石原伸晃環境大臣兼原子力防災担当大臣 定例記者会見 2013.1.8

記事公開日:2013.1.8取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・久保元)

 2013年1月8日(火)11時、東京都千代田区の環境省において、石原伸晃環境大臣兼原子力防災担当大臣の定例記者会見が開かれた。会見では、福島第一原発事故によって拡散した放射性物質の除染作業について、現場で作業に当たっている業者が、除染で使用した水を回収しなかった不適正処理事案が明らかになったことに関して、質問が集中した。

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 石原大臣は、今回明らかになった不適正処理事案についての詳しい調査と、再発防止策を指示するとともに、その推移を見守る意向を示した。今回の事案を発生させた業者に対する環境省の対応については、「現地調査の結果を見てから判断する」とした。また、従来から、除染をめぐって賛否が問われていることについては、「除染が無駄だという人もいるし、ぜひ除染してほしいという人もいる。両方とも地元の声だと受け止めていく」と述べた。

 除染が6500億円もの巨費を投じる大型事業で、受注した大手ゼネコンが下請けや孫請けを重層的に用いるという事業スキーム自体に問題があるのではないかとの質問に対しては、「このようなこと(不適正処理)が恒常的に行われているのか、客観的に判断する指標がない」とし、明確な回答は避けた。これに関連し、不適正処理が恒常的に行われていないかを調査することの必要性と、調査の実施方法について、「業者に聞くだけでは不十分で、作業員に聞かないと本当のことは出てこないのではないか」と問われた石原大臣は、「今週中に取りまとめられる報告を見てから、対応を検討する」と答えるにとどめた。

 さらに、「今週の報告を見ないと対応を検討できないというのは、腑に落ちない」「特措法(放射性物質汚染対処特措法)に基づく調査を行う予定があるのか」と問われた石原大臣は、「木を見て森を見ず、ということにならないように判断していきたい」とかわした。

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