2013年5月13日(月)、東京電力本社で、定例記者会見(17:30)が行われた。
地下水バイパス水の海洋放出について、関係機関である福島県漁連に説明したが、合意を得らず、当初の予定である月内放出はできなくなった。改めて必要性を誠意をもって説明にあたると述べた。
2013年5月13日(月)、東京電力本社で、定例記者会見(17:30)が行われた。
地下水バイパス水の海洋放出について、関係機関である福島県漁連に説明したが、合意を得らず、当初の予定である月内放出はできなくなった。改めて必要性を誠意をもって説明にあたると述べた。
■全編動画
プラント状況について
1,2号機の注水量が低下したため、注水量を調整した。多核種除去設備ALPSはA系統のホット試験を実施中だが、ソフトウェア変更、部品交換を行うために12日の09:59に停止している。
5/10(金)の会見で公表した正門の火災警報装置で発生した火災試験不良の警報は、装置の設定ミスが原因である誤警報であることが判明した。試験を除外する設定にしていたものが、誤って復帰状態としてしまい誤判定したもの。また警報箇所の表示データを誤入力していたことも判明した。
2号機のS/C(サプレッションチェンバ)へも、1号機と同様窒素ガスを封入し、内部に残留している水素やKr85をパージすることを発表した。明日5/14から試験封入を行い、その後本格的に作業する予定。
地下水バイパス水の海洋放出について福島県漁連に説明したが、放出の合意を得られなかった。その際受けたコメントは、(1)まだ理解が進んでいない会員について更に説明してほしい、(2)地下水バイパスのか稼働は県魚連ではなく、国と合意して判断すること、(3)抜本的な対策になっていない、というものだった。関係者の理解が最重要と考えてい折り、更に丁寧に説明理解を求めていく。尚、今回は水質の調査確認のとれているA系統についてのみを対象とし、B,C系統は水質確認、検査中である。
--保安院の意見聴取会で、地下貯水槽は一つ目の適応性が確認されたら他の貯水槽も使用するとあるが、どういうことを確認するのか
「全ての地下貯水槽で施工の妥当性、水貼り試験、漏洩検知の実効性の確認、溶着部の負圧試験など、結果は全て良好だったということ、」
--地下水バイパス水の漁連への説明で合意が得られなかった理由は何か
「水質に問題がないことを説明したが、風評被害の懸念があるためという声もあり、より説明が必要と考えている」
--漁連は、海洋放出について国のお墨付きがほしいのではないか
「先ず漁連に説明することが第一歩であり、別途、規制庁や資源エネ庁には了承をとる」
--計画が遅れることになると思うが、今後どのように対処するのか
「更に説明していく」
--漁連の会長は、ALPS処理水は放出しないなど、いくつかの条件を提示しているとおもうが
「正式な会議の場ではそのような発言はなく、あくまでも今回は地下水バイパスについてだと思っている」
--NGOや市民団体から地下水バイパス水の海洋放出について、要望書が出ているが、コメントを
「未だ把握していないので、今ここコメントは差し控える」
--今後の汚染水処理のスケジュール感はどうなるのか、貯蔵タンク容量は問題ないのか
「当面の発生量分は確保しており、急に不足するようなことはない」
--地下貯水槽の漏洩拡散防止のための水質検査で、斜めボーリングも鉛直ボーリングも全て検出限界以下NDとなっている。これはどのように評価するか。
「漏洩の影響は極めて限定的であろうということ。また更に追加ボーリングすることはしない」
--地下水バイパスについて
「地下水バイパスの必要性について十分に説明していく、関係者への説明を続ける」
--窒素封入を計画している2号S/Cの現在の水素濃度はどれくらいか
「直接測定できないが、格納容器の動揺などからみて、50%いかないとみている」
--2号機S/Cの窒素封入は1号の時とくらべてどうか
「窒素注入ラインはできているが、建屋内はまだ線量が高いため注意が必要」
--地下水バイパス水の水質調査のサンプルは井戸の水の深さどれくらいの層から採取したものか
「揚水井の底からポンプで引き上げている。揚水井自体は標高35m、井戸の深さは20~30m」
--水質調査は事業者と国だけでなく、NGOや市民団体、専門家機関など、第三者機関も随時検証し、透明性を高めていくべきではないか、広報としてはどう考えているか
「地下水バイパス、水質調査は東電と第三者機関で検査している。これ以上のことは考えていない。尚、第三者機関は株式会社カケン、株式会社環境総合テクノスの2社」
--地下水バイパス水の漁連への説明会の結果について、東電側のコメントはあるのか
「関係者の理解を得ることが重要だという認識、漁連のコメントについては真摯に受け止めている」
--10日金曜日の会見内容、「1号機における電源喪失及び非常用復水器の調査・検討状況」について、津波到達時刻が各号機で異なっていたのではないか。そのことを東電はどう把握しているのか
「多少のズレがあってもおかしくはないと思う」
--1号機の建屋カバーの解体について、解体後はがれきを撤去するのか。その前に現場調査はおこなわないのか
「オペフロは写真を撮るなどの確認は行うだろう」
--地下水バイパス水の放出の説明について、説明が分からない人がいるという説明だったが、何が理由なのか、東電は把握しているのか
「各会員の理解が進んでいないということ」
--水質調査の第三者機関は関電グループ会社だが、第三者機関だという認識なのか
「Yes」
--今日のプラント情報日報の拡散防止対策で、ノッチタンクへ移送する処置を実施とあるが、角型タンクは緊急時用だったと思うが、どういうことなのか
「確認する」
--昨年の6月の議事録でも角型タンクは昨年漏洩リスクが高いため使用しないことになったはず。説明がチグハグでおかしいので整理してもらいたい
「8月以降しか確認してなかった。」
--水質調査の第三者機関は関電グループ会社だが、第三者機関だという認識なのか
「Yes、東電ではない第三者だ」
--今まで分析は日本分析センターに依頼しているのに、今回違うとこに依頼した理由は何か
「第三者ということで社外に依頼している」
以下、東京電力ホームページより、リンクを表示