2013年8月23日17時30分から東京電力本店で定例記者会見が行われた。円形鋼製タンクから高濃度汚染水が漏れたことに関して、タンクの緊急パトロールを行った結果、漏れはないが、タンク底部に100mSv/hの箇所を検出した。その他に汚染水処理対策委員会の資料を配布、解説。
※会見が長時間なため、映像は前後半に分割しています。
2013年8月23日17時30分から東京電力本店で定例記者会見が行われた。円形鋼製タンクから高濃度汚染水が漏れたことに関して、タンクの緊急パトロールを行った結果、漏れはないが、タンク底部に100mSv/hの箇所を検出した。その他に汚染水処理対策委員会の資料を配布、解説。
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■全編動画 前半
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濃縮塩水処理後の汚染水を貯蔵しているタンクから漏洩が発生したことから、同じタイプのタンクの緊急点検を行ったことを発表した。昨日から8人体制で行い、350基の1000トン型タンクと500トン型タンク全てチェックした結果、漏洩は無かったが、タンク底部に高線量の箇所があり、過去に漏洩した可能性が疑われる。
通常は1日に2回、漏洩チェックパトロールを行い、全数を確認しているという。タンク数を考えると多くの作業者が必要と思われるが、記者の質問に対し東電はパトロールは8人体制で行っていると回答、パトロールの結果記録も録っておらず、通常時パトロールの有効性に疑問を感じざるを得ない。
鋼製タンクは製造メーカー”東京機械工業”の純正のフランジパッキンを使わず、施工した”大成建設”がパッキンを選び施工していることがわかった。これがタンクの止水性能に影響する可能性もあるが、東電はどちらのメーカーへもどちらへもヒアリングを行っていないという。行ったほうが良いと記者がアドバイスする形の質疑応答。
また、タンク基礎部、その下コンクリート基部、更にその下の地面の水平度について質問が出た。堰からの流出が一方向だけなので傾いている可能性も考えられ、また、タンク自体が水圧で傾き側面に無理な力がかかっている可能性が指摘された。
監視用にITV(テレビカメラ)が設置されている。記者の質問により、パトロールの結果不審な箇所を適宜監視する運用で、常時監視はしておらず、複数台あるが全てのタンクを詳細に監視できる構成ではないことがわかった。更に、録画記録も録っておらず、どのように監視し評価していたのか不明である。
今回漏洩した1000トン型タンクの、底部から漏洩し土中にしみこみ流れた可能性があるため、ボーリング調査を行う計画を発表した。タンク直近から、順次距離を離して調査し、深さ方向の汚染の広がりも調べる。ボーリング深度は現場合わせで行うため決まっていない。懸念される地下水バイパスへの影響を確認するため、重要な調査であり、優先順位をつけず準備でき次第とりかかる予定。
中国中央電視台が会見に参加、海外への影響、海外への情報公開について質問した。「汚染水問題は、日本だけの問題ではなく世界の問題。外国へ向けての情報公開が遅かった、発信機能を向上するための計画はあるか」に対して東電は「海外への発信について検討しており、例えば広報部では英語版のホームページを作っている」と回答した。
海水サンプリングの南放水口が、がけ崩れで採水できないという理由で南へ1km移されている。海洋流出について調べるのであれば、元の位置でサンプリングするべきだと記者が提言。また地下水バイパスの揚水井のサンプリング調査は、当初一回行なっただけでその後行われていないことがわかった。
この状態で地元や漁連に説明、賛同を求めていたということだ。
東電回答者の発言から、タンク群に隣接したところに側溝があり、常に水が流れていることが分かった。従って、堰を乗り越えて側溝に流れ込んだ場合、海洋へ流出するのは必須であると東電は回答した。 堰を越えた流水の後が見つかっていることから、海洋流出はほぼ間違いないだろう。
重要免震棟前のダストモニタが警報を発したことに関係して、原因調査の一つとして行った3号機建屋上部のダストサンプリング結果が発表された。東電は「この場所は今回初めて測定した」と述べた。
3号機屋上から蒸気(湯気)が発生したことや、瓦礫撤去作業を行うことから、ダストサンプリング等環境測定は行っていると考えるのが素直であり、ここでも信憑性が疑われる回答である。
以下、東京電力ホームページより、リンクを表示
2013年8月23日
2013年8月22日
2013年8月21日
2013年8月21日
2013年8月23日
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