「年間20ミリ基準」を司法の場で争う時が来た――福島県南相馬市の住民534人が国を相手に提訴「避難勧奨解除は違法」経産省前で解除撤回を求め訴え 2015.4.17

記事公開日:2015.4.20取材地: テキスト動画

※4月20日テキストを追加しました!

 国による一方的な「年間20ミリシーベルト」基準が、初めて、司法の場で争われることになった――。

 福島県南相馬市の住民132世帯534人が、2015年4月17日、国の「特定避難勧奨地点」解除は違法だとして、1人あたり10万円の慰謝料と解除の取り消しを求め、東京地裁に提訴した。提訴に先立ち行なわれた経済産業省前でのアピール行動で、住民の1人は、いまだ毎時10〜20マイクロシーベルトを測定するホットスポットが点在している中、昨年2014年12月末の解除後、住民がほとんど帰還していない現状を訴えた。


南相馬市の住民らが政府に訴え「解除の撤回を!」法的手段も辞さない姿勢 ~特定避難勧奨地点解除に抗議する緊急院内集会 2014.12.26

記事公開日:2014.12.27取材地: テキスト動画

 「法的手段も辞さない。ここで諦めてはいけない」――。

 今月12月28日、政府は南相馬市内152世帯の避難勧奨地点を解除する。反対の声が大きい中での強行な姿勢に対し、住民らは法的な手段も辞さない構えを見せている。

 解除が2日後に迫る12月26日、解除の撤回を求め、南相馬市の住民8人が上京。会場は立ち見が出るほどの人で溢れ、政府担当者との交渉では議論が白熱。解除を決定した政府の説明に、納得する者は一人もいなかった。