7.22 エネ環・意見聴取会 in 大阪:包囲行動 2012.7.22

記事公開日:2012.7.22取材地: テキスト動画
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(IWJボランティアスタッフ・山村)

 2012年7月22日(日)、西梅田公園で、「7.22 エネ環・意見聴取会 in 大阪:包囲行動」が行われた。

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  • 日時 2012年7月22日(日)
  • 場所 西梅田公園(大阪府大阪市)

大阪で、22日に開催の「エネルギー・環境の選択肢に関する意見聴取会」に合わせて脱原発を訴える市民らが抗議行動を行った。

 東京電力福島第一原子力発電所の事故を踏まえてエネルギー・環境戦略の見直しを行っている政府は、6月29日の「エネルギー・環境会議」で、2030年のエネルギー・環境に関する3つ選択肢を決め、発電電力量における原発の比率(原発依存度)を①原発ゼロ②原発15%③原発20〜25%とする3つのシナリオにまとめた。それに関して国民から意見を聞く「エネルギー・環境の選択肢に関する意見聴取会」が7月、8月に全国で開催され、それらを参考に9月にはどのシナリオに進むかが決定 される。

 しかしこの選択肢は、そもそもの政策目的が「原発依存を減らす」ことにあるのに対して、新しい原発をつくる③(20~25%シナリオ)が入っている、②(15%シナリオ)は原発を温存し、核燃料サイクルとセットになっている上に原発が増やせるなど、3シナリオのうち2つは原発を減らすことになっておらず、本来議論されるべき原発0%〜数%の間の選択肢がないことや、国民の8割近くが脱原発を望む中で原発0%をいつまでに実現するかの選択も出来ないなど、選択肢自体に問題がある内容となっている。

 加えて、聴取会での意見表明は各シナリオから3名ずつが選ばれ(計9名)、「原発を続けるシナリオ(15%、20-25%)」に計6名が自動的に割り振られ、過半数以上の意見に なるように設定がされているといった点にも批判の声があがっている。先日行われた仙台と名古屋の会場では意見表明者に電力会社の役員が選ばれていたことも問題となった。 

 また、今後のエネルギー政策を決める重大な決定になるにも関わらず、情報提供からわずか1ヶ月間でパブリックコメントの受付を閉め切り、1ヶ月にも満たない期間で意見聴取会や討論型世論調査を行うことや、全国開催と言ってもわずか11カ所であり、参加者数も100〜200名程度に制限され、しかも直前になってから募集をする(大阪では10日前)など、進行プロセスがきわめて強行であり、”国民的議論”と呼ぶにはあまりにもお粗末なアリバイ作りであるとして、大阪での意見聴取会が開かれる22日同時刻、市民 らが抗議の声をあげ、集会を開いた後、デモ行進しながら聴取会場である梅田ビジネスセンターホール前に集まり、会場に向けてさらに抗議の声を強めた。

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