三越の日本橋本店に勤めている大学時代の同級生から、同店にて薩摩焼の15代沈壽官展覧会があると連絡をもらい、出かけてきた。15代沈壽官こと大迫一輝氏とは、早稲田実業高等部普通科一年の時の同級生で机を並べていた間柄。久々の再会。
※2017年1月22日のツイートを再掲しています。
三越の日本橋本店に勤めている大学時代の同級生から、同店にて薩摩焼の15代沈壽官展覧会があると連絡をもらい、出かけてきた。15代沈壽官こと大迫一輝氏とは、早稲田実業高等部普通科一年の時の同級生で机を並べていた間柄。久々の再会。
9歳の時、友人たちと九州へ旅行し、鹿児島の彼の家まで遊びに行ったこともある。先代の14代沈壽官氏(大迫一輝氏の父・ご存命)から貴重なお話をうかがったことが今も忘れられない。
初代の沈壽官らは、薩摩に住まわされ、当時、日本よりはるかに先進的だった朝鮮の焼き物の技術を伝えて、数百年にわたって沈家一族と朝鮮文化のアイデンティティーを守り続けた。
その一族の物語は、司馬遼太郎が、先代の14代沈壽官氏をモデルにした小説「故郷忘じがたく候」に描かれている。ぜひ、ご興味もたれた方はご一読を。
また日本橋三越本店での展覧会、明日1月23日が最終日。よろしければぜひ、お運びください、と宣伝。→日本橋三越本店にて「薩摩焼 十五代 沈壽官展」を開催します。
【展示会情報】沈壽官窯
近いうち、彼のインタビューを行います。我々日本人は、秀吉時代の朝鮮侵略の事実も、明治以降の侵略と併合の歴史も、ほとんど知らない。表面的な事実を知ってはいても、通り一遍ですませ、秀吉の天下統一、明治維新のどちらも美化してしまいがちである。
戦後がどんどんと遠ざかり、日韓の間に横たわる傷もどんどんと癒えていくならば、こうした歴史への関心が薄らいでも仕方がないかもしれない。しかし、新しい戦前が、すぐそこまで近づいてきている今、知らない、忘れた、ではすまされない。
奇遇ですが、私の友人も鹿児島で薩摩焼の陶芸家をしております。