日刊IWJガイド「『洗脳教育され、人間ではなくて「立派な国民」だった!』沖縄戦で首里攻防戦に15歳で従軍した故・翁長雄志沖縄県知事の叔母翁長安子さんが語る、凄絶な戦争体験と平和への思い! /<岩上さんの沖縄インタビュー・ハイライト紹介>沖縄県知事選挙に勝つためになりふり構わない佐喜真淳氏=自公陣営と、辺野古新基地建設に抵抗し、子どもの貧困解消のために抜本的改革を目指す玉城デニー氏! 争点を直視し真摯な論戦を求める! ~全編動画も公共性に鑑み、全編を特別公開中です! /安倍『独裁』政権に対し法的な反撃! 小西洋之参院議員が国を相手取り東京地裁に提訴! 憲法53条違反で政権に包囲網!? 平野貞夫氏は安倍総理を内乱予備罪で刑事告発! /『赤坂自民亭』で名前が知られた西村康稔(やすとし)内閣官房副長官が、自民党総裁選で石破茂議員を支援しないよう自民党兵庫県連所属の神戸市議らを『恫喝、脅迫』していた!? /止まらない統計操作! 安倍総理の言葉にあわせて『GDPの現実』を操作する官僚たちの自己保身が止まらない! 安倍総理は、官僚の忖度を前提に、『幼児性ナルシシズム』をひたすら満足させている!?/緊急の呼びかけにご寄付・カンパをくださった皆様、ありがとうございます! 8月からの第9期、ご寄付・カンパの目標達成率はまだ38%…。どうかさらなるご支援をよろしくお願いいたします!」2018.9.14日号~No.2192号~


■■■ 日刊IWJガイド「『洗脳教育され、人間ではなくて「立派な国民」だった!』沖縄戦で首里攻防戦に15歳で従軍した故・翁長雄志沖縄県知事の叔母翁長安子さんが語る、凄絶な戦争体験と平和への思い! /<岩上さんの沖縄インタビュー・ハイライト紹介>沖縄県知事選挙に勝つためになりふり構わない佐喜真淳氏=自公陣営と、辺野古新基地建設に抵抗し、子どもの貧困解消のために抜本的改革を目指す玉城デニー氏! 争点を直視し真摯な論戦を求める! ~全編動画も公共性に鑑み、全編を特別公開中です! /安倍『独裁』政権に対し法的な反撃! 小西洋之参院議員が国を相手取り東京地裁に提訴! 憲法53条違反で政権に包囲網!? 平野貞夫氏は安倍総理を内乱予備罪で刑事告発! /『赤坂自民亭』で名前が知られた西村康稔(やすとし)内閣官房副長官が、自民党総裁選で石破茂議員を支援しないよう自民党兵庫県連所属の神戸市議らを『恫喝、脅迫』していた!? /止まらない統計操作! 安倍総理の言葉にあわせて『GDPの現実』を操作する官僚たちの自己保身が止まらない! 安倍総理は、官僚の忖度を前提に、『幼児性ナルシシズム』をひたすら満足させている!?/緊急の呼びかけにご寄付・カンパをくださった皆様、ありがとうございます! 8月からの第9期、ご寄付・カンパの目標達成率はまだ38%…。どうかさらなるご支援をよろしくお願いいたします!」2018.9.14日号~No.2192号~ ■■■
(2018.9.14 8時00分)

 おはようございます、IWJ編集部です。

 安倍晋三総理は昨日13日、今月6日未明に発生した北海道地震を激甚災害に指定することを明言しました。一方、大阪府、滋賀県、愛知県、三重県で計11人の死者が発生した台風21号については、激甚災害指定を「検討」するにとどまりました。

※安倍首相、激甚指定見込み明言=北海道地震で、台風21号も検討(時事通信、2018年9月13日)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018091300857&g=pol

 補正予算の編成については、北海道地震と台風21号はおろか、今年6月に発生した大阪北部地震と7月の西日本豪雨でさえも、いまだに編成の指示が出ていません。

<お詫びと現状報告>
 先日アップされた下記の記事、岩上さんによる明治大学の山田朗教授へのインタビュー(9月12日)の動画ですが、一部録画データの変換中のエラーにより音声に不具合が生じておりましたこと、お詫び申し上げます。ご指摘いただいた方に感謝申し上げますとともに、復旧作業を進めておりますので、今しばらくお待ちください。

※日露戦争での軍国美談は軍トップの失策の責任回避のためにつくられた!? 一方でイギリスの支援なしには戦えなかった現実は都合よく忘却! ~9.12 岩上安身による明治大学・山田朗教授インタビュー第2弾 2018.9.12
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/431278

★さて、本日の日刊IWJガイドは以下の内容でお届けします!

┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━
┠■【中継番組表】
┠■「洗脳教育され、人間ではなくて『立派な国民』だった!」沖縄戦で首里攻防戦に15歳で従軍した故・翁長雄志沖縄県知事の叔母翁長安子さんが語る、凄絶な戦争体験と平和への思い!
┠■<岩上さんの沖縄インタビュー・ハイライト紹介>沖縄県知事選挙に勝つためになりふり構わない佐喜真淳氏=自公陣営と、辺野古新基地建設に抵抗し、子どもの貧困解消のために抜本的改革を目指す玉城デニー氏! 争点を直視し真摯な論戦を求める! ~全編動画も公共性に鑑み、全編を特別公開中です!
┠■<ニュース・フラッシュ>
┠―【1】安倍「独裁」政権に対し法的な反撃! 小西洋之参院議員が国を相手取り東京地裁に提訴! 憲法53条違反で政権に包囲網!? 平野貞夫氏は安倍総理を内乱予備罪で刑事告発!
┠―【2】『赤坂自民亭』で名前が知られた西村康稔(やすとし)内閣官房副長官が、自民党総裁選で石破茂議員を支援しないよう自民党兵庫県連所属の神戸市議らを『恫喝、脅迫』していた!?
┠―【3】止まらない統計操作! 安倍総理の言葉にあわせて「GDPの現実」を操作する官僚たちの自己保身が止まらない! 安倍総理は、官僚の忖度を前提に、「幼児性ナルシシズム」をひたすら満足させている!?
┠■<お知らせ>
┠―■緊急の呼びかけにご寄付・カンパをくださった皆様、ありがとうございます! 8月からの第9期、ご寄付・カンパの目標達成率はまだ38%…。どうかさらなるご支援をよろしくお願いいたします!
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**2018.9.14 Fri.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【CAS・Ch5】18:30~「再稼働反対! 首相官邸前抗議」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 「首都圏反原発連合」の呼びかけで毎週金曜日に開催される首相官邸前抗議を中継します。19:30から官邸前で開催される「#0914首相官邸に押しかけよう」のため、19:30までの開催になります。これまでIWJが報じてきた首相官邸前抗議関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E9%A6%96%E7%9B%B8%E5%AE%98%E9%82%B8%E5%89%8D%E6%8A%97%E8%AD%B0
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【CAS・エリアCh1・大阪】19:00~「#0914安倍3選ありえん大阪 安倍政権の退陣を求める緊急行動」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_areach1

 JR大阪駅御堂筋北口付近でおこなわれる、市民呼びかけの安倍政権の退陣を求める緊急行動を中継します。このアクションは当初、自民党総裁選告示日の9月7日に開催予定でしたが、台風21号による被害の大きさに鑑み延期され、本日の開催になりました。女性やLGBTの人権を巡る問題、災害対応、高度プロフェッショナル制度、強引な国会運営、沖縄、消費税や経済、などのテーマで市民がスピーチし、安倍政権のままでは日本の未来が危ういことを可視化します。
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【CAS・Ch6】19:30~「#0914首相官邸に押しかけよう」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch6

 抗議グループの呼びかけで「安倍は辞めろ」の民意を官邸前で可視化する目的で開催される「#0914首相官邸に押しかけよう」を中継します。このアクションは当初、自民党総裁選告示日の9月7日に開催予定でしたが、台風や地震により各地に甚大な被害が出ている状況を受け延期され、本日の開催になりました。

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◆中継番組表◆

**2018.9.15 Sat.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

調整中

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

日露戦争での軍国美談は軍トップの失策の責任回避のためにつくられた!? 一方でイギリスの支援なしには戦えなかった現実は都合よく忘却! ~9.12 岩上安身による明治大学・山田朗教授インタビュー第2弾
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/431278

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■「洗脳教育され、人間ではなくて『立派な国民』だった!」沖縄戦で首里攻防戦に15歳で従軍した故・翁長雄志沖縄県知事の叔母翁長安子さんが語る、凄絶な戦争体験と平和への思い!

 岩上さんは先日の取材のための沖縄滞在中、故・翁長雄志沖縄県知事の叔母にあたる89歳の翁長安子さんに、凄絶な戦争体験を語っていただくインタビューをおこないました。

 沖縄戦がおこなわれた昭和20年、県立第一高等女学校2年生でまだ15歳だった安子さんは、御本人いわく「軍国少女」だった、といいます。生まれた時がちょうど「十五年戦争」が始まる直前で、以後15歳になるまで、15年間にわたり、「軍国教育」を受け続ければ、誰でも「軍国少女」になりえます。「教育とは恐ろしいものですね」と語る安子さんが、「洗脳」から解放されたのは、戦後に遺骨収集をした時だったそうです。

 米軍が沖縄に上陸する直前、家族が北部へ疎開する中、安子さんはひとり首里に残り、自ら志願して「永岡隊」という、首里の安国寺の住職だった永岡敬淳隊長の率いる郷土部隊に看護要員や炊事・雑用係として従軍しました。

 奄美から沖縄の先島諸島を守備範囲とした、大日本帝国陸軍第32軍は、首里に司令部を置いていました。このため、米軍による首里への攻撃は激しく、司令部は5月27日、南部へ撤退しますが、永岡隊は「郷土部隊だから最後まで首里を守れ」と司令部から命じられます。

 安子さんはこの永岡隊とともに、首里の安国寺にあった壕で5月29日早朝、米軍の攻撃にあい九死に一生を得ます。その後、壕を脱出する際に銃撃を受け、崖から転落。怪我を負ったまま、南部の戦線に移動した部隊を這うようにして追いかけ、再び出会えた永岡隊長から「生きてこんな戦争があったことを語れ」と、言葉をかけられました。安子さんは長い時間をかけて、米軍に投降した時の様子、父親との別れ、収容所での暮らし、家族との再会、戦後の戦没者の遺骨収集など、悲惨で壮絶な戦争体験をお話しくださいました。

 安子さんは、とても数えで90歳になるお歳とは思えないほどはっきりした声で最後までお話くださったのですが、沖縄県外の人には場所の名前など、固有名詞がわかりにくい部分も多く、このインタビューはテロップをいれるなど、きちんと編集作業をおこなった上で配信いたします。

 本編動画の配信に先立ち、昨日、悲惨な戦争体験のほんのごく一部ですが、ハイライト部分を編集した20分ほどの動画を公開しました。ぜひ、以下のURLよりご覧ください。

※「洗脳教育され、人間ではなくて『立派な国民』だった!」沖縄戦で首里攻防戦に15歳で従軍した凄絶な戦争体験と平和への思い! 故・翁長雄志沖縄県知事の叔母・翁長安子さん(89歳)への岩上安身によるインタビュー
https://youtu.be/JhDHjPdzrF4

■〈岩上さんの沖縄インタビュー・ハイライト紹介〉沖縄県知事選挙に勝つためになりふり構わない佐喜真淳氏=自公陣営と、辺野古新基地建設に抵抗し、子どもの貧困解消のために抜本的改革を目指す玉城デニー氏! 争点を直視し真摯な論戦を求める! ~全編動画も公共性に鑑み、全編を特別公開中です!

 昨日13日、沖縄県知事選(30日投開票)が告示されました。故翁長知事の遺志を引き継ぐ玉城デニー衆議院議員と、自公維が推薦する佐喜真淳前宜野湾市長の事実上の一騎打ちとなりました。

 今回の県知事選は、告示前から玉城氏に対するデマや中傷が飛び交うなど、異様な状況が見受けられます。玉城氏は10日、自身に関するデマについて、名誉毀損の疑いで那覇署へ刑事告訴する手続きに入りました。

※ネットの「デマ」、名誉毀損で刑事告訴へ 翁長氏後継・玉城デニー氏(沖縄タイムス、2018年9月11日)
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/312968

 玉城氏はデマの内容を明らかにしてはいませんが、週刊新潮がさも一大事のように取り上げた話もそのひとつに数えられるかもしれません。玉城氏の政治家としての師匠といわれる、自由党代表の小沢一郎氏の宜野座村別荘をめぐる憶測を書いた記事です。週刊新潮は、同社のネット記事において、辺野古新基地建設を見越して小沢氏が別荘を建てたなどと、小沢氏の土地購入があたかもインサイダー情報の恩恵を受けていたかのように記載しています。

 もっとも、週刊新潮自体はこの案件に関し確証を持っていないのか、記事の中では核心部分について、政治ジャーナリストの山村明義氏と政治アナリストの伊藤惇夫氏の発言という体裁をとっています。しかし、そうやって責任を回避しながら週刊新潮は、小沢氏と玉城デニー氏に対する評判を落とすような印象操作をおこなったのでないか、との疑いが拭えません。

※沖縄県知事選の争点「辺野古」に出現した「小沢一郎」の巨大別荘 基地移転なら大儲け(デイリー新潮、2018年9月11日)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180911-00548611-shincho-pol

 この真偽不明の噂を週刊新潮に先立って吹聴していたのは、公明党の遠山清彦衆議院議員でした。遠山氏の8日のツイートに対して、岩上さんは9日に反論するツイートをしています。

 遠山氏「玉城デニー氏の地元(沖縄3区内、宜野座村)にある、小沢一郎自由党党首所有の超豪華別荘。「老後の生活のため」のようだが、沖縄とこういう関わりしかない人に相談して、知事選へ立候補を決めた玉城デニー氏は、知事になった後もこの人に色々相談するのだろう。絶対阻止する」
https://twitter.com/kiyohiko_toyama/status/1038636089404141568

 岩上さん「公明党の遠山清彦議員は、まともな候補者比べ、政策比べもせず、小沢一郎氏を引っ張り出して言いがかり。何様か。遠山氏に問う。創価学会信者に支持されているあなたは、皇民化教育の核心の教育勅語を公然と唱える日本会議の佐喜真候補の思想を支持するんだな? 学会・公明党はそういう集団なんだな?」

 岩上さん「遠山清彦氏の主張の根本的なおかしさは、小沢氏個人所有の別荘と、軍事基地を並べて、何も中身のあることを論じずに、突然、玉城デニー絶対阻止と言い出すことだ。軽井沢にビルゲイツが豪華別荘を所有しているが、これが軍事基地と並べられ、マイクロソフト絶対阻止! などという話に飛躍するか!?」
上下とも https://twilog.org/iwakamiyasumi/search?word=%E9%81%A0%E5%B1%B1&ao=a

 公明党の支持母体である創価学会は今回の沖縄県知事選挙において大規模に動員されているらしく、この点は、沖縄国際大学の佐藤学教授が自らの体験を証言しています。告示前だというのに、佐喜真氏への投票を依頼する学会員からの電話がなんと本土から佐藤教授にかかってきたというのです。もちろん公職選挙法違反に該当する行為です。

※【沖縄県知事選】告示前に本土から創価学会が電話攻勢! 「会ったこともない小中学校の同級生が『佐喜真さんをよろしく』と電話をかけてきた!」~沖縄国際大学教授 佐藤学氏に岩上安身がインタビューより
https://youtu.be/mEHnNJh-y9o

 琉球大学教育学部の島袋純教授は、岩上さんのインタビューにこたえて、沖縄全土にまき散らされている中傷のデマ・怪文書に対するカウンターが玉城陣営には必要だと指摘しています。

※【沖縄県知事選】玉城デニー氏に対するデマ・怪文書が沖縄全県レベルでばらまかれている! 今必要なのはカウンター! 本土からも応援を求む! ~岩上安身による島袋純氏インタビュー(後編)より
https://youtu.be/NPDVT4YSPkg

 佐喜真氏は、2012年2月の宜野湾市長選に立候補してもなお、沖縄県議としては唯一、あの「日本会議」の公式サイトにメンバーとして紹介されていた極右の政治家です。

 佐喜真氏が2012年に宜野湾市長になると、日本会議沖縄本部の実質的な主催による、「沖縄祖国復帰記念大会」が毎年開かれるようになりました。その2年後の14年の大会では、「わかめ保育園事件」と呼ばれる事件が起きました。地元保育園の園児が日の丸を付けた体操着姿で動員させられ、森友学園の幼稚園児のように「教育勅語」の現代語訳を一斉暗唱させられたのです。

 その動画は、YouTubeなどの動画サイトではほとんど削除されていますが、ツイッター上では出回っています。

※@liberal_dive氏ツイート(2018年9月7日)
https://twitter.com/liberal_dive/status/1038125248561000448

 より悪質な極右ヘイト団体「頑張れ日本! 全国行動委員会」は、米軍による犯罪・事故や新基地建設に抗議する沖縄の人々への差別をむき出しにし、「琉球人は日本から出て行け!」と沖縄へのヘイトスピーチを街頭で投げつけた過去があります。驚くべきことにこのヘイト団体も2016年1月に、宜野湾市民会館で集会を開いていますし、当時市長だった佐喜真氏の出席予定もありました(抗議を受け出席は取り止め)。

 佐喜真氏が極右ヘイト団体と親しくしている事実を重大視し、拡散すべく岩上さんが本件に関しツイートを連投しました。「ツイ録」としてまとめましたので、下記URLよりご覧いただき、さらなる拡散をお願いします。

※【岩上安身のツイ録】ヘイト団体と同化しウチナンチューとしてのアイデンティティーを捨てた佐喜真淳氏! 日米政府にすり寄るヤマトンチュー的生き方に終止符を打てるか!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/431393

 こうしたヘイト団体と沖縄県知事選に立候補した生粋の沖縄県出身者である佐喜真氏とが親しいというのは、一見すると奇妙に思われます。しかし、植民地支配の歴史を通じて、支配や差別を受ける側が、支配者にすり寄って利益を得ようと画策することは、幾度となく繰り返されてきました。まさしく佐喜真氏は、教育勅語を園児に暗唱させるといった安倍晋三総理好みの絵をつくり、さらには安倍政権の上に「君臨」する「宗主国」たる米国の国防総省にへつらうかのように訪米しています。

※訪米の沖縄・宜野湾市長が会見 安全確保で回答(毎日新聞、2018年5月24日)
https://mainichi.jp/articles/20180525/k00/00m/030/064000c

 今月16日には、佐喜真氏への応援のために、あの小泉進次郎衆議院議員が沖縄現地へ駆けつけるとのことです。進次郎氏にはジャパン・ハンドラーとして著名なマイケル・グリーン氏らがバックについています。グリーン氏は進次郎氏を「外務大臣でしたら、彼ならすぐにでもできるでしょうね(笑)」と褒め称えていますが、その真意は、日米同盟の差別的な構造に適応する能力がきわめて高いという意味でしょう。進次郎氏の応援を得た佐喜真氏は、力いっぱい国政与党、およびその上に存在する米国とのパイプをアピールすることでしょう。

※小泉進次郎の覚悟「国会では友人はできない」(FNN Prime、2018年7月18日)https://www.fnn.jp/posts/00338310HDK

 中央政界や米国へのパイプを誇示する佐喜真氏は、日米政府の要求を沖縄にのませることには熱心ですが、沖縄の要求を国や米国に向かってつきつけることに関しては、そのポーズすらとってきませんでした。このように支配者に媚びへつらうことを要求され、それができた一部の人のみ懐が潤うような政治が、佐喜真県政なのかと警戒せざるをえません。

 島袋教授は岩上さんによるインタビューの中で、こうした佐喜真氏の言動を「沖縄の人は日本人か日本人でないかはっきりしないから、『日本とはこれだ!』と主張している人達に直接つながって、どっぷりつかることで安心を得ようとする」行為だと分析しています。岩上さんはそれを受け「過剰適応」と表現し、島袋教授も同意していました。

 こうした「大日本帝国の残滓」に「過剰適応」した結果、「ウチナンチュー」としてのアイデンティティーを失ってしまったとしか思えない佐喜真氏は、現状追認を推し進めた先に、将来の沖縄に何を残そうというのでしょうか。

※【沖縄県知事選】佐喜真淳氏は沖縄を抑圧するヤマトンチューに過剰適応!? 「ウチナンチュー」でありながら教育勅語を唱え、日本会議に加わる佐喜真氏の「アイデンティティー」とは!? ~岩上安身による琉球大学島袋純教授インタビュー(後編)より
https://youtu.be/bJwzn8bhyzs

 他方で、玉城氏は、国会議員として「子供と貧困問題に取り組む議員連盟」での活動に従事した経験を活かし、この問題の改善のためには、家計収入の安定という広い視野に立って、根本的な改革が必要であると主張しています。沖縄県におけるベーシック・インカム(基本所得保障)の導入を目指す、と玉城氏は岩上さんに抱負を語りました。このインタビューは下記URLよりご視聴ください。

※【公共性に鑑み、全編を特別公開中です!】最大の争点は辺野古の埋立撤回の是非 ここは避けて通れない! ~岩上安身による自由党・衆議院議員 玉城デニー氏インタビュー 2018.9.7
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/430993

 岩上さんの沖縄インタビュー週間に関し、サポート会員のS. M.様より以下のメッセージをいただきました。S. M.様のご期待に応えられるよう、一層精進してまいります!

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 沖縄知事選の精力的な取材、感服し、感謝します。

 色々な方のインタビューから、沖縄の基地問題の本質を初めて理解できました(恥ずかしながら)。玉城デニーさん、素敵なかたですね。公開討論会(途中まで中継の)で相手候補との差が際立っていました。これをみれば誰だってデニーさんを支持すると思いますが、現実の選挙はなかなか厳しいこともわかりました。

 本土にいる私どもはどうやって応援したらいいでしょう。沖縄に友人がおり、デニーさんを応援していると思います。とりあえず友人にエールのメールをおくり、IWJのことも知らせておきます。

※さらにS. M. 様から追伸で現地情報をいただきました。感謝申し上げますとともに、大変重要な内容ですのでこの場に掲載させていただきます(IWJ編集部)。

 先日、△△大の後輩を名乗る××と言う方が突然、訪ねてきました。本土から選挙運動の応援にきているそうで、デニーで大丈夫かと対立候補の運動でした。なぜ? 私にと思いましたが、多分知り合いの△△大出身の公明党の方経由だと思います。

 私は革新の側であると理由をいろいろ述べましたら、黙って聞いてくれました。対立候補の元宜野湾市長は面識があり、知事になれる器には思えません。そちらこそ、大丈夫かと思う人物です。沖縄は揺るがないと思っています。
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 子どもを貧困から守るための改革を掲げる玉城氏か、沖縄差別の現状に「過剰適応」する佐喜真氏のいずれが沖縄県知事にふさわしいのか、沖縄の現実にもとづいて考えるためにも、岩上さんによる一連の沖縄インタビューで紹介された以下の書籍もご参照ください。

※古関彰一、豊下楢彦『沖縄 憲法なき戦後――講和条約三条と日本の安全保障』(みすず書房、2018年)(https://amzn.to/2OdsmF2

※金井利之『行政学講義』(ちくま書房、2018年)(https://amzn.to/2NCor7A

※沖縄県子ども総合研究所編『沖縄子どもの貧困白書』(かもがわ出版、2017年)(https://amzn.to/2QtN1pZ

■<ニュース・フラッシュ>
【1】 安倍「独裁」政権に対し法的な反撃! 小西洋之参院議員が国を相手取り東京地裁に提訴! 憲法53条違反で政権に包囲網!? 平野貞夫氏は安倍総理を内乱予備罪で刑事告発!

 公文書改竄という犯罪に手を染めていたことまで発覚しながらも、国会での森友疑惑追及から逃げ切り、事実上の独裁政権に近づきつつある安倍政権ですが、その憲法違反行為に対して、立て続けに法的な反撃がおこなわれようとしています。

 2018年2月26日には、立憲民主党の高井崇志(たかし)衆院議員が、「2017年6月に野党が要求した臨時国会の召集を、安倍内閣が3ヶ月以上放置したこと」が憲法違反であるとして、国に対し110万円の損害賠償を求め、岡山地裁に提訴しました。

 続いて5月28日には、伊波洋一参院議員、糸数慶子参院議員、現在は沖縄県知事選を闘っている玉城デニー衆院議員ら、5人の沖縄選出国会議員が、同上の件を憲法違反であるとした上で、「20日以内に国会を召集する義務がある」ことを国に対して確認する訴訟を那覇地裁に起こしました。

※国会召集放置は「違憲」 沖縄選出の議員5人、国を提訴(沖縄タイムス、2018年5月29日)
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/259082

 いずれの訴訟も、訴えの根拠とされているのは「衆院か参院いずれかの4分の1以上の議員が要求すれば、内閣は臨時国会の召集を決定しなければならない」と規定した憲法53条です。

 そして本日14日の午後3時30分には、小西洋之参院議員が原告となり、「憲法53条違憲国家賠償等請求訴訟」を東京地裁に提訴します。小西議員は、「集団的自衛権を行使できる」とした安倍政権の根拠が、「個別的自衛権を認めた『昭和47年政府見解』の、恣意的な読み替え」であることを暴露するなど、安倍政権の進める憲法破壊に対し、真正面から闘い続けてきました。

※【スクープ!】「集団的自衛権行使容認の閣議決定」が覆る決定的根拠! 「昭和47年政府見解」の知られざる真実を小西洋之議員が暴露!! 2015.5.21
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/246547

 「イラク日報隠蔽問題」などでも、省庁の組織的隠蔽への鋭い追及をおこなった小西議員に対しては、4月に議員会館の路上で、現役自衛官幹部が「お前は国民の敵だ!」と罵倒するという事件も起きています。

※幹部自衛官から 「お前は国民の敵だ!」 と暴言を浴びせられた夜を現場で再現取材! ~「かつてこの場所で『国民の敵』と軍人が叫びながら政治家を暗殺していった!!」~民進党・小西洋之参議院議員が訴え! 2018.4.20
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/418915

 本日小西議員が提訴する訴訟には、一票の格差を根拠に2017年衆院選の無効を訴えた「一人一票裁判」を闘った、伊藤真弁護士、久保利英明弁護士、升永英俊弁護士ら、7名の弁護士が弁護団を結成して臨みます。

※2017衆院選・1人1票裁判で東京高裁が不条理な忖度判決! 投票価値の不公平を認めながら「平成32年には国勢調査にもとづく公正な選挙になるので」1人0.5票でも合憲? ~弁護士ら怒り抑えきれず「裁判の名に値しない!」 2018.1.30
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/410875

 本日IWJは、小西議員と弁護団の入廷、そして提訴後におこなわれる記者会見を取材し収録します。動画配信の準備ができ次第、配信しますのでお待ちください。

 憲法53条違反による包囲網だけでなく、安倍総理を内乱予備罪で刑事告発するという、衝撃的な動きもあります。こうした動きは、NHKを筆頭に、マスメディアはほとんど報じようとしません。

 9月7日午前10時、元参議院議員・平野貞夫氏と山口紀洋弁護士が、安倍総理を刑事告発するため、「刑法第78条の内乱予備罪の告発状」を最高検の稲田信夫検事総長に提出しました。

※マスメディアが伝えない一大事! 安保法制・共謀罪そして2017年の3か月に及ぶ国会召集拒否! 安倍政権による数々の「破憲」行為は白昼のクーデターである!! 元参議院議員・平野貞夫氏らが安倍総理を内乱予備罪で刑事告発!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/431002

 平野氏は、特定秘密保護法や安保法制、共謀罪の強行採決など、2012年の発足以来、第二次安倍政権が行ってきたことは、憲法の理念を踏みにじる「破憲」行為の連続であると強く主張します。「ナチスの手口に学んだらどうかね」と発言した麻生財務大臣が、罰せられることもなく権力の座に居座り続けていることの異常さにも触れ、今の日本で起きていることは、安倍総理や麻生大臣らによる「白昼の静かなクーデター」であると断じています。

 「日本の権力を私物化するために、国の統治機構を破壊し、憲法の定める統治の基本秩序を壊乱することを目的として、現憲法からその根本的原理を抹消することを策謀した(以上、告発状の「告発の趣旨」より抜粋)」として、現職総理を訴えた刑事告発。この一大事を、NHKをはじめ大手マスコミは今のところ、一切、報じていません。

 IWJでは、今月24日の午後2時から、岩上さんが平野貞夫氏へ単独インタビューをおこなう予定です。

【2】「赤坂自民亭」で名前が知られた西村康稔(やすとし)内閣官房副長官が、自民党総裁選で石破茂議員を支援しないよう自民党兵庫県連所属の神戸市議らを「恫喝、脅迫」していた!?

 9月20日投開票の自民党総裁選をめぐり、自民党兵庫県連所属の兵庫県議や神戸市議らが、兵庫9区選出の衆議院議員・西村康稔(やすとし)内閣官房副長官から、石破茂衆議院議員を支援しないよう圧力をかけられていたことが報じられました。

※安倍氏側近から兵庫の地方議員に圧力か 自民党総裁選(神戸新聞、2018年9月11日)
https://kobe-np.co.jp/news/sougou/201809/0011629925.shtml

 西村官房副長官から圧力を受けたとされる岡田裕二・神戸市議は9月10日、フェイスブックで、「官邸の幹部でもある、とある国会議員から、露骨な恫喝、脅迫を私達地方議員が受けており、最早地方議員の人格否定ともいえる状態になった」と明かしています。

 岡田市議は、「2012年の総裁選では安倍選対で闘った経緯もあり、今回の総裁選も安倍総理を応援」していたといいますが、「露骨な恫喝、脅迫」を受けたことを機に、「私達神戸市議、兵庫県議有志は、石破 茂候補を応援する決意を固めました」と表明しています。

※岡田裕二・神戸市議フェイスブック
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1895787013834351&set=a.468368376576229&type=3

 西村官房副長官といえば今年7月5日夜、西日本豪雨ですでに8万人に避難指示が出た中、自民党議員50人が参加する宴会「赤坂自民亭」に参加し、そのときの様子の写真をツイッターに投稿したことで痛烈な批判を受けました。また、西村官房副長官は、2012年7月(当時は内閣副大臣)にベトナムに出張した際、複数の女性を買春していたことが週刊文春によって報じられています。

※バックナンバー(週刊文春、2013年7月4日号)
http://shukan.bunshun.jp/articles/-/2844

※安倍政権の火種、自民党幹部に相次ぐ売春疑惑…1回20分×2でお値段4万円?(Business Journal、2013年6月27日)
https://biz-journal.jp/2013/06/post_2398.html

 安倍晋三総理の側近である西村官房副長官のスキャンダルにも注目ですが、IWJは、安倍総理本人のスキャンダルも追及しています。

 安倍総理は、1999年の山口県・下関市長選で、特定危険指定暴力団「工藤会」の関係者に選挙妨害を依頼して、その見返りをケチったたために、自宅と事務所に火炎瓶を投げ込まれた、というスキャンダルが伝えられています。安倍総理は、この暴力団関係者とサシで話もし、安倍事務所の秘書は「念書」に署名もしています。

 岩上さんは今月2日に、この疑惑を追及し続けている2人のジャーナリスト、山岡俊介氏と寺澤有氏にインタビューを行っています! 以下のURLより、ぜひご覧ください!

※安倍事務所の関与はあった!? 1999年・下関での選挙妨害疑惑! #ケチって火炎瓶 安倍晋三氏宅放火未遂事件の闇! 岩上安身によるジャーナリスト 山岡俊介氏・寺澤有氏インタビュー 2018.9.2
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/430668

【3】止まらない統計操作! 安倍総理の言葉にあわせて「GDPの現実」を操作する官僚たちの自己保身が止まらない! 安倍総理は、官僚の忖度を前提に、「幼児性ナルシシズム」をひたすら満足させている!?

内閣府は、9月10日に2018年4~6月期の国内総生産(GDP)改定値を発表しました。それによりますと、物価変動の影響を除いた実質(季節調整値)で前期比0.7%増、年率換算で3.0%増でした。メディアは年率3%を超えるのは16年1~3月期以来の9四半期ぶりと称賛しています。

 ※GDP、3%増に上方修正 4~6月改定値 設備投資が大幅伸び(日経新聞、2018年9月10日)
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO35162120Q8A910C1MM0000/

 しかし、GDPは、2016年12月に「国際基準にあわせる」という理由で計算方法が変更されました。変更の内容は、1. それまで採用していなかった「研究開発投資」の項目を追加 2. 建設投資の金額を推計するためのデータの入れ替えなどです。

※アベノミクス成果大げさ? 計算方法変更 GDP急伸(東京新聞、2018年9月12日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201809/CK2018091202000123.html

 ここで注目すべき点は、計算方法の変更時期です。安倍総理は、2015年9月24日の自民党両議院総会後の記者会見で、再選後の安倍政権の成長戦略である「新三本の矢」の一本として、名目国内総生産(GDP)600兆円を打ち出しました。このタイミングで行われた計算方法の変更なのです。

 発表当時、この目標の数値は、市場では「万人受けを狙った施策で、真に経済成長の起爆剤となるかは未知数」という声や「海外景気も中国経済の変調などで不透明感を増しており、GDP600兆円は単なるスローガンに終わる可能性がある」という評価がありました。

※安倍政権成長戦略 政権運営目標 「GDP600兆円」見通せず 「新三本の矢」迫力不足(毎日新聞、2015年9月25日)
https://mainichi.jp/articles/20150925/org/00m/010/998000c

 この時期以降、中国経済の変調に加えて、米国を震源とする貿易戦争という不透明要素が加わりました。企業にとって、もっとも手っ取り早い「経営の保険」である内部留保が拡大していることが、現実の経済環境の不透明さをはっきりと物語っています。

※年次別法人企業統計調査 概要 -平成29年度- (金融業、保険業を除く)(財務省、2018年9月3日(pdfファイル))
https://www.mof.go.jp/pri/reference/ssc/results/h29.pdf

 内閣府が2015年7月に経済財政諮問会議に提出した試算では、実質2%・名目3%以上の高い経済成長率が続く場合、20年度に594.7兆円まで増える見込みでした。この段階でのシナリオ試算では、2017年度の名目GDPの額は533.3兆円で、現実の速報値からの推計である548.6兆円を大きく下回っています。計算手法の変更による「操作」が成功しているということでしょう。ちなみに、このシナリオでは、2018年度554.3兆円、2019年度573.9兆円、目標年度の20年度で594.7兆円となっています。

※中長期の経済財政に関する試算(内閣府、平成27年7月22日(pdfファイル))p4参照
http://www5.cao.go.jp/keizai3/econome/h27chuuchouki7.pdf

 安倍総理は、この2015年7月に提出されたシナリオを踏まえて、9月に600兆円という目標額を打ち上げたのではないでしょうか。2016年12月の調査手法の変更は、内閣府によれば、5年に一回の見直しをしたにすぎないといいます。しかし、いったん、社会的目標として600兆円が打ち上げられたために、現状では不可能なこのシナリオの実現をめざして、計算方法の変更が行われたと見ると、つじつまが合ってきます。

 問題は、このシナリオは、安倍内閣以前から存在するということです。たとえば、2011年1月21日に経済諮問会議に提出された成長シナリオでは、2020年度の名目GDP額は、645.5兆円となっています。

※経済財政の中長期試算(内閣府、平成23年1月21日(pdfファイル))
p.8参照
http://www5.cao.go.jp/keizai3/econome/h23chuuchouki.pdf

 もともと、シナリオとして内閣府で練られてきた600兆円という数字を、第二次安倍内閣の成長戦略として打ち出し、いったん、目標値となった600兆円の達成が現状では難しいので、5年に一回の見直しのタイミングで行われるGDP調査の見直しの機会を捉えて、このシナリオが実現するような算出手法に変更したということではないでしょうか。

 では、実際のGDPの伸び率はどうだったのでしょうか。内閣府のGDP統計によれば、実質GDPの伸び率は、2015年度で1.4%、2016年度で1.2%、2017年度で1.6%と、内閣府の想定2%以上を大きく下回っています。名目GDPの伸び率は、2015年度で3%、2016年度で1%、2017年度で1.7%と、内閣府試算の3%以上という基準を大きく下回っていることがわかります。このままの計算手法では、600兆円の達成は難しいはずです。

 ※内閣府GDP統計
http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/menu.html

 この数値は、2016年12月に計算手法を変更した後に、すべて遡及して算出したものです。これで算出した名目GDPの額を見てみると、2015年度で534兆円、2016年度で539兆円、2017年度で549兆円、2018年で552.8兆円(9月10日発表の4-6月期の年率換算)と順調に伸びています。

 従来のGDP算出の手法では600兆円の目標達成は難しい状況だったものが、計算方法を変えて目標達成が視野に入ってきたことがわかります。安倍総理の言葉にあわせて、官僚が「現実」の方を都合よく書き換えるのは、「森友疑惑」において財務省が公文書を改竄した事件で、証明されたとおりです。このGDPの数字操作も、安倍総理の「幼稚なナルシシズム」を官僚が忖度して「現実」にしてしまうという構図が当てはまります。

 安倍政権になってから、統計や打ち合わせメモなど公文書の改竄・操作は目に余るものになっており、まさに、安倍政権自体が、現実の外に「もうひとつの現実」を創作していると言ってもいいのではないでしょうか。

 二つの現実の乖離の果てに何が起きるのか。それは「大本営発表」でウソを垂れ流した果てに「国家の破滅」を突きつけられた歴史によって、如実に示されているはずです。

■<お知らせ>
■緊急の呼びかけにご寄付・カンパをくださった皆様、ありがとうございます! 8月からの第9期、ご寄付・カンパの目標達成率はまだ38% …。どうかさらなるご支援をよろしくお願いいたします!

 今日13日は、沖縄県知事選の告示日です! IWJは、沖縄現地からこの沖縄県知事選の模様について皆様に連日お伝えしていく所存です! また、沖縄県知事選だけでなく、自民党総裁選や、今年10月6日で閉鎖される築地市場の豊洲移転問題など、幅広い報道を力の限り追い続けていきますので、どうかご支援のほど、よろしくお願いいたします!

 可能な限り無料でオープンのコンテンツを公開して、できるだけ多くの方に見てもらいたい。しかし、それでは活動資金が足りなくなってしまいます。常にそんな板挟みにあるIWJですが、なるべく、多くの方々に会員になっていただき、また、薄く広く一人でも多くの方々からご寄付・カンパをいただいて、安定的に活動を維持してゆきたいと考えています。

 もちろん、IWJ自らも徹底的に支出を減らす努力をしなければなりません。IWJは今年8月までご寄付・カンパの目標額を500万円に設定していたところ、全体の支出を徹底的に見直し、9月からは目標額を450万円へ削減しました。また岩上さんの役員報酬を30%カットしました。

 9月1日から11日までの間にいただいたご寄付・カンパは、148件、199万3311円です。8月はご寄付・カンパが、月間の目標金額である450万円の4分の1にとどまってしまったため、8月末に岩上さんから緊急の呼びかけをさせていただきました。岩上さんの呼びかけに応えてご寄付・カンパをくださった皆様には、心よりお礼を申し上げます。IWJをご支援してくださった皆様、本当にありがとうございます。皆様からのご寄付・カンパは、活動費として大切に使わせていただきます。

 ご寄付・カンパに添えてたくさんの温かいメッセージをいただきました。その一部を紹介します。

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・安倍政権の暴走をしっかり監視してください。ほんの少しですが寄付します。(匿名希望)

・いつも頑張っていただき、ありがとうございます。独裁者に洗脳されないためにIWJは必要です。これからも頼りにしています。(匿名希望)

・市民メディアを支えるのは我々市民の義務だと思います。(匿名希望)

・真実を知ることのできる数少ない情報源だと思い、応援しています。特に岩上さんのインタビュー記事は、とても勉強になります。最近では、明治150年を取り上げているシリーズが、素晴らしい!(橋本 忠雄様)
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 メディアの本分である権力監視を怠ってはならないと改めて認識いたします。スキャンダルから歴史認識まで幅広く追及の手を広げ、会員の皆様のご期待に沿えるよう一層励んでまいります。

 第9期が始まった8月1日から9月11日までのご寄付・カンパは247件、344万8816円であり、2ヶ月間の目標額900万円の達成率はまだ38%にとどまっています。どうか皆様、IWJの苦境をご理解いただき、ご支援いただきますよう、よろしくお願いいたします。

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