福島第一原発2号機トレンチ、水平部は約半分までグラウドを充填~東電定例会見 2014.12.4

記事公開日:2014.12.4 テキスト動画
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 2014年12月4日17時30分から、東京電力で定例記者会見が開かれた。福島第一原発2号機海水配管トレンチの閉塞工事について、これまでに約1520立法メートルのグラウドを充填し、水平トンネル部分は約半分まで埋まったと推測した。

■全編動画

2号機海水配管トレンチのグラウト充填の進捗

 2号機海水配管トレンチを閉塞するため、建屋境界部分の止水工事に続いて、水平トンネル部分を埋めるため、東電が新開発したグラウドの充填工事が行われている。11月25日に開始した充填工事の進捗状況を、速報として発表した。

 11月25日から12月2日まで、立坑Cに1日当たり80~210立方メートル、合計1130立法メートルを充填。12月3日、4日は立坑Aに1日あたり180~210立法メートル充填した。12月5日からは立坑Cへ1日あたり210立法メートルを充填する予定。

 立坑AとCとから交互に充填し、地下の水平トンネル部分にグラウドが流れ込み、水平部分にも充填される。東電の測定では、現在グラウドは立坑部分でOP-10メートル程度まで充填されている。しかし、グラウトはまだ固まっておらず、柔らかいため、充填作業の進捗によって、この高さは変わってくるという。

 水平トンネル部分の底はOP-12メートル程度で、トンネル径は約4メートルと発表されている。したがって、水平トンネル部分は、おおよそ半分程度充填されたと想定される。もちろん、直接見ることや観測することができないため、あくまでも推定だ。

3号トレンチは、まだ途中、穴を開けただけ

 2号機海水配管トレンチの閉塞に続いて、3号機海水配管トレンチの閉塞も計画されている。こちらははどういう状況なのか、記者が質問。東電広報官の川村氏は「掘削用の穴を開けた段階でストップしている、2号を見てどうしていこうかという段階」と回答した。

 原子力規制委員会の監視評価検討会は、12月25日前後に2号機海水配管トレンチの閉塞工事の状況を確認すると言っており、その時点で3号機側をどうするかがはっきりするものと思われる。

1号機建屋カバー解体工事、パネル戻し完了

 1号機オペフロアのがれき撤去のため、建屋カバーの解体工事が行われている。これまでに屋根パネル2枚を取り外し、ダストのモニタリング、飛散防止剤の散布などを行ってきた。これまでに、ダストモニタの変化がない。これは、これまでに5万リットル散布した飛散防止剤の効果が効いていると東電は考えている。

 当初の計画通り、12月4日に外した屋根パネルを元に戻した。翌5日に固定ワイヤーをかける予定となっている。これが終わると一連の屋根パネルの戻し作業が全て終了ということになる。2015年3月ごろまでは建屋カバーそのものには手をつけず、このままにするという。その間、これまでの調査結果の分析、評価、がれき撤去計画の策定などを行う予定だ。これは、凍土遮水壁の工事と作業エリアが重なるため、優先順位の低い建屋カバー解体工事のほうを待たせるということだ。

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以下、東京電力ホームページより、リンクを表示

報道配布資料

2014年12月4日

2014年12月3日

2014年12月2日

プレスリリース
2014年12月4日

2014年12月3日

2014年12月2日

福島第一原子力発電所の状況について(日報)(東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響)

道関係各位一斉メール

2014年12月4日

写真・動画集
2014年12月4日

お知らせ 2014年
2014年12月4日

2014年12月3日

2014年12月2日

福島第一原子力発電所 データ集

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