全ベータ測定、約2万件中167件で数え落としによる誤測定の可能あり~東電定例会見 2014.2.14

記事公開日:2014.2.14取材地: 動画
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 2014年2月14日17時30分から、東京電力本店で定例記者会見が開かれた。高濃度試料の全ベータおよびストロンチウムの分析において、過去に測定した約2万件の試料の内、167件に数え落としによる誤った値の公表の可能性が報告された。

■全編動画

  • 日時 2014年2月14日(金)17:30~
  • 場所 東京電力本店(東京都千代田区)

実施計画変更認可~ALPSの増設

 東京電力は2月12日、福島第一原子力発電所の、「特定原子力施設に係る実施計画」の変更認可を原子力規制委員会に申請した。主な内容は、多核種除去設備(ALPS)の増設についてである。

 増設するALPSは、既存のALPSと同形式のものを既存施設の東側に設置することを計画している。処理方式、処理能力等、依存のALPSと同等である。東電は、変更認可の認可が下り次第着工し、来年度上期(本年2014年の9月まで)に稼働させたい考え。

3号機シールドプラグに30センチの変形

 クレーンに取り付けたカメラなどによる福島第一原発3号機のオペフロ床の調査結果で、原子炉格納容器の真上にある「シールドプラグ」が約300mm変形していることが分かった。内部構造として、PCVヘッドまで約1200mmの間隔があることや、プラントパラメータに大きな変化がないことなどから、炉そのものへの影響はないと見ている。

 原子炉圧力容器を納めている格納容器の上部は、PCVヘッドと呼ばれる鋼鉄製のふたで閉じられている。そのさらに上方を、鉄筋コンクリート製のシールドプラグでふたをしている。シールドプラグは三段重ねになっている。下から順に直径約11.3m、11.5m、11.8mで、厚さは約60cm、これらが約1cmの間隔でふたをしている。また、一枚のシールドプラグは三個のパーツか作られている。

 今回変形が分かったのは、最上部にあるシールドプラグで”頂部カバー”と呼んでいるもの。シールドプラグ上部付近の小ガレキを撤去、吸引除染作業を行い調査したところ、シールドプラグの中央部が変形し、約30cm落ち込んでいたという。

 東電は3号機で過去に発生した天井クレーンの落下が原因とみている。さらに、シールドプラグの三段重ねの間隔から、中段や下段のシールドプラグも変形しているのは当然だと考えている。

 しかし、炉そのものへの影響はないと見ており、またシールドプラグそのものの鉄筋は破断していない可能性が高いこと、落下物など荷重は撤去済で変形が進行する可能性は低いこと、鋼鉄製の遮蔽体をオペフロアに設置することなどから、さらなる損傷はないと想定している。

 今後、炉内燃料を取り出す時にシールドプラグを取り外すことで、中段や下段の状態も観察できる。調査の前に、まず使用済燃料プールからの燃料移動が優先される。それまでは特段の対策はしないということだ。

全β測定、約2万件中、数え落としは167件

 高濃度の試料においてストロンチウムや全βの分析時に、測定機の「数え落とし」により、実際より低い値を結果として公表していたことが分かっている。東電は数え落としのあったと考えられる試料20866件を調査し、その結果、167件が該当することが分かった。今後、数値を訂正していく予定である。

 震災以降、昨年2013年10月までの放射能分析において、高濃度の試料の分析は、正しい手順で行っておらず、数え落としによる誤った結果を公表していたことが2月5日、2月7日の会見で発表されている。

 東電によると、これまでに全βを測定した20866件中、167件に数え落としがあると考えられており、ストロンチウムの測定は671件あるが、数え落としはないという。

 東電は数え落としがあると考えられる167件について、正しい値に訂正していくというが、訂正する方法は検討中だ。また、今後は国内外の分析機関と試料分析のクロスチェックを行い、測定の信頼性向上を計っていく。

地下水観測孔No.2-9

 2月10日の会見で、護岸エリアの地下水観測孔No.2-9にて、2月7日に初めて採水した地下水の分析結果が疑わしく、再度サンプリングすることが発表されている。2月11日に採取、分析した結果が昨日公表されている。その結果は以下の通り。

2月11日採水 全β: 1,200Bq/L、トリチウム:13,000Bq/L
2月 7日採水 全β: 1,700Bq/L、トリチウム:13,000Bq/L

(比較対象 2,3号ウェルポイント)
過去最高値 全β:240,000Bq/L、トリチウム: 5,100Bq/L

福島第一現場公開のアナウンス

 2014年2月26日(水)に福島第一原子力発電所の次回の現場公開取材を行うとアナウンスがあった。今回は1/2号機の中央制御室、5号機原子炉建屋、Jタンクエリア(溶接型タンク建設現場)などがルートとして予定されている。1/2号機中央制御室に取材陣が入るのは、震災後初めてになる。

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以下、東京電力ホームページより、リンクを表示

報道配布資料

2014年2月14日

2014年2月13日

プレスリリース

2014年2月14日

2014年2月13日

東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響

道関係各位一斉メール

2014年2月14日

2014年2月13日

写真・動画集

2014年2月13日

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