日刊IWJガイド「岩上さんは昨日2日、徴用工問題、毒薬条項、緊急事態条項でボロボロになる日本について、岩月浩二弁護士にインタビュー!」2018.11.3日号~No.2242号~(2018.11.3 8時00分)


┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━
┠■はじめに~ 政府が外国人労働者の受け入れ拡大に向けて出入国管理法改正案を閣議決定!「現代の奴隷制」をますます拡大させようとする安倍晋三政権!
┠■【中継番組表】
┠■8月1日から10月31日までの第一四半期のご寄付・カンパの目標達成率は、63%にとどまっております! IWJ存続の危機を乗り越えられるよう、どうかご支援のほどよろしくお願いいたします! ファンドレイジング・イベントの開催も予定していますので、ぜひ、ご参加ください!
┠■<昨日の岩上さんのインタビュー>「日米二国間交渉に『毒薬条項』米国が迫る究極の二者択一『俺(米国)を取るか、中国を取るか今すぐ決めろ』by Donald John Trump~岩上安身による岩月浩二弁護士インタビュー」を中継・配信しました!
┠■<ニュース・フラッシュ>
┠―■米中貿易摩擦の余波で、日本国内で段ボールが不足する? 日本にとって段ボール不足は中国との経済関係を密にしていく商機!?
┠■<お知らせ>
┠―■新シリーズ「岩上安身のIWJインタビュー DVDシリーズ」第一弾として、関良基氏と前川喜平氏へのインタビューDVDを製作中です!予約受付を開始しました!数量限定の製作のため、ぜひお早めの予約申し込みを!
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■はじめに~ 政府が外国人労働者の受け入れ拡大に向けて出入国管理法改正案を閣議決定!「現代の奴隷制」をますます拡大させようとする安倍晋三政権!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 日本政府は昨日2日、外国人労働者の受け入れ拡大に向けて、出入国管理法の改正案を閣議で決定しました。現在、医師や弁護士などの「高度な専門人材」に限って就労目的の在留が認められていますが、改正案では、新たな在留資格として「特定技能」が設けられ、単純労働分野も受け入れ対象となります。

※入管法改正案、閣議決定 外国人の就労資格拡大へ(朝日新聞、2018年11月2日)
https://www.asahi.com/articles/ASLC142KKLC1UTIL023.html?iref=comtop_latestnews_02

 「外国人技能実習制度」で来日した外国人技能実習生は、日本で技能を学ぶことを建前としていますが、実態は「単純労働者」として扱われ、低賃金で過酷な労働を強いられています。こうした現実から、外国人技能実習制度は「現代の奴隷制」であると強く批判されてきました。

 強い批判にもかかわらず、外国人技能実習生の労働環境は、今もなお是正されているとは到底いえません。こんな状況のままで、外国人労働者の受け入れ対象が単純労働分野まで拡大されてしまえば、外国人労働者に対する人権侵害はますます悪化していくことになります。

 外国人労働者が「奴隷」さながらに酷使されている問題については、ぜひ下記の記事をご覧ください。

※超低賃金労働の果てに警官に射殺された中国人労働者 「現代の奴隷制」外国人実習制度がレイシズムへ連鎖 ――ジャーナリスト安田浩一氏が見た日本社会の根底に潜む闇 2015.4.21
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/243219

※「死ね」「帰れ」――「国際貢献」の美談のもと行われている外国人技能実習生への醜悪な差別と搾取の実態! 指を失い、都内建設会社から命からがら逃げ出したカンボジア人実習生が奴隷的労働の現実を明かす! 2017.1.25
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/365297

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◆中継番組表◆

**2018.11.3 Sat.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・OKINAWA1】11:00~「辺野古新基地建設阻止!第一土曜日ゲート前県民大行動 ―第13回行動・集会」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_okinawa1

 「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」主催で、毎月第一土曜日、辺野古 米軍キャンプシュワブ・ゲート前で朝から夕方まで開催される県民大行動。その中の11:00からの集会を中継します。IWJは、沖縄の中継市民の方々のご協力を得て、県民大行動を毎回取材してきました。辺野古新基地建設問題関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E8%BE%BA%E9%87%8E%E5%8F%A4
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【IWJ・エリアCh1・京都】12:45~「#国会パブリックビューイング in 京都 ~『第1話 働き方改革 ―高プロ危険編―』13分ダイジェスト版上映」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_areach1

 京都の円山野外音楽堂で開催される、国会の審議の様子を街角で上映する取り組み「国会パブリックビューイング」を中継します。「第1話 働き方改革 ―高プロ危険編―」の13分ダイジェスト版が上映されます。IWJが報じた「国会パブリックビューイング」の第一回シンポジウムの記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/428873
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【IWJ・エリアCh1・京都】13:30~「生かそう憲法 守ろう9条 11.3憲法集会 in 京都 ―内容:東京大学名誉教授 廣渡清吾氏講演 ほか」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_areach1

 京都の円山野外音楽堂で開催される「憲法9条京都の会」、「安倍9条改憲NO!全国市民アクション・京都」共催の憲法集会を中継します。内容は、東京大学名誉教授・廣渡清吾氏の講演、政党の挨拶、川口真由美withおもちゃ楽団によるミニライブ、集会後は京都市役所までの「憲法ウォーク」が予定されています。

 これまでIWJが報じてきた廣渡清吾氏に関する記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E5%BA%83%E6%B8%A1%E6%B8%85%E5%90%BE
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【タイムリー再配信 279・IWJ_Youtube Live】20:00~「切れ切れの天皇の系譜! 万世一系という虚構! 互いに利用し合う武家と天皇家! 岩上安身による第61回JCJ賞受賞者・梅田正己氏9.20インタビュー第四弾 ~平安時代から室町時代まで(前編)」
YouTube視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867
ツイキャス視聴URL(冒頭のみ): https://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

 9月20日に収録した、岩上安身による第61回JCJ賞受賞者・梅田正己氏インタビューの前編を、冒頭のみフルオープン再配信、その後は会員限定で再配信します。11月5日に予定されている、梅田正己氏インタビュー第五弾の前のおさらいとしてぜひご覧ください。これまでIWJが報じてきた梅田正己氏に関する記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E6%A2%85%E7%94%B0%E6%AD%A3%E5%B7%B1

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/431852

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◆中継番組表◆

**2018.11.4 Sun.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【タイムリー再配信 280・IWJ_Youtube Live】20:00~「切れ切れの天皇の系譜! 万世一系という虚構! 互いに利用し合う武家と天皇家! 岩上安身による第61回JCJ賞受賞者・梅田正己氏9.20インタビュー第四弾 ~平安時代から室町時代まで(後編)」
YouTube視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867
ツイキャス視聴URL(冒頭のみ): https://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

 9月20日に収録した、岩上安身による第61回JCJ賞受賞者・梅田正己氏インタビューの後編を、冒頭のみフルオープン再配信、その後は会員限定で再配信します。11月5日に予定されている、梅田正己氏インタビュー第五弾の前のおさらいとしてぜひご覧ください。これまでIWJが報じてきた梅田正己氏に関する記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E6%A2%85%E7%94%B0%E6%AD%A3%E5%B7%B1

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/431852

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

選挙市民審議会 第二期第8回会議~岡﨑晴輝委員による選挙市民審議会(第一期)『選挙・政治制度改革に関する答申』への応答
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/434879

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■8月1日から10月31日までの第一四半期のご寄付・カンパの目標達成率は、63%にとどまっております! IWJ存続の危機を乗り越えられるよう、どうかご支援のほどよろしくお願いいたします! ファンドレイジング・イベントの開催も予定していますので、ぜひ、ご参加ください!

 いつもIWJをご支援いただき、誠にありがとうございます。

 10月のご寄付・カンパは202件、353万4433円で目標額の79%となりました。岩上さんからの緊急のご支援の呼びかけに多くの方々が応じてくださったこともあって、10月のご寄付・カンパは、あいにく目標額には到達しませんでしたが、目標達成率は今期では最大となりました。心よりお礼申し上げます。

 10月のご寄付・カンパの目標達成率が8月、9月よりも上向きはしたものの、8月1日から10月31日までの第一四半期3ヶ月間のご寄付・カンパの目標達成率は63%にとどまっていて、IWJの存続が危ぶまれる深刻な状況です。

 岩上さんが2010年12月にIWJを設立して以来、IWJは何度も経営の危機を経験してきました。そのたびに岩上さんは、「何としてでもIWJを存続さなければいけない」という強い思いで、体調を崩しても仕事に打ち込み、私財を投じることもためらわず、できることはすべてやり抜いてきました。岩上さんの獅子奮迅の働きのおかげか、その時々で予期していなかったご支援をいただき、何度となく難局を乗り越えることができました。

 危機を乗り越えることができたのは、IWJの独立メディアとしての報道姿勢に共感し、ときには岩上さんやスタッフを叱咤激励し、支えていただいている皆様のおかげです。中には、貴重な生活費や年金からIWJへのご寄付を捻出してくださる方もいらっしゃいます。皆様お一人お一人がそれぞれご事情を抱えながらも、IWJをご支援してくださってきたことを、心よりお礼申し上げます。

 皆様のご支援とご期待にお応えできるよう、今後も精力的に活動を続けてまいりたいのですが、前述のようにIWJは現在、未曾有の危機を迎えております。

 IWJは第9期を迎えてから、支出を徹底的に見直し、一切無駄のないように努めております。しかし、ご寄付・カンパが低迷しなかなか経営状況は上向かず、財政は逼迫しています。

 あろうことか、臨時国会においてあの「緊急事態条項」を含む改憲4項目が憲法審査会にかけられ、発議の瀬戸際にあるというのに、民主主義の死に直結するこの問題に対してどのメディアよりも警鐘を鳴らし続けてきたIWJが、今、存続できるかどうかの瀬戸際に立たされているというのは運命の皮肉なのかと思わざるをえません。

 普通の頭をもった政治家なら、赤ずきんちゃんが「優しいお婆さんの正体は狼だ」と気づいたのと同様に、米国の正体に気づいて、FTAなど投げ出し、辺野古もやめて、米国の傀儡独裁へと「国のかたち」を変質させられる前に改憲項目から危険な緊急事態条項を外すはずです。

※ほとんどの日本人がいまだに気づいていない!! 自民党が新たに示した改憲4項目の #ヤバすぎる緊急事態条項で、より高まったファシズムへの危険性!安倍総理は臨時国会の所信表明で改憲への強い執念を表明!全国民必見必読の岩上安身による永井幸寿弁護士インタビュー 2018.10.30
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/434858

 それがなんということか、日本の首相はあの安倍晋三氏です。

 経済的には、米国頼みではもうダメだとようやく気づいて中国を訪問したものの、安全保障はいまだに米国の言いなりで、今回の改憲も米国の描いた古いシナリオ通りに進めようとしている。その愚かさに気づく人物ではありません。

 政治家にまかせず、日本社会自らが「正気」を取り戻すしかありません。そのためには、対米追従の果てに米国の愚かな奴隷と成り果てた政府とマスコミの呪縛を解く必要があります。

 残念ながら日本の情報空間は、記者クラブというカルテルによって権力と談合し、こんな重要な改憲の国民投票の際に、青天井で改憲CMを流し、莫大な広告料を改憲勢力から受け取るという恥知らずのマスメディアが支配しています。その支配を打ち破り、マスメディアが決して報じない、真に公共性、公益性、緊急性のある報道を独立メディアが貫いていかなければなりません。

 IWJのIndependentは、どんな資本や権力にもおもねらない、独立不羈のメディアであることも示すものです。IWJは、存続する限りにおいて、市民の皆様に真実を伝える目と耳であり続けることを、改めてこの場を借りて誓いたいと思います。

 もうひとつ、Independentには日本の「独立」という意味も込められています。

 米国隷属路線を突き進んできた安倍政権は、今や明らかにその限界に突き当たっています。トランプ政権は、自由貿易を捨ててブロック経済へ移行し、「保護国」扱いの日本をブロックにとどめて生き血を吸い尽くそうとしています。米中の覇権交代という21世紀最大のドラマが急加速しつつあるときに、その両大国の狭間にあって「捨て石」として使い捨てにされかねない日本を、破滅の道から引き戻させ、本当の意味で独立する道を切り拓いてゆくためにも、どうか、皆様の篤いご支援を賜りたく存じます。

 IWJは、市民の皆様に背中を押されて始めた市民のための独立メディアであり、市民の皆様のお支えが弱まり、あるいはお支えがなくなった時点で姿を消す運命にあるのだろうと思います。

 同様に、人々が油断をし、関心を失った時にファシズム勢力は、一挙に権力を奪取するものです。人々が改憲の危険性について油断し、真剣な関心を失った時が民主主義の命運の尽きる時です。

 どうか、IWJ存続の危機を乗り越えるために、皆様からの緊急のご支援を賜りたく存じます。

 IWJでは、11月下旬から12月上旬の間をめどに、ファンドレイジング・イベントの開催を考えています。

 これまでのファンドレイジング・イベントは特定のテーマに絞ることはせず、様々な分野の識者をお招きしてお話していただくやり方でした。テーマは多様で、顔ぶれも多彩でしたが、内容がバラエティ豊かであっても、深く掘り下げられなかったり、人数が多い分、コストがかかり過ぎたりしました。

 今回のファンドレイジング・イベントの開催に際しては、一つのテーマを決めた上で、そのテーマに詳しい識者の方を3名から4名ほどお招きし、シンポジウム形式で進めていく方法も検討しています。

 一つのテーマを掘り下げるシンポジウムと、今までのように、多様性のあるバラエティ豊かなイベントと、参加を希望される皆様はどちらをご希望か、またお話をうかがいたい識者について、テーマの設定についても、皆様のご要望をお聞きしたいと思います。ご回答はIWJファンドレイジング・イベントに関するアンケート2018Autumn【https://goo.gl/forms/KTvbP8JCMXWuNtUl1】よりお願いいたします。

 ファンドレイジング・イベントの参加費はやや高めで設定させていただくことになりますが、イベントの参加費は、すべてIWJの活動費にあてます。ファンドレイジング・イベント参加お申込みのご案内は改めて告知いたしますので、どうぞ、奮ってご応募ください。

 今後とも、なにとぞ、IWJをよろしくお願い申し上げます。

 10月31日にお送りした岩上さんからのメールに対して、さっそく様々な方から励ましをいただきました。ありがとうございます。ご寄付・カンパに際しましていただきましたメッセージをご本人の許可をいただき、掲載させていただきます。

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がんばってください。(匿名希望)
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 温かいメッセージを寄せていただき、本当にありがとうございます。

 岩上さんとIWJスタッフ一同は、IWJの危機と日本社会の危機を乗り越えられるよう、最後まで全力を尽くします。今後とも、なにとぞ、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

■<昨日の岩上さんのインタビュー>「日米二国間交渉に『毒薬条項』米国が迫る究極の二者択一『俺(米国)を取るか、中国を取るか今すぐ決めろ』by Donald John Trump~岩上安身による岩月浩二弁護士インタビュー」を中継・配信しました!

 ロス米商務長官が10月5日、新たな米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)に盛り込まれた、中国との貿易協定締結を阻止する「毒薬(ポイズンピル)条項」に関し、米国が今後締結を見込む日本やEUなどとの貿易協定にも組み込まれる可能性があるとの意向を示しました。そこで、このロス商務長官が示した「毒薬条項」の問題を、早くから指摘していた弁護士の岩月浩二氏に岩上さんがインタビューしました。

 岩月氏はこれまでTPPや韓米FTAに含まれた野放図な規制緩和(食の安全基準に関する予防原則の否定)や不公正・不透明な仲裁裁判(ISDS条項)に対し、「毒素(トキシック)条項」であると強く批判し、「TPP交渉差止・違憲訴訟」に取り組んできました。

※TPP交渉差止・違憲訴訟の会ウェブサイト
http://tpphantai.com/message/

 生き馬の目を抜くような通商交渉の世界で、日本の財界の経営方針や安倍政権の経済政策は効果のないものばかりです。購買力平価ベースでのGDP比較で中国が米国を上回る規模となり、東アジアの経済関係の重要性がこの上なく上昇していることを認識できている日本人がどれだけいるのでしょうか。

 日本の政財界は2008年のリーマンショック以前までの米国一極支配の幻想にしがみつき、日中経済関係の深化による中国の爆発的成長力を取り込む好機を含んだ現実に対応できていないのではないでしょうか。中国をあからさまに敵視するロス商務長官発言の問題性に対して、日本の経済界、政府、大手メディアはまるでまともな反応ができていないように思われます。

 しかも、通商外交での立ち遅れもさることながら安倍政権は、日本経済の魅力を減じ、近隣諸国に嫌われたいのかと疑わざるを得ない方向に進んでいるように見受けられます。岩月氏は、新日鉄徴用工事件に対する韓国大法院の判決が出され、自民党や大手マスコミを中心として韓国批判・非難・誹謗の嵐が起きていることを非常に問題視しています。

 岩月氏は、日本の外務省も最高裁も「請求権がなくなった」とは言っていないと指摘します。なぜなら、日本側がすがってきたトリックは、1965年の日韓請求権協定において請求権は存在するが、「裁判所に訴える権利」はなくなったという詭弁だからです。つまり、自民党や大手メディアなどが吹聴している「日韓請求権協定によって完全かつ最終的に解決している」との議論は根本的におかしい、「バカのひとつ覚え」だと岩月氏は糾弾しています。それに加えて、韓国政府に向けて行政的解決を求めるような議論が日本国内で渦巻いていることも、岩月氏は「日本に三権分立がないからといって、他国にもないと思いこんでいる人々の謬論である」と厳しく批判しました。

 加えて、日韓請求権協定で支払うとされた5億ドルにも問題があります。それは5億ドルが現金で払われるものとされておらず、「日本国の生産物及び日本人の役務」で提供するとされているのです。驚くべきことに「日本国の生産物及び日本人の役務」を提供してめぐりめぐって利益を享受したのが、韓国大法院から賠償を命じられた新日鉄なのです。何という強欲でしょうか。

 さらに、外国人労働者の待遇をめぐって、安倍政権は外国人差別や労働者の抑圧など数々の人権侵害を平気で現代においても重ねていこうとしています。しかも、そうした人権侵害を容認してしまう歴史修正主義的な歪んだ価値観も、ここには横たわっています。

 会員限定配信に切り替わってからは、緊急事態条項を扱いました。岩上さんからの国民投票での改憲CM規制問題についての質問に対して、岩月氏は「CMやらないと対抗が難しい。共産党がここは政党助成金をもらい護憲CMを流すべき。片方は改憲ケッサクCMを作ってくるはず」だと警鐘を乱打し、そして多くの弁護士が9条改悪の問題に焦点を合わせ、主権を制限し、議会制民主主義が一瞬で崩壊してしまう緊急事態条項の危険性を訴えていないことも問題視しました。

 岩上さんは早くから緊急事態条項の危険性を詳細に論じてきました。万が一お読みでない方がいらっしゃいましたら、この機会に下記URLより岩上さんサイン入りの著書ご購入もご検討ください。

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【増補改訂版・岩上安身サイン入り】前夜 日本国憲法と自民党改憲案を読み解く
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=171
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 以上のような話題を中心として、昨日は弁護士であり、通商協定の中身に詳しい岩月氏の知見をふまえつつ、米中覇権交代という大変動の背景とそれに全く対応できない日本の有り様ともを重ね合わせながらインタビューは進行していきました。本インタビュー動画は大急ぎでアップ作業を進めておりますので今しばらくお待ち下さい。

■<ニュース・フラッシュ>
■米中貿易摩擦の余波で、日本国内で段ボールが不足する? 日本にとって段ボール不足は中国との経済関係を密にしていく商機!?

 米中貿易摩擦の余波で、国内で段ボールが不足する懸念が広がっています。最大生産国の中国が段ボールの原料となる古紙の調達先を米国から日本に変え「爆買い」したためだと日本経済新聞が報じています。日本での古紙流通量が減り、一部で欠品も出始めたとのことです。ハイペースな輸出が続いていますが、クリスマス・正月商戦など需要期に段ボールが不足し物流が混乱する可能性が出てきました。

※古紙「爆買い」で段ボール危機 米中貿易戦争の余波(日本経済新聞、2018年10月30日)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37124550Q8A031C1EA1000/

 中国は5月、不純物の多い米国の古紙の輸入を実質的に一時禁止しました。8月には米国の関税発動に対抗し、米国の古紙に25%の報復関税を課しました。そこで、米国より割安で距離も近く、品質の良い日本の古紙に買いが集まりました。

※中国が米国古紙に25%の関税を発動へ(古紙ジャーナル、2018年8月9日)
https://kosijnl.co.jp/news-flash/12793

 このように米国が中国との経済関係を自らわざわざ悪化させることで、商機に恵まれる業界があるはずです。中には特需とも言うべきチャンスが訪れる業界もあることでしょう。日本経済がそうした好機を活かしきれなかったら、あまりにももったいない話です。古紙業界や流通業者に限った話ではなく、「米国が手放した中国特需をつかめ!」というテーマは、今後の日本経済全体の浮沈をかけたチャンスとして、もっと積極的に意識されるべきだと思われます。身近に探してみれば、「宝の山」だらけかもしれません!

 そうした切り口も含め、中国経済について今後も中国通エコノミストの田代秀敏氏に岩上さんがインタビューしていく予定です。

 これまでIWJが報じてきた田代秀敏氏に関する記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E7%94%B0%E4%BB%A3%E7%A7%80%E6%95%8F

■<お知らせ>
■新シリーズ「岩上安身のIWJインタビュー DVDシリーズ」第一弾として、関良基氏と前川喜平氏へのインタビューDVDを製作中です!予約受付を開始しました!数量限定の製作のため、ぜひお早めの予約申し込みを!

 「DVD化のためのIWJ総選挙」の結果を受け、このたび第一弾として、『赤松小三郎ともう一つの明治維新――テロに葬られた立憲主義の夢』(作品社、https://amzn.to/2NwCHL8)の著者である関良基氏へのインタビュー全3巻と、前文部科学省事務次官の前川喜平氏へのインタビュー全3巻を製作中です。いずれも12月上旬発売予定です。

 DVDの詳細な内容は下記URLからご覧いただけます。こちらは数量限定となります。ただいまご予約を受付中です。ご購入のご検討、どうぞよろしくお願いいたします!

※IWJグッズ DVD
http://iwj.co.jp/ec/products/list.php?category_id=5

 それでは本日も1日、よろしくお願いいたします!

IWJ編集部(岩上安身、小野坂元、川上正晃)

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 https://iwj.co.jp/