。
私がIWJというインターネット報道メディアを立ち上げた(会社登記)のは、正式には2010年12月のことですが、準備期間に約1年間かけました。その際、IWJという社名だけ決めて、「移行期通信」というメルマガを支持者の方々にお送りしていました。
社名になぜIndependent(独立)という言葉を入れると決めていたのか。独立メディアである、という意味はもちろんのことですが、もう少し深い意味を込めて、日本の独立に少しでも資するように、という願いを込めたからです。それが私の志であり、一貫した「初期衝動」です。
日本よ、独立せよ。
米国への過度の依存から離れ、世界の国々、とりわけ隣国との友好に尽くし、独立国としてサバイバルせよ、という思いです。
その思いを込めてスタートしたIWJですが、私の願い、言いかえれば危機感の方が、的中してしまい、日本は国力を落としながら、さらに米国への依存を深めどんどんと危うい方向に向かいつつあります。
敗戦から冷戦の終わりまで日本は当たり前のように米国に、外交・安全保障を依存してきました。実際、「軽武装・経済優先」という当時、自民党の主流派だった宏池会のような考えでも、実際、日本は豊かになっていたのですから。
しかし、冷戦に「勝利」した米国は、傲りたかぶり、世界を一極支配する単独覇権システムを強引に構築しようとし、かえって世界の反発を買って多極化を招いてしまいました。
にもかかわらず日本は、米国を不動のヘゲモン(覇権国)としてあがめたてまつり、依存をさらに深めており、米中対立の「最前線」に立たされつつあります。その戦争準備のために、国会から立法権を奪って、内閣独裁を実現し、超法規的な「政令」を繰り出せる緊急事態条項を含めた改憲をしようと躍起になっているのです。
衆院選についての報道も連日行われていたのに、今回の選挙の真の争点である自民党の改憲案については、すべてのマスコミが開票が終わるまで沈黙し続けました。
自民党単独で過半数を取るか、自公で過半数を取るか、などが問題なのではなく、改憲に前のめりな姿勢を見せる維新と国民民主党がどれだけ議席を獲得し、その結果、自公プラス維新と国民民主の改憲勢力が衆議院の3分の2以上の議席を得て、改憲発議が可能になってしまったという事実をどう受け止めるか、その点こそが、今回の総選挙の真の争点だったのであり、そして選挙後に我々が直視しなくてはならない最重要問題なのです。
しかし、残念ながら、この3分の2の議席というラインは易々と突破されて、超えて、改憲勢力が4分の3に迫る議席にまで達しました。
しかしながら、大手メディアは、開票が終わるまで改憲問題の、特に最も危険な緊急事態条項については、大っぴらに報じたり、論じたりするのを、なぜか避けていました。多くの国民に、その危険性を悟らせないためなのです。
改憲勢力が改憲発議可能となる議席を占めるかどうか、というこの総選挙の真の争点を、事前に報じ、論じるメディアはIWJをおいては皆無に近く、ありとあらゆるテレビ局や大新聞は、程度の違いこそあれ「立憲議席増、自民議席減」という、根拠の怪しい(各社自身の調査の生データと剥離している)、無党派の中でも「やや立憲寄りで反自民」の層が、「油断」をするようなアナウンスを繰り返しました。
そのあげく、投票率も上がらず、事前の予測とは真逆に立憲・共産の野党共闘が議席を減らし、自民自身は議席を減らしたものの、公明は微増、自民の「別動隊」である維新は、4倍増と躍進し、国民民主も微増となり、改憲勢力全体では議席を増やしました。
そして、10月31日の投開票が終わった途端に、岸田総理や、維新の松井代表らが、手を翻したように、積極的に改憲について発言し始め、大手メディアは、これに飛びついて改憲について記事にし、番組で取り上げています。
そしてついには、自民党の茂木新幹事長が「改憲では緊急事態条項を優先する」と、隠していた本音を、読売新聞紙上でむき出しにしました。
※「緊急事態条項」創設を優先的に、自民・茂木氏が方針…改憲論議を加速(11月13日、読売新聞)
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20211112-OYT1T50355/
何年も前からIWJが指摘してきている通り、緊急事態条項こそが、自民党にとっての改憲の「本丸」だったのです。選挙前とはうって変わって、急に「改憲、とりわけ緊急事態条項こそが重要イシューとなった」と言わんばかりの政治姿勢の変わりよう、報道姿勢の変わりようです。
緊急事態条項は、対中国との戦争を見すえて、戦時独裁体制を築き、国民の反対を強権発動で抑え込んで米国の傀儡国として、米本土を守るため、日本国民を犠牲にする無謀な戦争に突っ込むための仕掛けです。
同時に、景気の回復やコロナ対策どころか、戦費調達で無制限に国債を増発して国の借金がどうにもならなくなったら、国家緊急権をもって、国民に対して大増税を強行するためでもあります。
1946年、第二次大戦の敗戦の翌年、日本政府は国民に強制的に買わせた戦時国債がインフレで価値がなくなっている時、国家緊急権(緊急勅令)を発令して、「一回限り」という言い訳つきで全国民から財産を没収し、(最高税率90%!)インフレのために額面ほどの価値のなくなった国債の形ばかりの返済にあてて、表向きデフォルトをまぬがれた「前科」があるのです。
※(再掲)改憲で緊急事態条項が通れば「国民に『お前らの財産没収します!』なんてこともできます!」と明石順平弁護士が危惧!~岩上安身によるインタビュー 第937回 ゲスト 『データが語る日本財政の未来』著者 明石順平弁護士 第3弾
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/447524
※【エッセンス版】改憲で緊急事態条項が通れば「国民に『お前らの財産没収します!』なんてこともできます!」と明石順平弁護士が危惧!岩上安身によるインタビュー 第937回 ゲスト 明石順平弁護士 第3弾
https://www.youtube.com/watch?v=DSyU3bKBn5Y
※【矢野論文について・切り抜き5】岩上安身による弁護士 宇都宮健児氏、エコノミスト 田代秀敏氏インタビュー
https://www.youtube.com/watch?v=pHZl0wcn5-c
その恐ろしい「財産税」のために、新円切り換えと同時に緊急勅令(=国家緊急権)を用いて、全国民の預金封鎖を行うという荒業まで用いたのでした。
国家緊急権は、国家が、国民の意志とは無関係に超法規的な強大な権力をふるえるようになる、「悪魔の魔法の杖」の如きものです。
国家緊急権という万能の「魔法の杖」を国家に渡さないように、IWJはこれまでもずっと、この問題に警鐘を鳴らし続けてきました! しかしこの問題は、マスコミではタブー扱いになっています。選挙前も、選挙後も、です。
選挙後も、「改憲」の話は出ても、「緊急事態条項」については大きく取り上げたり、コミットしないよう、各政党の政治家も、御用記者クラブメディアも、慎重にふるまっています。口裏もあわせずして、大手メディアがことごとく、「緊急事態条項」については黙り続ける、こんな芸当がどうしてできるのでしょうか?
多くの国民は世間の話題にもならないため、その危険性に気づかず、眠るように忘れさせられてゆくのです。
その点の危うさを、IWJはずっと「炭鉱のカナリア」のように、近づく危機を1人でも多くの方に知らせるべく、叫び続けています!
戦後憲法は、明治憲法に書き込まれていた、この危険な国家緊急権を取り除きましたが、自民党をはじめとする現在の改憲勢力は、再び憲法に書き入れようとしています。もしも書き込まれれば、どうなるのでしょうか。暴力的な愚行を一度やらかした政府です。二度とやらないなどと誰が保証できるのでしょうか。
残念なことに、野党第一党の代表である枝野幸男氏の代表としての最後の記者会見において、改憲により緊急事態条項(国家緊急権)が憲法に書き入れられる可能性が現実に出てきてしまった点について質問したところ、質問した記者の表現の仕方など、瑣末な点をあげつらい、「回答しない」「質問ではなく意見表明だ」「他の記者に迷惑だ」などと肝心の危機意識を汲み取って正面から答えようとしませんでした。
あげく会見に規制を加えるように次の執行部に申し送りをする、という「質問制限」のような発言まで飛び出し、大いに落胆させられました。
枝野氏は、これまで月にわずか1回しか記者会見を開かず、与党と比べて圧倒的に情報発信が貧弱だったご自身の横着による党勢の衰えについての責任はついに最後まで口にせず、わずかな情報発信の機会である記者会見に制限を加える、というのは立憲民主にとって自滅行為であると思われます。
特にIWJ記者に対して「今までいら立ちで示してきたが、今日は言葉にした」という発言は本当にいただけません。
自分が公の場で「いら立ちを示す」という行為自体を是としており、それを汲みとらない、言いかえれば、自分の「いら立ち」を「忖度」しないほうが悪い、ともとれる言い方は、一国の宰相を目指していたはずの人物の言葉とは思えません。あまりにも器が小さ過ぎます。きわめて残念です。
しかし、立憲主義も、民主主義も、立憲民主党という政党も、別に枝野氏の専有物でも、専売特許でもありません。枝野氏が表舞台から去っても、これらの理念の価値は、変わらずに存在します。
次の立憲民主党の代表が誰になるかわかりませんが、積極的に国民に向けて情報発信してゆくアクティビティーと、人間としての器の大きさ、鷹揚さや寛容さ、温かみを感じさせる人柄をあわせもった人物に就いていただきたい。
そして何よりも、緊急事態条項を最優先する改憲には断固反対であると、明確な政治信念を示し、与党と戦える人物に就いていただきたいと思います。
※枝野代表がIWJの質問に対し回答を拒否!会見の見直しを次期執行部に引継ぐと!他の記者は「ネットメディアやフリーランスを排除するのか」と問題視!~11.12立憲民主党・枝野代表、福山幹事長、記者会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/499177
日本は今、歴史の大きな曲がり角に直面しています! その事実に気づいていない人もたくさんいます! 薄々気づいていても、何とかなるだろうとタカをくくっている人も少なくありません。決してそんなことはありません。
真の愛国者であればあるほど、日本は絶対に今、戦争はしてはならない、ということが理解できるはずですし、勇気をもってそう主張すべきです。
国家緊急権を、憲法には絶対に書き込ませない! 国家緊急権による破滅的な戦争も、国民から財産を根こそぎ巻き上げる大増税もさせない! と、政府や自民党をはじめとする改憲勢力の前に立ちふさがって声を張るべきなのです!
米国と中国の覇権争いに、日本は巻き込まれてはならない、あくまで他国と争わず、自主独立の道を行く! という姿勢を貫くべきなのです!
これは空疎な理念などではありません。現実の問題として、核兵器をもたず、エネルギーも食料も自給できず、島国で、商船を沈められたら貿易も物資の輸出入もできなくなり、経済があっという間に破綻してしまうのが日本の現実です。
しかも日本列島中に敵のミサイルの格好の標的となる原発を抱え、ノーガードで海岸線に林立させている日本は、中国とミサイル戦を戦える国ではありません!
自民党の高市政調会長が唱える、中国に対して電磁パルスで敵ミサイル基地を無力化するなど、まったくの妄想です。
※批判を受けて高市氏は「電磁パルスで敵基地無力化」を「衛星の妨害で敵基地を無力化」にこっそり修正!~自民総裁選候補・高市早苗氏の「電磁パルスで敵基地無力化」論・防衛論を検証する(その1)(2021年9月30日、IWJ)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/496643
自民党も政府も、現実を直視せず、現実逃避に、ファンタジーの中に、逃げ込んでいます。
こうして、マスコミが沈黙し続けている自民党改憲案の危険性を訴え続けているIWJが、今、活動費が足りずに沈没しかけています! 市民の皆さんからの緊急のご支援がどうしても必要です!
11月になり、IWJの今期第12期は4ヶ月目に入りました。
IWJでは、第12期の年間の予算の見通しを立て、ご寄付・カンパの目標額を月額420万円(年間5040万円)とさせていただきました。
11月は1日から22日までの22日間で、107件、170万6700円のご寄付・カンパをいただきました。ご寄付をくださった皆さま、本当にありがとうございます。
しかしながら、11月も3分の2を過ぎましたが、ご寄付・カンパの額は、月間目標額である420万円の41%にとどまっています。
今期第12期は8月から始まり、10月で3ヶ月目、第1四半期を終えました。しかし、8月は月間目標額を87万900円下回り、9月は185万2600円下回り、10月は153万290円下回ったため、累計の不足分は425万3790円となってしまいました。
このペースで進んでいくと、4半期で425万円ですから、年間では4倍の1700万円の赤字となってしまいます! この赤字が現実となると、IWJは壊滅的な打撃を受けてしまい、今期の途中で活動を極端に縮小するか、停止せざるをえなくなるかもしれません!
すでにお伝えしている通り、私、岩上安身は、キャッシュフローが足りなかったIWJに対して1093万円を貸し込んでいます。私は富裕層でもなんでもなく、40年間働いてきて乏しい貯えがわずかにあるだけのもともとは一介のフリーランス、自営業者に過ぎません。
個人が1000万円を超えるお金を会社に貸す、というのは大変なことです。第12期のスタートにあたって、前期の第11期の途中から無報酬で働いてもおりましたが、8月から始まった第12期も、1年間にもわたって、無報酬で働き続けています。
これ以上は、私、岩上安身個人の力だけではいかんともしがたい苦しい状況です。私1人の力や、無報酬のため細る一方の私の貯えでは、425万3790円もの不足分を穴埋めすることはできません!
どうか会員の皆さまのお力で、IWJをお支えください!
※ご寄付・カンパはこちらからお願いします。
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html
IWJの会員数は現在3520人です。そのうちサポート会員は1237人です。本当に心苦しいお願いではありますが、会員の皆さま全員が1200円ずつカンパしてくださるか、サポート会員の皆さまが1人3500円ずつカンパしてくださったならば、なんとかこの赤字は埋められます。
伏してお願いいたします! どうか皆さまのお力で、この窮状をお助け願います!
コロナ禍は、日本のすべてを直撃しています! IWJも例外ではありません!
同じように皆さまもそれぞれ、コロナ禍で厳しい状況に直面されていることと拝察いたします。こうした状況で皆さまに、会員登録のお願いとご寄付・カンパを繰り返しお願いすることは、心苦しいことではあります。
しかし、特定のスポンサーをもたないことで、何者にも縛られず、忖度せずに、真実をお伝えしてゆくのが、独立メディアであるIWJの存在意義です!
非会員の方はまず、一般会員になっていただき、さらに一般会員の皆さまには、サポート会員になっていただけるよう、ぜひご検討いただきたいと存じます!
その会費と、ご寄付・カンパによって支えられてはじめて、IWJは、市民の皆さまのために役立つ、真の独立市民メディアとしてその活動を継続し、その使命を果たすことが可能となります。
マスメディアが報じない事実と真実を報道し、売国的な権力への批判を続け、主権者である日本国民が声をあげ続けることができるようにすることが、今、絶対に必要なことであり、それが我々IWJの使命であると考えています。
決して負けられないこの戦いに、私は、IWJのスタッフを率いて全力で立ち向かいたいと腹をくくっています! 皆さまにはぜひ、ご支援いただきたくIWJの存続のために、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます。
岩上安身拝
下記のURLから会員登録いただけます。是非、会員登録していただいてご購読・ご視聴お願いいたします。
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php
※ご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です。よろしくおねがいします。
みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル
城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル
ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル カンリブ
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
◆中継番組表◆
**2021.11.24 Wed.**
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。
【IWJ・Ch5】11:00~「地域から『川崎 桜本をめぐるふたつの物語』製作推進 会見」
視聴URL:https://twitcasting.tv/iwj_ch5
「かわさきのハルモニと市民の製作推進さくらもとの会」主催の会見を中継します。これまでIWJが報じてきたヘイトスピーチ関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/hate-speech
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【IWJ・エリアCh1・大阪】12:15~「立憲民主党代表選 泉健太候補 街頭演説会」
視聴URL:https://twitcasting.tv/iwj_areach1
立憲民主党代表選 泉健太候補の街頭演説会を中継します。これまでIWJが報じてきた立憲民主党関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E7%AB%8B%E6%86%B2%E6%B0%91%E4%B8%BB%E5%85%9A
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【IWJ_YouTube Live】16:00~「立憲民主党代表選 小川淳也候補 青空対話集会」
視聴URL:https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured
立憲民主党代表選 小川淳也候補の集会を中継します。これまでIWJが報じてきた立憲民主党関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E7%AB%8B%E6%86%B2%E6%B0%91%E4%B8%BB%E5%85%9A
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【IWJ・エリアCh1・京都】16:15~「立憲民主党代表選 泉健太候補 街頭演説会」
視聴URL:https://twitcasting.tv/iwj_areach1
立憲民主党代表選 泉健太候補の街頭演説会を中継します。これまでIWJが報じてきた泉健太氏関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E6%B3%89%E5%81%A5%E5%A4%AA
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【タイムリー再配信 1026・IWJ_Youtube Live】20:00~「PCR検査抑制など失策続きの日本にコロナ第4波が迫る! 野党が示すコロナ対策、対案とは? 岩上安身によるインタビュー 第1035回 ゲスト 立憲民主党 衆議院議員・小川淳也氏」
視聴URL:https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured
4月5日に収録した、岩上安身による小川淳也氏インタビューを再配信します。これまでIWJが報じてきた小川淳也氏関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e5%b0%8f%e5%b7%9d%e6%b7%b3%e4%b9%9f
[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/490663
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◆中継番組表◆
**2021.11.25 Thu.**
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。
【IWJ・Ch5】17:00~「立憲民主党代表選 候補者街頭演説会」
視聴URL:https://twitcasting.tv/iwj_ch5
立憲民主党代表選 候補者街頭演説会を中継します。これまでIWJが報じてきた街頭演説関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e8%a1%97%e9%a0%ad%e6%bc%94%e8%aa%ac
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◆昨日アップした記事はこちらです◆
「テレビもDappiみたいなもん!大阪のテレビなんかDappiそのもの!」~11.20 山本太郎とおしゃべり会 In 大阪府・大阪!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/499417
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■アメリカン・デモクラシーの凋落!? 「民主主義・選挙支援国際研究所」が米国を「民主主義が後退している国」に分類!「ブラックライブズマター運動」での武装自警団がデモ隊と衝突、銃殺、大統領選での議事堂襲撃を「民主主義の根本に深刻な問題があることを示している」と指摘!!
かつてフランスのアレクシス・トクヴィルは、渡米し、米国社会の現実をつぶさに見て、「平等」へと向かう米国の民主主義に複雑な思いを抱きながらも、米国の民主政体はデモクラシーと革命の先輩であるフランスの「未来」であるとする「アメリカのデモクラシー」を著しました。1835年、今から約2世紀前のことです。
2回の世界大戦、ソ連との冷戦を経て、人類の究極の社会のあり方であり、米国のリベラル・デモクラシーをもって、政治理念の闘争の歴史は終わったとフランシス・フクヤマは宣言しました。そうした米国のデモクラシーを美化し、絶対視するような考えが、米国の単独覇権の確立とともにリアリティーをもっているように思われた時代がありました。
しかし、それはもはや過去の話となりつつあるようです。
米国の現在のデモクラシーの実態は、世界の模範とはいえないと、厳しい批判が寄せられているのです。
11月22日付けAFPは「スウェーデン・ストックホルムに本部を置く政府間組織『民主主義・選挙支援国際研究所(IDEA)』は22日、報告書『民主主義の世界的状況(Global State of Democracy)』2021年版で、初めて米国を『民主主義が後退している国』に分類したことを明らかにした。『目に見える悪化』は2019年から始まったと指摘している」と報じました。
※米国、初めて民主主義「後退国」リスト入り(AFP、2021年11月22日)
https://www.afpbb.com/articles/-/3377109
※Global State of Democracy Report 2021(IDEA)
https://www.idea.int/gsod/global-report
AFPの記事によると、報告書を共同執筆したアレクサンダー・ハドソンはAFPに「市民の自由や政府に対するチェック機能の指標は低下しており、これは民主主義の根本に深刻な問題があることを示している」と語っているとのことです。
報告書はトランンプ前大統領が2020年の大統領選の結果に疑義をとなえたことを「歴史的な転換点」としています。
また、AFPは、上記のハドソン氏が、ジョージ・フロイド氏が警官に殺害された事件に対する抗議デモで「『集会・結社の自由の質が低下した』と指摘した」と報じています。
昨日のこの日刊IWJガイドでもお伝えしましたが、中国を人権問題で厳しく非難してきた当の米国の国内では、人権と正義の規範そのものが大きく揺らいでいます。人種差別問題から発したブラックライブズマター運動(BLM)が全米で頻発し、それに対する反動として、警察を擁護し公の秩序の回復を求めるブルーライブズマター運動が隆起し、自己防衛を主張する白人至上主義的な傾向をもつ武装自警団がデモ隊と衝突して銃殺事件まで起こる事態になっています。
米国では人権とは何か、正義とは何か、その定義をめぐって激しい対立と混乱が起きており、もはや収拾がつかない事態となっているのです。
その混乱は、2021年1月6日の合衆国議会議事堂襲撃事件にそのままつながっています。民主主義の根幹である選挙でトランプ氏に不利になるような不正が行われたと主張する人々が、投票結果を認定し、バイデン氏の大統領就任を確定する議会を襲撃し、議会の機能が一時的にとはいえ失われました。
誰でも簡単に銃を購入でき、所持し、使用できる自衛の自由と民主主義は、本当に両立するのでしょうか。
※中国に人権問題を突きつける米国が、国内では人種差別問題で泥沼に! 黒人を狙撃した警察に抗議するデモ隊に路上で発砲し、2人を殺害し1人に重症を負わせた18歳青年の無罪判決に米国世論が二分! 中国を「人権侵害国家」と批判する米国の内部で巣食う人種差別と公的治安の崩壊!(日刊IWJガイド、2021年11月23日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/49822#idx-5 (非会員の方)
https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20211123#idx-5 (会員版の方)
■<本日のタイムリー再配信>本日午後8時から、2021年4月5日収録「PCR検査抑制など失策続きの日本にコロナ第4波が迫る! 野党が示すコロナ対策、対案とは? 岩上安身によるインタビュー 第1035回 ゲスト 立憲民主党 衆議院議員・小川淳也氏」をフルオープンで再配信します!
野党第1党である立憲民主党の代表選に立候補した4人の候補者、逢坂誠二氏、小川淳也氏、泉健太氏、西村智奈美氏による記者会見や討論会、演説会が、連日行われています。
そこで、本日午後8時から、今年4月5日に行われた「岩上安身によるインタビュー 第1035回 ゲスト 立憲民主党 衆議院議員・小川淳也氏」を、どなたでも御覧いただけるフルオープンで再配信します。
小川議員は2020年11月、新型コロナウイルスに感染。病床から自身の病状を伝える動画をツイッターに掲載し、回復後は感染当事者としての経験を活かして、国会質問やコロナ対策改善に向けた提言などを行いました。
小川議員には、まず自身のコロナ感染体験についてお話をうかがいました。2020年11月、39度の高熱に襲われた小川議員は、まず新型コロナウイルスに感染したか否か確かめるために検査を受けようとしましたが、一筋縄ではいきませんでした。
小川議員「まず検査にたどり着くのが大変で。近所のクリニックでは受けてもらえない。熱があると来ないでくれと。それから東京都の相談センターに一私人として電話して…」
岩上「国会議員だと名乗らずに?」
小川議員「もちろん」
小川議員は相談センターで、検査を受けられるクリニックの紹介を受けました。しかし、紹介先は近かったとはいえ、1キロメートル弱の距離。「公共交通機関は使えないので39度の熱で歩いて行かざるを得なかった」といいます。
小川議員は「(コロナに)なってみて初めてわかることがありました。医療機関への指導と協力の要請が不十分だったのでは」、「病院の提供体制が完全に自由化されていることの矛盾も今回噴き出たと思う」と振り返り、政治・行政の問題点を指摘しました。
コロナ陽性が判明し、入院することになった小川議員は、その当日、濃厚接触者を洗い出すために記憶を辿ることを求められたと振り返りました。
小川議員「体がきついときに、誰とどこで会ったかを説明するのは負担だった。しかも、マスクを外して会った人は公費で検査、マスクをつけていたら自費で検査なので、濃厚接触者を洗い出す範囲が極めて狭く、不十分だと(感じた)」
自身のコロナ感染体験を語る中で、小川議員の口から「検査の拡大に失敗した日本」という言葉がこぼれました。自身が感染し、大変な思いをしてPCR検査に赴き、さらには12月27日、同じ立憲民主党の羽田雄一郎参院幹事長を新型コロナウイルス感染で亡くした小川議員が発したこの言葉には、重みがあります。
小川議員「亡くなった羽田議員は、検査にたどりつくまでに4日もかかっている。こういう思いをされている一般国民の方は、たくさんいると思うんです」
岩上安身「ところが自民・公明はすぐに検査を受けられる。無症状なのに即入院」
小川議員も、ある高名な大学な先生に「うちの大学でPCR検査をしてあげる」と言われたとのこと。しかし小川議員はそれを丁重に断り、都内の検査センターに自転車で赴き、列に並んだといいます。
小川議員は、「特別扱いを受けると国民の苦労や不安を肌で感じなくなる恐れがある思い、断って列に並んだんです。感性が鈍る恐れを感じた」と当時の気持ちを振り返りました。
政府・行政が進めてきた日本のコロナ対策全体について、小川議員は「平時の体制で有事に向き合おうとした。平時の体制に混乱をもたらさないことを優先してしまった。結果として、そのしわ寄せは国民生活や患者不安によって補われている」と総括しました。
岩上安身「なんか原発事故直後と似てますね。『とにかく落ち着いてください』を連呼するんだけど、落ち着いている状況じゃないんだって話ですよね」
小川議員「有事を想定する、有事に対応するということは最悪を想定し、早めに強めの措置を打ち出し、短期間でそれを終わらせ、平時を取り戻すというのが大原則なんでしょうが、事態を過小評価し、対応が遅まきで、小出しに終始し、従ってズルズルと1年以上経っても収まらないっていうことにつながっている気がします」
岩上安身が「コロナっていうのは国家安全保障ですよね」というと、小川議員は黙って頷きました。
国民が検査を受けられる体制の必要性について話題が及ぶと、検査を抑制した原因として、鈴木康裕・前医務技監に焦点が当たります。鈴木前医務技監は、政府の新型コロナウイルス感染症対策を最前線で指揮をとりましたが、退官後、「医師が必要と判断した人も検査できなかった」「やはりPCR能力は強化すべき(だった)」とPCR検査の軽視と対策の失敗を認めています。
小川議員「日本の感染症対策は結核をもとにできあがっているので、クラスターを追いかけるのは、当初は間違っていなかったと思います。だけど途中から無症状者がいる厄介なウイルスだと(わかった)。
都市部では、5割以上が経路不明の市中感染でした。クラスターを追いかけたって、経路確定の半分は追いかけられるけど、市中感染の半分以上は放置しているわけですよね。検査対象を圧倒的に拡大して、無症状者を拾い出し、早期に隔離するということに大方針を転換しなきゃいかなかった。
だけど官僚組織はいったん方針を立てると、それを大きく変えるときは、どうしても責任問題と表裏一体で。自分の出世が気になるんですよ。保身に走るんです。だから今までやってきたことは間違いじゃなかったと言い続ける『慣性の法則』が働き始めるんです。
それを正せるとしたら政治しかないんですけど、その時点で政治が無能だったと。総合的な判断力を行使するだけの力量がなかった」
頷きながら小川議員の指摘を聞いていた岩上安身は、ここで「政権交代したらできますか?」と問いました。これに小川議員は「私が責任者なら圧倒的にやりたいです。一身をかけて」と答えました。
詳しくはぜひ、本日午後7時からの再配信をご視聴ください。
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【タイムリー再配信 1026・IWJ_Youtube Live】20:00~
PCR検査抑制など失策続きの日本にコロナ第4波が迫る! 野党が示すコロナ対策、対案とは? 岩上安身によるインタビュー 第1035回 ゲスト 立憲民主党 衆議院議員・小川淳也氏
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※PCR検査抑制など失策続きの日本にコロナ第4波が迫る! 野党が示すコロナ対策、対案とは? 岩上安身によるインタビュー 第1035回 ゲスト 立憲民主党 衆議院議員・小川淳也氏 2021.4.5
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/490663
それでは、本日も1日、よろしくお願いします。
IWJ編集部(岩上安身、尾内達也、城石裕幸、富樫航、中村尚貴)
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