「ALS患者は『生きる』という一点にエネルギーを集中させる」 ~難病と闘う天才ギタリストの軌跡と日本のALS患者支援の可能性 2015.5.23

記事公開日:2015.6.16取材地: テキスト動画

※6月16日テキストを追加しました

 「原因がわからず、治療法もないALS(筋萎縮性側索硬化症)は、完全犯罪にたとえられる病気だったが、この10年ほどでかなり解明されてきた。治らない病気になったと自己否定するのではなく、『ALSと共に生きる人』なのだと肯定的にとらえてほしい」──。ALS専門医の中島孝氏は、このようにALSの当事者を鼓舞した。

 2015年5月23日、東京都渋谷区の東京ウィメンズプラザにて、「ALSと生きる『ジェイソン・ベッカー NOT DEAD YET ~不死身の天才ギタリスト~』上映&ダイアログ」が行われた。

 ヘヴィメタル界の新星として世界デビューを目前に、ALSを発症したギタリスト、ジェイソン・ベッカーの半生を描いた映画の上映後、国立病院機構新潟病院・神経内科医の中島孝氏、獨協医科大学病院・精神科医の下田和孝氏、ALS患者支援団体理事の川口有美子氏、ALS患者の藤元健二氏との対話を通して、この難病への理解を深めようという試みである。