■■■日刊IWJガイド「暗躍する『日本会議』の“生態”を上杉聰さんが解説!憲法カフェ、SEALDsのニセモノにも日本会議や安倍夫妻の影?他方、熊本では初の野党共闘公認候補が市民連合と記者会見!その結果を報告!」2016.2.12日号~No.1247号~■■■(2016.2.12 8時00分)
おはようございます! 主婦・母親と他の仕事を抱えつつ、IWJで兼業記者をしております葦澤美也子です。
昨日は「建国記念の日」だったということで、世間一般はお休みでしたが、IWJは基本的に年中無休。世界ももちろん動いているわけで、日本の市場が閉まっている昨日11日に、なんと欧州市場では、円を買ってドルを売る流れが強まり、円相場は約1年3カ月ぶりに1ドル=110円台をつけたとか。世界経済の先行きに対する懸念が強く、比較的安全な資産とされる円を買う動きが拡大したためだそうです。
日本銀行は「マイナス金利政策」の導入を決め、その直後は1ドル=121円台後半まで円安ドル高が進みましたが、世界経済の後退観測を受けて、一気に円高が進んでいます。日銀の政策導入による円相場の押し下げの効果はほぼ「帳消し」の状態だとか…。世界同時株安で恐慌の片鱗が見え隠れする中、本日の為替市場は要注意です。
・円高進む ロンドン市場で一時110円台に(NHK)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160211/k10010405951000.html
さて、昨日は各地で休日を生かしてイベントが盛りだくさんでしたね。本日の日刊ガイドでは、IWJで中継した憲法を考える集会や、福島のとみおか子ども未来ネットワークシンポジウム、熊本での初の野党共闘候補者の記者会見の様子などをご報告します! 超大型インタビュー(前・後編合わせて8時間!!)となった共同通信編集委員・太田昌克氏への岩上さんのインタビューの模様も必見です!
そして週末は、見逃したあの動画などをまとめ観するチャンス! 升永弁護士インタビュー再配信や、水島朝穂氏インタビューなども、中継番組表でしっかりチェックしてくださいね!!
中継を見逃した方には、IWJ会員になっていただければ、アーカイブから動画本編をご覧いただけます。また、サポート会員であれば過去の動画も見放題です! ぜひご登録ください!
・会員登録はこちら!
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また、IWJでは毎月15日に、会員の継続手続きをお忘れになっている方へ、泣く泣く停止措置をとらせていただいております。「忙しくて忘れてた!」という方は、この週末にお手続きいただければ間に合いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━
┠【中継番組表】
┠■暗躍する「日本会議」の生態に迫る!憲法カフェ、SEALDsのニセモノに日本会議や安倍の影?ニセモノに要注意!(原佑介)
┠■これで民主党は野党共闘の進まぬ理由を「共産党のせい」にはできない!全国初の野党統一候補・熊本選挙区のあべ広美氏と市民連合が記者会見!(城石エマ)
┠■■震災から5年を前に、被災後土地を離れた人々のこれからは?「NPO法人とみおか子ども未来ネットワーク」シンポジウムが開催されました(葦澤美也子)
┠■「緊急事態条項の創設を阻止せよ!」~本日20時から岩上さんによる升永英俊弁護士インタビューを再配信! 「饗宴VI」DVDもお買い求めください!(平山茂樹)
┠■明日は早稲田大学法学学術院教授で憲法学が専門の水島朝穂さんに岩上さんがインタビュー! 岩上さんによる注目インタビューと講演のお知らせ!!
┠■わとはぷ~What happened today?(葦澤美也子)
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…(後半へ続く)
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◆中継番組表◆
本日のIWJの中継番組表をお送りします。
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。
**2016.2.12 Fri.**
【Ch6】15:00~「民主党 岡田克也代表 定例記者会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=6
※民主党 岡田克也代表による定例記者会見を中継します。
【IWJ_OSAKA1】18:00~「改憲と戦争を許さない!~市民の総力で参院選に勝利しよう~」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-osaka1
※「オール関西 平和と共生」主催の集会を中継予定です。講師は、慶応義塾大学名誉教授の小林節氏、京都精華大学専任講師の白井聡氏、元・衆議院議員の辻恵氏。
【再配信・Ch1】20:00~「岩上安身による升永英俊・弁護士インタビュー ~緊急事態条項について」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
記事URL: http://iwj.co.jp/wj/open/archives/281877
※2016年1月11日に収録した、「岩上安身による升永英俊・弁護士インタビュー ~緊急事態条項について」を再配信します。
▲▽▲▽官邸前抗議関連 ▽▲▽▲
【Ch5】18:30~「再稼働反対!首相官邸前抗議(首相官邸前/国会正門前)」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5
【IWJ_AOMORI1】17:45~「青森駅前金曜日行動」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-aomori1
【IWJ_TOKYO8】18:00~「原発反対八王子行動」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-tokyo8
【IWJ_IBARAKI1】19:00~「第171回原電いばらき抗議アクション」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-ibaraki1
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◆明日の中継番組表◆
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。
**2016.2.13 Sat.**
【Ch1】13:30~「岩上安身による水島朝穂・早稲田大学教授インタビュー」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
※岩上安身による水島朝穂・早稲田大学教授インタビューを中継します。
【IWJ_KYOTO1】14:00~「憲法と民主主義を考える」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-kyoto1
※「立憲デモクラシーの会」「京都96条の会」「戦争アカン!京都おんなのレッドアクション」共催のシンポジウムを中継します。同志社大学教授の岡野八代氏、東京大学教授の石川健治氏、上智大学教授の中野晃一氏らが登壇予定。
【Ch未定】14:00~「ミナセン東京主催・必ず知っておきたい!!どうヤバい?どう伝える?憲法を一時停止する緊急事態条項 講師:倉持麟太郎弁護士」
※「ミナセン東京」主催の勉強会を中継します。講師は弁護士の倉持鱗太郎氏。
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(前半の続き)…
まずは、昨日行われたイベント報告と、横行する「ニセモノ」の実態について!? 原佑介記者よりお伝えします!
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■暗躍する「日本会議」の生態に迫る!憲法カフェ、SEALDsのニセモノに日本会議や安倍の影?ニセモノに要注意!
おはようございます!記者の原です。昨日は、評論家で、部落史研究家である上杉聰(さとし)さんの講演を取材してきました。上杉さんは、安倍総理も「特別顧問」として所属する「日本会議」の実態と、日本会議が狙う憲法改正への道筋、そして育鵬社の教科書問題に関して一連のつながりを紹介。「日本社会の右傾化を止めよう」と呼びかけられました。
日本会議は国会議員約260名をはじめ、各自治体の首長や議員などの他、文化人や学会、宗教界への人脈も広く、その組織力は侮ることはできない――上杉さんはそう説明しながらも、「日本会議が裸で活動することは少ない」と、その「生態」を説明。日本会議の姿が見えないよう、いろいろな団体を作ってカモフラージュし、結局はそれらの日本会議の下部団体が統一戦線を組んで同じ目標に向かっていく、「彼らのすべての活動スタイルがこうだ」と断じました。
典型例として挙げられるのが、昨年11月10日に武道館で開催された「今こそ憲法改正を!1万人大会」の活動でしょう。主催団体は、改憲賛成の1000万人署名を集めている「美しい日本の憲法をつくる国民の会」でしたが、その実態は日本会議の名誉会長・三好達氏が共同代表を務め、日本会議の現会長の田久保忠衛・杏林大学名誉教授が登壇し、日本会議の事務総長の椛島有三・日本協議会会長が呼びかけるなど、実態は日本会議そのものです。
集会には安倍総理もメッセージを寄せ、「憲法改正に向けてともに着実に歩を進めて参りましょう」と号令をかけています。おぞましい集会の模様をIWJは可視化しておりますので、そのおぞましさは映像でご確認ください!
※2015/11/10 今こそ憲法改正を!武道館一万人大会(動画)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/274494
最近話題の「憲法おしゃべりカフェ」を主催している「日本女性の会」も、日本会議の女性組織として活動を推進している組織です。「明日の自由を守る若手弁護士の会(あすわか)」が主催する憲法カフェの「パクリ」疑惑が出ていますが、一応、日本女性の会の活動のほうが古い歴史を持っているそうです。
この「憲法おしゃべりカフェ」なるものがまたグロテスクらしいぞ、との噂が…。「日本女性の会」のブログをのぞくと、報告が上がっていました。
「1月31日 横浜市旭区のほうで『憲法おしゃべりカフェ』が開催されました。神奈川のほうは、回を重ねるごとに人数が増えてきていて今回は50名以上の参加者が集まりました!(略)被災地にお知り合いがいる、ある女性は緊急事態条項が憲法に規定されていないために『震災関連死』が1600人以上生まれてしまった事実を知って、とても驚いておられました」
Oh…恐ろしいデマを垂れ流しているではありませんか。震災関連死は緊急事態条項が整備できていなかったから?いやいや・・・違うでしょ!
日弁連災害復興支援委員会前委員長の永井幸寿弁護士は、昨年12月19日に行われた岩上さんによるインタビューの中で、「災害時の、法律による制度はとても完備されています」と断言。「法律が整備されていたにもかかわらず、まったく運用されていなかった。だから、災害の後に憲法を停止しても、何の意味もありません」と述べ、緊急事態条項が如何に不要かを説きました。詳しくはサポート会員にご登録いただき、インタビューをご覧いただきたいと思います。「憲法おしゃべりカフェ」が如何にまやかしの論法をもって憲法改正を成し遂げようとしているか、その浅ましさがわかります。
「被災者の死を政治利用して、悲願の憲法改正にこぎつける」…僕には、「日本女性の会」のやりかたは、そんな姑息な「ショック・ドクトリン」にしか見えませんが、皆さん、いかがでしょう。
※2015/12/19 2016年最大の喫緊のテーマ!「国家を守り、人権を制限するのが国家緊急権。多くの国で権力に濫用されてきた過去がある」 ~岩上安身による永井幸寿弁護士インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/fellow/archives/10142
※会員登録はこちら!
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php
また、SEALDsや高校生の「T-nsSowl」に対抗(?)すべく、「高校生未来会議」なるものが登場。キャッチコピーは「もう一度、夢を見よう」。…って、年端もいかぬ若者たちが、いつ、一度夢を諦めたのか、今度はどんな夢を見ようというのでしょうか。
未来会議の事務局は一般社団法人「リビジョン」内にあり、代表理事の斎木陽平氏は、斎木氏の実家を訪れた安倍総理と憲法議論したこともあり、また、リビジョン主催の18歳投票権に関するイベントには、安倍総理の奥さんである昭恵夫人がゲストとして招かれたこともありました。安倍総理夫妻と別懇の関係であることは確かです。
さらに、同じ組織の「女子高校生未来会議」は2014年12月21日、twitterで次のように発信しました。
「こちらはワコール様からの協賛のとなっております!!ななななんと!【ワコール商品券2000円×10】を企業賞として【ワコールクリアファイル×参加者全員分】頂きました!!??こんな素敵な商品獲得したい方は是非ご来場くださいませ!!」
( https://twitter.com/JKmirai/status/546812002450952192 )
これは、同日から開催された「第3回女子高校生未来会議」へ参加した方へのプレゼントのようですが…企業が協賛につき、2万円の商品券があたる高校生会議って一体…(呆)。
正義や義憤で、自ら行動し、大人をも動かすSEALDsやT-nsSowlとは違い、スポンサーがつき、大人のイメージ戦略で若者が動かされているようにしか見えません。飛ぶ鳥を落とす勢いを見せつけたSEALDsに対抗すべく、安倍政権側も手を打ってきているということなのでしょうか。今後、さらなる追加取材を進めなければいけませんが、いずれにせよ、「ニセモノ」には要注意です!
・・・すみません、少し上杉さんのお話から話が逸れてしまいましたが、日本会議は「教育」にもツバをつけようと画策しています。
最近徐々に、本当にジワジワと使用率が上がってきた「育鵬社」の教科書ですが、上杉さん曰く、ここには「大日本帝国憲法が一番だ」とする思想がふんだんに盛り込まれており、まさに「日本会議のチラシそのものが教科書になっている」とのこと。そして実際に見比べると、その類似性は一目瞭然。「米国に押しつけられた憲法だ」「自衛隊は違憲だから憲法改正を」「憲法改正していない国は日本だけ」といった、まさに日本会議の「プロパガンダ本」です。
何度も何度も繰り返し言わなくてはなりませんが、米軍に占領されたのは敗戦したからで、敗戦したのは開戦したからで、そうなったのは日本が中国大陸で侵略戦争を延々と続けてきたからです。原因がなければ結果がありません。無反省にまた亡国の道を歩むのでしょうか。
大阪で育鵬社の教科書が蔓延するに至るには、やはりあの「前・大阪市長」が暗躍していたとか・・・!もうかなり長くなってしまったので、気になる話の続きは近日中に公開する記事のほうをご覧ください!
アディオス!
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原記者よりお伝えしました! 「建国記念の日」だからこそ、本当に今の日本に必要なことは何なのか考えたいですね。
続いては、初の野党共闘が実現した熊本の様子を、城石エマ記者よりお伝えします!!
■これで民主党は野党共闘の進まぬ理由を「共産党のせい」にはできない!全国初の野党統一候補・熊本選挙区のあべ広美氏と市民連合が記者会見!
おはようございます!IWJ学生記者の城石エマと申します。
昨日2月11日、熊本市民会館にて、参院選熊本選挙区で立候補したあべ広美氏と、SEALDsや学者の会などから作られた市民連合による記者会見が行われました。
あべ氏は、全国で初めて実現した野党の統一候補。あべ氏を推薦する政党は、民主・維新・共産・社民・新社会党で、共産党はあべ氏の推薦を機に独自候補を取り下げました。
共産党が独自候補を取り下げた事実は、強調しておく必要があります。なぜなら、民主党は野党共闘が進まない理由として、共産党が独自候補を立てていることをあげつらってきたからです。
1月22日に行われ、岩上さんが司会を務めた市民勝手連「ミナセン(みんなで選挙)」のシンポジウムでは、民主党の福山哲郎議員が、「共産党さんは『国民連合政府』を提言し、9月の19日にみんなで戦ったあとに、公認候補者を立てておられます!」と述べ、共産党の独自候補擁立を批判していました。
福山議員が、野党共闘の進まない原因をひたすら共産党になすりつける「情けな~い」様子は、ぜひこちらの記事をお読み下さい!記事全編は会員にご登録いただいた方のみ、ご視聴・お読みいただけます。この機会にぜひ、会員にご登録ください!
※2016/01/22 「みんなで勝てる候補者を!」民主党・福山哲郎議員の訴えに、「それって共産党は黙って降りろってことだろ!?」と会場大ブーイング! 「ミナセン」市民選対勝手連シンポジウム
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/283716#idx-2
いつまでもいつまでもウジウジと言い訳ばかりする民主党の情けない態度は、現実に悪影響を及ぼし始めています。年明けに行われた、宜野湾・岩国・八王子・京都の4市での市長選はいずれも、自公推薦で現職の候補に、野党の応援する候補が見事に敗北。京都市長選にいたっては、民主党は自公の応援する門川大作氏を推薦する始末でした。民主党・枝野幹事長や福山議員は、「国政と市長選は別」などと言い訳していましたが、市長選が参院選の前哨戦につながるという自覚はないのでしょうか?
「平時」ならともかく、今度の参院選は憲法改悪が戦後史上初めてかかっている歴史的な選挙です!マスメディアも薄ぼんやりしていますが、民主党や連合のぼんやりぶりは驚異的です!「緊急事態条項」が導入されれば、「地方自治」など吹っ飛んでしまうというのに、何を寝ぼけたことを言っているのでしょうか?
さて、暗澹たる気持ちになった国民にとって、あべ候補の擁立は非常に嬉しいニュースです。何より、共産党はその気になればいつでも独自候補を取り下げるということを証明したのですから、民主党はこの先、共産党を悪者にして言い訳を続けるわけにはいきません。
昨日記者会見にのぞんだ、法政大学教授の山口二郎氏は、野党統一候補の擁立が、鳥取や島根、山形でも続きそうだと見通しを述べました。市民連合が、民主党と共産党の「話し合い」をプッシュしているのであれば、まさに市民が政治を動かしているわけですね!
さらに、熊本選挙区では、戦争法案・改憲に反対する市民にとって、追い風になるようなニュースがあります。熊本選挙区で自民党の推薦する、松村祥史(まつむらよしふみ)議員が、政治資金の不正疑惑で刑事告発されているのです!
松村議員の刑事告発については、以下の記事で詳述しています。二つ目の記事については、会員にご登録いただいた方のみ、全編をご視聴・お読みいただけます。この機会にぜひ、会員にご登録ください!
※またもや自民党議員の「カネ」問題!熊本選出・松村祥史議員に3500万円もの「出所不明金」!神戸学院大学・上脇博之教授「松村議員と政党支部の共謀だろう」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/285488
※2016/02/06 自民党・末松信介議員が「政治資金の私物化」! 選挙資金には謎の巨額の「寄附」も――相次ぐ自民党議員の「カネ問題」に神戸学院大学・上脇博之教授、「自民党議員の『傲り』だ」!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/286369
熊本では、高校が選挙の投票所になるなど、若者の政治参加が促されるような取り組みも盛んとのこと。今もっとも熱い熊本に、全国各地で同じような動きが続くのかどうか、要注目です!
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エマ記者でした! 最近では新潟での「連合」による野党共闘阻止の動きが問題になっていますが、どうにかひっくり返らないものなんでしょうか。参院選まであと5カ月! 刻々とタイムリミットが迫るなか、各県熊本に続きましょう!!
■震災から5年を前に、被災後土地を離れた人々のこれからは?「NPO法人とみおか子ども未来ネットワーク」シンポジウムが開催されました
昨日2月11日、「とみおか子ども未来ネットワーク」による設立4周年の記念シンポジウム「今の復興政策が原発避難者に何をおよぼすのか~未来予測から見える問題とは~」が開催されました。主宰の「NPO法人とみおか子ども未来ネットワーク」は、東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所の事故後、「富岡町で人生を送っていた、すべての町民の未来を守るために立ち上が」った団体だそうです。
福島県富岡町は、福島第一原発から20km圏内にあり、着の身着のまま強制的に避難を強いられた町です。とみおか子ども未来ネットワークでは、これまでに、全国に離ればなれになった富岡町民同士の対話の場として「タウンミーティング」を全国各地で開催、富岡町民の思いをまとめ関係各所へ届ける趣旨の「とみおか未来会議」を開催するなどの活動を続けてきています、
・とみおか子ども未来ネットワーク
http://www.t-c-f.net/index.html
昨日のシンポジウムは、団体の思いを反映し、まさに、当事者の方たちによる、当事者の方のためのシンポジウムでした。会場からは、参加された方のお子さんであろう、小さな子どもの声も聞こえます。
構成は3部に分かれており、IWJで中継したのは前半の第1部と第2部。第1部では「今までに、原発避難者がどのような問題を抱えてきたのか」と題して、被災した当事者の方や、復興に携わる協力者から、現状の報告が行われ、第2部では、現状を受けて、今後どのような方向へ活動していくのか、といった内容が語られました。この1部2部の問題提起を受けて、第3部では住民の方々自身による、今後に向けてのディスカッションがもたれたそうです。
震災以降、ふるさとを離れて過ごさなければならない中で、子どもたちは大きなストレスを抱えています。もちろん、ストレスを抱えているのは子どもだけではありません。5年が経とうとする中、被災した方たちにとっては「避難」はまだまだ渦中の問題です。しかし、実際には周囲の関心は薄れ、周囲の人との受け止め方の温度差は開いているそうです。
富岡町の復興計画は、「富岡方式」と呼ばれるほど住民の話し合いと合意のプロセスが積み上げられてきた経緯もあるなか、それが生かされない方向に進んでいる現状があるとのこと。「復興を急げ」という声の一方で、本当に必要なのは「急がずに考えること」という声もありました。行政が得意とする「いついつまでにいくらの予算で」という枠組みにとらわれず、まずは将来的に融通の利く「基金」が必要とのお話も出ました。
正直、私は不勉強で、富岡町をはじめ、原発事故によって分断されたコミュニティーの現状を全くわかっていません。実際、今回のシンポジウムは、当事者による当事者のためのものであったが故、私のような門外漢にはお話を聞いてもわからない部分もたくさんありました。しかし、だからこそ、これを聞いたことには意味があったと思うし、中継し、公開する意味があったと思いました。
自己弁護ではないのですが、どう理解するかを置いておいても「まずは見てみてください」というしかない現状が確かにあるのだ、というのが私が今回の中継で一番学んだことです。
シンポジウムに登壇されたお1人である市村高志さんのお話は、IWJの過去のアーカイブでも聞くことができます。
・2014/05/11 帰還か定住か、二者択一ではない第三の道の必要性~「復興」とはなにかを問う原発避難者の声
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/139374
今回の動画と合わせてぜひご覧いただければと思います。
他人事ではありません。原発が存在する限り、日本列島のどこにいてもいつか私たちの身に降りかかるともしれない現実です。忘れられそうになる年月のなかで、忘れずに胸に刻んでおきたいと思います。この富岡町の方々の5年間の歩みを、多くの方と共有できればと思います。
・2016/02/11 とみおか子ども未来ネットワーク 設立4周年記念シンポジウム「今の復興政策が原発避難者に何をおよぼすのか」~未来予測から見える真の問題とは~(動画)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/286826
■明日は早稲田大学法学学術院教授で憲法学が専門の水島朝穂さんに岩上さんがインタビュー! 岩上さんによる注目インタビューと講演のお知らせ!!
昨日の太田昌克さんインタビューに続き、まだまだ見逃せない、岩上さんによるインタビューが今週から来週にかけて連続します! 明日は憲法学がご専門の早稲田大学・水島朝穂さんへの岩上さんによるインタビューが行われます。昨年、安保法案の審議中にもインタビューに応じてくださった水島さんは、「自衛権の行使は“自国が攻撃された時”とされているにもかかわらず、“自国が武力攻撃されていない”ときにも武力行使できるよう拡大解釈されていく過程は、太平洋戦争が始まった過程と似ている」ことを指摘し、安保法が「違憲」であると断じています。
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・2015/07/12 「自国が攻められたとき」という自衛権のハードルを下げ、戦争に突入した日本 水島朝穂・早大教授が岩上安身のインタビューで政府案・維新案を「違憲」と徹底批判!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/252583
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明日のインタビューでは、水島さんが2003年に出された編著書『世界の「有事法制」を診る』を参考に、主要国の有事法制の現状、自民党の憲法改正草案、とりわけ緊急事態条項の問題点、日本政府が今改憲に向かおうとしていることの危険性などについて、詳しくお話を伺います!
2月13日(土)13時30分から、【CH1】で中継しますので、お見逃しなく!
今後の岩上さんによるインタビュー、イベントの予定はこちらです!!
・2月15日(月)【司会】19時~20時 山本太郎氏・小林節氏 対談
※「<政治>こそ、山本太郎の天職だ!~小林節さん(慶應義塾大学名誉教授)VS山本太郎さん(政治家)」と題したイベントの司会を岩上さんが務めます。イベントの模様は、IWJで中継します!
・2月16日(火)15時~ 鳩山友紀夫元総理
※元総理の鳩山友紀夫さんに、総理時代、普天間基地の「県外移設」をあきらめるきっかけとなった外務省の役人によるペーパーが、「虚偽」の内容だったことについて、岩上さんがお話をうかがいます。この「世紀のスキャンダル」について、鳩山氏は2月4日の講演で明らかにしました。その模様はこちらのIWJ記事でぜひ予習を!→( http://iwj.co.jp/wj/open/archives/285911 )
・2月17日(水)15時~ 樋口陽一さん
※東京大学名誉教授で、日本における憲法学の権威であり第一人者である樋口氏に、立憲主義が危機に瀕している現在の状況や日本国憲法改正草案の危険な内容などについて、岩上さんがお話をうかがいます。
・2月18日(木)14時~ 中野晃一さん
※上智大学教授であり、立憲デモクラシーを牽引し、SEALDsのよき理解者であり、「市民連合」結集の立役者でもある中野晃一さん。各地のデモや集会で野党共闘の必要性を訴えている中野氏に、岩上さんがお話をうかがいます。中野さんは、今の民主党の態度をどう見ているのでしょうか?
・2月23日(火)13時~ 高山佳奈子さん
※京都大学大学院教授で、国際刑事法が専門の高山先生は、「学者の会」の記者会見の際、岩上さんのインタビューに応えて、「マスコミの経営幹部と政権トップが会食を重ねることは、刑法上、贈収賄を構成する」と発言された方です!その時の記事は以下の通り( http://iwj.co.jp/wj/open/archives/254388 )。岩上さんによるインタビューがようやく実現します!
・2月26日(金)19時~ 蓮池透さん(後編)
※北朝鮮による拉致被害者家族連絡会(家族会)元副代表で、新刊『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』を出した蓮池氏に、1月27日に引き続き、岩上さんがお話をうかがいます!
・3月1日(火)14:00~ 是枝裕和さん(映画監督)
※「ワンダフルライフ」「誰も知らない」「そして父になる」などで知られる是枝監督。「クローズアップ現代」のやらせ問題に関するBPO放送倫理検証委員会の委員も務め、「BPOは政治家たちの駆け込み寺ではない」などと自民党による報道圧力を批判されています。岩上さんとのインタビューが一度、決まりかけたのですが延期。その待望の実現です!
・3月3日(木)15時~ 施光恒さん(後編)
※新刊『英語化は愚民化~日本の国力が地に落ちる』が話題沸騰中の九州大学准教授・施光恒氏。1月26日に「前編」のインタビューを行いました。施氏は、岩上さんのインタビューに応じて安倍政権が「成長戦略」の名の下に進めている「グローバル化=英語化」を厳しく批判。3月3日には岩上さんによる続編のインタビューをお届けします!
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■「緊急事態条項の創設を阻止せよ!」~本日20時から岩上さんによる升永英俊弁護士インタビューを再配信! 「饗宴VI」DVDもお買い求めください!
おはようございます。IWJで主にテキスト関連の業務を担当している平山と申します。
本日は20時からCh1で、岩上さんが1月11日(月)に行なった升永英俊弁護士へのインタビューを再配信します。このインタビューでは、主に、自民党憲法改正草案第98、99条での新設が明記されている「緊急事態条項」について、升永弁護士の見解をお聞きしました。
2013年7月29日、櫻井よし子氏が理事長を務めるシンクタンク・国家基本問題研究所で行われた講演会で、麻生太郎副総理は「ナチスの手口に学んだらどうか」と発言し、批判が集中しました。升永弁護士はインタビューの中で、今、緊急事態条項の創設により、この「ナチスの手口」が現実化しようとしていると警鐘を鳴らしました。
「ナチスの手口」とは、どのようなものでしょうか? 1933年1月30日、ドイツではヒトラー内閣が成立します。そのわずか1ヶ月後の1933年1月27日夜、ドイツ国会議事堂放火事件が発生。その翌日である28日にヒトラーは非常事態宣言(緊急事態宣言)を発令します。その際、共産党の国会議員や左翼運動の指導者など、首都ベルリンを擁するプロイセン州だけで約5000人が逮捕されました。ヒトラーは事件発生の第一報を聞いた際、「コミュニスト(共産主義者)の仕業だ!」と叫んだと言います。
升永弁護士は、インタビューの中で「この緊急事態宣言の時点で既に勝負が決まった。それ以降のことは付け足しで、お化粧みたいなもんですよ。緊急事態宣言が独裁の始まりではなく、トドメだった」と語りました。事実、この緊急事態宣言により、ナチスに対する組織的抵抗運動は挫折を余儀なくされ、1933年3月23日には、ヒトラー率いる政府に対してワイマール憲法に拘束されない無制限の立法権を授権する全権委任法が制定されることになりました。
緊急事態条項の創設と発令による、安倍政権の独裁体制の完成。そんな悪夢のような未来をいかにして実現させないようにするか。升永弁護士は、非常に強い危機感を示しながら、市民による草の根での抵抗の必要性を訴えました。緊急事態条項の危険性がよく分かるインタビューとなっていますので、ぜひ、ご覧いただければと思います!
また、インタビューの動画は、IWJ定額会員にご登録いただくと、下記URLからいつでもご覧いただけます。ぜひ、この機会にIWJ定額会員にご登録ください!
※2016/01/11 岩上安身による升永英俊・弁護士インタビュー ~緊急事態条項について(動画)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/281877
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現在、IWJでは、升永弁護士も登壇した昨年末のイベント「饗宴VI ――『国民』非常事態宣言! 露わになった『ナチスの手口』/国家緊急権を阻止せよ!」のDVDを販売しています。豪華ゲストをお招きし、緊急事態条項だけでなく、TPPや安保法制など、幅広いトピックを扱っています。
「天下分け目の決戦」となる参院選まで、残り半年あまり。いっこうに進まない「野党共闘」にジリジリした思いをしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。選挙を前に、私たち国民一人ひとりは、現在の安倍政権が一体何を狙っていて、何を行おうとしているのか、しっかり把握する必要があると思います。このDVDを、そのためのツールとして、ぜひ、ご活用ください!
※【岩上安身サイン入り】DVD「饗宴VI」
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=187
※DVD「饗宴VI」通常版
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=188
また、この「饗宴VI」をはじめ、IWJのDVDがamazonでもご購入いただけるようになりました! ぜひ、下記URLからアクセスし、IWJの特製DVDをお買い求め下さい!
※「饗宴VI ――『国民』非常事態宣言! 露わになった『ナチスの手口』/国家緊急権を阻止せよ!」
http://goo.gl/M9ykp4
※「饗宴V ――ぎりぎりからのターンオーバー ~民主主義はいつも遅れて反撃する」
http://goo.gl/2H1vUu
※「饗宴IV ――前夜?取り返しのつかない軍事属国化と経済植民地に抗うために」
http://goo.gl/cFnWVz
※【Amazon IWJ DVD商品一覧】
http://goo.gl/QehcX2
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さて、ここで大事なお知らせです!『饗宴』などのDVDがamazonでも買えるようになりました! 送料や手数料などの関係で、IWJサイト内のショップのほうが本当はお買い得なのですが、amazonは誰でも使えるという利点があり、お知り合いなどに勧めやすいのではないかと思います。ぜひ、「ぜひ見てみて!!」と多くの方に声をかけてみてください!
また、「もう持ってるよ!」という方は、ぜひレビューをお書きいただけないでしょうか? 全14品が新規出品となっております。会員の皆様のオススメの声をお待ちしております!!
【amazonで販売しているDVD】
「饗宴VI ――『国民』非常事態宣言! 露わになった『ナチスの手口』/国家緊急権を阻止せよ!――」
http://goo.gl/M9ykp4
「饗宴V ――ぎりぎりからのターンオーバー ~民主主義はいつも遅れて反撃する――」
http://goo.gl/2H1vUu
「饗宴IV ――前夜?取り返しのつかない軍事属国化と経済植民地に抗うために――」
http://goo.gl/cFnWVz
孫崎享×岩上安身 Deep Night 第三夜 in 大阪――3.11と原発震災と日米関係――
http://goo.gl/aU7H3w
【Amazon IWJ DVD商品一覧】
http://goo.gl/QehcX2
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■わとはぷ ~What happened today?
日本全国、インフルエンザの患者数が急激に増えているようです。今、IWJのオフィスでもインフルエンザ患者が続出し、同時に7人がダウン。常勤30名のオフィスでこの比率は「異常事態」です。皆さんのお住まいの近くでは大丈夫ですか?
・国立感染症研究所 インフルエンザ流行レベルマップ – 厚生労働省-戸山研究庁舎
http://www.nih.go.jp/niid/ja/flu-map.html
そんな本日2月12日は、1941年にイギリスのオックスフォード大学附属病院が、世界で初めてペニシリンの臨床実験に成功したことにより、「ペニシリン記念日」とされているのだそうです。
ペニシリンは言わずと知れた元祖「抗菌薬」。抗菌薬は、扁桃腺を腫らしやすい私にとっては、しょっちゅうお世話になっているありがたい薬です。これがなければ大変なことになっていたことも一度や二度ではあありません。
しかし、一方で、ウイルス性の疾患には効果がないにもかかわらず、ただの風邪でもなんとなく処方されて、なんとなく途中までのんで、耐性菌をつくるきっかけになってしまったり、腸内細菌叢を一時的に壊してしまうなど、使用法の問題も指摘されています。
いまどきインフルエンザに抗菌薬はさすがに処方されませんが、ひと昔前、上の子たちの子育て中には、風邪と言えば必ず抗菌薬が処方され、無批判にのませていたなぁと思い出します。インターネットも普及しておらず、一部の子育て情報誌や小児科のお医者さんの言葉が絶対的な意味を持っていました。今は昔よりは健全な懐疑心を持って、自分で手探りをして情報を得るように心がけていますが、科学だけに限らず、経済、政治、法律など、自分で学ぶには難しすぎる分野では、ついつい「誰かが解説してくれたもの」に頼って、大きな声に流されてしまいがちで反省します。
「大きな声」「表向きの声」の後ろには、何があって、誰がいるのか。一方からの意見を鵜呑みにしない姿勢が、現代では特にとても重要なことだと感じています。
IWJは、今日も「一方的な大きな声」に対する「目立たないところに追いやられがちな声」をきちんと拾い上げつつ、必要な疑問符をかかげて取材を行っていきたいと思います!
本日もどうぞよろしくお願いいたします!
IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 http://iwj.co.jp/ 】