2013/01/28 九条の会 記者会見  

記事公開日:2013.1.28
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 2013年1月28日(月)13時30分から、東京都千代田区の参議院議員会館にて「九条の会記者会見」が開かれた。九条の会は、2004年に9人の呼びかけ人から生まれ、現在は全国に7528団体を持つ活動にまで広がった。憲法改正を主張している第2次安倍政権が誕生し、憲法9条を守る運動は大きな正念場を迎えている。今年は、3月3日に学習会を開催、11月には大規模な討論会を予定しており、世論の関心を高めていくという。九条の会事務局長の小森氏は「私たちの活動が最も重要になる年」と、意気込みを語った。

■出席者 小森陽一事務局長、ほか九条の会事務局員
■内容 九条の会各呼びかけ人からの「メッセージ」発表、当面の活動計画、など

 九条の会事務局長の小森氏は、今回の記者会見の理由を「昨年の選挙で、憲法改正を主張する第2次安倍政権が誕生。首相は第1次政権の時から、アメリカが要求してきた集団的自衛権を容認するなど、解釈改憲の動きを見せていた。今回は憲法96条をまず変えようとしている。『憲法改正の必要要件が3分の2以上というのは、ハードルが高過ぎる』と主張することにより、数だけを争点にして改正し、その後、9条の改正に着手する、という狙いがある。国民の中における改憲の危機意識を沈静化しながら、一気に進めようとしていることに対し、反対の草の根運動を進めて行く必要があるため」と述べた。

 次に小森氏は、九条の会の4人の呼びかけ人からのメッセージの一部を紹介した。

 大江健三郎氏「まったく新しい市民たちの全国規模での大きい動きを、もうすでに老年の呼びかけ人のひとりとして、なによりも祈念します。しっかり続けましょう」

 奥平康弘氏「こんどばかりは日本国憲法の『危機』が迫っていると感ぜざるを得ない。(中略)そうであるから、『九条の会』のわれわれは、あらゆる政治力を駆使して、来る7月の参院選挙に当たっては、『3分の2以上の崖』を熟せないようするために頑張るほかないのだ」

 澤地久枝氏「全国に9条を守ろうという市民のつながりが生れ、それは反原発の流れにかさなった。選挙結果にふりまわされず、新しい市民社会に希望をつないでゆきたい」

 鶴見俊輔氏「今度の選挙結果を見ると、九条の会の働きは、これまで以上に大切になると思います」

 小森氏は、草の根からの世論の盛り上がりを作り出す第一歩として、3月3日に九条事務局と九条科学者の会の共催で学習会を行うこと、また、11月16日に日本教育会館で、憲法についての大きな討論集会を開くことを発表した。

 九条の会事務局の小澤氏は、3月3日の学習会の詳細を説明した。場所は明治大学駿河台キャンパス・リバティタワー大教室で、時間は13時30分から17時まで。オープニングアクトとして「ベアテ・シロタ・ゴードンさんを偲んで『映画 日本国憲法』」の一部を上映。次に、法政大学大原社会問題研究所教授の五十嵐仁氏による「日本政治の右傾化と憲法の危機」、大阪市立大学特任教授の松田竹男氏による「ここが危ない! 集団的自衛権」という、2つの講演が行われる。

 小澤氏は「ベアテ氏はGHQの一員として日本国憲法の草案作成に携わり、憲法24条(婚姻における両性の平等)の成立に尽力した。亡くなる直前まで『日本の平和憲法を守って欲しい』とメッセージを送り続け、さらに『自分の死を悼む代わりに、九条の会に基金を』と呼びかけた」と、オープニングアクトに選んだいきさつを述べた。

 最後に、小森氏は「主権者である国民が、権力を持つ国家に対して縛りをかける最高法規が憲法。それを、三つの権力の一つである立法府としての国会が、安易に変えられる体制にしていいのか? それが、そもそもの問題。『3分の2はハードルが高過ぎる』という言い方そのものが、憲法とは何たるかを全く理解していない、主権者である国民を愚弄しているもので、怒りすら感じる」と表明。小澤氏は「安倍政権は第1次の時の反省から、憲法改正に向けて脇道から入ろうとしている。国民は、政治家が何を考えているのかを賢く見定め、監視するべき」と注意を促した。【IWJテキストスタッフ・阿部/奥松】

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