■■■ 日刊IWJガイド・番組表「13日にも参院法務委員会で共謀罪法案が採決!?安倍総理は太鼓持ちジャーナリスト・須田慎一郎氏のラジオで『不安を広げるための議論を延々としている』と被害者ヅラ!/『加計学園』問題では文科省内から反旗の声続々!/共謀罪が成立してしまえば、一般市民が監視・処罰の対象になることは、歴史の証明するところではないか――公明党を批判した日蓮宗僧侶・小野文珖氏にお話をうかがいました!/自民党の新改憲案の軸となる『4項目』の候補が判明!そこにあったのはやはりあの『独裁条項』!」2017.6.8日号~No.1728号~ ■■■
(2017.6.8 8時00分)
★本日の日刊IWJガイドは以下の内容でお届けします!
┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━
┠■<はじめに>13日にも参院法務委員会で共謀罪法案が採決!?安倍総理は太鼓持ちジャーナリスト・須田慎一郎氏のラジオで「不安を広げるための議論を延々としている」と被害者ヅラ!/「加計学園」問題では文科省内から反旗の声続々!(原佑介・IWJ編集部)
┠■【中継番組表】
┠■<ニュース・フラッシュ!>
┠――【1】茨城県で作業員から2万2000ベクレルものプルトニウムが検出される過去最大の被曝事故!問われる原子力機構の「管理体制」(原佑介)
┠――【2】沖縄米軍基地問題で発信続ける市民ジャーナリスト・大袈裟太郎の口座が突然の凍結騒動!何が?(IWJ編集部)
┠――【3】親会社の読売新聞が、メディア史上最悪のチョンボをやらかしたと思ったら、今度は読売ジャイアンツの「負」の勢いが止まらない!球団史上ワーストの12連敗を記録!(IWJ編集部)
┠■<新着記事>共謀罪が成立してしまえば、一般市民が監視・処罰の対象になることは、歴史の証明するところではないか――集会で公明党を批判した日蓮宗僧侶・小野文珖氏にお話をうかがいました!(林俊成)
┠■<お知らせ>改憲実現にまた一歩…自民党の新改憲案の軸となる「4項目」の候補が判明!そこにあったのはやはりあの「独裁条項」!(原佑介)
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<はじめに>13日にも参院法務委員会で共謀罪法案が採決!?安倍総理は太鼓持ちジャーナリスト・須田慎一郎氏のラジオで「不安を広げるための議論を延々としている」と被害者ヅラ!/「加計学園」問題では文科省内から反旗の声続々!
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おはようございます。IWJ編集部です。
今国会の会期も残り10日となり、注目が集まる共謀罪法案の審議も最終盤に入りました。与党は来週火曜日の6月13日にも参院法務委員会での採決に踏み切る方針です。
昨日7日の参院本会議では、民進党が提出した秋野公造法務委員長(公明党)の解任決議案が反対多数で否決されました。野党は金田勝年法相の問責決議案や内閣不信任決議案の衆院提出なども検討し、抵抗を続ける構えだと報じられていましたが、昨日の参院法務委員会理事懇談会では、法務委員会で審議を本日8日から再開することで与野党が合意したということです。
このまま審議を続けていいのか、激しく疑問ですが、民進、共産などは、安倍総理がニッポン放送「須田慎一郎のニュースアウトサイダー」内で、共謀罪法案について、「不安を広げるための議論を延々としている」と野党を批判した発言の撤回も求めています。民進党の有田芳生議員はこれについて、次のようにツイートしています。
【須田氏が「わずか5分程度で理解できるんですけど何で延々こんな議論を国会でやってるんですか」と語り、総理は「不安を広げるための議論を延々としているんだろうと思いますね」と答えた。これは憲法で認められた国会の立法権(第41条)に対する行政の長による攻撃だ】
※有田芳生議員ツイート
https://twitter.com/aritayoshifu/status/870550867681787904
どこまでも国会と国民をバカにした安倍総理には怒りを禁じえませんが、安倍総理を支えている須田慎一郎さんというジャーナリストも、オウム事件の時から「捏造」報道をしていた疑惑のあがっている、「いわくつき」の人物のようです。IWJでは明日9日、岩上さんが有田芳生議員に単独インタビューし、詳しくお話をお聞きしますので、是非お見逃しのないよう、よろしくお願いします。
さて、このまま国会が閉会となれば、学校法人「森友学園」や「加計学園」をめぐる追及もどうしても下火となり、うやむやになってしまうことも懸念されます(IWJはそれでも追及を続けますが)。
しかし、本当にうやむやにされてしまったら、苦しむのは私たち納税者なのです!
5月25日の農林水産委員会で、櫻井充議員は「今治市は96億の税金を使い税収増は3000万!回収に320年かかるんです。全部住民負担なんですよ」と、いかにこの計画が地元住民にとってハイリスク・ノーリターンであるかを明言しています。あまりに衝撃的な金額ですが、このことがどれほどの国民に伝わっているでしょうか?
・参議院インターネット審議中継 2017年5月25日農林水産委員会・櫻井充議員質疑(2:24:00~頃)
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
加計学園の獣医学部新設をめぐっては、日々新たな情報が更新されています。
民進党は一昨日、また新たな文書を入手したと発表。文書は「国家戦略特区(獣医学部新設)に係る想定問答」と題したもので、加計学園が獣医学部の新設計画を進める愛媛県今治市の記載がある一方、同じく新設を希望していた京都府などの記載はなかったとのことです。この文書は、昨年11月に開かれた国家戦略特区諮問会議に向けて作成されたとみられていて、加計学園が事業者に選ばれたのは今年1月ですから、やはり計画はそもそも「加計学園ありき」だったことをより一層裏づける資料といえそうです。
この文書について民進党の追及チームは文科省を質しましたが、文科省は「今治市はすでに区域指定されて、獣医学部についての議論もあり、いろいろな可能性をシミュレーションしたのだと思う」などと誤魔化すばかり。IWJも中継していますので、アーカイブをご覧ください。
※新たな「加計学園ありき」の内部文書を民進党調査チームが入手! 昨年11月作成の想定問答集に「今治市」の記載が!? 2017.6.6
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/382115
また、文科省が内閣府から、「官邸の最高レベルが言っている」などと言われたと記録された文書について、朝日新聞は昨日、文書が省内の複数の部署で「共有されていた」と認める文科省の現役職員の証言を掲載しました。現職の文科省職員が認めた、という事実は共同通信なども報じています。
・文科省対応「おかしい」 加計文書、共有証言の現役職員(朝日新聞、2017年6月7日)
http://digital.asahi.com/articles/ASK665TG9K66UTIL04C.html
・「加計文書を省内で共有」 文科省の複数職員が証言(東京新聞、2017年6月7日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201706/CK2017060702000121.html
また、NHKは昨日、文科省が「文書の存在は確認できなかった」という調査結果を発表した直後、複数の職員が「文書は省内のパソコンに保管されている」と文科省幹部に「報告」していたと報じました。報告を受けた幹部は「わかった」と応じたそうですが、今も文科省は国会などで、「文書の存在は確認できない」との立場を堅持しています。
・獣医学部新設「文書は省内に保管」複数の職員が幹部に報告(NHK、2017年6月7日)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170607/k10011009791000.html
もはや安倍政権が重ねてきたウソが崩壊間近なことは誰の目にも明らかですが、昨日も日刊IWJガイドで報じたとおり、安倍政権はこれだけの新事実が出てきていながら、「これ以上の調査は必要ないんでちゅ〜!」という駄々っ子のような姿勢を崩しません。義家弘介文科副大臣に至っては昨日の衆院内閣委員会で「自分が見ていないものは行政文書じゃない」などと、どこの殿サマかという放言をし、野党の強い反発を招きました。
※義家弘介・文科副大臣「私が確認していないものは行政文書じゃない」 加計問題めぐる再調査拒否(ハフィントンポスト、2017年6月7日)
http://www.huffingtonpost.jp/2017/06/06/yoshiie_n_16978410.html
松野博一文科相に至っては、一昨日の定例会見で、記者に「(職員が)実名で顔も出して告発すれば検討するのか」と聞かれ、「こういったところから出て、ということが明らかになれば、調査に関して対応をしっかり検討する」と応答する始末。これでは、「安倍政権に逆らえる官僚がいたら出てこい」と、恫喝し、「どうせ本名では出てこられないだろう」とタカをくくっているとしか受け取れません。
ようやくNHKもまともな報道をし始めたのでしょうか?及び腰の姿勢と政権への上目遣いに愛想をつかれ、見離されぎみだったマスメディアですが、6月6日の定例記者会見では、東京新聞の望月衣塑子記者が菅官房長官を徹底追求する姿に注目が集まりました。
・菅官房長官を追及した東京新聞記者にネトウヨが「頭おかしい」! おかしいのは菅のウソ、「出会い系行く」も菅が自らオフレコで(リテラ、2017.6.7)
http://lite-ra.com/2017/06/post-3226.html
前川前次官に対する人格攻撃、国家戦略特区による加計学園獣医学部新設のプロセスの矛盾、政権の説明不足、山口敬之氏のレイプ事件問題、そのどれもが、普通の神経をもっていれば素直に「おかしいんではないですか?」と聞きたいことです。望月氏は極めてまっとうに、職務を遂行しているのです。
そんな望月記者の姿勢を、IWJも以前から尊敬し、応援しています。
※憲法記念春のつどい2017「武器輸出と日本企業」(京都市)―講師 望月衣塑子氏(東京新聞記者)ほか 2017.5.27
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/380813
※日本の武器ビジネスの現場はいま――「死の商人」国家へと舵を切った安倍政権の実態に迫る!『武器輸出と日本企業』著者・望月衣塑子氏に岩上安身が訊く(前編)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/334097
※誤爆率9割の殺人兵器「無人戦闘機」の実態! ついには「人工知能 (AI)」による「戦争の無人化・自動化」も実現間近!? ~『武器輸出と日本企業』著者・望月衣塑子氏に岩上安身が訊く(後編) 2016.10.6
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/336493
しかし、前述の定例記者会見の動画では、望月記者ヘの口汚い、これこそ人格攻撃としかいえない言葉が投げつけられています。問われているのはメディアとともに、私たち市民の姿勢でもあります。
安倍政権にこのまま逃げ切りを許してしまっていいのでしょうか?国会閉会まであと10日です!
IWJは深刻な人手不足かつ、深刻な資金難に見舞われていますが、死にものぐるいで追及の手を緩めずにまいりますので、どうかまだ会員登録がお済みでない方は会員登録のうえ、IWJの取材活動をご支援ください。現在の有効会員数は昨日時点で5714 名様と、大きく6000人を割り込んでいます。どうかよろしくお願いします!
※会員登録はこちらからよろしくお願いします。
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php
さて、IWJでは今年4月21日に第6期(平成27年8月1日~平成28年7月31日)の決算状況と、今期第7期(平成28年8月1日~)の途中経過を発表し、このままでは今期末、1200万円の赤字になってしまうことをご報告いたしました。
※岩上安身からの報告とお願い。第6期(平成27年8月1日~平成28年7月31日)の決算状況と、今期第7期(平成28年8月1日~)の途中経過(2017年4月21日発表)
http://iwj.co.jp/info/whatsnew/post/30480
連日、皆様にご寄付・カンパのお願いを続けた結果、少しだけ明るい兆しが見え始めました。あと2ヶ月を切った7月末の期末決算に向け、再度の収支見直しの試算を、経営者の岩上さんと経理陣が試みています。その結果は近々、皆様にもお伝えできると思います。
岩上さんはすでに過去何度もIWJの経営危機を救うため、私財を投じてきました。今期も自身の役員報酬580万円の半分をIWJに寄付することを決めています。
日本では、まだまだ独立メディアが社会に定着しているとは言い難い状況ですが、今よりもずっと厳しい独立メディア黎明期からIWJを率い、なんとか記者クラブメディア支配の構造に一石投じ、健全な民主主義の発展に寄与しようと心血を注いできました。今後もIWJが存続できるよう、どうか今度ともご支援をお願い致します。まずは皆様のお力で、どうか厳しい今期を乗り切らせてください。よろしくお願いします。
また先日、以下のようなお声をご寄付とともにいただきましたので、紹介させていただきます!
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私の寄付条件は子供、災害に限ってましたが、昨今の政権の諸処の対応に恐怖を覚えました。
本日の報道ステーションのスノーデンさんのコメントで、傍観は駄目だと確信。
無知は罪、みなさまのご奮闘に賛同します。
(S・H様)
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S・H様、心強いお言葉をありがとうございます!
S・H様のおっしゃられる通りです。自分で身を守る術を持たない子どもたち、そして災害に遭われた方への心をつくすことは確かに本当に大切なことです。ところが今の時代は、他ならない自分も含めて国民全てが逃れようのない災害、それも台風や地震などの自然災害ではない、「悪政」という、「人災」に、身近に迫られています。
でもこれに気づくのは、案外難しいことです。悪意ある「人災」は、まずメディアにその手を伸ばし、私たち市民の目と耳をふさぎ、さらにはお互いの真実を伝えるための口をふさぎます。
IWJはこれからも、真実を求める皆様の「目」と「耳」であり、そうして、得た「真実」を伝える「口」でありたいと思います。
IWJの伝える真実を、ぜひあなたの大切な方と共有してください!そしてこれからもIWJの活動を、どうぞお支えください!
※【岩上安身のツイ録】岩上安身からの緊急ご支援のお願い!IWJが今期末で約1200万円の赤字見通し!7月末まであと3ヶ月半!「いずれ独立メディアにも及ぶ報道規制。本当に身動きが取れなくなるまで伝え続けたい」どうぞ緊急のご支援をお願いいたします!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/375457
※ご寄付・カンパのご支援はこちらから。
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html
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◆中継番組表◆
**2017.6.8 Thu.**
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。
【Ch2】17:00~「東京電力 定例会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=2
※東京電力による記者会見を中継します。
【再配信・IWJ_YouTube Live】18:00~「『特区の議論はすべて「加計ありき」』――『森友を超える』加計学園の疑惑をIWJだけにトコトンぶちまける!岩上安身が日本獣医師会顧問・北村直人氏(前衆議院議員)に独走スクープインタビュー!(後編)」
YouTube視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi
※4月4日収録の、岩上安身による日本獣医師会顧問・北村直人氏(前衆議院議員)インタビューを再配信します。
[記事URL] http://iwj.co.jp/wj/open/archives/372080
【Ch4】18:30~「森友疑惑徹底糾明!共謀罪阻止!安倍政権は退陣せよ!6.8国会議員会館前行動」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」主催の抗議行動を中継します。
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◆中継番組表◆
**2017.6.9 Fri.**
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。
▲▽▲▽官邸前抗議関連 ▽▲▽▲
【IWJ_TOKYO8】18:00~「原発反対八王子行動」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=tokyo8
【Ch5】18:30~「再稼働反対!首相官邸前抗議」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5
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◆昨日アップした記事はこちらです◆
「人権問題に甘い日本」は格好の市場!?「安倍政権がイスラエルから積極的に取り込もうとするセキュリティ技術はパレスチナ人の人権侵害に密接な関係」―日本・イスラエル投資協定のここが問題!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/382113
古賀茂明氏出演の「報ステ」にクレームを入れたのは「山口敬之準強姦事件」を揉み消した中村格氏だった! 外国特派員協会で古賀氏が記者会見、安倍政権の権力乱用の実態を告発!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/381910
「長州レジーム」から日本を取り戻す! 歴史から消された思想家・赤松小三郎の「近代立憲主義構想」を葬った明治維新の闇~岩上安身による拓殖大学・関良基准教授インタビュー(前編)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/382111
新たな「加計学園ありき」の内部文書を民進党調査チームが入手! 昨年11月作成の想定問答集に「今治市」の記載が!?
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/382115
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<★新着記事★>共謀罪が成立してしまえば、一般市民が監視・処罰の対象になることは、歴史の証明するところではないか――集会で公明党を批判した日蓮宗僧侶・小野文珖氏にお話をうかがいました!
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18日の会期末を控え、会期内の共謀罪成立を目論む与党による強権的な国会運営が続いています。
参議院の法務委員会は公明党の秋野公造参議院議員が委員長を務めています。自民党とは異なり、公明党は強行採決というかたちに抵抗するのではないかと、わずかな期待を持っていましたが、残念ながら期待外れのようです。
秋野委員長は答弁能力のない金田法務大臣の代わりを務めさせるため、法務委員会への林真琴刑事局長の「常時出席」を強行採決。さらに、野党4党が反対する中、職権で6日の審議を強行する姿勢を示したため、民進党は秋野委員長の解任決議案を提出しました。しかし、昨日の参議院本会議で、解任決議案は自民・公明・維新の反対多数で否決されました。今日にも共謀罪についての審議が再開されます。公明党は自民党とともに、「現代の治安維持法」復活に向けて全力疾走しています。
・自民・公明 テロ等準備罪の新設法案など会期内成立へ全力(NHK、2017年6月7日)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170607/k10011009061000.html
こうした公明党の対応を強く批判しているのが、日蓮宗僧侶の小野文珖(ぶんこう)氏です。小野氏は5月16日に日比谷野音で開かれた集会で、「公明党はいま、初代会長を虐殺された治安維持法の復活にも進んで協力する、愚かな行動をとっている。公明党よ、血迷うな!」と批判しました。
※「公明党よ、血迷うな!」〜「創価学会初代・牧口会長を獄死させた治安維持法復活に学会・公明党が協力するのは自らの存在意義を放棄する愚行」日蓮宗・小野僧侶が学会員と共に訴え 2017.5.16
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/378529
IWJは5月23日、小野氏に直接お話をうかがいました。本日は、小野氏にお話をうかがった際の動画と共に、テキストを掲載した記事をアップしましたので、ご紹介いたします。
※共謀罪が成立してしまえば、一般市民が監視・処罰の対象になることは、歴史の証明するところではないか――日蓮宗僧侶・小野文珖氏が共謀罪に対する危機感を宗教者の立場から語る
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/379692
「今回安倍政権が考えている共謀罪は、『テロ等準備罪』と言いながら、『等』の方が多くて、結局『テロ等』の『等』を、捜査機関や政府がいくらでも解釈できる。拡大解釈をしていけば、必ず一般市民が監視対象・処罰の対象になるだろう。その恐れは、誰が考えても、今までの歴史を振り返ってみますと、そのようなことは歴史の証明するところじゃないかと思います」
小野氏はこのように語り、共謀罪法案に対する危機感を語りました。そして小野氏は、日蓮宗が戦前、危険思想として特高警察から厳しい監視を受けており、教義が「不敬である」として弾圧を受けたほか、右翼が「日蓮宗抹殺建白書」を出したということを紹介しました。
また小野氏には、仏教者として、どのように社会と関わり、声を上げていくのかについてもお聞きしました。すると小野氏は、法華経に出てくる「常不軽菩薩(じょうふきょうぼさつ)」のエピソードをお話ししてくださいました。
そして小野氏は、日蓮の教えは、右から左まで、幅広い信徒の層をもっていますが、その中でも特徴的なのは、「社会に出て行って、社会をよくしよう」という、社会改革の想いが強いことがあげられますと述べ、「その情熱が、右と左の方に走ってしまうという部分もあると思います」と語りました。「八紘一宇」という言葉を生んだ田中智学や、『銀河鉄道の夜』『雨ニモマケズ』などで知られる宮沢賢治も、日蓮の教えの影響を受けています。
宮沢賢治は『農民芸術概論綱要』のなかで、「世界全体が幸福にならなければ、個人の幸福はありえない」と書いており、小野氏はこのエピソードを挙げ「(宮沢賢治は)東北から世界全体の幸福を願っていた。それはやっぱり、法華経の菩薩の一つのあり方だったんじゃないでしょうか」と語りました。
さらに、創価学会が受けた弾圧についてもお話をうかがいました。創価学会の創始者、牧口常三郎氏は戦時中、国家神道を拒否したため、治安維持法違反と不敬罪で逮捕され、獄中で亡くなりました。小野氏は、次のように語りました。
「牧口氏は、自分の信条、思想、信仰を貫き通して、殉死してしまった」「当時の権力者に批判を投じて殉死をした牧口常三郎さんのあの信仰、生き方というものを、(創価学会・公明党は)もう一度振り返って、自分たちの在り方を考えなくてはいけないんじゃないかと、私は主張をしているんです」
このように小野氏には、共謀罪に対する懸念に加えて、仏教についても、色々お話をうかがいました。
ぜひご一読ください。
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<お知らせ>改憲実現にまた一歩…自民党の新改憲案の軸となる「4項目」の候補が判明!そこにあったのはやはりあの「独裁条項」!
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再び原です。
改憲実現へ向け、自民党がまた一歩、歩を進めようとしています。
自民党の憲法改正推進本部の幹部らは一昨日6日、自民党本部で会合を開き、年内をめどに自民党としての新たな改憲案を取りまとめる方針を確認しました。
時事通信によると、(1)9条に自衛隊の根拠規定を追加(2)大規模災害時に国会議員の任期を延長する緊急事態条項の創設(3)幼児教育から高等教育までの無償化(4)参院選挙区の「合区」解消――が改憲案の候補に挙げられたということです。
公明、維新の賛同も得やすく、国民も反発しにくい、つまり「改正しやすそうな項目だけを厳選した」ような印象を受けますね。安倍総理が唐突に提案した「9条加憲案」への配慮も感じられますが、日刊IWJガイドの読者の皆さんは、この4項目の中に、やはり「緊急事態条項」が含まれていることに気づき、「やはり本丸は緊急事態条項だったのだな」とますます確信を深めたことかと思います。
IWJはこれまで、PCで「き」と入力すれば「緊急事態条項こそが憲法改正の本丸だ」との予測変換がトップに出るほど、繰り返し、口を酸っぱくして「緊急事態条項こそが憲法改正の本丸だ」とお伝えしてきました。
自民党改憲草案が定める「緊急事態条項」は、憲法秩序を一時停止し、国民の基本的人権を制限し、地方自治を傘下におさめ、内閣に立法権と予算権はじめ、強大な独裁権限を与える内容となっていす。
しかもこのナチスも真っ青な「独裁条項」には、「出口」が設けられていません。解除の規範が設けられていないのです。ひとたび緊急事態が宣言されれば、独裁権力は永久権力となり、日本社会は一変するでしょう。すべての権力を手中に納めた内閣が、次々と憲法無視の事実上の法律(名前は政令)を出し、この社会の仕組みを国会にはかることなく、民意に問うこともなく、ガラリと変えることができてしまうほどの内容となっているのです。これは永久ファシズムです!
最近IWJ会員になった皆様の中には、まだ緊急事態条項のドギツさに気づかれていない方もいるかと思います。IWJでは、岩上さんが梓澤和幸弁護士、澤藤統一郎弁護士とともに自民党改憲草案の中身を読み解いた書籍『前夜〜増補改訂版』を販売しています。永久ファシズムを可能とする自民党改憲案の「正体」を知るために、ぜひお買い求めください!
※【増補改訂版】『前夜 日本国憲法と自民党改憲案を読み解く』
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=169
初版に比べ、増補改訂版は「緊急事態条項」に焦点を当てて大幅に加筆しています。IWJでは緊急事態の危うさだけでも広めようと、『前夜・増補改訂版』の「まえがき」をアップし、ホームページに掲載しています!「本を買おうか迷うなぁ…」というお方は、まずは「まえがき」だけでもご覧ください!
※【特別掲載!】安倍総理による「改憲隠し」にダマされるな! 参院選の真の争点は改憲と「緊急事態条項」の創設である〜岩上安身による『前夜・増補改訂版』の「まえがき」を緊急アップ!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/309102
また、IWJでは「緊急事態条項」特集ページも解説しております。緊急事態条項を危険視する専門家の皆さんのお話に耳を傾けてみてください。
※【特集】これこそ「ナチスの手口」! 9条を含めすべての現行憲法秩序を眠らせ、日本改造を行う「緊急事態条項」 この上ない危険性!!
http://iwj.co.jp/wj/open/%E7%B7%8A%E6%80%A5%E4%BA%8B%E6%85%8B%E6%9D%A1%E9%A0%85%E7%89%B9%E9%9B%86
それでは今日も1日、よろしくお願いします!
※日刊IWJガイドのフルバージョンは下記URLより御覧ください。
http://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20170608
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岩上安身サポーターズクラブ事務局
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