大飯原発3・4号運転停止行政訴訟 第3回法廷・報告会 2013.1.18

記事公開日:2013.1.18取材地: テキスト動画
このエントリーをはてなブックマークに追加

(IWJテキストスタッフ・富山/奥松)

 2013年1月18日(金)14時45分から、大阪市北区の大阪市中央公会堂(中之島中央公会堂)で、「大飯原発3・4号運転停止行政訴訟 第3回法廷・報告会」が行われた。

 報告会では、原子力規制庁による、大飯原発事故時の放射能拡散予測に基づき、和歌山を含め、すべての原告に原告適格対象であることが説明され、併せて各地域での活動報告が行われた。

■全編動画
※配信状況により、録画が一部欠けております。何卒ご了承ください。

  • 日時 2013年1月18日(金)14時45分
  • 場所 大阪市中央公会堂(大阪府大阪市)

 「もう待てません!大飯原発止めよう署名」の報告の中で、アイリーン・美緒子・スミス氏は、「大飯原発の地層は、活断層であることは明らかである」と述べ、断層調査評価会合については、「当日、4時間半もの会合が行われたが、結局、結論は持ち越され、長期化するだろう。活断層評価は、12万~13万年前以降に動いた断層を、活断層と規定している。この基準で判断してもらわないといけない」と述べ、今後も裁判の中で訴えていく意志を示した。

 続いて、兼松秀代氏は、美浜原発から1000個の風船を飛ばし、風向調査を行った結果を報告し、回収された100個の風船のうち、8割が岐阜県内で発見されたことを伝えた。同時に、福井県敦賀原発での事故を想定したシミュレーション結果を発表し、事故が起こった場合、原発から飛来して、地表に沈着する放射性物質による被曝線量が、年間20~100ミリシーベルトを超える可能性があることを説明した。また、多治見、土岐、瑞浪の3市が、核融合研究所による重水素実験の実施に向け、協定書の締結に同意しようとしている動きを紹介し、この実験の危険性を指摘した。

 木元幸恵氏は、大飯原発だけが、稼働した状態で断層調査が行われている点を問題視し、一旦止めてから調査するように京田辺市に誓願を提出し、採択された経緯を報告した。木元氏は「今回の件で、議員と話をしていくことが重要だと感じた。議員は私たちの代表である。議会を市民から遠ざけてはいけない」と述べた。

 防災政府交渉については、スミス氏から報告がなされ、防災指針が作成されていないにもかかわらず、作業を急がせるために、UPZ(緊急時防護措置準備区域)を先に決めてしまった点、UPZの30キロメートルという範囲が狭く、実情と異なっている点が問題として挙げられた。今後、避難基準の見直しを求めるとともに、福島の原発事故後の対応を検証するため、避難者からのヒアリングの実施なども要求していくという。

IWJの取材活動は、皆さまのご支援により直接支えられています。ぜひ会員にご登録ください。

新規会員登録 カンパでご支援

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です