日刊IWJガイド・非会員版「ブリンケン米国務長官はウクライナ出身の曽祖父が『ロシアから逃れた』と主張!「ウクライナは存在しなかったことに」とプーチン大統領!」2024.2.19号~No.4153


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~プーチン大統領がタッカー・カールソン氏によるインタビュー収録後、カメラがオフになってから話した内容が明らかに! ユダヤ人のブリンケン米国務長官の曽祖父は、現在のウクライナのキエフ出身で、反ユダヤ主義者によるポグロム(殺戮)を逃れて米国へ移住。しかし、ブリンケン氏は「ロシアから逃れてきた」と主張してきた! プーチン大統領は、「(ブリンケン氏は)ウクライナは存在しなかったと信じていることになる。彼は『我々(ロシア)の男』だ」と痛烈な皮肉!

■2月は16日までに、56件、77万2900円のご寄付をいただきました。この金額は目標額の400万円の19%にとどまります! あと11日で81%、322万7100円必要です! この2月こそは、ご寄付・カンパの月間目標額に届きますよう、財政難のIWJへのご支援をよろしくお願い申し上げます! IWJは独立メディアとして、市民の皆さまに真実を伝え続けていきますが、そのためには、皆さまのご支持とご支援が何よりも必要です! 2月こそ月間目標額400万円に届きますように、どうぞよろしくお願い申し上げます!

■【中継番組表】

■【本日のニュースの一撃!】

■【第1弾!「ドイツの産業大国としての時代は終わりつつある」!】工場閉鎖、規模縮小、人員削減など、ドイツ産業の衰退は明白! にもかかわらず、ショルツ首相は米紙に「ロシアの勝利を阻止するために全力を尽くさなければならない」とウクライナ支援の継続を訴え! EUとNATOのもとで欧州の中核国であるドイツも主権と国益を追求できずに、ボロボロに! それでもドイツでは、ショルツ首相のようなアメポチが権力を握り、ロシアに向かって吠えている! ドイツ内部も分裂!「欧州の分裂の激化」第4弾(『ブルームバーグ』、2024年2月10日)
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■はじめに~プーチン大統領がタッカー・カールソン氏によるインタビュー収録後、カメラがオフになってから話した内容が明らかに! ユダヤ人のブリンケン米国務長官の曽祖父は、現在のウクライナのキエフ出身で、反ユダヤ主義者によるポグロム(殺戮)を逃れて米国へ移住。しかし、ブリンケン氏は「ロシアから逃れてきた」と主張してきた! プーチン大統領は、「(ブリンケン氏は)ウクライナは存在しなかったと信じていることになる。彼は『我々(ロシア)の男』だ」と痛烈な皮肉!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 2月16日のこの日刊IWJガイドでもお伝えしましたが、ロシアのプーチン大統領は、2月6日に行われた米国のジャーナリストのタッカー・カールソン氏によるインタビューについて、2月15日にロシア国営テレビ『ロシア1』のインタビューで、カールソン氏に感謝すると同時に、カールソン氏が逮捕されることに懸念を示しました。

※はじめに~プーチン大統領が、独占インタビューを行ったタッカー・カールソン氏に対し「感謝をしている」といい、一方、英国で拘束されているウィキリークスの創設者のジュリアン・アサンジ氏を引きあいに出し、「今日の米国はあらゆることが可能だ」と、「報復」の可能性を指摘! カールソン氏の身を案じた! さらに「この種の迫害は、米国の支配層が体現する『自由民主主義独裁』の真の姿を暴露する」と表明! 他方、アムネスティ・インターナショナルは、英国の法廷に引き出されたアサンジ氏が、米国に引き渡されれば「世界の報道の自由も裁判にかけられることになるだろう」と警告!!(日刊IWJガイド、2024年2月16日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20240216#idx-1
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/53215#idx-1

 この、15日の『ロシア1』の番組『モスクワ、クレムリン、プーチン』での独占インタビューで、プーチン大統領は、他にも様々な重要なことを語っています。

※Опасный Карлсон и Блинкен “наш”. Яркие цитаты из нового интервью Путина(危険なカールソンとブリンケンは「我々のもの」だ。プーチン大統領の新しいインタビューからの最新の引用)(ロシア1、2024年2月15日)
https://smotrim.ru/article/3806043

※Ответы на вопросы журналиста Павла Зарубина「ジャーナリストのパベル・ザルビン氏の質問に答える」(ロシア大統領府、2024年2月14日)
http://kremlin.ru/events/president/news/73457

 インタビューを行った、番組司会者のパベル・ザルビン氏は、カールソン氏のインタビューが、15日時点で「すでに10億回の再生回数に達している」「肯定的なレビューがたくさんある」と指摘した上で、「英国(のスナク首相)とドイツの(ショルツ)首相は、『特別作戦開始の理由を、ロシアに対するNATOの脅威で正当化しようとする試みは、ばかげている』と、非難している。どう思うか?」と質問しています。

 これに対して、プーチン大統領は「西側の首脳が、私の言うことに注目してくれるのはいいことだ」と述べ、直接対話ができない西側首脳と、「カールソン氏を仲介者として、対話できることに、感謝すべきだ」と語っています。

 その一方で、西側の首脳が「私の言ったことを歪曲するのは悪いことだ」と述べ、「私は、ウクライナにおける特別軍事作戦の開始が、ロシアに対するNATO攻撃の脅威と関連しているとは、一言も言いませんでした。インタビューのどこにありますか? 録音で、私がそう言ったという正確な場所を、示してください」と批判し、次のように語りました。

 「私は別のことについて話していました。NATOの東方への非拡大という点について、私たちは常に騙されていた、という事実について話していました。

 ちなみにこれは、まず当時(※1990年)のNATO事務総長(※マンフレート・ヴェルナー)の口から語られたことであり、彼はドイツ連邦共和国(※西ドイツ)の代表でした。『(※NATOの境界を、西ドイツ領内から)東には一インチも動かさない』と言ったのは、彼です。

 それから5回の東方拡大と、完全な欺瞞。もちろん、私たちは、ウクライナがNATOに引き込まれる可能性について懸念しており、これは私たちの安全を脅かすものです。それは私が言ったことです。

 しかし、直接の引き金となったのは、現在のウクライナ当局が、ミンスク合意の履行を完全に拒否し、8年間も我々が承認していなかったドンバスの共和国、すなわちルガンスク人民共和国とドネツク人民共和国に対する絶え間ない攻撃で、多数の死傷者を出したことでした。

 ドンバスのふたつの共和国は、ミンスク合意の枠組み内で問題を解決することの無益さを知り、最終的に私たちに国家承認を求めてきました。我々は、彼らを認め、その後よく知られている友好相互援助条約を彼らと締結し、国連憲章に従って、この条約にもとづく義務を履行しました。

 先ほども言いましたが、我々は戦争を始めたわけではなく、戦争(ウクライナ国内における、ドンバス地方のロシア系住民への攻撃という内戦)を止めようとしているだけなのです。

 最初の段階では、我々は平和的手段、つまりミンスク合意を通じて、これを行おうとしました。後で判明したように、ここでも私たちは騙されました。

 元ドイツ首相(※アンゲラ・メルケル)と元フランス大統領(※フランソワ・オランド)の両方が、ミンスク合意を履行するつもりはなく、単に時間稼ぎをしているだけだったと公に認めたからです。

 それによって彼らは、ウクライナ政権にさらに武器を送り込むことに成功しました。

 私たちが唯一後悔できるのは、まともな人々を相手にしていると信じて、もっと早くに積極的な行動を始めなかったことです」。

 また、インタビュアーのザルビン氏は、タッカー・カールソン氏が、プーチン大統領へのインタビュー後、「厳しい質問をほとんどしなかった」と批判されていると述べ、プーチン大統領に「あなたは自分の権威で、米国人ジャーナリスト(カールソン氏)を潰したと思うか?」と質問しました。

 これに対して、プーチン大統領は、以下のように答えています。

 「私は、あなたのカールソン――私が『あなたの』と言うのは、彼があなた方ジャーナリストのひとりだからです――は、『危険人物』だと思っていました。

 その理由は、こうです。率直に言って、私は彼が攻撃的に振る舞い、いわゆる鋭い質問をするだろうと思っていたからです。

 私は、これ(鋭く攻撃的な質問)に対する準備をしていただけでなく、期待していました。

 なぜなら、それは私に、同じように鋭く反撃する機会を与えてくれ、私の見解が、私たちの会話全体を特徴づけると考えたからです。

 ところが彼は、別の戦術を選びました。

 何度か、私の話をさえぎろうとはしましたが、西洋のジャーナリストとしては驚くことに、忍耐強く、私の長い話、特に歴史に関連した話に、耳を傾けてくれました。

 私が準備していたこと(※鋭い反撃により、見解を示すこと)をする機会を、私に与えてくれなかったのです。

 だから率直に言って、私はこのインタビューに、十分に満足できませんでした。でも、彼は自分の計画に厳格に従い、計画を達成しました。

 しかし、最終的にそれがどれほどの意味があるのか、というのは、私が判断することではありません。結論を出すのは、視聴者や聴取者、情報を受け取った読者です」。

 このプーチン大統領の発言について、2月15日付け『ロイター』は、「鋭い質問がなかった」「率直に言って満足できなかった」という点だけ抜き出して強調し、「インタビューは不発」だったと報じています。

※侵攻後初の米インタビューは不発 鋭い質問なく驚き=プーチン氏(ロイター、2024年2月15日)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/DYR6W4AVNBMRPCOMJPQISUEELA-2024-02-15/

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■2月は16日までに、56件、77万2900円のご寄付をいただきました。この金額は目標額の400万円の19%にとどまります! あと11日で81%、322万7100円必要です! この2月こそは、ご寄付・カンパの月間目標額に届きますよう、財政難のIWJへのご支援をよろしくお願い申し上げます! IWJは独立メディアとして、市民の皆さまに真実を伝え続けていきますが、そのためには、皆さまのご支持とご支援が何よりも必要です! 2月こそ月間目標額400万円に届きますように、どうぞよろしくお願い申し上げます!

 いつもIWJをご支援いただきまして、誠にありがとうございます。

 1月は31日間で、154件、192万5400円のご寄付をいただきました。新年早々、ありがとうございました! これは、月間目標額の48%に相当します。

 11月、12月、1月と、3ヶ月連続で目標金額に到達していません。この状況は非常に厳しいと申し上げざるを得ません!

 今年こそ、この2月こそは、月間目標額の400万円に届きますよう、IWJへのご支援をよろしくお願い申し上げます!

 2月は、16日までの16日間で、56件、77万2900円、目標額の19%のご寄付をいただきました。ご寄付くださった皆さま、ありがとうございます!

 しかし、16日間で19%というペースはきわめて厳しく、2月の月末までの残り11日で、あと81%、322万7100円が必要です!!

 国内も不況で、元旦には能登半島地震にも見舞われ、厳寒の中、生活も厳しい方がいらっしゃると思います。

 特に被災された方々には、心よりお見舞い申し上げます。

 そうした状況下で、我々の経済的苦境を訴えるのは、心苦しくもありますが、どうか引き続き、IWJ会員登録、YouTube登録、ご寄付・カンパ、協賛広告でIWJをご支援ください!

 前期第13期は、大変大きな赤字を出してしまいました。私、岩上安身が自身の私財の中から、赤字の月のたび、その都度、緊急でつなぎ融資を出し、その累積額は、合計で2200万円となってしまいました。

 第13期の、赤字約2000万円というこの事態は、IWJ創業以来、初めての大ピンチです。第14期も同様の事態になると、私、岩上安身1人の力で乗り越えることはもはや不可能です。

 これまでの前期1年間の累積の赤字2200万円(見方を変えると、個人岩上安身からの、会社IWJへの貸し付け)に加え、第14期スタートにあたっての銀行からの新たな借り入れ2500万円を考えると、約5000万円近い累積の債務を返済できてはおらず、危機を切り抜けたなどとはとても言えません。

 今期14期はもちろん、支出を徹底的に削ってきました。また、現在、事務所の規模などをダウンサイズすべく、物件探しをしたりしているところです。

※「今までに積み上げてきた、知、の財産としての、IWJ、を、何とか継続していただきたいと思います」「貴社の借金の額の埋め合わせにはほど遠いでしょうが、足しになればと送ります」「ウクライナ、ロシア戦争で優れた報道をしている」! ご寄付をくださった皆さまからの応援・激励メッセージに、岩上安身がご回答いたします!(日刊IWJガイド、2024.2.12号)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20240212#idx-3
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/53200#idx-3

 今期は、できれば赤字を出さないだけではなく、黒字を出し、累積した債務への返済にあてていきたいと真剣に取り組んでいる最中です。

 月間目標額400万円を超えた分は、これまでに累積した債務約5000万円の返済に回したいと存じます!

 債務を少しずつでも減らしていけば、IWJが経営破綻せず、存続する道が見えてきます! ご寄付いただいた方には、心から感謝いたします! また、消費不況の影響を受け、会員数も減っています! IWJの活動のために、まだ会員登録をされていない方は、ぜひとも会員登録をお願いします!

 下記のURLから会員登録いただけます。ぜひ、会員登録していただいてご購読・ご視聴お願いいたします!
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

 ぜひとも、サポート会員様におかれましては、会員をそのままご継続いただき、一般会員様におかれましては、サポート会員へのアップグレードをお願いします!

 また、休会中の皆さまは、メールやお電話をいただければ、すぐに会員を再開できます。一度退会された方でも、会員番号は変わりませんので、改めて申し込みをいただくことで再び会員になっていただくことが可能です!

※ご寄付・カンパはこちらからお願いします。
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※以下は、IWJの活動へのご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です(各金融機関ごとに口座名が非統一ですが、どれも、各銀行の仕様に従ったもので、間違いではありません)。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします!

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル

 IWJホームページからも、お振り込みいただけます。

※ご寄付・カンパのお願い
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 どうぞ、皆さま、IWJを知人・ご友人、地域の皆さまへIWJの存在をお知らせいただき、日本だけでなく、世界にとって危機的な状況に直面している今、不都合なことをごまかす権力に対し、一切忖度しないで真実をお伝えする独立メディアIWJの存在意義と必要性について、多くの人に口コミでも、SNSを通じてでも、広めてください!

 岩上安身拝


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◆中継番組表◆

**2024.2.19 Mon.**

調整中

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◆中継番組表◆

**2024.2.20 Tue.**

調整中

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

「トランプ氏が大統領選で当選し、ウクライナ紛争を停戦させた場合、日本政府は外交方針を180度転換するのか?」IWJ記者の質問に「G7のみでなく、グローバル・サウス諸国を含め、国際社会の幅広いパートナーと連携し対応していく」と上川大臣~2.16上川陽子 外務大臣 定例記者会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/521670

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■【本日のニュースの一撃!】

■【第1弾!「ドイツの産業大国としての時代は終わりつつある」!】工場閉鎖、規模縮小、人員削減など、ドイツ産業の衰退は明白! にもかかわらず、ショルツ首相は米紙に「ロシアの勝利を阻止するために全力を尽くさなければならない」とウクライナ支援の継続を訴え! EUとNATOのもとで欧州の中核国であるドイツも主権と国益を追求できずに、ボロボロに! それでもドイツでは、ショルツ首相のようなアメポチが権力を握り、ロシアに向かって吠えている! ドイツ内部も分裂!「欧州の分裂の激化」第4弾(『ブルームバーグ』、2024年2月10日)

 『ブルームバーグ』は10日、「ドイツの産業大国としての時代は終わりつつある―政治的麻痺がベルリンを襲うなか、エネルギー危機は、より多くの製造業者にとって最後の一撃となった」と題する記事を出し、ドイツ産業の急速な衰退をまとめて報じました。

※Germany’s Days as an Industrial Superpower Are Coming to an End(Bloomberg、2024年2月10日)
https://www.bloomberg.com/news/features/2024-02-10/why-germany-s-days-as-an-industrial-superpower-are-coming-to-an-end

 『ブルームバーグ』は、記事の冒頭、フランスに本拠を置く鋼管製造大手、バローレック社のデュッセルドルフ工場が閉鎖される風景を、やや感傷的な詩的表現で、象徴的に描きました。

 「昨年の秋、デュッセルドルフの洞窟のような製造ホールで、ホルン奏者の陰鬱な音色(※鉄鋼生産の音の詩的な比喩)が、百年の歴史を持つ工場の最後の幕を飾った。

 燃え上がる炎と灯火が明滅する中、工場最後の製品である鋼管の光り輝く金属が圧延機で完璧な円柱に平滑化されるところで、職を失った1600人の多くが、石のような顔をして立っていた。

 この式典(※鉄鋼生産の比喩)は、ドイツの工業化の全盛期に始まり、2つの世界大戦を乗り切ったものの、エネルギー危機の余波には耐えられず、124年の歴史に幕を下ろした。

 ドイツの産業大国としての時代は、終わりを告げようとしている。ヨーロッパ最大の経済大国であるドイツの製造業生産高は、2017年以来減少傾向にあり、競争力が損なわれるにつれて減少が加速している」。

 IWJでは、ドイツの製造業の苦境を見通し、ドイツ国内の鉄鋼工場が相次いで閉鎖に追い込まれている事実を、昨年12月25日時点の『日刊IWJガイド』でもお伝えしてきました。

※【第2弾! ノルドストリームを爆破され、ロシアからの格安の天然ガスの供給を断たれたドイツでは、鉄鋼業が大ピンチ! ドイツ鉄鋼協会は「2023年は、ドイツ鉄鋼業界にとって最悪の年になるだろう」! ドイツ鉄鋼協会事務局長は「鉄鋼生産は現在、自由落下(フリーフォール)状態にある」と表明!】2023年のドイツの粗鋼生産量は、リーマンショックの2009年に次ぐ最低量に! 2023年秋、バローレック社、アルセロール・ミッタル社が相次いでドイツ国内の工場を閉鎖! エネルギー集約型産業にとって、天然ガスの価格高騰は致命傷!! 日本も他人事ではない!
(『GMKセンター』、2023年12月19日)(日刊IWJガイド、2023.12.25号)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20231225#idx-6
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/53054#idx-6

※はじめに~景気が拡大する欧州で、最大のドイツ経済が「壊れた」! 実質GDP縮小の最大原因は、対露制裁とノルドストリーム爆破によるエネルギー高騰であることは明らか! ショルツ首相の支持率は東西ドイツ統一以来最低の19%、反ユダヤ主義ではなく、親イスラエルで、ムスリム系移民排斥の極右政党AfDがドイツ最大の政治勢力になる可能性も! しかし日本はそのドイツに名目GDPで追い抜かれ、4位に転落!!「壊れた」ドイツより深刻な、円安で転落する日本!(日刊IWJガイド、2024.1.19号)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20240119#idx-1
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/53128#idx-1

 冷戦時代から、当時の西ドイツは、当時のソ連から、パイプラインによって、格安のエネルギー資源の供給を受けてきました。高度成長をとげた日本と同じく、敗戦国の西ドイツの奇跡の成長も、実は、ソ連時代を含めたロシアからの格安のエネルギー資源によって支えられていたのです。

 その支えがなくなれば、ドイツの産業界が没落してしまうことは、目に見えていました。

 『ブルームバーグ』は、ドイツ産業について、2017年にすでに衰退の兆候が現れていたが、コロナ禍とウクライナ紛争の影響で衰退が加速し、「ドイツの産業機械の基盤はドミノ倒しのように崩れている」と概説しています。

 『ブルームバーグ』は、ドイツ産業衰退の要因を以下の通り、3つあげ、さらに、ドイツ政府の非効率的な「お役所仕事」と「生産年齢人口の減少」を付け加えています。

1)米国が欧州から離れつつあり、「同盟国」と気候変動への投資を競おうとしていること。

2)中国は大きなライバルとなりつつあり、「ドイツ製品の飽くなき買い手」ではなくなってきたこと。中国経済の減速は、中国におけるドイツ製品への需要を減少させ、中国が電気自動車・太陽光パネル分野での競争力を伸ばし、ドイツの環境関連産業を圧迫している。

3)一部の重工業メーカーにとって最後の打撃となったのは、安価なロシア産天然ガスの大量供給が終了したこと。

 3番目に、米国によって、対露制裁を強いられ、さらにはドイツとロシアを直結するノルドストリームの爆破によって、ロシア産の安価なエネルギー資源が手に入らなくなったことを理由として掲げています。

 この3番目の理由が、重要です。

 2番目の中国の台頭などは、フェアな競争の結果である限り、市場経済を掲げるからには受け入れなければいけません。

 その上で、いかにドイツが魅力的な商品を作っていくか、産業立国する国は、ドイツだけでなく日本も含めて、絶えず努力をしていく必要があります。

 しかし、3番目の理由は、極めて不自然で理不尽な、政治的理由によるものです。

 対露制裁に加え、自国も出資した産業プロジェクトに対するテロによって、安価なエネルギー資源が手に入らなくなった、というもので、これは、ドイツの産業界の努力不足などとは関係ありません。

 この問題は、産業経済の要因とは切り離して、この対露制裁の是非、パイプライン爆破の真相を究明すること抜きには、決して前には進めません。

 『ブルームバーグ』は、ドイツ産業衰退を示す、工場の閉鎖などの具体例をあげています。

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 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

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IWJ編集部(岩上安身、六反田千恵)

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岩上安身サポーターズクラブ事務局
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