第4回 「政権交代で目指したことは何だったのか」 2012.4.17

記事公開日:2012.4.17取材地: テキスト動画
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(IWJ・佐々木)

 2012年4月17日(火)、東京都千代田区の参議院議員会館で第4回「政権交代で目指したことは何だったのか」が開催され、「議院内閣制、三権分立について」をテーマに講演が行われた。

■ハイライト

 これは、谷亮子議員が進行を、小沢一郎議員が講師を務める一年生議員向けの講演会だ。冒頭、小沢氏は「つまらない話はしたくないのですが、つまらない話、基礎的な話をしないとわからない部分がある」と述べ、「議会」の成り立ちから講演を始めた。

 もともと、近世イギリスで誕生した議会は、執行権力の勝手な課税を抑制するために、貴族や庶民が作り上げたものだ。議会ができたことで、たとえ国王でも、議会の承認なしでは勝手なことはできなくなった。

 議会誕生の歴史を紹介したあと、小沢氏は、現代日本にも通じる「三権分立」について次のように解説を行った。「議会政治が高度になり、最終的な形に近づいている現在、『立法』は、執行権力(立法と司法)に対するチェック機能を持ち、幅広い権限を持つようになった」。

 そして次に、この「立法」に関連して、日本の議院内閣制に話が及んだ。大統領制と違い、議員内閣制においては、代表者である内閣総理大臣が、行政と立法を事実上握ることになる。小沢氏は「『議員立法をもっと出すべきだ』という声がある。しかし、与党の議員がやたら議員立法をするのは、議院内閣制としてはおかしい。自分たちの政府なので、何か通したいのであれば、自分たちの政府を通して出すべきで、政府とは違うところで議員立法として出すというのはおかしいと思う」と日本の立法機構のあり方に疑問を呈した。

 さらに小沢氏は「議員に、政府が自分たちのものという意識がないため、『立法と行政が対立している』という認識を持ってしまっている」と問題点を指摘し、「自民党時代では、政府はお上。官僚機構という認識。もっと与党と政府が同じという認識を持つべき。与党と交渉してこれだけ勝ち取った、といわれているものも、実態は裏の力が働いて、互いの妥協で決定されてきた。これが自民党政治で行われていたこと」と述べ、本来の「立法」が歪められてきた原因を、長年にわたる自民党政治によるものと結論付けた。

 また小沢氏は、今後は立法が、行政に対して情報開示を要請していくことの必要性について言及した。日本では、憲法で立法が国権の最高機関とされており、行政に対する国政調査権、司法への弾劾裁判権などの権限を持っている。しかし、国政調査権は、議院内閣制では、結局政府与党の多数による壁により、調査は発動されにくい。そのため、立法府の国政調査権の権限をもっと強化するべきだが、実態は立法の補佐機関に行政へのチェック権限がない。小沢氏は「行政に情報公開せよと迫っても、法的権限がない状況」と述べ、これが行政の肥大・癒着につながっていることを指摘した。

 最後に小沢氏は、国会内に根深く残る官僚支配の問題に言及した。立法が司法をチェックする権限について、「裁判官を訴追する訴追委員会は、これまで裁判官の天下りが占めていた」という、訴追委員会事務局長の証言を紹介し、「このような官僚支配が、国会の中で気付かれずにでき上がっており、行政改革の前に、立法の中でさえこのような官僚支配がある」と語った。

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