日刊IWJガイド 2014.11.15日号 ~No.794号~


■■ 日刊IWJガイド 2014.11.15日号 ~No.794号~ ■■■
(2014.11.15 8時00分)

 おはようございます。IWJで主としてテキスト関係の編集を担当している平山と申します。

 私事で恐縮ですが、私はつい最近、引越しをしました。これまでは、神奈川県川崎市に住んでいたのですが、通勤の便を考え、事務所がある六本木に大江戸線一本で通える、両国に引越したのです。

 両国といえば、両国国技館、そう、相撲です。実際、私の新居のすぐ裏には井筒部屋(春日山親方、元関脇・逆鉾)があります。この井筒部屋には、他でもない、横綱・鶴竜が所属しています。鶴竜は、現在行われている九州場所で6連勝中。ぜひ、今場所では優勝してもらいたいですね。

 ところで、戦時中、大相撲がどのような状態にあったか、みなさんはご存知でしょうか。プロ野球が、ストライクを「よし」、ボールを「だめ」などと言い換えながら行われていたということは、よく知られていると思います。しかし、相撲はどうだったのでしょうか。

 調べてみると、戦局が悪化した1944年には、両国国技館が陸軍に接収され、本場所を、後楽園球場で開催していたということが分かりました。また、傷痍兵のみを招待して開催された場所もあったとのこと。兵役についた力士や、捕虜として抑留された力士もいたということで、大相撲も戦争の影響を強く受けていたということが分かりました。

 戦争という、例外的な状況においては、例えば相撲のように、私たちが日々慣れ親しみ、当たり前のように楽しんでいるものが、楽しめなくなってしまいます。そのような戦争の記憶を、歴史の世界に分け入りながら書きとめ、これまで多くの昭和史に関するノンフィクションを発表してこられたのが、岩上さんが一昨日にインタビューした、作家の保阪正康氏です。

※2014/11/13 「昭和一桁」と重なりあう、現代日本の軍事国家化 今こそ、昭和史から教訓を引き出すべき時 ~ノンフィクション作家・保阪正康氏に岩上安身が聞く
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/205612

 保阪氏は、これまで実際に、在特会などによるヘイトスピーチを現場で目撃したことはないとのことでした。そのため、岩上さんがこれまでの取材にもとづいてお話しをされた、現在の日本の歴史修正主義的な現状に対し、「うーん」と絶句してしまう瞬間がいくどとなくありました。

インタビューの最後、保阪氏がポツリと口にした「しかし、なんのために、我々の父の世代は死んでいったのか」という言葉が、私は忘れられません。このインタビューを見て、私は、争うためではなく、自らの認識を顧みるためにこそ、歴史を学ばなければならないのだと強く思いました。

 安倍政権や保守系メディアによる歴史修正主義が嵐のように吹きすさんでいる今、ぜひ、多くの方に見ていただきたいインタビューです。ぜひ、ご家族やお知り合いなどに、拡散してください。

(後半へ続く…)

◆中継番組表◆

本日のIWJの中継番組表を送ります。
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もありますのでご了承ください。

**2014.11.15 Sat.**

【IWJ_AOMORI1】11:20~「2014 北海道・青森合同原発反対集会」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-aomori1
※大間町内山公園で行なわれる、「2014 北海道・青森合同原発反対集会」。北海道平和運動フォーラム・青森平和推進労働組合会議・青森反核実行委員会らが主催

【Ch4】13:30~「シンポジウム『死刑廃止を考える日』」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※「誤判・えん罪と死刑制度」をメインテーマに開催されるシンポジウム。小川秀世弁護士(袴田事件弁護団事務局長)、袴田巖さん(体調によっては、欠席の可能性も)、袴田 秀子さん(袴田巖さんの姉)らが登壇予定

【IWJ_EHIME1】13:30~「もっと知ろう つながろう 川内原発反対運動」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-ehime1
※愛媛県で行われる、川内原発再稼働反対の運動について考える会。主催は、「原発さよなら四国ネットワーク」

【IWJ_FUKUOKA1】13:30~「『福井地裁判決に学ぶ』川内・玄海原発再稼働を阻止するために」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-fukuoka1
※北九州市で行なわれる、勉強会。池上遊弁護士が、大飯原発判決について講演し、稲村蓉子弁護士が、避難計画について発言予定

【IWJ_HYOGO1】13:30~「第32回メディアを考える市民のつどい忍びよる戦争と マスコミを考える」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-hyogo1
※マスコミ研究者の桂敬一氏が、「戦後民主主義の危機とマスコミ」と題して講演。また、小山帥人氏(元NHK大阪局・映像カメラマン)との対談も予定。 テーマは、「“新聞・放送の戦争責任」

【IWJ_HYOGO2】14:00~「李信恵さん講演会『ヘイトスピーチを許さない社会へ』」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-hyogo2
※フリーライターの李信恵氏(リ シネ)が「ヘイトスピーチを許さない社会へ」というタイトルで講演。一般社団法人神戸コリア教育文化センター、神戸在日コリアン保護者の会が主催で行なわれる

【会員限定再配信】18:00~「岩上安身トークカフェ in 那覇(Bar土)『辺野古新基地建設で問われる民意、立憲主義、自己決定権~背景をなすのは100年に一度の世界史的激動のドラマ』」
※10月19日に那覇市内で行われた、トークカフェ。沖縄県知事選取材を敢行していた岩上安身が、緊急でトークカフェを開催しました。こちらは会員限定の配信となっております。是非、これを機に、IWJ定額会員へお申込みください!

会員ログインはこちら→ https://www.siwj.jp/cd/user/Login/top
IWJ会員登録はこちら→ http://t.co/DklhwNIqdX

~~会員限定配信の視聴方法(※視聴ページが変更になりました)~~

1,会員限定視聴ページ( http://iwj.co.jp/wj/member/limited )へアクセス
2,ログインIDとパスワードを入力
3,ページに表示されているパスワードを、視聴画面に入力

以上の手順で、ご視聴いただけます。是非御覧ください。

(…前半の続き)

 保阪氏とコンビを組んで多くの著作を発表しているのが、「歴史探偵」の異名を取る、作家の半藤一利氏です。今回の保阪氏へのインタビューが実現したのは、IWJの中継をご覧頂いた東洋経済新報社の編集者の方から、保阪氏と半藤氏の共著『そして、メディアは日本を戦争に導いた』をご献本いただいたことがきっかけでした。半藤氏に関しては、IWJはこれまでに、講演の模様を中継・配信しています。

※2013/06/05 「憲法9条は日本人が作った」 作家・半藤一利氏、安易な改憲論に反論 ~「立憲フォーラム」 第4回勉強会
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/83295

 また、これまでにご献本をいただいた本に関しては、以下のページに集約して掲載しています。こちらのページは、今後、より見やすく、バラエティー豊かなページにバージョンアップしていく予定ですので、どうぞ、ご期待ください。

【献本ありがとうございます!&書籍広告出稿のお願い】
http://bit.ly/1EtXa9V

 さて、沖縄県知事選の投開票日が、16日(日)に近づいてきました。岩上さんは、10月15日から20日にかけて沖縄入りし、現職の仲井真弘多氏以外の各候補者にインタビューを行いました(仲井真氏にはインタビューを申し込みましたが、断られました)。同時に、琉球大学教授の島袋純氏や沖縄国際大学教授の佐藤学氏など、沖縄に住み、沖縄の問題を考え続けている有識者の方々を取材しました。辺野古新基地建設のこと、「沖縄独立論」のことなど、話題は非常に多岐に渡っており、いずれも見応え十分な内容です。

 沖縄にお住まいの皆様も、そうでない皆様も、沖縄知事選の結果が出る前に、ぜひ、アーカイブ動画をご覧ください。

※2014/10/16 【沖縄県知事選スペシャル】翁長雄志氏、米軍基地負担と「リンク」した沖縄振興策に強く反対 辺野古移設は「ご破算」にする意欲を岩上安身に語る
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/183153

※2014/10/15 【沖縄県知事選スペシャル】喜納昌吉氏、出馬の意志固く 8日の「不出馬を示唆」から一転、立候補に踏み切った経緯を岩上安身に語る
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/182327

※2014/10/15 【沖縄県知事選スペシャル】「翁長さんは辺野古移設を進めてきた立役者」と主張する下地幹郎・元郵政民営化担当相に岩上安身がインタビュー、辺野古の是非は「県民投票」で
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/182367

※2014/10/16 【沖縄県知事選スペシャル】沖縄で独立運動は起こりうるのか――スコットランド独立運動を研究する琉球大学政治学教授・島袋純氏が岩上安身に語る
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/183147

※2014/10/16 【沖縄県知事選スペシャル】「県民の生活を犠牲にした対中強硬姿勢をあらためよ」佐藤学・沖縄国際大学教授、辺野古をめぐる沖縄の将来の懸念を岩上安身に語る
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/183157

 また、本日は、会員限定で、岩上さんが沖縄取材の最終日である10月20日に、那覇市のBar土で行った、ミニトークカフェの模様を配信します。沖縄県知事選の行方を分析するとともに、辺野古新基地建設に絡む米国の世界戦略について、みっちりと語っています。ぜひ、会員にご登録のうえ、ご覧ください!

※IWJ定額会員登録はこちら
http://iwj.co.jp/join/

 ところで、冒頭、相撲の話をしましたが、東京で傷痍軍人のために大相撲が開催されている時期というのは、沖縄戦の真っ只中であったということを、私たちは忘れるべきではないと思います。ジャーナリストで、元沖縄タイムス記者の屋良朝博氏は、以前、岩上さんのインタビューの中で、沖縄の人は、そのことの哀しみを忘れていない、と語りました。

 IWJの動画アーカイブが、本土と沖縄にある感情や認識の溝について、皆さんが考える一助となれば幸いです。

※2010/07/13 岩上安身による屋良朝博氏インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/11356 

 本日は他にも、IWJは全国各地から抗議行動や集会、シンポジウムを中継します。なかでも私がオススメなのが、13時30分からCh4で配信する、「シンポジウム『死刑廃止を考える日』」です。

 今年3月に釈放された袴田巌さんも交え、各界の有識者や弁護士が、死刑制度と冤罪をテーマにパネルディスカッションを行います。主要先進国の中で、現在も死刑制度を維持している国は、日本と米国だけです。死刑に関しては、再犯防止につながる、いや、つながらない、といった具合に、様々な議論があります。関心のある方は、ぜひ、今回のシンポジウムをご覧いただければと思います。

 11月も半ばを迎え、IWJ事務所では、年末の恒例イベント「饗宴」の準備をスタートさせました。会場の仮押さえに始まり、ゲストにお迎えする先生方のブッキング、スケジュールの組み立てなど、早くもスタッフはてんやわんやです。

 まもなく、「饗宴V」専用のサイトをオープンさせ、予約を開始する予定です。スタッフ一同、一生懸命準備をしておりますので、今しばらくお待ちください。

 思い起こせば、昨年の「饗宴IV」のサブタイトルは、「前夜~取り返しのつかない軍事属国化と経済植民地化に抗うために」というものでした。これは、「饗宴IV」の直前に刊行した、岩上さんと梓澤和幸弁護士、澤藤統一郎弁護士の共著『前夜~日本国憲法と自民党改憲案を読み解く』にちなんだものでした。

 おかげさまで、この『前夜』はロングセラーとなり、皆様から大変なご好評をいただいております。書店やAmazonの他、IWJのサイト内でもお買い求めいただけます。IWJのサイトでお買い求めいただければ、岩上さんのサイン入りも選べます。なお、IWJショップで販売中のTシャツに関しても、サイン入りをお選びいただくことができます。

■梓澤和幸・澤藤統一郎・岩上安身『前夜~日本国憲法と自民党改憲案を読み解く』ご購入はこちらから
http://iwj.co.jp/shop/goods/item.php?ID=BKZY01S

 ユーストリーム・アーカイブのダウンロード作業は、10月末をもって一段落をしましたが、11月以降も、アップロードやタグ付けのため、臨時スタッフの皆さんにお残りいただき、引き続き、作業を続けていただいています。

 IWJのサイトに、これまでの経緯のご説明と、今後の再アップの見通しについて、ニュースリリースをアップしました。IWJ事務所には、「ユーストリームアーカイブ再アップ対策総本部」が再度設立され、早速、再アップの作業に取り組んでいます。

 ニュースリリースでは、常勤スタッフの他、今回のピンチに駆けつけてくださった臨時スタッフの方々の声も掲載されています。ぜひ、ご一読ください。

※「ユーストリームアーカイブ保存」の完了のご報告と11月以降の「再UP」作業のお知らせ ~引き続きご支援をお願いします!
http://iwj.co.jp/info/whatsnew/post/21326 

 IWJはこれからも、市民の皆さんが本当に必要とする情報をお伝えし続けていきたいと思っています。昭和史の検証から沖縄知事選まで、IWJは全力で報じ続けます。どうぞ、IWJの定額会員にご登録いただき、IWJの活動をお支えください。

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 また、グッズやDVD販売の収益も、IWJの活動の支えとなります。岩上安身直筆サイン入りの『百人百話』『前夜』の他、「饗宴」「クロストークカフェ」「Deep Night」などのDVD、Tシャツ、ステッカーなどをご用意しています。ぜひ、お買い求めください。

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それでは、本日もよろしくお願いいたします。

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