日刊IWJガイド・非会員版「岩上安身が田代秀敏氏にインタビュー! サミットで見えたG7とグローバル・サウスの溝!! 基軸通貨ドル・覇権国米国のデフォルト危機!」2023.5.26号~No.3907号


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~<昨日の岩上安身によるインタビュー>サミットで見えてきたG7とグローバル・サウスの溝!! 6月1日に迫った基軸通貨ドル・覇権国米国のデフォルト危機!「脱ドル」が進むグローバル・サウス! 岩上安身によるエコノミスト・田代秀敏氏インタビューを生配信しました!

■<岩上安身からのご報告>「気胸にかかっていました」

■5月に入り、IWJの第13期も残り3ヶ月に! しかしながら、IWJは創業以来、最大の経済的危機に直面しています! 5月は24日までの24日間で、127万0000円、月間目標額の33%にあたるご寄付をいただきましたが、それでも、まだ月間目標額まで7割近くが不足しています! 第13期の累積赤字は毎月増え続け、8月から4月まで9ヶ月間の累積の不足額は、1600万円を超えています! 5月こそは少なくとも月間目標額390万円を達成できますよう、ご支援をよろしくお願いします! また累積の不足額を少しでも減らせますよう、緊急のご支援・ご寄付・カンパのほど、どうぞよろしくお願いします!

■【中継番組表】

■5月22日にウクライナがロシアへ越境攻撃! ロシア側は住民1人死亡12人負傷、ウクライナ人テロリスト70人を殲滅と発表! ウクライナ政府は関与を否定、反プーチンの2つのロシア人準軍事組織が関与と表明! 他方、『ニューヨーク・タイムズ』は、5月3日のモスクワでのドローンによるクレムリン攻撃を「ウクライナ軍または情報機関の特殊部隊のいずれかが『関与している可能性が高い』」との政府関係者の発言を報道! 米政府は22日のロシア領内への攻撃もウクライナが関与したと見ている!!

■<IWJ取材報告>佐藤優氏「アメリカ、訳わかんないです。こういうわけわかんないところとは、できるだけ距離を置いて、『価値観の同盟』というのはそこそこにしておかないと大変なことになる」~5.24東京大地塾 ―登壇:佐藤優氏(作家・元外交官)、鈴木宗男 参院議員

■<IWJ取材報告>「サミットを一番喜ぶ文鮮明」!~5.23「新しい戦前にさせない」連続シンポジウム「統一教会と自民党が呼び込む戦争」―登壇:有田芳生氏(ジャーナリスト)、平野貞夫氏(元参院議員)、前川喜平氏(元文部科学省事務次官)、佐高信氏(評論家)ほか

■<本日、号外を出します>ロバート・ケネディ・ジュニア氏が大統領予備選立候補発表後に行った、歴史的なボストン・スピーチを、IWJが全文仮訳!(第1回)米国最良の精神は、アメリカ独立戦争の精神だった! 独立戦争は大英帝国に対する反乱というだけではなく、国家権力と企業権力の腐敗した癒着に対する、植民地人の怒りだった! ロバート・ケネディ・ジュニア氏は、この精神の正当な継承者であることを示した!
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■はじめに~<昨日の岩上安身によるインタビュー>サミットで見えてきたG7とグローバル・サウスの溝!! 6月1日に迫った基軸通貨ドル・覇権国米国のデフォルト危機!「脱ドル」が進むグローバル・サウス! 岩上安身によるエコノミスト・田代秀敏氏インタビューを生配信しました!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 岩上安身は昨日25日、G7広島サミットと、6月1日に迫った米デフォルト危機について、エコノミストの田代秀敏氏にインタビューを行いました。

 政府はサミット開催にあたり、ロシアによるウクライナ侵略を背景に「法の支配に基づく国際秩序の堅持」「グローバル・サウスへの関与の強化」という「2つの視点」を掲げていました。

※G7広島サミットの重要課題(G7 HIROSHIMA 2023)
https://www.g7hiroshima.go.jp/summit/issue/

 しかし田代氏は、「G7サミットで、各国首脳はそれぞれ、自国の利益を保護するために議論するのであって、世界全体の利益のために議論しているように見えるのは『錯覚』だ」と指摘しています。

 田代氏は、国際通貨基金(IMF)が公表している「購買力(PPP)換算国内総生産(GDP)の世界シェア」から作ったグラフを示し、G7諸国のGDP合計は2000年に新興・発展途上国のGDP合計に追い越され、2010年代後半には、新興・発展途上国の中のアジア諸国だけのGDP合計にも追い抜かれていることを明らかにしました。

 さらに田代氏によると、今年2023年には、日本とアメリカのGDP合計が、中国1国に抜かれる「記念すべき年」になるとのこと。

 田代氏は、1980年代には、G7諸国全体の購買力平価で換算したGDP合計が世界全体に占める割合は、平均で50.9%だったため、G7サミットで世界全体の利益を考えて議論しているように錯覚されていたが、今回のサミットでは、経済的に台頭する新興・発展途上諸国から、G7諸国の利益を保護することが最大のテーマになったと指摘しました。

 実際、政府が発表したG7広島サミットの「主要議題」の筆頭には、「対ロシア制裁、ウクライナ支援、『自由で開かれたインド太平洋(という名目の中国包囲網)』」といった「地域情勢」が掲げられていますが、「世界経済」という議題は設定されていません。

 田代氏は「去年は入っていたけど、今年はとうとう『世界経済』という議題がなくなったということは、もうあきらめたわけです」と述べ、次のように語りました。サミットの場は、第1回目から世界経済について議論する場として設けられたのに、その命題を放棄してしまった、というのです。

 「世界最大の経済大国である中国を呼んでいなければ、世界経済を何とかするという議論をする意味がないわけじゃないですか。

 IMFが指摘している通り、現在、世界の経済成長の半分は、中国プラスインドで支えているわけです。その中国を呼ばないんだったら、それは世界経済を議論する場所ではないということです」

 また、田代氏はサミットの「2つの視点」のひとつ、「法の支配に基づく国際秩序の堅持」について、経済の視点からすると、アメリカ合衆国が主導して設立された、IMFや世界銀行などの国際機関にもとづく「アメリカ合衆国ドルを基軸とする国際金融システムや、それを土台とする世界経済秩序」を意味すると解説。そして、その「パックス・アメリカーナ」は、米国の圧倒的な経済力と軍事力が前提となっていたが、米国の経済力の衰退、銀行破綻リスク、米国債のデフォルト、アフガン戦争の敗北などによって、「失われつつある、あるいは、既に失われている」と指摘しました。

 さらに「2つの視点」のもうひとつ、「グローバル・サウスへの関与の強化」について、田代氏は、「中国包囲網の形成の一環だ」と述べています。

 田代氏は、GDP世界シェアで急成長を続けるインドを、G7諸国の側に引き入れることができれば、中国を経済的に包囲できるという願望を込めて、インドのモディ首相を広島サミットに招待したのではないかと推測します。

 しかし、今回の広島サミットで招待された8か国のうち、オーストラリアと韓国を除く、インド、インドネシア、クック諸島、コモロ、ブラジル、ベトナムといったグローバル・サウスの国々は、パックスアメリカーナのダブルスタンダードに苦しめられてきた歴史を持っており、ウクライナ紛争に対して中立の立場をとり、対露制裁に参加していないなど、G7の目論見通りに行動していないと指摘しています。

 実際、インドのモディ首相は、来日直前の『日本経済新聞』の単独インタビューに答え、「(民主主義と権威主義の二極ではなく)グローバル・サウスの一員として多様な声の架け橋となり、建設的で前向きな議論に貢献する」「インドは安全保障上のパートナーシップや同盟に属したことはない。その代わり、国益に基づき世界中の幅広い友人や志を同じくするパートナーと関わりを持つ」などと語り、伝統的な外交方針である「戦略的自律性」を貫く考えを示しました。

 クアッドが、本当に対中国のための軍事同盟になりうるなら、インドは参加していないでしょう。何のための、クアッド、なのでしょうか!?

※【IWJ号外】G7広島サミットの招待国、インドのモディ首相が、来日直前インタビューで「民主主義(G7中心)と権威主義(中露中心)の二極」のどちらにつくのか、という選択を拒否! 2023.5.20
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/516087

 また、ブラジルのルラ大統領は、サミット終了直後の記者会見で、ウクライナを支援するバイデン米大統領について、ロシアへの攻撃をけしかけていると批判。「ウクライナ問題はロシアと敵対するG7の枠組みでなく、国連で議論すべきだ」と訴えました。

※はじめに~「ウクライナ支援での結束」即ち「即時停戦ではなく紛争の長期化」がテーマのG7広島サミット後の会見で「ウクライナ問題はロシアと敵対するG7の枠組みでなく、国連で議論すべきだ」と主張したブラジルのルラ大統領!「バイデン大統領がロシアへの攻撃をけしかけている」「和平を見出したいが、ノース(北=欧米日)はそれを実現しようとしない」と批判!! ゼレンスキー大統領も参加したセッションでも、ルラ大統領は「ヨーロッパ以外にも平和と安全の課題がある」と演説!(日刊IWJガイド、2023年5月24日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20230524#idx-1
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/52315#idx-1

 このルラ大統領の発言について田代氏は、「ここ(G7)で(戦争についての議論を)やると、国際法違反になっちゃうわけですよね。連合国憲章があるから、安全保障に関することは、そっちでやるっていう合意になってますよね。もともとG7は、経済問題を話すということで始まったはずだから、ここで扱うと国際法上、微妙なことになるはずなんだけど、なぜか日本の国際法の学者って、最近まったく沈黙しているので、(詳しいことは)わかりません」と述べました。

 その上で田代氏は、「(ブラジルのルラ大統領は)もともとは経済の議論をするというから来たのに、経済の話はしなくて、しかもそこにウクライナのゼレンスキー大統領がやって来て、また『武器をくれ、金をくれ』と。しかも、あろうことかゼレンスキー大統領は、ルラ大統領との個別首脳会談の約束をしたのに来なかったというのだから、すごい話ですよね」

 さらに、インタビューで田代氏は、「G7共同声明は、自由貿易を否定し、世界経済の成長を阻害し、サプライチェーンを寸断し、経済分野における国家間協力を困難にするもの」だと批判しました。

 詳しくは、ぜひインタビューのアーカイブを御覧ください。インタビューのアーカイブは、IWJのYouTubeチャンネルで御覧いただけます。

※【ライブ配信 5/25 17:30頃~】岩上安身による エコノミスト 田代秀敏氏インタビュー
https://www.youtube.com/live/Qf0aQ64lp10

 インタビュー中、YouTubeでご視聴の方から「スパチャ」で嬉しいご寄付をいただきました。「とと」さん320円、「ya za」さん1000円、スパチャありがとうございました。今後とも、応援をよろしくお願いします!

■<岩上安身からのご報告>「気胸にかかっていました」

 25日のインタビュー冒頭、私は、この1ヶ月の間、インタビューをお休みしていた理由を初めて公表しました。

 私は、4月28日金曜日に、都内の病院での健康診断で肺に気胸(肺に穴があいて空気が胸隔にもれ、肺が縮む病気)が見つかり、虎ノ門病院に救急でかかりました。進行性であれば即外科的処置、ことによれば全身麻酔での手術が必要といわれ、即入院しました。当日はレントゲンとCTによる検査、診断の結果、外科的処置は行われず、24時間、酸素吸入をしながら、経過観察となりました。

 約4日間の入院となりましたが、5月1日月曜日、検査で進行性の気胸ではないという診断が下され、いったん退院して、自宅で安静にし、経過観察をすることになりました。

 再検査が12日に決まり、同じ12日に決まっていた田代秀敏先生のインタビューを延期。田代先生から、「気胸は話をするのがよくない」とのご助言をいただきました。

 5月12日金曜日、再検査で縮んでいた肺が広がる等、症状の改善が確認されました。気胸の原因は結局不明で、自然気胸と診断されました。

 再発の可能性もあるので、無理をしないようにと言われ、日刊ガイドの執筆やリライトなどのデスクワークはしながら、ならし運転で本格的に仕事を再開し、改めて田代先生にインタビューを依頼し、昨日のインタビューが実現しました。

 結局、この気胸によって、他にも予定していたインタビューが延期となってしまい、5月は今回の田代先生へのインタビューだけにとどまりそうですが、6月からは巻き直してまいりたいと思います。何人かのインタビューリストにすでにお声かけをさせていただいております。

 このたびは、私の健康管理が行き届かなくて、ご迷惑をおかけしました。インタビューに期待してくださっている会員の皆さまにも、ご心配をおかけしました。申し訳ありません。

 また、ご報告が遅れ、申し訳ありませんでした。気胸がどうなるのか、まったく予測のつかない中、皆さまにご報告できずにおりました。インタビューがないことで、ご支援いただいている皆さまにもご心配をおかけしてすみませんでした。

 今後、体調をみながら、インタビューを再開して参りますので、今後とも、私とIWJにご支援のほど、よろしくお願い申しあげます。

 岩上安身拝

■5月に入り、IWJの第13期も残り3ヶ月に! しかしながら、IWJは創業以来、最大の経済的危機に直面しています! 5月は24日までの24日間で、127万0000円、月間目標額の33%にあたるご寄付をいただきましたが、それでも、まだ月間目標額まで7割近くが不足しています! 第13期の累積赤字は毎月増え続け、8月から4月まで9ヶ月間の累積の不足額は、1600万円を超えています! 5月こそは少なくとも月間目標額390万円を達成できますよう、ご支援をよろしくお願いします! また累積の不足額を少しでも減らせますよう、緊急のご支援・ご寄付・カンパのほど、どうぞよろしくお願いします!

 いつもIWJをご支援いただきまして、誠にありがとうございます。

 5月に入り、昨年8月1日から始まったIWJの第13期も、残り3ヶ月となりました。

 4月の1日から30日までの30日間でいただいたご寄付は、126件、209万3200円でした。これは月間目標額390万円の54%にあたります。

 厳しい経済状況の中、ご寄付をお寄せくださった皆さま、誠にありがとうございました!

 しかし、今期第13期4月末までの累積の不足額は、1660万5900円となりました。

 5月は1日から24日までの24日間で、127万0000円、月間目標額の33%にあたるご寄付をいただいています。ありがとうございます。それでも、まだ目標額まで7割近くが不足しています。

 ぜひ、皆さま、今月5月こそは、まずは月間目標額を達成できますよう、どうぞ緊急のご支援をお願いいたします!

 そして、累積の不足額を少しでも削れるように、引き続き、どうぞご支援をお願いします!

 IWJの内部留保も底を尽き、キャッシュフローが不足したため、私、岩上安身が、個人的な私財から、IWJにつなぎ融資をいたしました。

 私がこれまでにIWJに貸し付けて、まだ未返済の残高は約600万円。これにつなぎ融資1000万円と合計すると、IWJへの私の貸し付け残高は約1600万円にのぼります。

 私の貯えなどたかがしれていますから、この先も同様の危機が続けば、私個人の貯えが尽きた時、その時点でIWJは倒れてしまいます。

 皆さまにおかれましても、コロナ禍での経済的な打撃、そしてこのところの物価上昇に悩まされていることとお察しいたします。

 しかし、ご寄付が急減してしまうと、たちまちIWJは活動していけなくなってしまいます。IWJの運営は会員の方々の会費とご寄付・カンパの両輪によって成り立っていますが、それが成り立たなくなってしまいます。

 ウクライナ紛争に続き、「台湾有事」を口実とする米国の「代理戦争」の、「新たな戦争前夜」を迎えて、私、岩上安身とIWJは、少しでも正確な情報を皆さまにお届けできるように、その結果として、日本が戦争突入という悲劇に見舞われないように、無謀な戦争を断固阻止するために今後も全力で頑張ってゆきたいと思います。

 日本は、米国への依存から脱却をはかり、独立した主権国家として立つべきです。同時に、エネルギーと食料の自給ができず、資源をもつ他の国々からの海上輸送に頼らなければならない「島国」であるという「宿命」を決して忘れず、国外にそもそも「敵」を作らない、多極的な外交姿勢をめざすべきではないでしょうか?

 皆さまにはぜひ、マスメディアが真実を伝えない、こうした問題について、IWJが追及を続けてゆくために、どうか、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます。

 下記のURLから会員登録いただけます。ぜひ、会員登録していただいてご購読・ご視聴お願いいたします。

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 ぜひとも、サポート会員様におかれましては、会員をそのままご継続いただき、一般会員様におかれましては、サポート会員へのアップグレードをお願いします!

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みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル カンリブ

 IWJホームページからも、お振り込みいただけます。

※ご寄付・カンパのお願い
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 どうか、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます!

 岩上安身

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◆中継番組表◆

**2023.5.26 Fri.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ_YouTube Live】14:00~「日本外国特派員協会主催 橋田康氏(元ジャニーズJr.・俳優・ダンサー)記者会見」
視聴URL:https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 「日本外国特派員協会(FCCJ)」主催の記者会見を中継します。これまでIWJが報じてきた日本外国特派員協会関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%A4%96%E5%9B%BD%E7%89%B9%E6%B4%BE%E5%93%A1%E5%8D%94%E4%BC%9A
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【IWJ・エリアCh5・東京】18:00~「原発反対八王子行動」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_areach5

 「キンパチデモ実行委員会」主催の原発反対八王子行動を中継します。これまでIWJが報じてきたキンパチデモ実行委員会関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/kinpachi-demo-executive-committee

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◆中継番組表◆

**2023.5.27 Sat.**

調整中

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■5月22日にウクライナがロシアへ越境攻撃! ロシア側は住民1人死亡12人負傷、ウクライナ人テロリスト70人を殲滅と発表! ウクライナ政府は関与を否定、反プーチンの2つのロシア人準軍事組織が関与と表明! 他方、『ニューヨーク・タイムズ』は、5月3日のモスクワでのドローンによるクレムリン攻撃を「ウクライナ軍または情報機関の特殊部隊のいずれかが『関与している可能性が高い』」との政府関係者の発言を報道! 米政府は22日のロシア領内への攻撃もウクライナが関与したと見ている!!

 ロシア国防省は23日、ウクライナとの国境地域のロシアのベルゴロド州で、前日の22日にウクライナ領内から攻撃があり、撃退したと発表しました。

 23日付けロシア『RT』は、ロシア国防省が声明で「ベルゴロド州グレイヴォロンスキー地区の国際検問所と民間人を標的とした集中砲火の後、ウクライナの民族主義者部隊が国境を越えた」「ウクライナの民族主義者は、空爆、砲撃、西部軍管区の国境警備隊の行動によって倒された」「国粋主義者の残党はウクライナ領土に追いやられ、完全に排除されるまで攻撃を受け続けた」と発表したと報じています。

 『RT』によると、「70人以上のウクライナ人テロリストを殲滅、4台の装甲戦闘車、5台のピックアップトラックが破壊された」と、国防省は発表しているとのことです。

※Ukraine resorting to terrorism after Artyomovsk defeat ― Russian MOD(RT、2023年5月23日)
https://www.rt.com/russia/576759-ukraine-resorting-terrorism-artyomovsk-defeat/

 また、同じ23日付けの『RT』の別の記事は、この攻撃によって、住民1人が死亡し、12人が負傷したと報じています。この『RT』の記事は、23日に攻撃を受けた地域をおとずれたベルゴロド州知事のグラドコフ氏によると、「侵略者予備軍が残したものの中には、ドイツ十字(German Crosses)で飾られたアメリカ軍の装甲車もあったという」と報じています。

※Ukrainian raid claims civilian life ― Belgorod governor(RT、2023年5月23日)
https://www.rt.com/russia/576796-belgorod-raid-civilian-killed/

 この攻撃について、24日付け英『BBC』は、「国境を越えた襲撃としては、昨年2月にロシアがウクライナの侵攻を開始して以来最大規模の襲撃」だとした上で、ロシアが公開した、戦闘後に放棄された車両の画像には「米国製のハンヴィー(高機動多用途装輪車)も確認できる」と報じています。

 この『BBC』の記事によると、ウクライナに兵器を供与している米国のミラー国務省報道官は、23日のブリーフィングで、ウクライナがロシア領内を攻撃することを米国は「奨励または可能にしていない」と主張する一方、「この戦争をどのように行うかはウクライナ次第だ」と、相変わらず無責任な回答に終始しました。

 また、この『BBC』の記事によると、ウクライナ政府は関与を否定し、ロシアのプーチン大統領と敵対する二つのロシア準軍事組織が関与していると主張しているとのことです。日本の多くのメディアがこのウクライナの発信をそのまま流しています。

※ロシア、ウクライナから侵入の集団を撃退と アメリカは「ロシア領への攻撃奨励せず」(BBC、2023年5月24日)
https://www.bbc.com/japanese/65655493

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■<IWJ取材報告>佐藤優氏「アメリカ、訳わかんないです。こういうわけわかんないところとは、できるだけ距離を置いて、『価値観の同盟』というのはそこそこにしておかないと大変なことになる」~5.24東京大地塾 ―登壇:佐藤優氏(作家・元外交官)、鈴木宗男 参院議員

 2023年5月24日、午後4時より、東京都千代田区の参議院議員会館にて、東京大地塾が開催され、作家・元外交官の佐藤優氏、そして、鈴木宗男・参議院議員が登壇し、「G7 広島サミット」の総括、および、そこでのウクライナの対応について、佐藤氏の講義、そして参加者との質疑応答が行われました。

 佐藤氏の講義、および質疑応答の詳細については、ぜひ全編動画をご確認ください。

 質疑応答にて、IWJ記者は、佐藤氏に対して、次のような質問を行いました。

 IWJ記者「一点、米国のシンクタンク『アイゼンハワー・メディア・ネットワーク』が、『米国は世界の平和のための力となるべきだ』という公開書簡を発表して、ニューヨークタイムズもこの書簡を意見広告として掲載したとされています。

 この書簡は、NATOの東方拡大がウクライナ紛争を誘発したとして、バイデン大統領と米議会に軍事的エスカレーションを止めて、外交による即時停戦を求めているものです。

 先ほども、佐藤さんのほうから、大統領選の結果如何では、というお話がありましたけれども、大統領選に名乗りをあげているロバート・ケネディ・Jr氏が、この書簡に強い共感を示しており、選挙の結果次第で米国の外交政策が反転する可能性もあるとも思うのですが、佐藤さんのご意見を、プラス、ロバート・ケネディ・Jr氏についての評価も、もしよければ、教えていただけますでしょうか?」

 佐藤氏「ケネディさんが、今すぐ、大統領候補になるということはないけど、民主党でありながらリアリズムにもとづいた、一種の、ドミトリイ・サイムズ(米シンクタンク『ナショナル・インタレストのためのセンター』所長)さんとか、キッシンジャーさんとか、あるいはジョン・ミアシャイマー(政治学者)さんと同じような、リアリズムにもとづいた考え方をしているというのは、これは非常に好ましいことだし、私はこれが本来のアメリカのあり方だと思う。

 アメリカというのは、ヨーロッパの政争に加わらない、と。そういう形でそもそも建国している国なんだから。だから、『アメリカのことに他の人たちは干渉しないでくれ』と。しかし、我々もヨーロッパのことに干渉しないんだよ。これが本来の『アメリカ・ファースト』なんだよね。それが、やっぱり、一つはネオコン。このネオコンは最初、レーガン政権の共和党のところで出てきたのだけども。

 そうじゃなくて、ヒラリー・クリントンさんなんかもそうだったんだけども、民主党のバイデンさんなんかも、非常にネオコン的なんだよね。『価値観を重視』とか、それで『力によって価値観を実現する』という、これ、ネオコンの母体はご案内だと思うけれども、ニューヨーク市立大学のトロツキストグループだよね。

 だから、世界革命を実現するという人たちが保守化しちゃって、自由と民主主義を『保守革命の力』によって実現する。この、やはり、ネオコン的な思想っていうのが一番の問題だと思う。それだから、NATOの東方拡大というのも、価値観でどんどん拡大していくというのに対して、いや、やっぱり、これは『住み分け』でしょう、と。

 こういうような考え方が両方、アメリカにある。だから、『住み分け』的アメリカというのが重要になってくると思うんですよね。ただ、アメリカも混乱しているから、『住み分け』的なアメリカを今、じゃあ、代表する人は誰かと言ったら、トランプさんになっちゃうわけで。トランプさんだと、ちょっと規格外のところがあるからね。

 だから、言ってることはそんなに悪くないのよ。例えば、もし、トランプじゃなくて、ヒラリー・クリントンになったら、北朝鮮の核開発を阻止するっていうんで、空爆ぐらいしかねなかったから。そしたらさ、日本国連軍の駐留協定があるから、ホワイトビーチと普天間と嘉手納と佐世保と横須賀と座間と横田。ここは、国連軍に直ちに貸し出さないといけないということになっているからね。

 そうすると、この7つの基地って、ミサイル飛んできた可能性があるんだよね。だから、その意味においては、トランプさんがなって、最初は、(金正恩氏のことを)『リトル・ロケットマン』とか言って、大喧嘩してたけどね。(その後、訪朝を経て)『私は恋をした』とか言って、『金正恩、大好き』っていう形で3度も会ったお陰で、少なくとも朝鮮半島の戦争を阻止できたじゃない。

 だから、日本にミサイルが(北朝鮮から)飛んで来なかったのはトランプのお陰だと、私は思っているわけ。クリントンだったら飛んできてたと思う。

 そう考えると、やっぱりトランプはいいんだよね。ただ、やっぱ時々規格外だし、それから、アメリカで起きている(トランプ氏をめぐる訴訟)、起訴するのも、地方の検事って民選じゃない?

 政治家には政治家にふさわしい犯罪ってあるわけよ。例えば、連邦議会に対して、『選挙が乗っ取られたから襲撃しろ』とか、あるいは、ジョージア州とかで、『票が何千票必要なんだけどな』とか、これはすごい政治家らしい犯罪でしょう?

 こういうのであれば議論になるんだけども、民選で選挙で民主党系で、どうも、ソロスさんのところとだいぶ仲がいいっていう人から、それが、昔関係を持ったポルノ女優さんに口止めをした時の、その時の『政治資金』の使い方、そういうことで起訴されるとさ、やはり、これは政治犯罪だって、トランプが言うと、トランプと距離を置いている人を見ても、政治家らしいところの犯罪じゃないよね。

 何か、こういうところでトランプの足を引くのって感じになるから、アメリカ、訳わかんないです。だから、そうすると、こういうわけわかんないところとは、できるだけ距離を置いて、『価値観の同盟』というのはそこそこにしておかないと、大変なことになる。

 だから、一番の問題は、アメリカ専門家が日本で意外と少ないことで、アメリカの情勢についてやっぱりもっと調べないといけないと思うんだよね。アメリカとは上手に付き合わなきゃいけない。だから、ウクライナ戦争だって、アメリカ問題じゃない? でも、岸田さんはね、そういう意味では、皮肉じゃなくて、よくやってんだよ。

 あと、フォーリン・アフェアーズに、明らかに、アメリカ人の指南を受けて書いたとしか思えないような内容の文章を書くと。それから、『タイム』誌にね、『日本は平和主義を捨てて軍事大国化の道を進んでいる』みたいな、あれ、ネットのは(訂正版が)載ってるけど、雑誌は今そのままだもんね。でも、あんなので、内容でクレームつけて、『これは内容が適切じゃないので変えてくれる?』って、『タイム』誌の編集部とニューヨークの総領事館がすごく仲いいから、タイアップ企画みたいなのを私は見ていますからね。(後略)

 続いて、鈴木氏からも次のような応答がありました。

 鈴木氏「今のお話でね、やっぱり、ケネディ家は、『政治家をどう育ていくか』というのは考えているんですね。キャロライン・ケネディ(駐オーストラリア米国大使)さん。菅前総理がとっても大事にしたんです。今でも続いていますね。菅総理にも相談に来たというんですから。後継の相談で、どうしたらいいかって。今のお話のご指摘は生きているんですよ」

 佐藤氏の講義、そして質疑応答の詳細については、ぜひ全編動画にてご確認ください。

※佐藤優氏「アメリカ、訳わかんないです。こういうわけわかんないところとは、できるだけ距離を置いて、『価値観の同盟』というのはそこそこにしておかないと大変なことになる」~5.24東京大地塾 ―登壇:佐藤優氏(作家・元外交官)、鈴木宗男 参院議員
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/516140

■<IWJ取材報告>「サミットを一番喜ぶ文鮮明」!~5.23「新しい戦前にさせない」連続シンポジウム「統一教会と自民党が呼び込む戦争」―登壇:有田芳生氏(ジャーナリスト)、平野貞夫氏(元参院議員)、前川喜平氏(元文部科学省事務次官)、佐高信氏(評論家)ほか

 5月23日、東京都千代田区の衆議院第一議員会館で「新しい戦前にさせない」連続シンポジウムの第3回が、「統一教会と自民党が呼び込む戦争」をテーマに、開催されました。主催は共同テーブル。

 佐高信氏(評論家)の主催挨拶に続いて、中川五郎氏(フォークシンガー)の歌と神田香織氏(講談師)の講談を上演(動画では割愛)。その後のシンポジウムでは、佐高氏をコーディネーターに、有田芳生氏(ジャーナリスト)、平野貞夫氏(元参院議員)、前川喜平氏(元文部科学省事務次官)が登壇しました。

 佐高氏は主催者挨拶で、岸田総理が議長を務めた広島でのG7サミットに関して「核廃絶への『やるやる詐欺』を、岸田はやったんだろう」と批判し、被爆者のサーロー節子さんの「死者に対する侮辱である」という言葉を引用しました。

 また、宏池会の岸田総理が「宏池会の伝統である護憲をかなぐり捨てるということは、『やるやる詐欺』の、戦争だけはやるという方向に突き進んでいる」と指摘しました。

 シンポジウムで、有田芳生氏は、安倍元総理の選挙区、衆院山口4区の4月23日の補欠選挙に出馬した理由に関して、「安倍政治は総括しなきゃいけない。統一教会問題は終わったかのように新聞は書いているが、冗談じゃない」と述べました。

 統一教会が日米韓政治史で果たした役割を解説し、米下院「フレイザー委員会」報告書が記した、統一教会の真の姿として、宗教の顔と共に多国籍企業であり、政治とも関りがあり、さらに「準軍事組織」も持つと述べ、朝日新聞阪神支局襲撃の「赤報隊事件」疑惑を指摘しました。そして、改めて衆院解散後の総選挙への出馬に意欲を示しました。

 平野貞夫氏は、「広島のサミットを一番喜んでいるのは、あの世に行った文鮮明さんじゃないか。あの人が日本をこうすると言った、そのままの流れになっている」と指摘。「『(核軍縮に関するG7首脳)広島ビジョン』で、核兵器廃絶は究極の目的と言っているが、これは政治的に言えば実行しないということ」「核抑止力はG7側にはあるが、そうでない側にはないとしている。これは人類の生存権への冒涜だ」と厳しく批判しました。

 また、ゼレンスキー大統領招聘の背景に、「戦争主体としての軍産複合体がロシア側にもG7側にもある」と指摘し、「今回のサミットは台湾有事に一歩踏み出した」と危惧しました。

 前川喜平氏は、岸田政権による統一教会への「質問権行使」について、「伝家の宝刀のように言われるが、豆腐一丁切れない竹光だ。行使したからといって、回答の中に、解散命令の請求ができるような、教会が自分の首を絞めるような情報が含まれているはずがない。だから、言い分を聞く意味で1回やれば十分だったはずが、5回もやっている。これは時間稼ぎで、国民の意識から統一教会が薄れていくのを待っている」と厳しく指摘しました。

 詳しくは、全編動画を御覧ください。

※「サミットを一番喜ぶ文鮮明」!~5.23「新しい戦前にさせない」連続シンポジウム「統一教会と自民党が呼び込む戦争」―登壇:有田芳生氏(ジャーナリスト)、平野貞夫氏(元参院議員)、前川喜平氏(元文部科学省事務次官)、佐高信氏(評論家)ほか
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/516120

■<本日、号外を出します>ロバート・ケネディ・ジュニア氏が大統領予備選立候補発表後に行った、歴史的なボストン・スピーチを、IWJが全文仮訳!(第1回)米国最良の精神は、アメリカ独立戦争の精神だった! 独立戦争は大英帝国に対する反乱というだけではなく、国家権力と企業権力の腐敗した癒着に対する、植民地人の怒りだった! ロバート・ケネディ・ジュニア氏は、この精神の正当な継承者であることを示した!

 【IWJ号外】でもお伝えしましたが、ワクチン懐疑派として知られる米民主党のロバート・ケネディ・ジュニア氏が、民主党の大統領予備選に出馬を表明しました。

※【IWJ号外】ワクチン懐疑派として知られる米民主党のロバート・ケネディ・ジュニア氏が、米大統領選に出馬を表明! 軍産とバイデン政権の癒着を批判、ウクライナへの関与は「米国の国益にならない」! 2023.4.22
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/515627

 日本の多くのメディアは、ロバート・ケネディ・ジュニア氏の出馬と、彼が表明した米国と移りゆく世界の認識について、「反ワクチン活動家で名門ケネディ家のケネディ・ジュニア氏が出馬した」という、非常に表面的で粗略な扱いしかしていません。

 しかし、ケネディ氏の発言を追っていくと、実はケネディ氏こそが、現代の米国において、独立戦争に起源を持つ最良の米国精神の継承者であることがわかります。ケネディ氏の言論を通じて、米国という国家の理想と現実をまざまざと知ることができます。

 IWJは、民主党の大統領予備選立候補発表後の第一声の土地として選んだ米国の原点、ボストンの地で行われたケネディ・ジュニア氏の、歴史的なロング・スピーチの全文仮翻訳を進めています。

 今後、複数回に分けて、このスピーチをご紹介し、米国の病理の本質が、国家権力と企業権力の結合にあり、この複合体が、米国の自由と民主主義を著しくむしばんでいる現実と、米国の「良心」の声をご紹介していきます。ぜひ、お読みください。

 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

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IWJ編集部(岩上安身、尾内達也、木原匡康、浜本信貴、六反田千恵)

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