第9回大阪府市統合本部会議 2012.4.24

記事公開日:2012.4.24取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・久保元)

 2012年4月24日(火)15時、大阪市住之江区の大阪府庁咲洲庁舎において、「第9回大阪府市統合本部会議」が開かれた。本部長を務める松井一郎大阪府知事や副本部長を務める橋下徹大阪市長をはじめとする統合本部メンバーや、環境行政に携わる大阪府・大阪市の担当部局職員らが多数出席した。会議では、大阪市の環境事業における、ごみ収集や処理の民間への事業委託や事業譲渡の可能性について、活発な議論がなされた。

■全編動画
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  • 日時 2012年4月24日(火)15:00~
  • 場所 大阪府庁咲洲庁舎(大阪府大阪市)

 福田隆之特別参与(NPO法人政策過程研究機構理事)は、収集と輸送の民営化をどのように行っていくかという点について、「事業譲渡という形で第三者に引き取ってもらう方法と、いわゆるマネージメントバイアウト(MBO)と呼ばれる、事業を行う当事者自らが事業主体となって民間になっていく方法」という2つの方法を例として挙げた。

 これに対し、余語邦彦特別顧問(ビジネス・ブレイクスルー大学院大学教授)は、行政組織を民営化する目的のひとつとして「コストダウン」を挙げ、「コストダウンをしっかり行えば報われるような仕組みや、競争原理がきちっと働くような仕組みを埋め込んでいかないと、例えば100%市の子会社としての民間会社を作ったところで、結局、また赤字会社が出来てしまう」とし、さらに「MBOによる民間企業の受け皿組織を2~3個作り、切磋琢磨して競争し、3つのうち1つは生き残って、ピカピカの民間企業と競争できる会社が出来るというような仕組みを埋め込んでいくべき。形式だけの民間企業を作ってはいけないと思う」と持論を述べた。

 松井知事は、大阪市環境局について、「1つの組織で2000人抱えているが、そこが分かれて(分社化して)競争するというのはどうだろうか。普通の環境事業者では、一番大きい所でも70人位の規模。一式まとまってひとつの企業になるというよりは、100人ぐらいの規模の企業を20社ぐらい作って競争してもらうほうが、分かりやすいのではないか」と提案した。

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