2011年10月17日(月)、14時30分より、東京電力本店にて、東京電力による「福島第一原発1~4号機『中期的安全確保の考え方』に係る原子力安全・保安院への報告」に関する記者会見が行われた。
設備の敷設運用計画についてまとめた中から、今回8項目を保安院へ中間報告した。会見では注水設備、汚染水処理設備、など、異常時の説明書、故障や使用不能となった場合の対処方法などの項目について説明した。炉心損傷確率は、確率論的安全評価 (Probabilistic Safety)からみて5000年に1度という、大津波の到達は700年に一度という評価だった。報告書は保安院に提出後、審議され確認次第ステップ2の終了要件となる。
※映像記録はありません
- 日時 2011年10月17日(月) 14:30~
- 場所 東京電力本店(東京都千代田区)
異常時、何らかの原因での原子炉への注水系機能が喪失した場合、30分程度で回復可能、200度程度で注水が再開すると評価した。ポンプの故障を免震棟で確認した後の対応になるが、万が一検知できない場合は、温度上昇で異常を検知することができる。温度上昇は6時間で100℃、7時間で注水再開すると評価している。
今回の事故を受け、津波の再来で滞留水が流出することを想定した。管理目標の最大op4mでの状態で津波が到達、op10mが4m浸水を想定し、引き潮でヤード全体の1cmの水たまりだと仮定すると、表面で10mSvと推測される。線量は高いが、作業上支障はないと判断した。
使用済み燃料プールの異常発生、冷却装置停止した場合、単純な一次二次系の故障では現場確認で1時間程度の復旧可能。電源喪失では切り替えで3時間程度と考えている。万が一冷却が停止し水温が上昇、沸騰して水位が燃料頂部2mまで低下する時間は、1号では93日、2号では42日、3号は47日、4号は燃料が多く16日と評価している。それ以前に冷却再開が必要である。
再臨界について、現在の水に漏れているがヨウ素131では順調に減少しているので新たな生成は無く、未臨界に近づいていると評価している。。またモニタリングでも減少しているので、安定状態は維持できると思われる。現時点では再臨界の可能性はないと考えているが、念のためホウ酸水を注入し、未臨界の状態を維持する。また再臨界の検知は、通常では中性子の数で見るが、1,2,3号では全て損傷しているので、圧力と温度で臨界を判断することになる。
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