2012年4月15日(日)、大阪市西成区役所で「大阪市西成区学校教育フォーラム」が行われた。これは、橋下徹大阪市長が進める小中学校の学校選択制の是非や、また中学校給食の導入において、全員喫食か、家庭弁当との選択制とするかについて、区民らの意見を集める意見交換会で、4月から5月にかけて、市内各区で順次実施されている。
(IWJ・松田)
2012年4月15日(日)、大阪市西成区役所で「大阪市西成区学校教育フォーラム」が行われた。これは、橋下徹大阪市長が進める小中学校の学校選択制の是非や、また中学校給食の導入において、全員喫食か、家庭弁当との選択制とするかについて、区民らの意見を集める意見交換会で、4月から5月にかけて、市内各区で順次実施されている。
■ハイライト
まず、西嶋善親区長や市教委担当者が、選択制の概要について、他都市の実例を交えながら解説を行い、「切磋琢磨することで、学校の特色ある運営がさらに発展する」など、そのメリットを説明した。一方、デメリットとしては、学校と地域との関係の希薄化、特定の学校への児童・生徒の集中などが挙がった。実施の可否は、8月に就任予定の公募区長が判断する。
参加した住民からは「学校の特色作りは、すでにある程度進んでいる。本当に選択制が必要なのか」「選択制にした場合のデメリットについて検証されていない」「学校をめぐるさまざまな問題を解決するのが先。選択制の議論は、その後にすべき」「教育の専門家でもない公募区長が決定することに抵抗を感じる」など、異論や反対が噴出した。
「この政策は、橋下市長が強く進める一方で、教育委員会の姿勢が見えない」との指摘に対して、区側は「教委として具体的な案があるわけではなく、他都市の情報収集に努めてきた。その結果をオープンの場で議論していただき、その上で方向性を固めたい」と答えるにとどまった。
今月末には、公募の市民や学校長、担当部局を交えた「熟議・学校選択制」の第1回会合を実施し、議論を深める予定だ。