日刊IWJガイド・非会員版「自民・高市早苗政調会長が長期・超長期国債の躊躇なき発行、プライマリーバランス凍結を主張!! 日本財政は大丈夫か!?」2021.12.14号~No.3379号


┏━━【目次】━━━━━━━━
■はじめに~国会で補正予算審議が始まる!「真水」で31.6兆円の追加予算にご満悦の自民・高市早苗政調会長は「22兆円の国債発行規模は大きすぎると考えるか?」と岸田総理に迫り、「長期国債や超長期国債を躊躇なく発行することが、この国債管理政策の常道だ」と持論を展開し、プライマリーバランス凍結を主張!! 日本財政は大丈夫か!?

■岩上安身より、皆さまへ緊急のお願いです!! 12月13日までのご寄付・カンパは月間目標額の15%にとどまっています!! 11月末までの累積の赤字は約628万円に! どうか緊急のご支援をよろしくお願いします!!

■【中継番組表】

■自民・高市政調会長、安倍元総理の「台湾有事は日本有事」発言を「安全保障の観点から正しい認識か?」「内政干渉か?」と追及!! 林外務大臣は「内政干渉とは考えない」という答弁を引き出す! 岸田政権のもとでは、台湾有事が起これば、日本参戦は確定!

■衆院予算委で立憲・小川淳也政調会長が石原伸晃氏問題で岸田総理を追及! さらに総理肝煎の「デジタル田園都市構想」の中核「マイナポイント2兆円」の大盤振る舞いを「天下の愚策」と一刀両断!!

■中国での新車販売台数は4年ぶり2600万台規模、米国の1.7倍に! HONDA新型「アコード」は1ヶ月で3万5000台予約、日本での販売台数の15年分! ホンダは中国市場を全面的にEV化すると発表、しかし、トヨタはじめ日本のメーカーは水素など燃料の多様化などに執着、EVシフトにあくまでも慎重!「車の販売は持続可能社会を実現するための手段に過ぎない」というテスラ、イーロン・マスク氏が加速するEV化に日本メーカーはおきざりにされていくのではないか!?(その1)

■韓国の文在寅大統領が韓国、北朝鮮、アメリカ、中国の4者が、朝鮮戦争の正式な終結を宣言することに原則合意したと発表!「ただし、北朝鮮との協議はまだ」! 2022年3月の退任を控えた文大統領のフライングか!? 韓国はRCEPとCPTPPへも参加方針、米国のプレゼンスが薄れる東アジア情勢の変化の中での韓国の動きは日本にとっても他人事ではない!

■<本日のタイムリー再配信>本日午後7時から、2017年収録「戦場は日本列島!緊迫化する北朝鮮情勢、安倍政権に核ミサイル着弾の『覚悟』はあるか~岩上安身によるインタビュー 第749回 ゲスト 元内閣官房副長官補・柳澤協二氏」を公共性に鑑みフルオープンで再配信します! 16日は岩上安身による柳澤協二氏インタビューを生配信!!
┗━━━━━━━━━━━━━

■はじめに~国会で補正予算審議が始まる!「真水」で31.6兆円の追加予算にご満悦の自民・高市早苗政調会長は「22兆円の国債発行規模は大きすぎると考えるか?」と岸田総理に迫り、「長期国債や超長期国債を躊躇なく発行することが、この国債管理政策の常道だ」と持論を展開し、プライマリーバランス凍結を主張!! 日本財政は大丈夫か!?

 おはようございます。IWJ編集部です。

 与党自民党は、10日に2022(令和4)年度の税制改正大綱と予算編成大綱を発表しています。

※令和4年度税制改正大綱(自由民主党、2021年12月10日)
https://www.jimin.jp/news/policy/202382.html

※令和4年度予算編成大綱(自由民主党、2021年12月10日)
https://www.jimin.jp/news/policy/202383.html

 しかしこの税制改正大綱では、金融所得課税の強化については「課税のあり方について検討する必要がある」と言及されただけで、実質的には先送りされました。

 また、大企業の内部留保にも課税は行われません。

 一方、賃上げする企業に対して法人減税(税額控除)を行うことで労働者の賃金アップを後押しするとのことです。

 12月10日付け時事通信は、自民党税制調査会がまとめた賃上げ税制案について「基本控除率15%を土台に、大企業は給与総額を前年度比で4%以上増やすと10%、教育訓練費を同20%以上増加させると5%を上乗せできる。最大控除率は大企業30%(現行20%)、中小企業40%(同25%)に引き上げた」と報じています。

※賃上げ税制、基本給案頓挫 「首相演出」も不発―税制改正(時事ドットコム、2021年12月10日)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021120901119&g=eco

 しかし、そもそも国税庁の統計資料「法人数等の状況」によると、今年6月末現在、申告をした国内の法人のうち、黒字申告をした法人はわずか28.4%です。

※法人数の状況(国税庁)
https://www.nta.go.jp/about/organization/tokyo/release/h21/shinkoku_jisseki/01.htm#hyo01

 つまり、国内法人の7割以上が法人税を支払っておらず、岸田総理の賃上げ税制は何の恩恵もないということです。

※ここから先は【会員版】となります。会員へのご登録はこちらからお願いいたします。ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して、御覧になってください!

https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

――――――

■岩上安身より、皆さまへ緊急のお願いです!! 12月13日までのご寄付・カンパは月間目標額の15%にとどまっています!! 11月末までの累積の赤字は約628万円に! どうか緊急のご支援をよろしくお願いします!!

 いつもIWJへのご支援、ありがとうございます。

 12月も折り返しが近づいてまいりました。12月13日までのご寄付・カンパは、62件、64万8800円です。ご寄付をくださった皆さま、本当にありがとうございます。

 IWJでは、第12期の年間の予算の見通しを立て、ご寄付・カンパの目標額を月額420万円(年間5040万円)とさせていただきました。

 しかしながら、12月13日までのご寄付・カンパの金額は、月間の目標額の15%にとどまっています。

 12月に入り、IWJの今期第12期も5ヶ月目に入りました。

 今期第12期は8月から始まり、11月で4ヶ月目を終えました。しかしながら、8月は月間目標額を87万900円下回り、9月は185万2600円下回り、10月は153万290円下回り、11月は202万5900円下回りました。

 4ヶ月間の累計の不足分は627万9690円となってしまいました。

 このペースで進んでいくと、IWJは壊滅的な打撃を受けてしまい、今期の途中で活動を極端に縮小するか、停止せざるをえなくなるかもしれません!

 すでにお伝えしている通り、私、岩上安身は、キャッシュフローが足りなかったIWJに対して1093万円を貸し込んでいます。私は富裕層でもなんでもなく、40年間働いてきて乏しい貯えがわずかにあるだけのもともとは一介のフリーランス、自営業者に過ぎません。

 個人が1000万円を超えるお金を会社に貸す、というのは大変なことです。第12期のスタートにあたって、前期の第11期の途中から無報酬で働いてもおりましたが、8月から始まった第12期も、1年間にもわたって、無報酬で働き続けています。

 これ以上は、私、岩上安身個人の力だけではいかんともしがたい苦しい状況です。私1人の力や、無報酬のため細る一方の私の貯えでは、627万9690円もの不足分を穴埋めすることはできません!

 どうか会員の皆さまのお力で、IWJをお支えください!

 IWJの会員数は現在3429人です。そのうちサポート会員は1196人です。本当に心苦しいお願いではありますが、会員の皆さま全員が1200円ずつカンパしてくださるか、サポート会員の皆さまが1人3500円ずつカンパしてくださったならば、なんとかこの赤字は埋められます。

 伏してお願いいたします! どうか皆さまのお力で、この窮状をお助け願います!

※ご寄付・カンパはこちらからお願いします。
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 コロナ禍は、日本のすべてを直撃しています! IWJも例外ではありません!

 同じように皆さまもそれぞれ、コロナ禍で厳しい状況に直面されていることと拝察いたします。こうした状況で皆さまに、会員登録のお願いとご寄付・カンパを繰り返しお願いすることは、心苦しいことではあります。

 しかし、特定のスポンサーをもたないことで、何者にも縛られず、忖度せずに、真実をお伝えしてゆくのが、独立メディアであるIWJの存在意義です!

 非会員の方はまず、一般会員になっていただき、さらに一般会員の皆さまには、サポート会員になっていただけるよう、ぜひご検討いただきたいと存じます!

 その会費と、ご寄付・カンパによって支えられてはじめて、IWJは、市民の皆さまのために役立つ、真の独立市民メディアとしてその活動を継続し、その使命を果たすことが可能となります。

 マスメディアが報じない事実と真実を報道し、売国的な権力への批判を続け、主権者である日本国民が声をあげ続けることができるようにすることが、今、絶対に必要なことであり、それが我々IWJの使命であると自負しています。

 決して負けられないこの戦いに、私は、IWJのスタッフを率いて全力で立ち向かいたいと腹をくくっています! 皆さまにはぜひ、ご支援いただきたくIWJの存続のために、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます。

下記のURLから会員登録いただけます。是非、会員登録していただいてご購読・ご視聴お願いいたします。
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

※ご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です。よろしくおねがいします。

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル カンリブ


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

◆中継番組表◆

**2021.12.14 Tue.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch7】16:00~「東京都医師会 記者会見―内容:新型コロナウイルス感染症拡大防止対策等~オミクロン株対策を含めた医療提供体制等~」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch7

 「東京都医師会」による記者会見を中継します。これまでIWJが報じてきた東京都医師会関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e6%9d%b1%e4%ba%ac%e9%83%bd%e5%8c%bb%e5%b8%ab%e4%bc%9a
————————

【IWJ・Ch5】18:20~「林芳正 外務大臣 定例会見」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 林芳正 外務大臣による記者会見を中継します。これまでIWJが報じてきた外務大臣関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e5%a4%96%e5%8b%99%e5%a4%a7%e8%87%a3
————————

【タイムリー再配信 1038・IWJ_YouTube Live】19:00~「戦場は日本列島!緊迫化する北朝鮮情勢、安倍政権に核ミサイル着弾の『覚悟』はあるか~岩上安身によるインタビュー 第749回 ゲスト 元内閣官房副長官補・柳澤協二氏」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 2017年5月に収録した、岩上安身による元内閣官房副長官補・柳澤協二氏インタビューを再配信します。これまでIWJが報じてきた柳澤協二氏関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e6%9f%b3%e6%be%a4%e5%8d%94%e4%ba%8c

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/377549

========

◆中継番組表◆

**2021.12.15 Wed.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【タイムリー再配信 1039・IWJ_YouTube Live】20:00~「『戦場で勝って戦争に負けた』9.11以来の米国の対テロ戦争! その『見果てぬ夢』の続き・対中戦争における日米同盟の危険性! ~9.14岩上安身によるインタビュー 第1052回 ゲスト 元内閣官房長官補・国際地政学研究所理事長柳澤協二氏」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 9月14日に収録した、岩上安身による元内閣官房副長官補・柳澤協二氏インタビューを再配信します。これまでIWJが報じてきた日米同盟関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e6%97%a5%e7%b1%b3%e5%90%8c%e7%9b%9f

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/496218

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

■自民・高市政調会長、安倍元総理の「台湾有事は日本有事」発言を「安全保障の観点から正しい認識か?」「内政干渉か?」と追及!! 林外務大臣は「内政干渉とは考えない」という答弁を引き出す! 岸田政権のもとでは、台湾有事が起これば、日本参戦は確定!

 前述のように、13日の衆院予算委員会では、自民党・高市早苗政調会長による安倍元総理讃美が止まりませんでした。

 高市氏は、安全保障について、岸信夫防衛大臣に次のように質問しました。

 「12月1日、安倍晋三元総理が『台湾有事、それは日本有事です。すなわち日米同盟の有事でもあります』と発言をされました。

 この発言に対して中国外務省の報道官が『でたらめな発言だ』と反発しただけではなくて『中国の外務次官補が日本大使を呼んで『中国の内政に対する粗暴な干渉であり、主権に対する露骨な挑発だ』と抗議したと伝えられています。

 防衛大臣にうかがいます。台湾有事は日本有事という安倍元総理のご見解について、安全保障の観点から正しい認識だとお考えになりますか?」

 この質問に対して岸防衛大臣は「ご指摘の安倍元総理のご発言について、政府としてコメントすることは差し控えますが、台湾をめぐる情勢の安定は南西地域を含む我が国の安全保障にとって重要であると考えています」と答弁しました。

 高市氏はさらに、今度は林芳正外務大臣に対して、「日本の閣僚を含む政治家が、台湾有事、中台有事を想定した発言をすることや、日本政府が中台有事への備えを進めることは、中国の内政に対する干渉だとお考えですか?」と質問しました。

 これに対して林外務大臣は「台湾海峡の平和と安定、これは日本の安全保障はもとより、国際社会の安定にとっても重要だ」と答弁しました。

 さらに林外務大臣は、岸防衛大臣よりも一歩踏み込んで「日本のみならず、国際社会にとっても重要な問題について、正当な関心を表明すること自体が、いわゆる内政干渉に当たるとは考えていない」と答えた上で「日本の政治家の発言に対する中国側からの不当な申し入れに対しても、外交ルートにおいてしっかりと反論させている」と述べました。

 しかし、安倍元総理の発言は、中台関係の一方の当事者である台湾で開かれたシンポジウムでの基調講演の中で行われたものです。当事国である中国にとっては、日米間やG7での意思表示とは、意味合いが大きく異なります。

※はじめに~日米開戦80年の前日、極右国会議員99人が靖国参拝! さらに安倍元総理の「台湾有事は日本有事」発言に岸防衛相が「国内にこうした考えがあることは中国に理解してもらう必要がある」と発言! 中国外交部は「日本国内に多くの考え方があるのは確かだ。日本の対外侵略の歴史と植民統治を否定し、美化しようとする人がいる」と批判!! しかも財政危機も顧みず、国防も米国頼みで政府は来年度駐留米軍「思いやり予算」を過去最高水準に引き上げ!!(日刊IWJガイド、2021年12月8日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/49905#idx-1

 その点に言及せず、「日本の政治家が、台湾有事を想定した発言をすることや、日本政府が中台有事への備えを進めることは、中国の内政に対する干渉か?」という極端に単純化した質問を投げかけることは、ネトウヨ得意の姑息な「すり替え」とまったく同じやり方であると言えるのではないでしょうか。

 林外務大臣は、最低限「一般論としては」とのひと言を付して見解を述べるべきだったのではないでしょうか。軽率である、と言わざるをえません。

 安倍氏や高市氏は、「国民の命と安全を守る」「有事に備えなければならない」などと言いながら、自分たちこそが不用意に緊張を煽りたてているとしか思えません。

■衆院予算委で立憲・小川淳也政調会長が石原伸晃氏問題で岸田総理を追及! さらに総理肝煎の「デジタル田園都市構想」の中核「マイナポイント2兆円」の大盤振る舞いを「天下の愚策」と一刀両断!!

 13日の衆議院予算委員会では、立憲民主党の小川淳也政調会長が、岸田総理を厳しく追及しました。

 石原伸晃氏は、12月3日、内閣官房参与に就任し、その後自らが代表を務める政治支部が雇用調整助成金を受給していたことを批判され、12月10日に辞任しました。

※石原伸晃氏が内閣官房参与を辞任! 雇用調整助成金60万円の「不適切」受給が決定打に!!(日刊IWJガイド、2021年12月11日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/49916#idx-8

 同じ12月10日には、環境副大臣の大岡俊孝衆議院が代表を務める自民党支部が30万円の雇用調整助成金を受け取っていたことを認め、返還する考えを示しました。

※大岡議員 雇用助成金返還へ 「適切」会見から3時間…石原伸晃氏の内閣官房参与辞任受け一転(東京新聞、2021年12月11日)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/148197

 小川氏は、石原氏の内閣官房参与就任について「落選者の失業対策じゃないか、官邸は民意を軽視しているんじゃないか、さらにお友達人事、上級国民などという言葉も飛び交っています」と、世論の批判を示した上で「任命責任をどう考えているか?」と質問しました。

 これに対して岸田総理は、「『混乱』ということについては否めないと思っております。この点については申し訳ないと申しあげている」と釈明しました。

※ここから先は【会員版】となります。会員へのご登録はこちらからお願いいたします。ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して、御覧になってください!

https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

――――――

■中国での新車販売台数は4年ぶり2600万台規模、米国の1.7倍に! HONDA新型「アコード」は1ヶ月で3万5000台予約、日本での販売台数の15年分! ホンダは中国市場を全面的にEV化すると発表、しかし、トヨタはじめ日本のメーカーは水素など燃料の多様化などに執着、EVシフトにあくまでも慎重!「車の販売は持続可能社会を実現するための手段に過ぎない」というテスラ、イーロン・マスク氏が加速するEV化に日本メーカーはおきざりにされていくのではないか!?(その1)

 中国での新車販売台数が4年ぶりに2600万台規模になる見通しだと『日本経済新聞』が報じました。中国汽車工業協会が12月10日に発表しました。米国の新車販売台数の、約7倍の規模です。

 中国では、EVを中心に新エネルギー車の販売が好調で、1月から11月までの前年同期間比で4.5%増です。

 半導体不足の影響で11月は前月比で9.1%減と、7ヶ月連続でマイナスとなりましたが、中国汽車工業協会は「政府の政策で電力不足が緩和し、自動車メーカーも半導体不足への対応に努めている」と、今後、自動車の供給と販売は改善に向かうとの見通しを述べています。

 11月の新車販売台数は252万台ですが、そのうちの45万台は新エネ車で、中国汽車工業協会は「消費者が新エネ車を受け入れ始めた。(補助金などで)政策が主導する形から、市場がリードする形に転換してきた」と分析しています。

※中国新車販売、4年ぶり増加へ 今年2600万台見通し(日本経済新聞、2021年12月10日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM1086X0Q1A211C2000000/

※ここから先は【会員版】となります。会員へのご登録はこちらからお願いいたします。ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して、御覧になってください!

https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

――――――

■韓国の文在寅大統領が韓国、北朝鮮、アメリカ、中国の4者が、朝鮮戦争の正式な終結を宣言することに原則合意したと発表!「ただし、北朝鮮との協議はまだ」! 2022年3月の退任を控えた文大統領のフライングか!? 韓国はRCEPとCPTPPへも参加方針、米国のプレゼンスが薄れる東アジア情勢の変化の中での韓国の動きは日本にとっても他人事ではない!

 2022年3月で退任する韓国の文在寅大統領は12月13日、韓国、北朝鮮、アメリカ、中国の4者が、朝鮮戦争の正式な終結を宣言することに原則合意したと発表しました。

 ただし、北朝鮮側が話し合いの前提条件を提示していることから、協議はまだ始まっていないと補足しています。

 北朝鮮の金正恩総書記の妹にあたる金与正(キム・ヨジョン)氏は9月、北朝鮮が南北協議に応じる可能性を示唆しましたが、米国が北朝鮮に対する「敵視政策」をやめることを条件に挙げています。

 米国は北朝鮮が先に核兵器を放棄しない限り、制裁は解除しないと主張し、米国と北朝鮮の関係は膠着状態に陥っており、そのため韓国と北朝鮮も終戦に関する交渉の席につくことすらできずにいるのです。

※文大統領、朝鮮戦争終戦宣言で「原則合意」 韓国・北朝鮮・アメリカ・中国の4者で(BBC、2021年12月13日)
https://www.bbc.com/japanese/59633055

※北朝鮮の金与正氏、韓国との終戦に可能性示す(BBC、2021年9月24日)
https://www.bbc.com/japanese/58675435

 朝鮮戦争は、1953年に休戦協定のままで終わっているため、韓国と北朝鮮は現在も形式上は戦争状態にあります。そのため、「国連軍」として米軍が韓国に駐留し、「朝鮮国連軍後方司令部」が日本の横田基地に置かれています。

※朝鮮国連軍と我が国の関係について(外務省、2019年7月23日)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/na/fa/page23_001541.html

 文大統領は、朝鮮半島の平和を重要政策として掲げてきました。2017年には北朝鮮の核開発をめぐってかつてなく朝鮮半島情勢が緊張しましたが、2018年2月に開催された平昌五輪では、北朝鮮の選手が22名参加し、韓国との統一旗で入場しました。

※北朝鮮が22選手派遣 韓国と統一旗で合同入場 平昌五輪(産経フォト、2018年1月20日)
https://www.sankei.com/photo/story/news/180120/sty1801200018-n1.html

 2018年4月27日には、金正恩委員長が北朝鮮の指導者として初めて韓国を訪問、文大統領は金委員長と手を取って板門店の軍事境界線を一緒に超えるというパフォーマンスで両国の結びつきをアピールしました。

※【タイムライン4月27日午前】南北首脳、手取り一歩(朝日新聞、2018年4月27日)
https://digital.asahi.com/articles/ASL4V63MLL4VUHBI035.html

 しかし、朝鮮戦争の休戦協定は、北朝鮮と米国の間で結ばれたため、実は韓国は休戦協定の「当事国」ではないことが、さらに文大統領が目指す「終戦」を難しくしています。

 2019年には、トランプ大統領が金正恩委員長を訪問、現職の米大統領として初めて北朝鮮に入るなど、北朝鮮と米国の緊張関係を緩和するパフォーマンスを行なっていますが、実際の交渉はこう着状態に入っていました。

※トランプ氏と金正恩氏、板門店で急きょ会談 現職米大統領として初めて北朝鮮側に(BBC、2019年6月30日)
https://www.bbc.com/japanese/48816440

 文大統領は、関係各国が朝鮮戦争の正式な終結を宣言することに原則合意したと発表しましたが、退任を2022年3月に控えて、「フライング」気味の発表のようにも見えます。

 ただし、朝鮮半島を含めた東アジア情勢も、特に貿易関係で変化してきています。

 12月13日、韓国の洪楠基(ホン・ナムギ)・副首相兼企画財政相は経済関連閣僚会議を開催し、CPTPP(またはTPP11、環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)への加入申請に向けて関連手続きを開始することを表明しました。

※韓国、TPP加入へ名乗り 副首相「手続き開始」
(時事通信、2021年12月13日)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021121300346&g=int

 韓国政府は9月27日に、CPTPP加入に必要とされる(1)衛生検疫、(2)水産補助金、(3)デジタル通商、(4)国営企業の4分野の国内制度整備案を準備したと発表していました。

※韓国政府、CPTPP加入に向けた国内制度整備案を準備(JETRO、2021年9月28日)
https://www.jetro.go.jp/biznews/2021/09/6828b62ba13e585e.html

 CPTPPは、メキシコ、日本、シンガポール、ニュージーランド、カナダ、オーストラリア、ベトナム、ペルーの8カ国ですでに発効しており、ブルネイ、マレーシア、チリの3カ国が批准する予定です。CPTPPは参加11カ国の人口が約5億人、世界の国内総生産(GDP)合計の約13.5%を占めています。

 また、2018年には英国が参加意思を表明、今年・2021年2月1日、CPTPPに対する正式な加盟申請を提出しました。

※Formal Request to Commence UK Accession Negotiations to CPTPP(GOV.UK、2021年2月1日)
https://www.gov.uk/government/news/formal-request-to-commence-uk-accession-negotiations-to-cptpp

 台湾も2018年には参加意思を表明していましたが、今年9月16日に中国が機先を制するかのごとくCPTPPへの正式に加盟申請を提出し、中国に続いて台湾も9月22日に正式に加盟申請を提出しました。

※台湾、TPPに加盟申請 中国の反発必至(日本経済新聞、2021年9月22日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM22D0C0S1A920C2000000/

 ただし、台湾政府は、中国の6日後に加盟を申請した理由について、台湾と密接な交流がある日本がTPPの今年の議長国を務めているからとし、「中国(の加盟申請)とは直接的な関連はない」と説明しています。

※台湾、独立関税地域名義でTPP加盟申請 中国が先越せば「リスク」=閣僚(フォーカス台湾、2021年9月23日)
https://japan.focustaiwan.tw/politics/202109230003

 中国のCPTPP参加には加盟国の同意が必要となりますが、カナダ政府は、9月23日に両国の参加への支持の発表は見送っています。

 まだ両国の参加には高いハードルがありそうです。

※カナダ政府、中国・台湾のCPTPP加入申請への支持は見送り(JETRO、2021年9月28日)
https://www.jetro.go.jp/biznews/2021/09/6288381746867559.html#:~:text=%E3%82%AB%E3%83%8A%E3%83%80%E6%94%BF%E5%BA%9C%E3%81%AF9%E6%9C%88,%E3%81%AF%E8%A6%8B%E9%80%81%E3%81%A3%E3%81%9F%EF%BC%88%E3%80%8C%E3%82%B0%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%BB

 韓国国会は12月2日にも、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定の批准同意案を可決したばかりで、2022年2月には日本その他の国々に1ヶ月遅れて発効する見通しです。

※国会がRCEP協定批准同意書を可決(JETRO、2021年12月3日)
https://www.jetro.go.jp/biznews/2021/12/c837a74561a6edb0.html

 韓国はこれまで、米国や中国、EU、ASEAN、インドなど主要な国・地域と自由貿易協定(FTA)を締結してきました。韓国も輸出依存度が高い国ですので、貿易の円滑化は経済を支える重要な要素です。

※韓国、RCEP2月発効へ 日韓では初のFTAに(日本経済新聞、2021年12月6日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA069D40W1A201C2000000/

 韓国でRCEPが発効すれば、日韓の間で初めての自由貿易協定(FTA)が誕生することになります。

 日本にとって韓国は3番目に大きい貿易相手国ですから、これは遅過ぎた自由貿易協定であるともいえます。もっとも、RCEPは日本にとって最大の貿易相手国である中国との初めてのFTAになります。

 中国が参加しているRCEPはCPTPP以上の経済効果があるともされますが、韓国へのCPTPPへの参加が正式に決まれば、さらに無税品目の割合が拡大されます。

※RCEP1月発効、経済効果TPP以上 中韓取り込み利点(日本経済新聞、2021年11月3日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA031480T01C21A1000000/

 トランプ大統領がTPPからの脱退を決めたのち、アジア地域でRCEPとCPTPPという2つの大型自由貿易圏が形成されつつあります。もちろん、日本にとっても米国は第二の貿易相手国であり、大きな存在ですが、次第に東アジアから米国の影響力が弱くなっています。

 米国と米軍の存在が、現在の東アジアのパワーバランスを作っているわけですが、同時に日本はもちろん東アジアにとってどうしても「抜けない棘」のような存在であることも事実です。

 2つの大型自由貿易圏への参加を決め、朝鮮半島の終戦に向かう韓国の動きは、日本にとっても決して他人事ではありません。

 いつの日かここに、中国だけでなく、北朝鮮も、加盟申請し、韓国と、他のアジア諸国とも共存する日が来るのでしょうか。まだ、そんな楽観的な「未来図」を描くには、障壁や障害があり過ぎて、見通しが立たないのも事実です。

■<本日のタイムリー再配信>本日午後7時から、2017年収録「戦場は日本列島!緊迫化する北朝鮮情勢、安倍政権に核ミサイル着弾の『覚悟』はあるか~岩上安身によるインタビュー 第749回 ゲスト 元内閣官房副長官補・柳澤協二氏」を公共性に鑑みフルオープンで再配信します! 16日は岩上安身による柳澤協二氏インタビューを生配信!!

 岩上安身は明後日16日、元内閣官房副長官補・柳澤協二氏に台湾有事や改憲による緊急事態条項についてインタビューを行います。

 そこで本日午後7時から、2017年5月8日に収録した「戦場は日本列島!緊迫化する北朝鮮情勢、安倍政権に核ミサイル着弾の『覚悟』はあるか~岩上安身によるインタビュー 第749回 ゲスト 元内閣官房副長官補・柳澤協二氏」を、公共性に鑑み、どなたでも御覧いただけるフルオープンで再配信します。

 柳澤協二氏は元内閣官房副長官補(2004-2009)として、第2次小泉・第3次小泉・福田・第1次安倍・麻生内閣の下で、日本の安全保障問題に実務レベルで当たっていたご経歴があります。

 現在はNPO法人国際地政学研究所理事長、新外交イニシアティブ理事、「自衛隊を活かす:21世紀の憲法と防衛を考える会」代表などを務めておられます。

 2017年は、北朝鮮が有する核ミサイルをめぐる北朝鮮危機の最中でした。柳澤氏は、北朝鮮危機と「戦争法」の問題について語り、「安倍総理にとっての『国体』は日米安保。彼は従属国のネオコン」だと強く批判しました。

 2014年7月1日の、安倍内閣による集団的自衛権の行使を容認する閣議決定のあと、2015年9月19日、参議院本会議において、安全保障関連法、いわゆる「戦争法」が可決されました。

 2015年、防衛省はこの「戦争法」にもとづく、初めての任務を実施しました。海上自衛隊の護衛艦「いずも」が、5月1日、米海軍の補給艦の警護、つまり「米艦防護」のために、横須賀基地を出港しました。この米海軍の補給艦は、日本海で北朝鮮への警戒にあたる米原子力空母「カール・ビンソン」への補給を行なうものでした。

 その後、北朝鮮をめぐる緊張は高まってゆき、2017年、4月に「カール・ビンソン」が日本海に派遣され、5月には米原子力空母「ロナルド・レーガン」が派遣され、自衛隊も「カール・ビンソン」との共同訓練を実施していました。

※米艦防護へ出航 護衛艦「いずも」午後にも合流(毎日新聞、2017年5月1日)
https://mainichi.jp/articles/20170501/k00/00e/040/157000c

※海自と空母ロナルド・レーガンが共同訓練、日米で北朝鮮に圧力(ロイター、2017年9月22日)
https://jp.reuters.com/article/japan-us-maritime-idJPKCN1BX0ZQ

 北朝鮮危機が深まっていく中で、柳澤氏は米軍が空母を日本海に出したことについて、「戦略なき威嚇」だと批判しています。

 柳澤氏は、北朝鮮危機が高まる中で、空母を送り込むなど危機を煽っているのは米国だと指摘しました。

 「戦争というのは相手のあること。緊張を高めれば突発的に何が起こるか分かりません」

 「空母を出したうえで北朝鮮が核実験を行えば、米国はどうするつもりなのか。まさに『戦略なき威嚇』という他ありません。シリアでも米軍は何をしたかったのかよく分かりません」

 「北朝鮮に核を放棄させるとか交渉のテーブルにつかせるためには、威嚇だけでは無意味です。挑発しているのは米国のほうでは。北朝鮮はこれまでと同じ。問題の解決につながっていない」

 岩上安身が、「政権の内実は流動的なのに、安倍総理は『トランプ大統領と親密な関係を作り世界に示す選択肢しかない』と」と問いかけると、柳澤氏は「安倍総理にとっての『国体』は日米安保。彼は従属国のネオコン」だと厳しく批判しました。

柳澤氏「日本の総理で『撃ち漏らした場合』と答弁した人物はおそらく初めてです。彼は日本にミサイルが着弾する前提に立っている。しかし、野党もメディアも怒らない」

 柳澤氏は、「戦争が始まれば、戦場は日本になる」と述べました。

 「米国が言っている抑止力というのは戦争に勝つことであって、平和の哲学ではない。戦場では間違いなく被害がでる。その戦場というのは日本に他なりません」

 「トランプと安倍総理の共同会見の際、トランプは”stand behind Japan”と言っていました。米国は日本の後ろに立っている、ということ。前線は日本です」

 最後に、柳澤氏は「大切なのは、自らことを荒立てないこと。荒立てた時に戦場となるのは日本だということを自覚しなければなりません」と述べました。

 その他、イージス艦とPAC3によるミサイル防衛の有効性、日本全国にある原子力発電所が狙われる可能性、自民党が言う「敵基地攻撃能力の保有」、国会で審議中だった「共謀罪」、PKOの現場の危険さ、実際に北朝鮮をめぐって戦争が勃発したら何が起こるのか、といった議論がありました。

 詳しくは、ぜひ本日の再配信を御覧ください。

 仮に、その日の都合で見れなくても、会員になっていただければ、一般会員なら2ヶ月以内、見逃し配信を自由な時間に見れますし、サポート会員ならば、いつまでも、いつでも好きな時にコンテンツを無期限で視聴できます!

※会員のご登録はこちらからお願いします。
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

—————————–

【タイムリー再配信 1038・IWJ_YouTube Live】19:00~
戦場は日本列島!緊迫化する北朝鮮情勢、安倍政権に核ミサイル着弾の「覚悟」はあるか~岩上安身によるインタビュー 第749回 ゲスト 元内閣官房副長官補・柳澤協二氏
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

—————————–

※戦場は日本列島!緊迫化する北朝鮮情勢、安倍政権に核ミサイル着弾の「覚悟」はあるか~岩上安身によるインタビュー 第749回 ゲスト 元内閣官房副長官補・柳澤協二氏 2017.5.8
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/377549

 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

※日刊IWJガイドのフルバージョン(会員版)は下記URLより御覧ください。
https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20211214

IWJ編集部(岩上安身、六反田千恵、城石裕幸、富樫航、中村尚貴)

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 https://iwj.co.jp/
公式ツイッターアカウント 【 https://twitter.com/iwakami_staff