2014年9月29日17時30分から、東京電力で定例記者会見が開かれた。既存ALPSのB系統でフィルタ処理後の水に白濁が発生。運転を一時停止し、原因を調査する予定だという。A系統では、運転を続行している。
2014年9月29日17時30分から、東京電力で定例記者会見が開かれた。既存ALPSのB系統でフィルタ処理後の水に白濁が発生。運転を一時停止し、原因を調査する予定だという。A系統では、運転を続行している。
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増設多核種除去設備(増設ALPS)のA系は、9月17日10時57分からホット試験を行っており、B系は9月27日10時45分からホット試験を開始した。29日夕方までで、A系は2200トン、B系は600トンの汚染水を処理したと発表。C系は試験準備中で、10月上旬から開始する予定となっている。
一方、高性能ALPSは、9月29日に実施計画の認可が出た。準備ができ次第、使用前検査、コールド試験、ホット試験を順次始める予定だという。
3系統ある既存の多核種除去設備(ALPS)のうちのひとつ、B系統ALPSのフィルタがまた処理不良を起こした。一旦運転を停止し、原因を調査すると東電は発表した。
ALPSで使用しているクロスフローフィルタ(CFF)は、これまでにも処理不良のトラブルを起こしている。3系統あるALPSのA系統とB系統はCFFを改良型に取り換え、試験運転を行っている。CFFのチェックのため、CFF処理後の水を一日に一回採取し、分析している。
その結果、B系統において9月26日、通常は透明であるところ、白濁していることを確認。さらに、カルシウムの濃度が通常の4倍程度も高くなっていた。CFFでこしてとられるものが、漏えいしたことになる。
CFF不良があるのは、現在B系統で使用している6つのCFFのうちの1つのみである。そこで東電は、B系統において、フィルタリングの能力は5つで十分だと考え、トラブルのあるフィルタを旧型フィルタに取り換え、仮復旧とすることを計画している。旧型フィルタはフィルタリングせず、単に処理水を通過させるパイプとして使用する予定だという。
東電は、A系統の運転をそのまま続行し、B系統は運転を停止してフィルタを調査しつつ早急に仮復旧、C系統は10月上旬からホット試験運転を開始、ということを予定している。
今回のトラブルの原因はまだ調査が始まっておらず、未だわかっていない。CFFの取り付け方の不良があるかもしれないと東電は説明するが、CFFに根本的な原因がある可能性もある。その場合は、汚染水処理の工程に影響が出ることは避けられない。
会見の開始前、東電司会者が会見の終了後にぶらさがりを行うと告知したことに対して、記者が「どういうことなのか。東電の会見に対する考えを聞きたい」と質問。東電は、「質疑の後で、細かい質問はぶら下がり等もやっているということだ」と回答。記者はさらに、「会見はなんのためにやってるのか、誰に向けてやってるのか」と主張。最近の会見ではぶら下がりが当たり前になり、すべての質問に会見の場で答えていない東電に対して、強く抗議した。
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2014年9月29日
2014年9月28日
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2014年9月26日
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