東京電力 記者会見 2013.8.21

記事公開日:2013.8.21取材地: テキスト動画
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 2013年08月21日(水)17時30分から、東京電力本店で定例記者会見が行われた。冒頭、相澤善吾(あいざわぜんご)副社長が出席、汚染水の大量漏洩について謝罪し、汚染水対策を抜本的に見直していると述べ、現場マネージメントを強化するためサイトに常駐すると発表した。

■相澤善吾副社長会見

■定例のプラント状況に関する会見

  • 日時 2013年8月21日(水)17:30~
  • 場所 東京電力本店(東京都千代田区)

相澤副社長 冒頭発言

 冒頭、相澤善吾(あいざわぜんご)副社長が出席,汚染水の大量漏洩について謝罪し、汚染水対策を抜本的に見直していると説明した。

 事故から2年半が経過するが、未だ不安不便心配迷惑をかけていることにお詫びすると謝罪、次いで、汚染水対策問題について、「タンクからの汚染水漏洩は、港湾内への流出と共に、経営の最大の危機、喫緊の最優先課題であると重く受け止め、社長以下経営が前面に立ち対応している」と述べた。

 緊急の対策として、漏洩しているタンクから汚染水を移送している、本日中に完了する予定。汚染水問題の対応は、これまで都度、後手後手その場しのぎの対応だったと厳しい指摘を受けたことを踏まえ、廃炉体制、汚染水処理組織の抜本的な見直し強化を検討、新たな体制の詳細を詰め社長から報告すると述べた。

 今後の対応として、相澤副社長自信がスタッフを連れ、ふくいちサイトに常駐することを表明した。海外を含む国内外専門家の叡智と、社内各部の総力をつぎ込み、汚染水対応にあたる、新たな体制の元、意思決定の迅速化、リソースの集中投下を図ると意気込みを述べた。

 「現場、現物、現実」を今まで以上に重視し、徹底した「現場の把握」分析の遂行プロジェクト管理を行い、トラブル時の起動力強化を図り、汚染水廃炉問題にとりくんでいく考えを述べた。

相澤副社長 質疑応答

 続いて質疑応答が行われ、会見の質疑で簡単な質問に対しても”確認する”という事が多く、も危機感や全社を挙げてという姿勢が見られない、意見が出た。相澤副社長は「現場と本店の連絡を今まで以上に円滑にしていく」として「現場も重要なことは分かっているが、故によけいに確認をしてから発信をしようというところも否めない。今後迅速かつ正確な情報を現場から本店、本店から皆様に伝えられるよう最善を尽くしたい。気付いた点は指摘してほしい」と述べた。

 今後は相澤副社長が福島第一原発に常駐し、現場マネージメントを改善することになる。現在の体制を変更することになるが、詳細は詰めているところだという。本社側の立案やプロジェクト管理などを強化すると共に現場も強化するという。

 今後の廃炉事業は東電単独のちからでできるのかと記者が質問すると、いままで以上にリソースを投入し、現場の強化として人員の増員、それと技術的な改良なども行うと回答した。新しい技術、新しい叡智、更に海外廃炉事業など、世界の叡智、経験を活用して対応するととし、相澤副社長は「国を挙げて、世界のみなさんの支援を受けて進める。それぐらい大きい仕事だと思っている」と述べた。

 ギブアップしたとは明言していないが、いつのまにか”全世界を上げて”の事業だと発言している。

 これまでの会見で記者が質問したり、要望しても必要なデータがでてこないことが多かった。データを出す出さないの判断・責任は誰なのかと記者が質問すると、「全ての責任は社長と副社長の自分にある」と回答し、「現場の横串データ共有がうまくできていないこともあり。組織的な対策に鋭意とりくんでいる」と今更ながらな回答。更に相澤副社長は質問に答え、「外部にデータを出す最終判断はSC室。データまとめるのは廃炉担当の部長」「必要なデータはできるかぎり迅速に出すよう準備を整え、対応する」と回答した。「情報に優先順位を付けているつもりはない。出す出さないという仕訳は行わない」と明言した。

 今後は必要なデータも提供されるようになるはずだ。

 H4エリアタンクからの漏洩した汚染水は、「今あるデータだけでは海洋へ流出したと見えない」が、「漏洩してないとも言いきれない。データ収集、調査中」と述べ、海洋流出の可能性も匂わせた。漏洩の原因は”組立式タンク”だが、今後も時間との戦いなので、場合によっては作るとした。


以下、東京電力ホームページより、リンクを表示

報道配布資料

2013年8月21日

2013年8月20日

2013年8月19日

プレスリリース

2013年8月21日

報道関係各位一斉メール

2013年8月21日

2013年8月20日

2013年8月19日

東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について

福島第一

データ集

その他

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