日刊IWJガイド「防衛費問題について、本日は米中関係、東アジアの安全保障の観点から元外務省国際情報局長の孫崎享氏に川上正晃記者と小野坂元記者がインタビュー!」2018.12.21日号~No.2290号~(2018.12.21 8時00分)


┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━
┠■はじめに~年末年始の非日常的なイベントは何のためにあるのか?ブラック労働と過剰消費の悪循環で暴走する日本社会!
┠■【中継番組表】
┠■昨日午後2時30分より、「日本外国特派員協会主催『防衛費の異常な増加に抗議し、教育と社会保障への優先的な公的支出を求める声明発表』青山学院大学法学部・申惠ボン(シン・ヘボン)教授と徳岡宏一朗弁護士による記者会見」を中継・配信しました!ツイキャスで公開中です!/防衛費問題について、本日は米中関係、東アジアの安全保障について元外務省国際情報局長の孫崎享氏に川上正晃記者と小野坂元記者がインタビューします!
┠―■<ニュース・フラッシュ>
┠【1】「アイヌはロシアの先住民族」とのロシアの人権評議会の提案にプーチン大統領が賛成を表明! 北海道もロシア固有の領土になる!?
┠■<お知らせ>
┠―■12月に入ってからのカンパが低迷しております。今期が始まった8月1日から12月19日までの141日間の目標額は2115万円、達成率は一時期の75%前後から74%と下がっています。/「IWJ健康特集」の充実に向け、準備を始めました!なぜ人は依存症に陥るのか!? 空虚な人生を作り出してしまう日本の闇とは!?/ IWJスタッフは岩上さんの不在を埋めるべく、ピンチヒッターそれぞれが試みる新たな挑戦にどうかご支援ください!
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■はじめに~年末年始の非日常的なイベントは何のためにあるのか?ブラック労働と過剰消費の悪循環で暴走する日本社会!

 「クリスマスイブは心筋梗塞を起こす恐れが高い」。そうした調査結果を、スウェーデンの研究班がまとめ、12月12日、イギリスの医学誌「BMJ」(British Medical Journal)に発表したとのことです。

 非日常的なイベントが重なる年末年始の暴飲暴食や寝不足には注意が必要です。

※クリスマスイブの夜は心臓発作に注意 研究班が分析(朝日新聞、2018年12月14日)
https://www.asahi.com/articles/ASLDG3T6QLDGUBQU006.html

 日常のつらい労働で溜まったストレスを発散しようと、夜中に暴飲暴食をするような生活は、どこか狂っているはずです。それを「自己責任」として片付けてしまう風潮には疑問を感じます。むしろ「日頃の鬱憤を過剰な消費行動によって慰めようとする日本社会」のあり方こそを疑問視していかなければならないのではないでしょうか。

 少なくとも、つらい労働を過剰な消費で紛らし、そうした消費の「財源」としてブラック労働にのめり込んでいく悪循環には、ブレーキをかける必要があります。そうした視座から、現実の世界を見直してみるべきですし、不幸な現実を札束で隠蔽するような生き方にも注意を払うべきです。

 ところで、「不幸な現実を札束で隠蔽するような生き方」を見せつけられるニュースがありました。

 周辺住民らの反発に直面した児童相談所などの複合施設「港区子ども家庭総合支援センター」(仮称)の整備をめぐり、、東京都港区は12月14、15の2日間、説明会を開きました。両日で延べ300人余りが集まる中で、驚愕の発言が相次ぎました。

 そこでは、「3人の子を南青山の小学校に入れたくて土地を買って家を建てた。物価が高く、学校レベルも高く、習い事をする子も多い。施設の子が来ればつらい気持ちになるのではないか」とか、「青山のブランドイメージを守って。土地の価値を下げないでほしい」などという発言が続出したのです。

※青山ブランドに「児相の子つらくなる」 建設に住民反発(朝日新聞、2018年12月15日)
https://www.asahi.com/articles/ASLDH4W9FLDHUTIL00K.html

 結局、こうした「ブランド志向」の親は、子どもが好きなのではなく、子どもに付着した「青山のブランド」が好きなだけなのです。こうした行為は、ブランディング(焼き印を入れること)ですから、子どもを家畜扱いしていることになります。

 そのような「本来の自分」を無視したコミュニケーションに曝されると、子どもは深く傷つきます。「青山ブランドの子ども」を演じろという圧力は想像を絶しますが、学校のペーパーテストで高得点をとった時に、「パパとママはぼくじゃなくて、点数が好きなんだね」と思った経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

 そうした意味からいっても、南青山にこそ児童相談所は必要だと思われます。

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◆中継番組表◆

**2018.12.21 Fri.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・OKINAWA1】6:00頃~「政府による米軍ヘリパッド建設関連工事の再開が警戒される沖縄県・東村高江現地の模様」
視聴URL: http://twitcasting.tv/iwj_okinawa1

 米軍ヘリパッド建設関連工事の再開が警戒されている沖縄県・東村高江から中継します。なお、現地の状況により中継の開始時間が遅れる場合があります。ご了承ください。これまでIWJが報じてきた高江ヘリパッド関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E9%AB%98%E6%B1%9F%E3%83%98%E3%83%AA%E3%83%91%E3%83%83%E3%83%89
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【IWJ・Ch4】14:00~「立憲民主党 枝野幸男代表 定例会見」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch4

 立憲民主党 枝野幸男代表 定例会見を中継します。これまでIWJが報じてきた枝野幸男氏関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E6%9E%9D%E9%87%8E%E5%B9%B8%E7%94%B7

▲▽▲▽官邸前抗議関連 ▽▲▽▲

【IWJ・Ch5】18:30~「再稼働反対!首相官邸前抗議」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 「首都圏反原発連合」の呼びかけで開催される首相官邸前抗議を中継します。これまでIWJが報じてきた首相官邸前抗議関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E9%A6%96%E7%9B%B8%E5%AE%98%E9%82%B8%E5%89%8D%E6%8A%97%E8%AD%B0
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【IWJ・エリアCh5・東京】18:00~「原発反対八王子行動」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_areach5

 「キンパチデモ実行委員会」主催の原発反対八王子行動を中継します。これまでIWJが報じてきたキンパチデモ実行委員会関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/kinpachi-demo-executive-committee

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◆中継番組表◆

**2018.12.22 Sat.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・エリアCh1・大阪】14:00~「~リスペクトの政治をつくろう!~ どう考える?市民のための経済政策」
視聴URL: http://twitcasting.tv/iwj_areach1

 「リスペクトの政治をつくる大阪弁護士有志の会」主催のイベントを中継します。『アベノミクスによろしく』(集英社インターナショナル新書)の著者 明石順平弁護士による講演、リベラル野党各党のプレゼンなどを予定。2017年12月に収録した岩上安身による明石順平氏インタビューの記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/407610
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【IWJ・OKINAWA1】14:30~「音楽&トーク ことりフェス2018」
視聴URL: http://twitcasting.tv/iwj_okinawa1

 宜野湾市で開催される、子どもたちと一緒に音楽を楽しみ未来について考えたい 音楽&トーク「ことりフェス」を中継します。「ことりフェス2018」実行委員会が主催。これまでIWJが報じてきた米軍ヘリ落下物関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E7%B1%B3%E8%BB%8D%E3%83%98%E3%83%AA%E8%90%BD%E4%B8%8B%E7%89%A9

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

【岩上安身不在の穴を埋めるべくスタッフたちが起つ!ピンチヒッター企画 第6弾!】メイウェザー選手とハンデだらけのエキシビジョンマッチに挑む那須川天心選手に新米記者中村尚貴が突撃取材!https://twitter.com/IWJ_tokuhou/status/1075329106605105153

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■昨日午後2時30分より、「日本外国特派員協会主催『防衛費の異常な増加に抗議し、教育と社会保障への優先的な公的支出を求める声明発表』青山学院大学法学部・申惠ボン(シン・ヘボン)教授と徳岡宏一朗弁護士による記者会見」を中継・配信しました!ツイキャスで公開中です!/防衛費問題について、本日は米中関係、東アジアの安全保障について元外務省国際情報局長の孫崎享氏に川上正晃記者と小野坂元記者がインタビュー!若手が胸を借ります!

 昨日午後2時30分より、日本外国特派員協会で開かれた、「防衛費の異常な増加に抗議し、教育と社会保障への優先的な公的支出を求める声明」についての、青山学院大学法学部の申惠ボン(シン・ヘボン)(※)教授・徳岡宏一朗弁護士による記者会見を中継・配信しました。

 この会見の様子は下記ページで公開しています。

※【IWJ・Ch4】14:30~「日本外国特派員協会主催『防衛費の異常な増加に抗議し、教育と社会保障への優先的な公的支出を求める声明発表』青山学院大学法学部・申惠ボン教授と徳岡宏一朗弁護士による記者会見」
https://twitcasting.tv/iwj_ch4/movie/513985970

※「ボン」は横棒3本に縦棒1本の漢字。機種依存文字のためカタカナとしました。ご了承ください。

 本会見では、まず申教授より同声明の読み上げがありました。この声明の中で特に注目すべき点は、防衛費の増大によって福祉や教育のための予算が切り詰められている日本の現状が、「経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約」(社会権規約)に違反しているという指摘です。この社会権規約は日本も批准しています。

 社会権規約には、「社会保障についての権利(9条)、適切な生活水準についての権利(11条1項)を認め、国はこれらの権利の実現のために、利用可能な資源を最大限に用いて措置を取る義務があるとしている(2条1項)」という条項があり、これが何を意味しているのかという点について、声明の中で取り上げられました。

 同声明は続けて、「権利を認め、その実現に向けて措置を取る義務を負った以上は、権利の実現を後退させる措置を取ることは規約の趣旨に反する」という「後退禁止原則」という考え方にふれています。

 そして、社会権規約委員会の「一般的意見」を引き、「いかなる意図的な後退的措置が取られる場合にも、国は、それがすべての選択肢を最大限慎重に検討した後に導入されたものであること、及び、国の利用可能な最大限の資源の完全な利用に照らして、規約に規定された権利全体との関連によってそれが正当化されること、を証明する責任を」日本政府が果たしていないことが国際社会で問題視されている事実を示しています。

 この声明の全文は日英文とも下記サイトでご覧になれます。

※ストップ!兵器爆買い、防衛費増大を許さない!!専門家と市民の共闘ブログ(2018年12月20日)
https://blog.goo.ne.jp/shakaiken

 徳岡宏一朗弁護士からは、防衛費の増大によって福祉や教育が圧迫されている事例、そうした問題が政策によって発生している点について「現場から告発」がありました。

 ホームレスの方々の生活保護受給を支援されてきた徳岡弁護士は、現在安倍内閣でいくつかの内閣府特命担当大臣となっている片山さつき参議院議員らによる「生活保護者たたき」を改めて糾弾しました。

※貧困家庭を叩き、生活保護受給のハードルを上げる~片山さつき氏の国会議員としての品格とは?4年前も芸人バッシングの旗振り役で法改正へ 取材を申し込むも、片山さつき議員事務所からは回答なし!! 2016.9.7
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/330116

 また、申教授と徳岡弁護士がともに強調したことのひとつには、安倍政権が所得税・法人税の減税の財源として、消費増税を充当しているという問題があります。そうした歪な予算構成は、財務省が公表している下記のグラフにより明らかです。

※財務省「一般会計税収の推移」
https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/condition/010.pdf

 昨日の申教授と徳岡弁護士による会見の重要性につき、IWJに情報をお寄せくださったのは、エセックス大学人権センター・フェローの藤田早苗氏です。日本の危機的な状況を改善するために、国際法や国際機関をどのように活用していくべきか、岩上さんが以前からうかがってきました。ぜひ下記URLよりご視聴ください。

※「戦争は秘密から始まるという真実」――国連を通じて働きかけ続ける英エセックス大学人権センター・フェロー藤田早苗氏に岩上安身が聞く 2015.1.6
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/215066

※沖縄・高江での機動隊の暴力や自民党改憲草案の危険性については、国連にも伝わっている! 英国エセックス大学人権センター・フェローの藤田早苗氏に岩上安身がインタビュー 2016.12.24
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/353898

 防衛費の増大によって生じる社会問題に対し、国際法の観点からどのように対処していくべきか、という視点とあわせ、東アジアの安全保障をめぐる国際政治を見ていく必要があります。

 そこで本日、元外務省国際情報局長の孫崎享氏に胸をお借りして、若手の川上正晃記者と小野坂元記者がインタビューします。国際関係と国内政治の両方について、縦横に議論されてきた孫崎氏の知見をお伝えすべく、充実した取材を目指しております。本インタビューは録画にて収録し、後日配信いたします。公開まで、今しばらくお待ちください。

 トランプ米大統領の強引な通商政策によって摩擦が高まった「米中貿易戦争」、日本の防衛費増大や日米共同の基地、米軍と自衛隊の合同指揮などを勧告した「第4次アーミテージ・ナイレポート」の問題性について岩上さんが孫崎氏にうかがったインタビューは、下記URLからご視聴できます。

※トランプ政権は11月6日の中間選挙を乗り切る!? 没落する帝国・米国と急激に台頭してきた中国との覇権争いの激動下で日本はどうすべきか!?~10.18岩上安身による元外務省国際情報局長・孫崎享氏インタビュー 2018.10.18
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/434122

■<ニュース・フラッシュ>
【1】「アイヌはロシアの先住民族」とのロシアの人権評議会の提案にプーチン大統領が賛成を表明! 北海道もロシア固有の領土になる!?

 12月11日にモスクワで開かれた人権評議会で、評議会メンバーで人権活動家のアンドレイ・バブシキン氏が「ロシアは多民族国家だが、国が認めていない民族もいる。その一つが極東の島々の最も古い民族であるアイヌ民族だ」と発言し、アイヌ民族をロシアの先住民族として認めるよう提案しました。

 これに対し、プーチン大統領は「そうしましょう。私は賛成です」と即答し、「アイヌを先住民族に含めることは正しいことです」と表明しました。

※アイヌ民族は「ロシアの先住民族」 プーチン大統領が認定方針(北海道新聞、2018年12月19日)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/259605

 バブシキン氏によると、現在ロシアではアイヌはカムチャッカ半島に105人住んでいるということです。もともとアイヌはクリル諸島(千島列島)に住んでいましたが、明治以降、強制的にカムチャッカ半島に移住させられました。

 日本では先住民族のアイヌが北方4島に住んでいたから4島は日本固有の領土だという考え方もあることから、プーチン大統領にはこうした主張を牽制する狙いがあるのではないかとも報じられています。しかし、アイヌがロシアの先住民族であると認められれば、北方4島だけでなく、極端に言えば北海道までロシア固有の領土だという主張もできるかもしれません。

 日本政府が北方領土の主権を主張するためにアイヌ民族を利用すれば、ロシアもまたアイヌを持ち出して自国の主張のために利用する。日ロ双方とも都合よくアイヌを利用している点では大差ありません。

 日本の右派と呼ばれる政治家は、中曽根康弘元総理をはじめ、麻生太郎財務相や中山成彬衆議院議員、北海道が地元の鈴木宗男元衆議院議員までが「日本は単一民族国家」、「一言語、一民族」などと繰り返し発言して批判を浴びてきました。日本にはアイヌ以外にも、琉球民族、在日コリアン、台湾の永住者の子孫、さらにはほとんど知られていませんが樺太出身のニヴフ、ウィルタ、小笠原の欧米系島民、白系ロシア人なども存在します。

 国連人種差別撤廃委員会から繰り返し少数民族差別に対する勧告を受けているほど、先住民族や少数民族の権利をないがしろにしてきた日本政府も、本気で問題に向き合う必要があります。

 アイヌ差別について、岩上さんは2013年8月に北海道で連続インタビューを行っています。ぜひご覧ください。

※「アイヌは交易を重要視し、市場依存型の社会を形成していた」 ~岩上安身による旭川市博物館 主幹 瀬川拓郎氏インタビュー 2013.8.4
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/102450

※「アイヌ差別は、北海道開拓移民の存在意義の裏返し」 〜岩上安身による北海道アイヌ協会 竹内渉氏インタビュー 2013.8.5
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/102452

※「新千歳空港に降りたら『先住民族の土地だ』と思ってほしい」 〜岩上安身によるアイヌ民族博物館 野本正博館長インタビュー 2013.8.6
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/103373

■<お知らせ>
■12月に入ってからのカンパが低迷しております。今期が始まった8月1日から12月19日までの141日間の目標額は2115万円、達成率は一時期の75%前後から74%と下がっています。/「IWJ健康特集」の充実に向け、準備を始めました!なぜ人は依存症に陥るのか!? 空虚な人生を作り出してしまう日本の闇とは!?/ IWJスタッフは岩上さんの不在を埋めるべく、ピンチヒッターそれぞれが試みる新たな挑戦にどうかご支援ください!

 いつもIWJをご支援いただき、本当にありがとうございます。

 10月30日に冠攣縮(かんれんしゅく)性狭心症の発作に見舞われ、以降体調不良が続き、現在自宅で静養中の岩上さんは、12月13日に総合病院の総合診療科で全身の検査を受け、あちこちに異常がありそうな状態であるとわかりました。血液検査では、血糖値、尿酸値、甲状腺機能、肝機能等々、複数項目で異常な数値が出ており、炎症反応もあって体内で炎症が起こっていることも明らかになりました。

 岩上さんのそうした症状を知り、あるIWJスタッフのひとり(29歳)は、若干でも我が身を振り返ろうと、健康について考え始めたようです。そのスタッフは、端的にいって「健やかな生活」というものが想像できなかったと言います。とりわけフィジカル(身体)の面で健康に気をつける前に、メンタル(精神)面で発生する問題を抑制することで精一杯で、いわゆる「健康管理」ということを考える余裕がなかったとのことです。

 そのスタッフは「久里浜式アルコール症スクリーニングテスト1」に入力したところ、案の定8.0で「アルコール依存症の疑い群」と表示されました。しかし、問題はその先にありました。「飲酒」を「研究」とか「仕事」に置き換えても、似たような回答になると質問リストを見て気づいたと言います。

※安冨歩『生きるための経済学<選択の自由>からの脱却』(NHK出版、2008年)(https://amzn.to/2Bvulzb)205-212ページを参照しました。

 そこでアルコール依存症の健康被害と同じように、「研究依存症」や「仕事依存症」がもたらす健康被害という視点で考えることにしました。なぜなら、個別の行動がどのように身体に悪いのか、という見方でどんどん詳しい知識を得ていっても、「なぜやめられないのか」という問いには答えられないからです。

 その手がかりは、本ガイドの「はじめに」でも扱った、上記スタッフの「パパとママはぼくじゃなくて、テストの点数が好きなんだね」という思い出にあります。受験などのペーパーテストは理屈抜きに暗記すれば、正答を出すことが可能なので、寝ないで勉強すればよかったからです。

 重要なのは、「寝ないで勉強」すれば嫌なことを忘れられるのと、明日が来るのを遅らせることができると次第に考えるようになったことです。「この心理状態は健康より大事なんです!」と同スタッフは正直に言いました。同じように、少年野球をやっても手が血だらけになるまでバットを振っていたとのことです。

 ここまで来ると、勉強やスポーツをする目的などどうでもよく、身体を痛めつけながら何かに没頭してさえいればよいという状態になります。あえて目的があるとすれば、日々の嫌なことを忘れるために勉強やスポーツに没頭しているのであって、「生きること」は目的ではないので、健康被害が出るほうが、本人の中では整合性がとれていることになります。

 ですが、そうした人間の生み出す「成果」なるものは、そもそも目的がないので意味がないのです。あるいは意味を見出すべきではないのです。この段階まで考えたところ、同スタッフはようやく、IWJで健康問題を扱う必要性を感じました。

 この話を聞いた岩上さんは、母親が膠原病という難病にかかっていたこと、その治療には個人や家族の努力ではどうにもならない困難があったことを話されました。この経験もあって、難病者や障害者に対する差別を放置してはならない、と直感的に気づくことができたし、個人の健康問題をより広い社会的な視野で見るべきだという考えにつながったと岩上さんは言いました。

 以前から下記の特集ページで健康情報を紹介していましたが、現在は開店休業状態となっていました。これを機にこの特集も充実されていきます。

※「IWJすこやかチャンネル」
https://iwj.co.jp/feature/sukoyaka/

 一方、「久里浜式アルコール症スクリーニングテスト1」の「飲酒」を「仕事」に置き換えて、岩上さんに「はい/いいえ」をつけてもらったところ、7.0という依存症濃厚の数値となりました。

 そこで、IWJのリーダーである岩上さんが最前線に立てずにいる今こそ、スタッフ一同は、「自分たちが奮起しなければいけない!」という思いで、新たな試み「岩上安身不在の穴を埋めるピンチヒッター企画」に挑戦しています!

 今月13日には「ピンチヒッター企画第1弾」として、11月の玉城デニー沖縄県知事訪米をレポートした上杉英世記者が、辺野古への土砂投入の前日に参議院会派「沖縄の風」の伊波洋一議員をお招きし、IWJ沖縄中継市民のKEN子さんも交えてスカイプ会談でお話をうかがいました。

※【岩上安身不在の穴を埋めるピンチヒッター企画第1弾!】圧倒的民意を踏みにじり辺野古に土砂投入強行!? 参院会派沖縄の風伊波洋一議員に上杉英世記者が大阪から緊急スカイプ取材!
https://www.youtube.com/watch?v=ge-KlQTmb7M

 今月15日は、自動車産業に詳しいフリージャーナリストの井上久男氏に、IWJテキスト班スタッフの城石裕幸記者と吉田恒道記者が取材しました! 日産の前会長、カルロス・ゴーン氏逮捕で大きく揺れる日産自動車とルノー・三菱自アライアンス(同盟・提携)の今後についてお話をうかがっています。

※【岩上安身不在の穴を埋めるピンチヒッター企画第2弾!】経済ジャーナリスト・井上久男氏に城石裕幸・吉田恒道記者が聞く、日産ゴーン前会長逮捕とルノー日産連合の今後 2018.12.15
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/437742

 17日は、 テキスト班上杉英世記者は福岡県から、川内原発行政訴訟・第10回口頭弁論に関する記者会見や報告集会などを中継。テキスト班の川上正晃記者は、ゴーン氏逮捕の問題について郷原信郎弁護士に単独取材をして、東京地検の捜査の妥当性についてうかがいました。

※【岩上安身不在の穴を埋めるピンチヒッター企画第3弾!】破局噴火の恐れがあっても「社会通念」で原発稼働!? 川内原発取消の行政訴訟が福岡地裁で結審!
https://twitcasting.tv/iwj_areach6/movie/513478090

※【岩上安身不在の穴を埋めるピンチヒッター企画第4弾!】「明らかにクーデター!」日産自動車のカルロス・ゴーン前会長逮捕の不当性について郷原信郎弁護士に川上正晃記者が訊く!
https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501

 また、八重樫拓也記者は岩手県雫石(しずくいし)町で、民間企業が水道事業を担う問題点について、17日から19日まで取材を行いました。こちらは現在編集中です。近日中に録画配信いたしますので、お待ちください。

 さらに18日は、東京大学東洋文化研究所の安冨歩教授に小野坂元記者が、日本の経済や社会の「暴走」と止めるための政治・経済・文化について取材を行いました。こちらも現在編集中です。準備ができ次第、配信の予定をお知らせいたしますので、お待ちください。

 本日は、元外務省国際情報局長の孫崎享氏に川上記者と小野坂記者が防衛費増大の問題や国際政治の現状の構図などについてうかがっていきます。

 この後も「ピンチヒッター企画」として、岩上さんの代わりにスタッフや中継市民がインタビュアーをつとめる企画を続々とお届けします。神戸学院大学法学部の上脇博之教授、東京大学大学院農学生命科学研究科の鈴木宣弘教授への取材が決まっており、準備を進めています。

 企画を成功させるためにスタッフ全員が奮起し、岩上さんも療養に専念しながらも、記事のチェックや指示出しや進捗管理などをこなしています。IWJが独立メディアとして独自の取材を続けられるよう、どうか、IWJへのご支援のほど、よろしくお願いいたします!

※ご寄付・カンパのご支援はこちらからよろしくお願いいたします。
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 ご寄付・カンパ12月に入ってペースダウンし、前月より厳しい状況になっております。

 12月に入ってからは、1日から19日までが経過して、ご寄付・カンパは100件、181万9960円で、月間目標額450万円の40%にとどまっています。このままでいくと、月間目標額に遠くおよばない可能性があります。

 今期が始まった8月1日から12月19日までの141日間の目標額は2115万円、達成率は74%で(※注)、依然として厳しい経営状況が続いています。
※注:8月1日から12月19日および12月1日から19日までの日割り目標額は、月間目標額の450万円を一ヶ月の日数で割って、1日の目標額を15万円として計算しました。また、月間の目標額を一ヶ月の日数で割り切れない場合は、四捨五入して算出しています。
 ご寄付・カンパの月間目標額は本来は500万円ですが、前期(第8期)がまさかの逆転赤字だったため、今期からは緊縮予算を組み、月間目標額を450万円に設定し直しています。

 緊縮予算を組んだ上で、さらに岩上さんは自らの役員報酬を50%カットすることを決断しました。岩上さんは文字どおり、身銭を切り、心身をすり減らしてIWJを支えてきました。しかし、岩上さん一人の奮闘や個人的犠牲には、やはり限界があります。現在のIWJの活動規模を支えきれるものではありません。皆様のお力添えが必要です。

 頂戴いたしました会費やご寄付は、IWJの活動費として大切に使わせていただきます。

 今までIWJのコンテンツを無料でご利用なさっていた方へ。どうか、岩上さんとIWJが苦しい状況にある今こそ、有料会員になってIWJをお支えいただけますよう、この機会にご検討ください!

 一般会員にご登録していただくと、中継で見逃してしまったIWJの動画コンテンツを一ヶ月間、アーカイブでお好きな時にご覧いただけます! 入会金は無料。会費は月々1,000円ですが、1年分まとめてお支払いいただければ1万円と2ヶ月分お得になっています!

※会員へのご登録はこちらからお願いいたします。
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

 また、一度会員に登録されて以降現在お休みになっている方は、ぜひもう一度会員登録の再開をご検討いただきたいと存じます! 会費の支払いをつい忘れがちという方は、クレジットカードでのお支払いが大変便利ですので、ぜひご検討ください。クレジットカードをお持ちでない方は、自動引き落としサービスもご用意していますので、こちらのページをご覧ください!

※クレジットカード・自動引き落としでのお支払いへの変更はこちらから(※ログインが必要です)
https://iwj.co.jp/ec/mypage/login.php

※よくある質問と回答 年会費をクレジットで支払いたい
https://iwj.co.jp/info/faq.html#idx-18

 そして、現在一般会員でいらっしゃる方はぜひサポート会員へのお切り替えをご検討ください! サポート会員の方は、過去のインタビューも含めすべてのIWJのコンテンツをいつでもご覧いただけます。

 サポート会員へ移行してくださる方が増えれば、IWJの活動は今よりもずっと安定したものになります。サポート会員の人数が4,000名に達すれば、それだけでご寄付やカンパをいただかなくても、活動資金をまかなえることになります。

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 また、IWJの記事は単品販売もしております。岩上さんのインタビューは会員以外の方は1本500円、一般会員の方は1本50円でご購入いただけます。また、一般の記事は会員以外の方は1本300円でご購入いただけます。ぜひご利用ください。

 それでは本日も1日、よろしくお願いいたします!

IWJ編集部(岩上安身、小野坂元、城石裕幸)
IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 https://iwj.co.jp/