日刊IWJガイド・非会員版「国民民主玉木代表が維新との連携強化を表明! 幹事長・国対委員長会談も始動! 改憲は『合意できるところからやるべきだ』と積極姿勢!」2021.11.9号~No.3344号


┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━━
■はじめに~国民民主党・玉木雄一郎代表がフジテレビ系『日曜報道 THE PRIME』で維新との連携強化を表明! 幹事長・国対委員長会談も始動! 改憲は「合意できるところからやるべきだ」と積極姿勢! しかし玉木代表は2019年参院選では「改憲発議そのものをさせないために全力をつくすこと」との市民連合の要望書にサインしていた!!

■「改憲により、国家緊急権(緊急事態条項)という万能の魔法の杖を国家に渡してはならない!」と総選挙前から訴え続けてきましたが、自公プラス維新他で改憲発議可能な3分の2どころか4分の3近くまで議席を占められてしまった今回の総選挙!! しかし下を向いてばかりはいられません! IWJは前を向き、全力で前進し続けていきます! やるべきこと、やれることはまだまだあります! しかし10月末までの第一四半期で425万円を超える赤字でIWJは経済的な大ピンチに直面しています! 緊急のご支援をよろしくお願いします!! 岩上安身より

■【中継番組表】

■<インタビュー報告>「大手メディアがDappi問題を無視! 偏向報道の下で行われた衆院選で改憲勢力が3分の2を余裕で超える議席を確保!野党共闘は本当に失敗なのか!?」岩上安身による立憲民主党・小西洋之参議院議員インタビューを生中継しました!

■朝鮮戦争の当事者でもない岸田政権が韓国・文在寅大統領による朝鮮戦争終結宣言締結の提案を「時期尚早」と難色! 理由は「終戦宣言を先行すれば、日本人拉致問題が解決しないまま置き去りにされかねない」!? 拉致問題を放置し続けた挙句、責任転嫁して他国の戦争継続を望むのか!? 岸田政権の本音は朝鮮戦争レジームの継続!!
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■はじめに~国民民主党・玉木雄一郎代表がフジテレビ系『日曜報道 THE PRIME』で維新との連携強化を表明! 幹事長・国対委員長会談も始動! 改憲は「合意できるところからやるべきだ」と積極姿勢! しかし玉木代表は2019年参院選では「改憲発議そのものをさせないために全力をつくすこと」との市民連合の要望書にサインしていた!!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 国民民主党の玉木雄一郎代表は11月7日、リモート出演したフジテレビ系の情報番組『日曜報道 THE PRIME』で、10日に招集される特別国会前に日本維新の会との間で、幹事長・国会対策委員長会談を行い、改憲を含めて連携を強めていくことを表明しました。

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■「改憲により、国家緊急権(緊急事態条項)という万能の魔法の杖を国家に渡してはならない!」と総選挙前から訴え続けてきましたが、自公プラス維新他で改憲発議可能な3分の2どころか4分の3近くまで議席を占められてしまった今回の総選挙!! しかし下を向いてばかりはいられません! IWJは前を向き、全力で前進し続けていきます! やるべきこと、やれることはまだまだあります! しかし10月末までの第一四半期で425万円を超える赤字でIWJは経済的な大ピンチに直面しています! 緊急のご支援をよろしくお願いします!! 岩上安身より

 お世話になっております。IWJ代表の岩上安身です。

 天下分け目の衆院選が、改憲勢力の圧勝で終わってしまいました。今度の選挙ほど重要な選挙は過去になかったのではないかと思われますが、最も重要な「改憲問題」という争点が隠され、大変残念な結果になってしまいました。

 世界は今、100年に1度あるかないかの巨大な政治的経済的軍事的な地殻変動に見舞われています。いうまでもなく、日本を含む世界全体に単独覇権国として支配力と影響力を及ぼしてきた米国が衰退し、中国が米国の国力を上回る勢いの新興国と台頭してきているからです。

 地球上の覇権国の力関係が、劇的に変わろうとしつつあります。この米中のせめぎあいに、米国の「従属国」に甘んじてきた日本はモロに巻き込まれつつあります。

 米国の衰退の原因は、米国自身の奢りによるところが大きい、と言わざるをえません。自ら生み出した新自由主義とグローバリズムのために、そして単独覇権主義を徹底するために巨大な軍事力を備え、行使してきたために巨大な財政赤字を積み上げ、さらに米国内部で超富裕層と貧困層の格差が民主主義国と言えないほど開いてしまい、結果として国力を落としてしまっています。

 財政赤字と国民の格差の拡大については、そっくりそのまま日本で同じことが起こっています。日本が米国のマネをしてこなかった(できなかった)のは、軍事力の行使だけでしたが、今後の行方次第ではそのタガも外れてしまうことでしょう。

 私がIWJというインターネット報道メディアを立ち上げた(会社登記)のは、正式には2010年12月のことですが、準備期間に約1年間かけました。その際、IWJという社名だけ決めて、「移行期通信」というメルマガを支持者の方々にお送りしていました。

 社名になぜIndependent(独立)という言葉を入れると決めていたのか。独立メディアである、という意味はもちろんのことですが、もう少し深い意味を込めて、日本の独立に少しでも資するように、という願いを込めたからです。それが私の志であり、一貫した「初期衝動」です。

 日本よ、独立せよ。

 米国への過度の依存から離れ、世界の国々、とりわけ隣国との友好に尽くし、独立国としてサバイバルせよ、という思いです。

 その思いを込めてスタートしたIWJですが、私の願い、言いかえれば危機感の方が、的中してしまい、日本は国力を落としながら、どんどん危うい方向に向かいつつあります。

 敗戦から冷戦の終わりまで日本は当たり前のように米国に、外交・安全保障を依存してきました。冷戦に「勝利」した米国は、傲りたかぶり、世界を一極支配する単独覇権システムを構築しようとし、かえって世界の多極化を招いています。

 にもかかわらず日本は、米国を不動のヘグモン(覇権国)としてあがめたてまつり、依存をさらに深めており、米中対立の「最前線」に立たされつつあります。その戦争準備のために、緊急事態条項を含めた改憲をしようと躍起になっているのです。

 衆院選についての報道も連日行われていたのに、今回の選挙の真の争点である自民党の改憲案については、すべてのマスコミが開票が終わるまで沈黙し続けました。

 自民党単独で過半数を取るか、自公で過半数を取るか、などが問題なのではなく、一挙に候補者を増やした維新と、改憲に前のめりな姿勢を見せる国民民主党がどれだけ議席を獲得し、その結果、自公だけでなく、維新プラス国民民主の一改憲勢力が衆議院の3分の2以上の議席を得て、改憲発議が可能になるかどうか、それこそが、今回の総選挙の争点だったのです。

 残念ながら、この3分の2の議席は超えて4分の3に迫る議席にまで達しました。

 しかしながら、大手メディアは、開票が終わるまで改憲問題については、大っぴらに報じたり、論じたりするのを避けていました。

 こうした視点で、この総選挙の真の争点を事前に報じ、論じるメディアはIWJをおいては皆無に近く、ありとあらゆるテレビ局や大新聞は、程度の違いこそあれ「立憲議席増、自民議席減」という、根拠の怪しい(各社自身の調査の生データと剥離している)、無党派の中の立憲寄り、反自民の層が油断をするようなアナウンスを繰り返しました。
 
 そのあげく、投票率も上がらず、事前の予測とは真逆に立憲・共産の野党共闘が議席を減らし、自民自身は議席を減らしたものの、公明は微増、自民の「別動隊」である維新は、4倍増と躍進し、国民民主も微増となり、改憲勢力全体では議席を増やしました。

 10月31日の投開票が終わった途端に、岸田総理や、維新の松井代表が、積極的に改憲について発言し始め、大手メディアは、これに飛びついて記事にしています。選挙前とはうって変わって、急に「改憲が重要イシューとなった」と言わんばかりの報道姿勢の変わりようです。

 緊急事態条項は、対中国との戦争を見すえて、国民の反対を抑え込んで戦時独裁体制を築き、米国の傀儡国として、米本土を守るため、日本国民を犠牲にする無謀な戦争に突っ込むためのものです。

 同時に、景気の回復やコロナ対策どころか、戦費調達で無制限に国債を増発して国の借金がどうにもならなくなったら、国家緊急権をもって、国民に対して大増税を強行するためでもあります。

 1946年、第二次大戦の敗戦の翌年、日本政府は国民に強制的に買わせた戦時国債がインフレで価値がなくなっている時、国家緊急権(緊急勅令)を発令して、「一回限り」という言い訳つきで全国民から財産を没収し、インフレのために額面ほどの価値のなくなった国債の形ばかりの返済にあてて、表向きデフォルトをまぬがれた「前科」があるのです。

※(再掲)改憲で緊急事態条項が通れば「国民に『お前らの財産没収します!』なんてこともできます!」と明石順平弁護士が危惧!~岩上安身によるインタビュー 第937回 ゲスト 『データが語る日本財政の未来』著者 明石順平弁護士 第3弾
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/447524

※【エッセンス版】改憲で緊急事態条項が通れば「国民に『お前らの財産没収します!』なんてこともできます!」と明石順平弁護士が危惧!岩上安身によるインタビュー 第937回 ゲスト 明石順平弁護士 第3弾
https://www.youtube.com/watch?v=DSyU3bKBn5Y

※【矢野論文について・切り抜き5】岩上安身による弁護士 宇都宮健児氏、エコノミスト 田代秀敏氏インタビュー
https://www.youtube.com/watch?v=pHZl0wcn5-c

 その恐ろしい「財産税」のために、新円切り換えと同時に預金封鎖を行うという荒業まで用いたのでした。

 国家緊急権は、国家が、国民の意志とは無関係に超法規的な強大な権力をふるえるようになる、「悪魔の魔法の杖」の如きものです。

 しかし、IWJは、国家緊急権という万能の「魔法の杖」を国家に渡さないように、これまでもずっと、この問題に警鐘を鳴らし続けてきました! しかしこの問題は、選挙前には、マスコミではタブーになってしまっていました。

 選挙後も、「改憲」の話は出ても、「緊急事態条項」については大きく取り上げたり、コミットしないよう、各政党の政治家も、御用記者クラブメディアも、慎重にふるまっています。口裏もあわせずして、大手メディアがことごとく、「緊急事態条項」については黙り続ける、こんな芸当がどうしてできるのでしょうか?

 多くの国民は世間の話題にもならないため、その危険性に気づかず、眠るように忘れさせられてゆくのです。

 その点の危うさを、IWJはずっと「炭鉱のカナリア」のように、近づく危機を1人でも多くの方に知らせるべく、叫び続けています!

 戦後憲法は、明治憲法に書き込まれていた、この危険な国家緊急権を取り除きましたが、再び憲法に書き入れようとしています。もしも書き込まれれば、どうなるのでしょうか。暴力的な愚行を一度やらかした政府です。二度とやらないなどと誰が保証できるのでしょうか。

 こうして、マスコミが沈黙し続けている自民党改憲案の危険性を訴え続けているIWJが、今、活動費が足りずに沈没しかけています! 市民の皆さんからの緊急のご支援がどうしても必要です!

 11月になり、IWJの今期第12期は4ヶ月目に入りました。

 IWJでは、第12期の年間の予算の見通しを立て、ご寄付・カンパの目標額を月額420万円(年間5040万円)とさせていただきました。

 10月は31日間で、217件、266万9710円のご寄付・カンパをいただきました。ご寄付をくださった皆さま、本当にありがとうございます。

 しかしこの金額でも、10月の月間目標額420万円の64%にとどまり、153万290円の不足となりました。

 今期第12期は8月から始まり、10月で3ヶ月目、第1四半期を終えました。しかし、8月は月間目標額を87万900円下回り、9月は185万2600円下回り、10月は153万290円下回ったため、累計の不足分は425万3790円となりました。第1四半期だけで、1ヶ月分の目標額を超える赤字です。

 このペースで進んでいくと、4半期で425万円ですから、年間では4倍の1700万円の赤字となります! この赤字が現実となると、IWJは壊滅的な打撃を受けてしまい、今期の途中で活動を停止せざるをえなくなるかもしれません!

 すでにお伝えしている通り、私、岩上安身は、キャッシュフローが足りなかったIWJに対して1093万円を貸し込んでいます。私は富裕層でもなんでもなく、40年間働いてきて乏しい貯えがわずかにあるだけのもともとは一介のフリーランス、自営業者に過ぎません。

 個人が1000万円を超えるお金を会社に貸す、というのは大変なことです。第12期のスタートにあたって、前期の第11期の途中から無報酬で働いてもおりましたが、8月から始まった第12期も、1年間にもわたって、無報酬で働くことを決めています。

 これ以上は、私、岩上安身個人の力だけではいかんともしがたい苦しい状況です。私1人の力や、無報酬のため細る一方私の貯えでは425万3790円もの不足分を穴埋めすることはできません!

 どうか会員の皆さまのお力で、IWJをお支えください!

 IWJの会員数は現在3520人です。そのうちサポート会員は1237人です。本当に心苦しいお願いではありますが、会員の皆さま全員が1200円ずつカンパしてくださるか、サポート会員の皆さまが1人3500円ずつカンパしてくださったならば、なんとかこの赤字は埋められます。

 伏してお願いいたします! どうか皆さまのお力で、この窮状をお助け願います!

 コロナ禍は、日本のすべてを直撃しています! IWJも例外ではありません!

 同じように皆さまもそれぞれ、コロナ禍で厳しい状況に直面されていることと拝察いたします。こうした状況で皆さまに、会員登録のお願いとご寄付・カンパを繰り返しお願いすることは、心苦しいことではあります。

 しかし、特定のスポンサーをもたないことで、何者にも縛られず、忖度せずに、真実をお伝えしてゆくのが、独立メディアであるIWJの存在意義です!

 こうした選挙分析のスクープを、非会員の方も含めてお送りしているのは、公共性・公益性に鑑みて、身を削っても1人でも多くの国民の皆さまに知っていただくことが必要だという思いからです!

 非会員の方はまず、一般会員になっていただき、さらに一般会員の皆さまには、サポート会員になっていただけるよう、ぜひご検討いただきたいと存じます!

 その会費と、ご寄付・カンパによって支えられてはじめて、IWJは、市民の皆さまのために役立つ、真の独立市民メディアとしてその活動を継続し、その使命を果たすことが可能となります。

 マスメディアが報じない事実と真実を報道し、売国的な権力への批判を続け、主権者である日本国民が声をあげ続けることができるようにすることが、今、絶対に必要なことであり、それが我々IWJの使命であると考えています。

 日本は今、歴史の大きな曲がり角に直面しています! その事実に気づいていない人もたくさんいます! 薄々気づいていても、何とかなるだろうとタカをくくっている人も少なくありません。決してそんなことはありません。

 核兵器をもたず、エネルギーも食料も自給できず、逆に日本列島中に原発を抱えている日本は、中国とミサイル戦を戦える国ではありません!

 自民党の高市政調会長が唱える、中国に対して電磁パルスで敵ミサイル基地を無力化するなど、まったくの妄想です。

 自民党も政府も、現実を直視せず、現実逃避に、ファンタジーの中に、逃げ込んでいます。

 真の愛国者であればあるほど、日本は絶対に今、戦争はしてはならない、ということが理解できるはずですし、勇気をもってそう主張すべきです。

 国家緊急権を、憲法には絶対に書き込ませない! 国家緊急権による破滅的な戦争も、国民から財産を根こそぎ巻き上げる大増税もさせない! と、政府や自民党をはじめとする改憲勢力の前に立ちふさがって声を張るべきなのです!

 米国と中国の覇権争いに、日本は巻き込まれてはならない、自主独立の道を行く! という姿勢を貫くべきなのです!

 決して負けられないこの戦いに、私は、IWJのスタッフを率いて全力で立ち向かいたいと腹をくくっています! 皆さまにはぜひ、ご支援いただきたくIWJの存続のために、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます。

岩上安身拝

※ご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です。よろしくおねがいします。

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル カンリブ


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◆中継番組表◆

**2021.11.9 Tue.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch5】14:30~「『食品等の出荷制限』における放射性物質 100 ベクレル/kg 緩和案の撤回を求める署名提出」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 「みんなのデータサイト」による署名提出の模様を中継します。これまでIWJが報じてきた福島原発事故関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e7%a6%8f%e5%b3%b6%e5%8e%9f%e7%99%ba%e4%ba%8b%e6%95%85

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◆中継番組表◆

**2021.11.10 Wed.**

調整中

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■<インタビュー報告>「大手メディアがDappi問題を無視! 偏向報道の下で行われた衆院選で改憲勢力が3分の2を余裕で超える議席を確保!野党共闘は本当に失敗なのか!?」岩上安身による立憲民主党・小西洋之参議院議員インタビューを生中継しました!

 11月8日夜8時から、岩上安身による立憲民主党・小西洋之参議院議員インタビューを中継でお送りしました。小西議員は、新たに憲法審査会の野党側の筆頭幹事に就任、引き続き外交防衛委員会の筆頭理事も継続しています。

 冒頭岩上が「今後、憲法改正の議論を行う憲法審査会で筆頭幹事、外交防衛員会でも筆頭理事ということで、今後小西さんはキーパーソンになってくるわけですね」と紹介しました。

 まずは、保守系ツイッターアカウント「Dappi」問題です。小西議員は10月6日に、同じ立憲民主党の杉尾秀哉議員とともに、「Dappi」を運用していたウェブ関連会社を相手取り、名誉毀損として、880万円の損害賠償などを求める訴訟を東京地裁に起こしました。

小西議員「『Dappi』というアカウントが行っていたツイートはどのような問題を持っていたのか。普通の一般の方が行えるようなものではなく、組織的なものなので。

 野党議員の国会での発言を改変してツイートするという、民主主義を破壊する行為ですね。特に私が安倍総理に質問するために、発言内容を改変して、私の人格を攻撃するということを繰り返しやっていました」

岩上「しかもそれが法人によるものなんですよね。それによって利益を得ていた。とんでもないことです」

 「Dappi」は、国会中継動画を編集して野党を貶めるフェイクニュースを発信していました。その内容は、野党批判、マスコミ批判、自民・維新を擁護するツイートが多いものでした。

 例えば、台風などの災害対策として、家屋にブルーシートを張ることが家屋を守る要諦になります。そうでないと木造の家屋はさらに次の雨などが入って傷んで腐朽し、莫大な損害につながります。

 2年前千葉県を大台風が襲った時のことです。小西議員は、2000人の自衛隊派遣を要請、自衛隊にブルーシートを屋根にかける作業をしてもらうように動きましたが、森田健作知事の下、千葉県はなかなか動きませんでした。

小西議員「災害時の国会議員の役割について、あまり知られていません。

 当時は森田県政で、抵抗する人が多かった。東日本大震災の時は良かったんですが、森田県政の間に行政もすっかり変わってしまったんですね」

 小西議員は町と一緒に増派要請を成功させたのに、県は災害弱者を優先すると屁理屈を捏ね、自衛隊に一般家屋にシートをかけさせなかったと指摘しています。

小西議員「『自衛隊の災害派遣の仕組みが理解できずに批判を繰り返す小西』などというのはまったく事実無根です。むしろ、私は普通の議員よりもよく理解しています。千葉県と内閣府の官僚が動かなかったんですよ。

 (ブルーシートを張るように要請する小西議員を揶揄したDappiのツイートは)私にとっての名誉毀損でもありますが、千葉県の人々を切り捨てるようなツイートですよ。絶対許せないこと」

 また別の件で、2020年、賭け麻雀でやめた黒川弘務検事長を懲戒処分にすべきなのに、そうすると任命権者の安倍総理(当時)に責任に及ぶため、安倍内閣は訓告でごまかそうとしました。

 当時、小西議員が懲戒処分の根拠法(国家公務員法)は何かと質問したら、安倍総理は答えることができずうろたえるばかりでした。安倍総理は根拠法を知らなかったのです。

 後から安倍総理は官僚から「カンニングペーパー」を差し入れてもらい、まるで最初から「国家公務員法」だと知っていたかのような答弁をし、小西議員が聞いていなかったのだと開き直りました。

 「Dappi」は、安倍総理が回答できなかったことを隠し、まるで小西議員が「逆ギレ」したかのようにツイート。これに対し、小西議員は「Dappi氏の指摘は事実に基づかない私への誹謗中傷に当たる」と法的措置を警告しました。

 しかし、「Dappi」はさらにエスカレート。野党合同ヒアリングを「【深夜の質問通告・アポなし訪問・ 大人数で公開リンチの野党ヒアリング・国会で恫喝】」だとツイートしました。

 「Dappi」は、2020年10月25日に、門田隆将の記事を引用し、「門田隆将『近財職員は杉尾俊哉や小西洋之が1時間吊るしあげた翌日に自殺』」とツイート。小西議員は、赤木さんに会ったこともなく、明らかな事実無根であると反論、ついに訴訟に踏み切りました。

岩上「自殺した近財職員って誰が見ても赤木俊夫さんですよね。1時間吊し上げて殺したなどというまったくの虚偽が流布されるとは。メディアもちゃんと取り上げないと」

小西議員「昼間から国会中継を見て、議員の発言を改変していく。これは普通の市民ができる人ではない。相当作り込んでいます。言葉を変えて動画も編集して。国政に関わった人でないとできない。組織でないとできないですよ。

 (門田氏はDappiの動画を)『客観映像』というが、改変されたものですよ。良識、良心の届かない人なのかもしれませんが、届いて欲しいですね。Dappiを庇うとは」

 小西議員や野党議員を攻撃していたアカウントは「Dappi」だけではありません。もうひとつのアカウント「黒瀬深」は、作家の室井佑月氏が名誉毀損で提訴、発信者情報開示を東京地裁に申し立て、開示が認められました。室井氏は、開示された個人に対し550万円の損害賠償を求め、2021年6月に東京地裁に提訴しました。「黒瀬深」のアカウントは現在、非公開になっています。

小西議員「Dappiも黒瀬深も、野党議員の国会質疑をまったく別のものに仕立て上げるなどして意図的に貶めています。こうした違法な『ネット工作』と、私たち立憲民主党もやっていますが、法令の範囲内の活動を一緒にするような発言は問題です」

岩上「ところが、さらに驚きの事実が明らかになりました。『Dappi』はなんと法人、民間企業だったんですね。そこが誹謗中傷を行うツイートを行なっていたと。こんな報道が出てきて、どう感じましたか?」

小西議員「Dappiは、ある程度国政に関わっていた人でないとできないツイートをしていました。なんらかの組織的な活動だと感じていました。

 誰が何の目的で何の資金で、こうした攻撃や工作をしていたのかということは知らないといけません。それは裁判でやっていくつもりです」

岩上「そして、なんと、この企業が自民党関係者と取引をして利益も得ていた、ということも明らかになってきました」

小西議員「ツイートしているだけでは一円にもならないですよね。2年間にわたってツイートし続けたのはどうやって(どんな資金で)、と」

岩上「さらにワンズクエストは、『元宿さんの親戚』だと赤旗が報じました。

 『元宿さん』とは、自民党本部の事務方トップである事務総長の元宿仁(もとじゅく ひとし)氏のことです。自民党の事務局長を務め、その後、新設された事務総長に就任しています」

小西議員「元宿さんってすごい人なんですよ。選挙や政治資金など全部を統括している、ほんとうに自民党の要、裏舞台を仕切っている方です。

 議員が不祥事を起こした場合、その政党の方が総務省の政治資金課に相談に来るんですが、自民党の、元宿さんの場合は、総務省の官僚のほうがいくんです。自分たちの不祥事で官僚を呼びつけることができるくらい、力があるんです。

 歴代の自民党の幹事長を支えてきた人です。こういうすごい人が事務方にいて、自民党がある。こういう事務方がいない野党は弱いですね。もともとは橋本派の金庫番だった人です」

岩上「さらに、しんぶん赤旗がスクープ、Twitterでもツイートしています。

 『#Dappiの投稿に関係する会社の社長と政界とのつながりが新たに判明。この社長が利用していた国会内の銀行口座開設には所属名や顔写真が掲載され個人が特定できる国会通行証の提示が必要。社長が提示したのは国会議員の私設秘書か政党事務員のものだった疑いが=赤旗日曜版11月7日号』。

 なんと、このワンズクエストの社長さんが国会内の銀行口座を利用していたと。国会内の銀行口座を利用するには、国会通行証を持っていないといけないんです」

小西議員「国会が発行する通行証を持っている方というのは、本当に特別な方。国会議員は何枚か割り当てがあるんですが、それを本当に必要な方にお渡ししている。そのほかは、記者クラブ、議員秘書、省庁など。ごく一握りの人です」

岩上「これ、大変な話じゃないですか? 何らかの法に抵触しませんか。

 さらにもっと驚きの事実が。『デイリー新潮』が、ワンズクエストの主な取引先に『システム収納センター』という会社があったと報じています。『システム収納センター』の歴代役員には、福田康夫元総理や岸田文雄総理、甘利明前幹事長らの名が並んでおり、2017年以降の3年間で総額1億2千万円以上が自民党本部から支払われていると。

 ここまで闇が深いとは。国会を招集してやるべきですよね」

小西「自民党はずっと国会を開かないままにして、憲法違反です。自民党はそうやって権力を維持しているんですよね」

岩上「岸田さん、臨時国会で森ゆうこ・立憲民主党副代表のネット工作に関する質問にたいして『公職選挙法などに定めがある、ルールに従って発信をし、選挙運動を行い、政治活動を行うべき』などと述べています」

小西議員「まったく答えていませんね。『Dappi』の問題は私だけではないですから。あれだけの誹謗中傷をやっていて、他の野党議員も被害にあっているので」

岩上「だけれども国会が閉じていて追及できないまま選挙に入ってしまった。情報の開示の上で問題がありますよね。この後絶対に突き上げていただきたい」

 「Dappi」問題の後、休憩に入りました。休憩に入る前に、岩上安身から聴衆の方々に、ご寄付とカンパのお願いをしました。IWJの赤字は四半期ですでに500万円を超えています。

 小西議員も、NHKがまともな公共放送としての役割をちゃんと果たしていない今、きちんと真実を報じているIWJのような独立メディアに支援が必要だと応援してくださいました。小西議員は「政権を取ったら、NHKの資金を基金として、独立系のメディアにも分配できるようにしたいと考えています」と述べました。

 小西議員は、8月のコロナ禍のときもNHKは東京五輪ばかりを報じ、立憲民主党が自宅療養の問題への対処を政府に迫っていたことなど一欠片も報じなかったことや、自民党総裁選や、今回の衆議院選挙の報道を見ても、公共放送として異常であり、仮に訴訟が起こればNHKが負けるのではないかと指摘しました。

 休憩の後、衆議院選挙に話が及びました。衆院選に関する報道の異常性、日本維新の会が自民党を上回る改憲派であるといった話題にもなりました。小西議員は、維新は自民党と対決するかのような姿勢を見せていても、「モリカケサクラ」や自民党議員の不祥事や不正疑惑などには触れないというのは「卑怯ではないか」と指摘しました。

 公共性に鑑みて、小西議員のインタビューはフルオープンにしています。生中継を見ることができなかった方もぜひ御覧ください。

URL: https://www.youtube.com/watch?v=sVplL28lpsw

■朝鮮戦争の当事者でもない岸田政権が韓国・文在寅大統領による朝鮮戦争終結宣言締結の提案を「時期尚早」と難色! 理由は「終戦宣言を先行すれば、日本人拉致問題が解決しないまま置き去りにされかねない」!? 拉致問題を放置し続けた挙句、責任転嫁して他国の戦争継続を望むのか!? 岸田政権の本音は朝鮮戦争レジームの継続!!

 北朝鮮と休戦状態にある韓国が、朝鮮戦争の終戦宣言締結を提案していることに対して、10月19日に米国ワシントンで行われた「北朝鮮に関する日米韓協議」(高官協議)の場で、「日本が『時期尚早』として難色を示したことが5日分かった。複数の外交筋が明らかにした」と、11月7日付け共同通信が報じました。

※朝鮮戦争の終戦宣言に難色 岸田政権、韓国の提案に(共同通信、2021年11月7日)
https://nordot.app/829823059058655232?c=39546741839462401

※北朝鮮に関する日米韓協議(結果)(外務省、2021年10月20日)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press3_000613.html

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 ぜひ、以下の記事もあわせて御覧ください。

※5月6日の連休明けにコロナ禍のドサクサに紛れて国民投票法改悪案が衆議院で可決!? 日本は「米国の戦争に自動参戦する国」に! 「不要不急」の改憲の目的はナチスばりの戦時独裁体制の樹立!~岩上安身によるインタビュー 第1039回 ゲスト 立憲民主党・小西洋之参議院議員 2021.4.29
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/491497

※【第520-523号】岩上安身のIWJ特報! 日米首脳会談で対中強硬姿勢が加速! 日本は「原発を抱いたまま米国の戦争に自動参戦する国」に! 岩上安身による立憲民主党・小西洋之参議院議員インタビュー 外交安全保障編 2021.7.31
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/494951

※【第524-526号】岩上安身のIWJ特報! 日米首脳会談で対中強硬姿勢が加速! 日本は「原発を抱いたまま米国の戦争に自動参戦する国」に! 岩上安身による立憲民主党・小西洋之参議院議員インタビュー 外交安全保障編 2021.8.31
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/496183

※【第527-531号】岩上安身のIWJ特報! 日米首脳会談で対中強硬姿勢が加速! 日本は「原発を抱いたまま米国の戦争に自動参戦する国」に! 岩上安身による立憲民主党・小西洋之参議院議員インタビュー 外交安全保障編 2021.9.30
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/497656

 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

IWJ編集部(岩上安身、城石裕幸、六反田千恵、富樫航、中村尚貴)

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