2012年11月7日(水)14時から、東京都千代田区の東京電力本店で、「東京電力 下河邉和彦取締役会長/廣瀬直己代表執行役社長 他 記者会見」が行われた。『再生への経営基本方針』と『改革集中実施アクションプラン』と題して、原発事故の責任、安全確保、財務基盤作り、収益作りなどについて説明を行った。
(IWJテキストスタッフ・荒瀬/奥松)
2012年11月7日(水)14時から、東京都千代田区の東京電力本店で、「東京電力 下河邉和彦取締役会長/廣瀬直己代表執行役社長 他 記者会見」が行われた。『再生への経営基本方針』と『改革集中実施アクションプラン』と題して、原発事故の責任、安全確保、財務基盤作り、収益作りなどについて説明を行った。
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下河邉和彦取締役会長は「東京電力は6月末に新体制となり、取締役会も10名中7名が社外取締役で構成されるなど、大きな変革があった。新たな体制のもとで議論を重ね、2013年から2014年の2年間についての『再生への経営基本方針』を決定した。これまでの改革案はボトムアップの改革であったが、今回はトップダウンで結実したものだ」と述べた。
嶋田隆取締役兼執行役は『再生への経営基本方針』に関して、「事故の当事者である東電は、公的資金援助と料金値上げにより、国民から存続の機会を与えられた。福島の原発事故への対応が会社の原点である。世界最高水準の安全確保と、自由競争の元での安定供給を、新しい企業の使命とする」と述べた。
また「原発事故による被害者の損害賠償と、高線量地域の除染費用を合計すると、原子力損害賠償支援機構法による交付国債発行額の5兆円を突破する可能性がある。さらに低線量地域の除染と、中間貯蔵などに同程度の規模の費用が必要になる見通しである。一企業で負担しきれない分は、さらなる国の公的資金援助に頼ることになる」と語った。
廣瀬直己代表執行役社長は『改革集中実施アクションプラン』について、「事故の責任を全うする。世界最高水準の安全確保。財務基盤作り。新生東電の収益作り。以上の4つの柱からなる」とし、「福島に、福島復興本社を作り、廃炉の体制などの国政的な研究基点にするとともに、4号機の燃料取り出しの予定を一ヶ月前倒しの2013年11月から始める。社内体制は各部門でカンパニー制を取り入れ、自発的なコストダウンや収益アップにつなげるとともに、会計管理を共有化する」と述べた。
記者からは「巨額の公的資金を追加してほしいならば、きちんと算定基準を明確にするべきではないのか」「東京電力の記者会見における情報開示があまりにも少なすぎる。情報公開規定を作るなど、公開を進める予定はないのか」という質問が出たが、廣瀬代表執行役社長らは「企業として、できる限りの努力をしていく」と回答するに留まった。
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2012年11月7日
・人事異動