【国会ハイライト】満額回答!? 籠池氏の要望は全て実現!? 共産党の大門実紀史議員が籠池氏から安倍総理夫人付きの谷査恵子氏へ送られた手紙を公表~「極右学校法人の闇」第63弾! 2017.4.3

記事公開日:2017.4.3 テキスト
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(前文:林俊成 記事構成:平山茂樹)

 「ゼロ回答どころか、満額回答ではないか」――

 2017年3月28日、日本共産党の大門実紀史(だいもん・みきし)参議院議員は、参議院決算委員会の質疑の場で、森友学園前理事長の籠池泰典(かごいけ・やすのり)氏から安倍総理夫人付きの谷査恵子氏へ送られた手紙の内容を公表し、安倍総理、菅官房長官の認識を質した。

 手紙は共産党が独自に入手し、籠池氏の弁護士を通して、籠池氏本人が書いたものであることを確認したという。

 籠池氏の証人喚問が開かれた3月23日、籠池氏および菅官房長官により、谷氏から籠池氏に送られたFAXが公表された。そこには「大変恐縮ながら、国側の事情もあり、現状ではご希望に沿うことはできないようでございますが、引き続き、当方としても見守ってまいりたいと思いますので、何かございましたらご教示ください」と書かれていた。安倍総理はこのFAXについて、「結果的にゼロ回答であり、便宜を図ったことにならない」と答弁していた。

▲昭恵夫人(左)と夫人付政府職員・谷査恵子氏(右)

 大門議員は質疑の中で、このFAXは籠池氏から谷氏へ送られた手紙に対する回答であり、手紙に書かれた籠池氏の要望と、実現した内容を突き合わせると、籠池氏の要望は「時間差はあるが、全て実現した。満額回答ではないか」と指摘した。

 以下、参議院決算委員会における大門議員の質疑のうち、森友学園問題に関する部分の文字起こしを掲載する。

共産・大門議員が籠池氏から谷氏へ送られた手紙を公表!それに対して安倍総理、菅官房長官の反応は・・・

▲日本共産党・大門実紀史参議院議員――2017年3月28日

日本共産党・大門実紀史議員(以下、大門議員)「日本共産党の大門実紀史でございます。まず、森友問題に関連して質問いたします。

 先日、安倍総理の昭恵夫人付きの政府職員から2015年11月17日に籠池氏宛てに送られたファクスの内容が明らかにされました。籠池氏の要望に対し答えた形のファクスでございますけれども、総理はこのファクスの内容について、結果的にゼロ回答なんだから何の便宜も図ったことにならない、というふうに答弁されておりますけれど、その認識は今も変わらないでしょうか」

安倍晋三総理「あの中身は全てゼロ回答となっており、何ら影響がなかったというふうに考えております」

■籠池氏から安倍総理夫人付政府職員・谷査恵子氏に送られたFAX

大門議員「実は、昭恵夫人付きの政府職員からこの籠池氏宛てに送られたファクスというのは、元々あの森友学園側から送られてきた手紙での要望に答えたものであるということは分かっております。その手紙は2015年10月26日に政府職員宛てに送られたものでございます。菅官房長官はその手紙をお持ちなので、籠池氏に確認してもらった上で予算委員会に出してもらうよう我が党からも要請をしておりましたけれども、予算委員会、昨日でいったん終わってしまいまして、提出されないままになっております。

 そこで、我が党は独自にその手紙のコピーを入手いたしまして、籠池氏の弁護士を通じて籠池氏御本人が書いたものだという確認が取れましたので、裏付けが取れましたので、その手紙に基づいて質問をさせていただきたいというふうに思います。

 この前のファクスの回答に即して申し上げますと、まず定期借地契約について、籠池さんの方の手紙なんですけれど、何を要望したかなんですけれども、定期借地契約10年は短か過ぎると、50年契約にしておいた上で、実は一番の眼目は『早く買い取ることはできませんか』ということでございました。

 財務省のファクスにはその部分がありませんで、その回答として十年は短くないと、50年契約は難しいということしかありませんので、いかにもゼロ回答のように見えますけれども、しかし、籠池氏が要望していた主な内容は『早く買い取ることはできませんか』ということだったわけですね。これが実は、その後2016年6月20日、半年後に実現をしているわけであります。

 二つ目の賃料ですね。これは籠池氏からの手紙によりますと、『賃料が高い』と。250万と手紙になっておりますけれど、実際は227万円なんですけれども、『その賃料を半額程度にしてもらえないか』というような要望が出されて、それを財務省がファクスで回答されておりますけれど、契約上のことしか答えておられません。

 実はこのことも、その後の2016年6月20日に売買契約、先ほど申し上げました売買契約が締結されて、年間支払額、森友側から支払う年間支払額を月額にしてみるとどうなるかというと、月額100万円程度になったと。森友が『227万じゃ払えない、半額ぐらいにしてくれ』と、払える金額と言った金額の範囲で月額の支払いが抑えられたということで、実質的に求めていた200万を負担できない、100万程度ということが、実はこの要望も実現しているわけでございます。

 三つ目に、工事費の立替払い、これも手紙の中で、ファクスで答えたように要望があります。結局、籠池さんの方は、『平成27年度予算で工事費を立替えした分返してくれると言ったのに、28年度に遅れるのは何事か』ということが手紙でこう来ているわけですね。

 その答えとして、この前のファクスでは、いろいろ考えますと、方向で検討中だということを書いていますが、結局これは年度またいだ28年度といっても、28年4月6日、年度変わった途端に支払われております。

 つまり、申し上げたいのは、ファクスだけ見ますと、それだけの切り取ったQアンドAですから、いかにもゼロ回答が並んでいるように見えますけれども、籠池さんの手紙と突き合わせていくと、時間差はありますけれど、その後、籠池氏の要望は全て実現したことになります。ゼロ回答どころか、満額回答ではないかというふうに思うわけですね。

 総理は、先ほど言われましたけれど、総理は大体、この籠池氏からの手紙、お読みになっておりますか」


安倍総理「私自身は一部しか読んでおりません」

大門議員「菅官房長官は当然読まれていると思いますけれども、これはもうゼロ回答どころか、時間差はありますけれど、これ全部、籠池氏の要望が実現している満額回答だと思うんですけれど、いかがですか」

菅義偉官房長官「私は読みました。しかし、内容からしてまさにゼロ回答であったと思っています」

▲菅義偉官房長官

大門議員「全然意味が不明なんですけれども、結局、今日はほかの問題やりたいので長々やりませんけれど、この手紙、ファクスのやり取りの後、ごみの発見を理由にして大幅な値引きで土地が売却されたことで籠池氏の要望はとんとん拍子に実現して、もう半年後には満額回答となっているわけでございます。

 総理が言われる今回の問題の本質であります、自民党委員からも指摘ありました問題は、この国有地売買に関する疑念、その疑念を解消することだろうと、そのとおりだと思います。ですからこそ、このときに何があって、その後何があったか大変重要になっているわけでありまして、この問題は決算委員会こそ本来扱うべき課題でありますので、予算委員会で、一人一人名前を挙げませんけれど、野党が求めてきた人たちの証人喚問を是非この決算委員会でも求めたいと思います。是非協議をお願いしたいと。委員長、お願いします」

委員長・岡田広参議院議員「ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします」

「瑞穂の國記念小學院」開校は保守の念願だったのでは? 安倍総理は開校を応援するのか?

大門議員「総理は国会答弁で、『妻から森友学園の教育の熱意はすばらしいという話を聞いている』、あるいは籠池氏について、『言わば私の考えに非常に共鳴している方』というふうに答弁されていますし、また、昭恵夫人も森友学園での講演会でこうおっしゃっています、『主人もこちらの教育方針は大変すばらしいと思っている』ということを講演会で述べておられます。

 もしも今回のようなこの土地売却に関わる問題が、こういうものが起きなければ、数年前の段階という仮定で結構なんですけれども、この森友学園が目指していた教育理念とかそういうものについては共感をし、開校を、この小学校の開校を応援してもいいというお気持ちは当時はあったんでしょうか」

安倍総理「私自身は、当時、そもそも全く会っておりませんから、お目にかか
っていないわけでございますので、当然、その開校とか、その具体的なことに関わるつもりは全くなかったわけであります。ですから、安倍晋三記念小学校という命名も含めて、それは全てお断りをしているところでございます」

▲安倍晋三内閣総理大臣

▲建設がストップした瑞穂の國記念小學院――大阪府豊中市

大門議員「何といいますかね、保守の方々(※)にとっては、この学校をつくるということは、いろんな方が関わっておりますけれど、かなりつくりたい学校だったということがあると思いますけど、その点では、籠池さんが言ったり、総理の、昭恵夫人もおっしゃっているように、総理のお考えに沿った学校ということがあったんだろうというふうに思います。

 今回の森友学園の問題は、何といいますか、日本で皇国史観に基づく、そういう教育をする小学校をつくりたい(※)と、それを応援したいという保守勢力の方々の強い、何といいますかね、願いとか大きな力が働いてきたように、こう思うわけであります。そうでなければ、財務省とか国土交通省とか大阪府という、それぞれ縦割りの役人が急に一丸となって、しかもこんな速いスピードで動くなど考えられないわけでありまして、更なる真相解明のために全力を尽くしたいと思うところでございますけれど。

 国民の皆さんがこの問題で何を怒っていらっしゃるかということなんですけど、何を不満に思っていらっしゃるかということなんですけれども、やっぱり格差と貧困が広がる下で、皆さん一生懸命日々働いておられて、つらい目に遭ったりしているわけですよね。

 そういう中で、自分たちの、国有財産ですから、自分たちの財産である国有地が、国有財産が、政治家とか官僚の、もしもですよ、政治家とかあるいは政権とかあるいは官僚の勝手な判断で不当な安値で売却されたのではないかと、もしそういうことがあったらおかしいと、その疑念がいまだ晴れないということで、世論調査でも六割、七割がこの問題をちゃんと解明してもらいたいとおっしゃっているんだというふうに思います。

 この点、真摯に受け止めて、真相究明に政府が全面協力されるように改めて求めておきたいと思います」

(※)保守の方々:森友学園が運営する塚本幼稚園では、「教育講演会」と題して右派論客による講演会を開いている。講師には、百田尚樹氏、曽野綾子氏、櫻井よしこ氏、竹田恒泰氏と言った作家の他、自民党の青山繁晴氏、日本のこころを大切にする党の中山成彬氏などの政治家、さらには、日本の侵略を否定した論文を投稿し、航空幕僚長を更迭された後、公選法違反の疑いで逮捕された田母神俊雄氏など、右派の論客が並ぶ。

(※)皇国史観に基づく教育:皇国史観とは、日本の歴史を「万世一系」の天皇による統治の過程として捉える歴史観のこと。
 森友学園が設立を予定していた「瑞穂の國記念小學院」の教育理念は「天皇国日本を再認識」させ「愛国心を醸成」するというもので、皇国史観に基づく教育を施すことを計画していたと考えられる。具体的な教育内容として、国語では「記紀神話」を学び、社会では「地政学」に沿って現代社会の諸問題について考察し、特別活動では「道徳(教育勅語)、皇室学、修身、礼法」を学び、「海上自衛隊・陸上自衛隊見学」をおこなうという、非常に独特なカリキュラムが編成されていた。
 第二次安倍政権誕生後、道徳の教科化が決まり、道徳心や愛国心に成績がつけられるようになり、3月31日に公示された新学習指導要領では、中学体育の武道に戦前の軍事訓練に用いられた「銃剣道」が追加。さらに安倍政権は、教育勅語の教材化を認める閣議決定をおこなうなど、教育の戦前回帰が進んでいる。

 なお、銃剣道の義務教育課程への導入の持つ重大な問題点については、岩上安身が4月2~3日に連投ツィートを行なったものをツイ録としてまとめている。全国民に無関係ではない問題である。ぜひ、ご一読いただきたい。

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