【IWJ・争点山盛り選挙日報21】麻生副総理の失言に批判相次ぐ 公明盤石の東京12区、生活・青木愛候補はどこまで票を伸ばせるか~12月8日の動き まとめ 2014.12.9

記事公開日:2014.12.9 テキスト
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特集 総選挙2014
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麻生太郎氏の「子どもを産まないのが問題」発言、野党から批判の声あがる

 「ナチスの手口を真似ればいい」などと発言して国内外から物議を醸した麻生太郎副総理から、またしても失言が飛び出した。

 麻生氏は7日、札幌市内で行われた衆院選の応援演説で、少子高齢化にともなう社会保障費に関し、「高齢者が悪いというようなイメージを作っている人が多いが、子どもを産まないのが問題だ」などと述べた。

▲麻生太郎副総理――写真は2013年3月1日撮影

 しかし、少子高齢化の問題に関しては、子どもを「産まない」のではなく、家計の事情などから、「産めない」家庭が多いのが実情だ。麻生氏によるこの問題発言に対して、この日、野党から反発の声が相次いだ。

麻生太郎財務相が少子高齢化で社会保障費が増えていることについて「子どもを産まない方が問題だ」などと発言したことに対し、民主党の海江田万里代表は8日午前、訪問先の兵庫県西宮市で記者団に「政治の責任を放棄して、子どもを産めない人が悪いかのような発言は許せるものではない。安倍政権の性格をよく表した発言だ」と批判した。(朝日新聞 12月8日 麻生氏の「産めない方が問題だ」発言、海江田氏が批判)

 麻生氏は8日、「働く時に子どもを預ける、保育をしてくれる所がない。そういった理由により結果的に産まないこと(構造)が問題(との趣旨だった)」と釈明したが、「産まないのが問題だ」という発言から、このような趣旨を汲み取るのは困難だ。「ナチス発言」に続き、改めて閣僚としての資質が問われそうだ。

生活・青木愛候補を、山本太郎参議院議員が応援

 公明党の太田昭宏候補の優勢が伝えられる東京12区から立候補している、生活の党の青木愛候補の応援演説に、この日、山本太郎参議院議員が駆けつけた。

赤羽駅前で行われた街頭演説で山本議員は懸命に訴えた―

 「最悪な選挙ですが、ある意味チャンスだ。この選挙で自民党から100議席削ることができたら、過半数割れです。安倍さんは過半数割れで退陣すると言っている。最高ですね」

 「このチャンスを生かさない手はない。絶対にやらなきゃいけない。野党がひとつになった、そういう選挙区ありますね、そこで勝てる野党候補に力を貸してください」

 「主義主張、あわない所もあるでしょう。でもこの場面は最悪な事態を抜け出すために絶対的に必要なんです。鼻をつまんで息を止めて投票して下さいと、そうお願いしています」

 「北区の皆さんはラッキーです。胸を張って青木愛と書けるんです。この暴走、ブレーキをかけるのは難しいかもしれない。少なくともスローダウンさせることはできるんですよね」。

▲東京12区から立候補している生活の党の青木愛候補

 東京12区は、創価学会による組織票を固めた太田昭宏候補が、盤石の戦いを見せている。これに対し、次世代の党から立候補した、元航空幕僚長の田母神俊雄候補が、「公明党をぶっつぶすのが私の選挙戦」という「挑戦状」を叩きつけたことで、注目を集めている。

 与党である公明党と、憲法改正を掲げているという点では政策目標が一致する次世代の党との間で、「国民の生活が第一」を掲げる中道リベラル政党の生活の党がどこまで票を伸ばせるか、注目が集まる。

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