日刊IWJガイド「国会をサボって不倫旅行と報じられた自民・菅原いっしゅう元経産副大臣は、なんと岩上安身の高校の後輩!岩上『もっとも意外性がないスキャンダル』とは!?/本日、岩上安身によるジャーナリスト・鳥越俊太郎氏インタビュー再配信!『メディアが政治権力を監視し批判するのは、報道の義務』」2016.3.31日号~No.1295号~


■■■日刊IWJガイド「国会をサボって不倫旅行と報じられた自民・菅原いっしゅう元経産副大臣は、なんと岩上安身の高校の後輩!岩上『もっとも意外性がないスキャンダル』とは!?/本日、岩上安身によるジャーナリスト・鳥越俊太郎氏インタビュー再配信!『メディアが政治権力を監視し批判するのは、報道の義務』」2016.3.31日号~No.1295号~■■■
(2016.3.31 8時00分)

 おはようございます。IWJ記者の原です。

 これまで長きにわたってお送りしてきました「日刊IWJガイド」ですが、告知してきたとおり、本日をもって「会員限定」へと切り替えさせていただきます・・・!

 より詳しくご説明しますと、サポーターさんにも、今後とも「日刊IWJガイド」はお届けします。が、それは「中継番組表」を主にした簡易版で、本稿のような、これまでお送りしてきたようなニュースをぎっしりと詰め込んだ「ロングバージョン」のメルマガは、新名称に改めたうえで、一般会員さんとサポート会員さんに限定配信とさせていただきます。

 日刊IWJガイドのスタート当時と違い、文量も5~10倍に増え、スタッフも当時とは桁違いの労力をつぎ込んでいます。せっかく精一杯、毎日制作していますので、どうか引き続き、IWJがお届けする渾身の日刊メルマガをお読みいただきたく思います!どうか、まだ会員登録がお済みでない方はご登録いただき、「ロングバージョン」をお読みください!どうか、これからもよろしくお願いします!

※会員登録はこちら!
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

 さて、都内ではあちこちで桜をみかけるようになってきましたが、昨日は安倍総理と公明党・山口那津男代表が、総理官邸の庭で咲き始めた桜を見ながら談笑していたそうですね。会談では、山口代表が衆院解散について、「首相の専権事項なので、決めたことはとやかく言わない。決断すれば、与党としてそれを受けて対応する」と述べ、衆参同日選への理解を示したといいます。

 公明党の了解を取りつけ、ダブル選に向けて何も邪魔するものがなくなった安倍総理。戦後初の憲法改正を賭けた、天王山となる選挙がやってまいります。IWJもできる限り取材し、報じていきたいと思いますが、古来より、兵糧的なものがなければ戦的なものできない…ということで、本日はカメラマン・記者として存在感を発揮しまくっているIWJスタッフの高橋敬明から、皆さんにIWJご支援のお願いがございます。

┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━
┠■【中継番組表】
┠■「声」を埋もれさせないために~動画班・高橋敬明よりご支援のお願い
┠■【ニュースフラッシュ】国会をサボって不倫旅行と報じられた自民・菅原いっしゅう元経産副大臣は、なんと岩上さんの高校の後輩!/餃子の王将不適切取引で200億円流出!他(原佑介)
┠■「待機児童問題」で政府与党に切り込む民進党・山尾志桜里政調会長!国会取材報告(ぎぎまき)
┠■時事通信が見出しを「捏造」か!?民進党・岡田「消費増税は予定通り実施を」報道の真相は?党は「事実に反する」と抗議!(ぎぎまき)
┠■「ワクチンの在り方を問う、歴史的に意味のある裁判に」~子宮頸がんワクチン副反応被害者らが全国一斉提訴に向け記者会見!この模様を本日15時からCh4で録画配信します!(太田美智子)
┠■本日、岩上さんによるジャーナリスト・鳥越俊太郎氏インタビュー再配信!「メディアが政治権力を監視し批判するのは、報道の義務であり、ミッション。両論併記は、ありえない!」(山本愛穂)
┠■「3.29安保法制施行」怒りの大特価!!「秘密保護法」から「緊急事態条項」へ~「日本の民主化」の軌跡をたどる!『饗宴IV』『饗宴VI』『高橋源一郎×SEALDs 民主主義ってなんだ?』セットでのご購入をおすすめします!(城石エマ)
┠■わとはぷ~What happened today?~故・大島渚氏の誕生日!(浅野百衣)
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◆中継番組表◆

**2016.3.31 Thu.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【Ch4】10:30~「DPI日本会議主催イベント 『障害』によって分け隔てられない社会に向けて~障害者差別解消NGOガイドラインプロジェクト第2回 成果報告会~」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※4月から「障害者差別解消法」が施行されることを記念して開催されるイベントの一つ、DPI(障害者インターナショナル)日本会議による報告会を中継します。

【録画配信・Ch4】15:00~「HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)副反応被害問題 提訴方針に関する記者会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※3月30日収録の、「全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会」「薬害対策弁護士連絡会」主催の記者会見を録画配信します。

【再配信・Ch1】17:00~「岩上安身によるジャーナリスト鳥越俊太郎氏インタビュー」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi
※3月23日 (水)に収録した「岩上安身によるジャーナリスト鳥越俊太郎氏インタビュー」を再配信します。配信時、@iwj_ch1ではインタビューの模様を報告ツイートします。こちらも合わせてご覧ください。

【Ch2】19:30~「『中長期ロードマップの進捗状況』に関する会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=2
※東京電力株式会社、経済産業省資源エネルギー庁、鹿島建設株式会社による「中長期ロードマップの進捗状況」に関する会見を中継します。

【録画配信・Ch7】20:00~「<フクシマ5年目の真実2>「今回の事故で分かったのは、国は国を守って国民を守らないということ」原発告訴団のメンバーが語る“事故”と“国”、そして“東電”」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=7
※IWJ・高橋敬明記者と、IWJ・須原拓磨カメラマンが、3月に福島県内で取材を行ないました。全4回シリーズの第2回目を録画配信します。

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◆中継番組表◆

**2016.4.1 Fri.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【Ch未定】18:30~「おしえて!座間宮ガレイさん激おこ!選挙勉強会in北多摩」
※「つながる選挙・つなせん北多摩」主催の選挙勉強会を中継します。

▲▽▲▽官邸前抗議関連 ▽▲▽▲

【Ch5】18:30~「再稼働反対!首相官邸前抗議」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5

【IWJ_AOMORI1】17:15~「青森駅前金曜日行動」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-aomori1

【IWJ_TOKYO8】 18:00~「原発反対八王子行動」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-tokyo8

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■「声」を埋もれさせないために~動画班・高橋敬明よりご支援のお願い

 皆さん、おはようございます。動画班の高橋敬明と申します。

 IWJにて現場取材や映像編集を担当して、半年が経ちました。

 これまでテレビの番組制作会社にて7年間、テレビ報道や情報番組を、そしてフリーのディレクターとして4年間、主に「中国の民主主義」と関係のあるドキュメンタリー番組を手がけてきました。

 これまで向き合ってきたテーマとIWJで出会うテーマでは、全く違うことに日々勉強させていただいています。

 と同時に、愕然としています。

 自分はあまりにも「日本」を知らなかったと。こんなにも埋もれてしまっている「声」があるのだと。

 児童相談所によって親子が引き離されている事実。

※「学校の期待に添わない子どもが児童相談所送りに」国連報告を裏付ける事件か 「教師の体罰に抗議したら報復で一時保護」!? 父親が提訴 ~2年が経過した今も親子の面会・通信禁止、所在も不明
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/237224

 まだまだ多くの人が無罪釈放されたのだと勘違いしている「袴田事件」。

※2014/04/14 袴田巌氏、ピースサインで公の場に――袴田事件報告会
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/134654

※2014/09/26 「死刑確定囚が無罪になった事案はない」松島みどり法務大臣、袴田事件の死刑冤罪を否定 ~外国特派員協会主催の記者会見で
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/171061

 「中国の脅威」という名のもとに、「沿岸監視隊」が3日前に発足した与那国島。

※【特別寄稿】与那国島で陸自「与那国沿岸監視隊」発足!~政府は「分断統治」に成功した?「自立」と「支配」が混在する与那国島で島民が見た「対立の歴史」を紐解く
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/293889

 安保関連法に代表される安倍政権の危険性や沖縄の基地、福島の原発事故問題だけではありません。どれもこれも、埋もれてはいけない「日本」だと思います。

 東日本大震災、そして福島第一原発事故から5年の節目となった、今年の3月11日には、福島県へ取材に行かせていただきました。経営状態の苦しさから、当初、IWJ代表の岩上さんが、泣く泣く今年の福島取材を断念しようとしていたところに、「どうしても行かせてほしい」と、しつこく直訴しました。

 2日間の取材を終え、思ったこと。それは「行ってよかった」です。

 今も仮設住宅で暮らす楢葉町の住民たち。
 福島原発告訴団の設立当時からのメンバーである”普通のおばちゃん”。
“フクイチ”で働く現役の作業員たち。
 「3・11」から5年目の日に業績回復を語った東電・廣瀬社長。

 どれも耳を傾けるべき「声」だったと思っています。3月28日に4回シリーズの1回目の録画配信を行いました。残りの回も順次、配信していきますので、ご覧いただければ幸いです。

 そして本日、夜8時よりCh7にて、2回目の録画配信を行います。

 「今回の事故で分かったのは、国は国を守って国民を守らないということ」
原発告訴団のメンバーが語る“事故”と“国”、そして“東電”。

 と題して、お送りします。「フクイチ」から32.5km離れた福島の森の中で暮らす、60代女性のお話です。

 今回の取材、社内上はIWJ代表である岩上さんの判断ですが、実際には、ご支援いただいている皆様に行かせていただいたと思っています。皆様からいただいたご支援があるからこそ、「フクシマ5年目の真実」としての「声」が聴こえたのだと思います。

 また、一人の映像記録者として、何物にも代えがたい充実感を味わうことができました。

 何のバイアスもかからない。
 スポンサーの意向を気にする必要もない。
 局の“お偉いさん”の命令に従う必要もない。

 …現場を取材する人間にとって、これほど幸せなことはありません。

 「市民が支えるジャーナリズム」――それがIWJの強みだと、改めて実感しました。

 メンバーの一人として「伝える力」は、まだまだ未熟です。
 でも、「伝えたいスピリット」はメラメラ燃えています。

 埋もれている声を埋もれさせないために。
 日本の大手メディアが目をそむけている現状に、より多くの日本人が「日本」を知るために。

 IWJは今期、このままだと大幅な赤字となる見通しだと、岩上さんが窮状を皆様に訴えてから、連日、少なくない皆さまからご支援と応援の声をいただいています。本日は、いただいた声援の一部をご紹介したいと思います。

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・他のマスメディアが報道しようとしない情報を引き続き報道し続けてください。微力ながら協力をしたいと思います。

・いつも応援しながら視聴しています。マスコミの現状を見るとIWJには絶対消えないで貰いたいと願っています。番組も絞る等、工夫して採算ベースを確保して下さい。私は原発被災の避難者ですが、例えば東電の会見を毎日行う必要性は薄れているのでは?カンパは少ないのですが頑張って下さい。

・TVは1日中どうでもよいようなニュースをこれでもかと繰り返します。IWJを聞かないと本当のことは知らないままになります。もっともっと会員が増えてほしいです。少ないですがカンパさせていただきました。
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 今後とも、皆様からの力強いご寄付・カンパでのご支援を心よりお願い申し上げます。

※会員登録はこちら!
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

※ご寄付・カンパもお願いしています。
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

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 高橋記者でした!

■【ニュースフラッシュ】国会をサボって不倫旅行と報じられた自民・菅原いっしゅう元経産副大臣は、なんと岩上さんの高校の後輩!/餃子の王将不適切取引で200億円流出!他

 それでは本日のニュースフラッシュです。

【1】国会をサボって不倫旅行と報じられた自民・菅原いっしゅう元経産副大臣は、なんと岩上さんの高校の後輩!岩上安身「もっとも意外性がないスキャンダル」とは!?

 今日、週刊文春がまた自民党議員のスキャンダルを暴いたスクープを出すそうです。「保育園落ちた」ブログに関する国会質疑で「匿名だよ、匿名!」とヤジを飛ばした自民党の菅原一秀(いっしゅう)元経産副大臣。なんと副大臣時代の2013年に、「政治経済事情視察」として国会を休み、当時の愛人とハワイ旅行に出かけていたことが文春の取材でわかったそうです。

 詳細は本日発売される週刊文春を読んでほしいところですが、なんとこの菅原議員、岩上さんの高校時代(早稲田実業)の後輩で、直に知っている仲だとか。数年前には、早実の試合を神宮スタンドで観戦中、偶然バッタリ会って声をかけあったこともあったそうです。

 さらに驚くことに菅原議員、10代の頃は、全盛期だったディスコでブレイクダンスを踊りまくっていたそうで、なんと、あのTRFのSAMと当時、ユニットを組んで全国を回っていたそうです!ダンサーとしてはほぼプロのレベルだったということで、高校時代からその噂が岩上さんの耳にも入るほど有名だったそうですが、当時から、かなり「ぶいぶい」言わせていたようです。

 岩上さんいわく、「ダンスも遊びも、10代のうちからセミプロレベル。連日出てくる自民党議員のスキャンダルのなかで、もっとも意外性がないスキャンダルだ(苦笑)。あの『いっしゅう』が国会議員になったと聞いたときのほうがはるかに衝撃的だった」とのこと。逆に詳細が気になります(笑)。

【2】「餃子の王将」不適切取引で200億円流出、王将フード株売り注文殺到

 王将フードサービスの大東隆行前社長が2013年12月に射殺された事件を受け、同社と暴力団など反社会勢力との関係の有無を調べていた第三者委員会は一昨日29日、王将創業家と親交が深い会社経営者との間で約10年前まで不適切な取引が続き、王将から約200億円が流出していたことを明らかにしました。うち、約170億円が未回収になったということです。

 王将は現在もこの企業グループとの取引を一部継続中で、同日、会見した王将の渡邉直人社長は関連企業との契約を打ち切る意向を示しました。しかし、投資家の間には不信感が広がり、昨日の東京株式市場では、王将フードサービス株に売り注文が殺到。企業のマイナスイメージは避けられないようです。大東前社長射殺事件には九州の暴力団の関与が囁かれていますが、今回の委員会報告は、事件解決へと結びつくのでしょうか。ちなみに、紛らわしいのですが、中華料理チェーン「大阪王将」は、イートアンド株式会社が全国展開する別のチェーン店ですので、ご注意ください。

【3】食い下がるサンダース氏、ハワイ州など、3州で「圧勝」

 ワシントン、アラスカ、ハワイ各州で26日、大統領選の候補者指名に向けた民主党の党員集会が行われ、バーニー・サンダース上院議員が全3州でヒラリー・クリントン前国務長官に圧勝しました。民主社会主義者を自称するサンダース氏は、22日にも3州のうち2州を制しており、若者の間での根強い人気を背景にクリントン氏に食い下がっています。

 依然クリントン氏の優位は変わりませんが、若者や無党派層、白人男性への浸透が進んでいないなど、「弱点」も指摘されています。CNNの出口調査では、30歳未満、無党派層、白人男性でサンダース氏への投票が多数を占めており、CBSニュースの世論調査によると、「好感が持てない」との非好感度については、共和党のトランプ氏の57%に次ぎ、クリントン氏は52%をマーク。過去30年間大統領選で、非好感度が50%を超えたのは、この2人だけだということです。

 トランプ氏が「嫌われ者」というのはわかりますが、あのヒラリー・クリントン氏が、ほぼ肩を並べるほど「嫌われている」とは。いささか驚きの結果です。

 各種世論調査ではサンダース氏の方が、より共和党候補に強いとの結果も出ており、「クリントン氏が党の指名を獲得しても本選で共和党候補に勝てるのか」という懸念が民主党内で広がっているそうです。まだまだ展開の読めない大統領選、目が離せません。

【4】警察がカウンターの市民の首を締めた!?川崎では「ヘイトクライム」で逮捕者!

 IWJでもずっと報じてきている通り、ヘイトスピーチ問題はずっと放置されたまま、今も続いています。民進党などは人種、民族を理由とした差別的取り扱いや言動を禁じる「人種差別撤廃施策推進法案」を国会に提出、参院法務委員会で審議されています。野党の要求をそのまま飲みたくないのか、自民、公明両党は対案として関連法案を今国会に提出する方針を明らかにしています。

 どうしても許せないのが、ヘイトスピーチを取りしまるどころか、ヘイトデモ隊を守り、差別に反対するカウンターの市民を弾圧する、警察です。直立不動で撮影していただけなのに、「危ないですよ!」などと大声でわめく機動隊に強く押される――こうしたことは現場でもよく経験しますが、今月27日に新宿で行われたヘイトデモでは、警察がカウンターの女性の首を締め、排除しようとしました。現在、強い非難を集めており、韓国語のニュースでも、「警察の暴行」として報じられています。

※InSight
http://www.insight.co.kr/newsRead.php?ArtNo=56015

 他方で、今月20日、神奈川県の川崎駅前で行われたヘイトデモに際して、ヘイトスピーチに反対するカウンターの男性に殴る蹴るの暴行を加えて怪我をさせたとして、右翼団体の構成員の男3人が一昨日、逮捕されました。

※傷害容疑 街宣中もみあい、右翼の3人逮捕…川崎 毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20160330/k00/00e/040/229000c

 ヘイトスピーチを放置し、カウンターを不当に弾圧し、今では「ヘイトクライム」にまで発展しているわけですが、こんな国でオリンピックを開くなど、冗談にしか思えません。ヘイトスピーチと、それを取り締まるどころか市民に暴力を振るってまでヘイトデモを守る警察に断固抗議しつつ、今後もこの問題を報じていきたいと思います。

 続いてはぎぎまき記者より、「待機児童問題」について続報です。

■「待機児童問題」で政府与党に切り込む民進党・山尾志桜里政調会長!国会取材報告

 おはようございます。IWJで記者をしています、ぎぎまきです。昨日のガイドにも書きましたが、行ってまいりました!3月30日の厚生労働委員会。

 私が一番注目していた、民進党の山尾志桜里政調会長は、3月28日に発表された政府の待機児童緊急対策がどれだけ不十分かつ不誠実なものであるかを、塩崎恭久厚労相に約30分間、問いただしました。

 まず、傍聴席に座って私の顔面が引きつったのは、与党議員の野次の酷さです。インターネットやテレビ中継には映らない「匿名」の野次の数々。質も量も聞くに堪え難く、直接目の前にすると、まぁなんて腹立たしいことでしょう!

 山尾議員に対する野次は特に酷いもので、質問の内容も聞き取れないほどのボリュームと集中砲火の有様でした。「保育園落ちた」ブログを取り上げた予算委員会では、きっとこの何倍もの野次や罵声を浴びたのだろうなぁと思いながら、それでも動じずに堂々と質疑を続ける山尾議員の姿に胸を打たれました。

 野次を飛ばすのは与党の男性議員だけに留まらず、女性議員がいたのにも驚きました。詳細は別途記事で触れたいと思いますが、田村憲久前厚労大臣の野次の数はひと際目立っていました。山尾議員が質疑で追究したのは、政府が発表した緊急対策には保育士の給与改善が一切盛り込まれていないこと、保育園に入りたいのに入れない子供たちの「隠れ」待機児童の数を、国がリーダーシップを発揮して把握に務めるべきだという2点。

 塩崎大臣の答弁を含め、国が示した緊急対策の中身については現在、記事にまとめていますが、この間、フロントラインでビシバシと物申してきた山尾議員、山井和則議員、初鹿明博議員の活躍が目立つ民進党。個人的に、中堅どころの強さに期待を寄せています。一方で、民進党幹部の「ゴニョゴニョ」とした姿勢にヤキモキしている人が多いのも事実。

 例えば、岡田克也代表の「消費税増税」をめぐる発言が取り沙汰されています。

■時事通信が見出しを「捏造」か!?民進党・岡田「消費増税は予定通り実施を」報道の真相は?党は「事実に反する」と抗議!

 さらにぎぎです。

 時事通信が28日、岡田代表が「消費増税は予定通り実施を」と言っていると記事にしました。一体、どういうことなのでしょうか?

 3月28日、日本テレビのニュース番組「News Every」内で、キャスターが岡田代表に対し、消費税の10%引き上げに賛成か、反対かと質問する場面がありました。時事通信は「(岡田代表は)来年4月に予定されている消費税率10%への引き上げについて、『財政健全化は次の世代に責任を果たす意味で非常に大事だ。条件を整えた上で上げていくべきだ』と述べた」と報じ、記事の見出しを「消費増税、予定通り実施を=岡田民進代表」と書きました。

※消費増税、予定通り実施を=岡田民進代表 時事通信
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201603/2016032800593

 この見出しでは、岡田代表が4月の消費税10%引き上げに前向きだとしか受け取れず、野党を支持する市民の間でも大きな困惑が広がりました。しかし、この時事通信の報道を鵜呑みにするわけにはいかないようです。

 民進党は昨日30日、時事通信の報道が「事実に反する」うえに、「極めて不正確」で、「多くの読者の誤解を招く」ものだとする抗議文を、役員室長である辻元清美議員名義で出しました。

 抗議文によれば、岡田代表は番組内で、消費税増税について「予定通り実施すべき」などとは発言しておらず、むしろ「それ(消費税引き上げ)には、例えば行政改革を徹底的にやる、社会保障の充実をやるということが法律に書いてある。安倍総理が十分にそれをやっているとは思えない」と述べ、現時点では消費増税する法的な前提が満たされていないと指摘しているとのことです。

※【参照】抗議文全文をアップした蓮舫議員のtwitter
https://twitter.com/renho_sha/status/715114087760285697

 民進党の抗議文が事実であれば、時事通信の見出しは「ミスリード」の範疇を超えており、もはや通信社の名を借りた「捏造」と言っても過言ではありません。まるで野党相手なら何をやってもいいというようなやり方であり、名誉毀損が成立するレベルだと思います。とても許される話ではありませんし、放置できる問題ではありません。IWJとしても、時事通信に真意を問いただしていきたいと考えています。

 一方で、岡田代表の発言の仕方にも、問題がないとは言い切れません。29日のテレビ朝日の番組では、来年4月予定の消費税率10%への引き上げについて「上げる、上げないを私は今、言うつもりはない」と岡田代表は答え、同日のBSフジの番組では、増税の可否について「判断するのは秋だ」と語り、さらに、「もし、われわれが先送りすることになれば断腸の思いだ」と発言したといいます。増税を見送るべきだと考えているのであれば、ストレートに増税反対の姿勢を打ち出し、もっとはっきりと発言していけばよいのではないでしょうか。

 IWJは直接、記者会見で岡田代表の考えを確かてみたいと思います。IWJの中継は非会員でもご視聴いただけますが、その後のフルアーカイブをご覧いただけるのは定額会員のみとなりますので、ぜひ、この機会に会員にご登録いただき、IWJがこうした生取材を続けられるように、ご支援ください!

※会員登録はこちら!
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

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 ぎぎ記者でした!続いては太田美智子記者より、子宮頸がんワクチン取材に関してご報告です!

■「ワクチンの在り方を問う、歴史的に意味のある裁判に」~子宮頸がんワクチン副反応被害者らが全国一斉提訴に向け記者会見!この模様を本日15時からCh4で録画配信します!

 おはようございます。IWJテキスト班の太田美智子です。

 昨日、子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)の副反応被害を訴える17~21歳までの女性4名と、弁護士らが東京都内で記者会見を行いました。国と、HPVワクチンメーカーのグラクソ・スミスクライン社とMSD社を被告として、「真の救済と再発防止」を求めて提訴する方針を決め、苦しい症状や訴訟への思い、提訴方針などについて説明しました。

 同日、全国の弁護士150名が「HPVワクチン薬害訴訟全国弁護団」を立ち上げました。現在、12名が原告となる決意を固めていますが、今後、弁護団は全国で説明会を行い、6月以降に、東京、名古屋、大阪、福岡の4ヵ所で一斉提訴を目指すということでした。

 記者会見に臨んだ原告の一人、酒井七海さんは、度重なる失神、麻痺、頻脈、高次脳機能障害など、深刻な症状に悩まされてきたと話しました。「今に至るまで5年間、さまざまな症状が出て、苦しんできました。私の人生の4分の1です。副反応が出た事実を訴えても、国に届きませんでした。なぜ、自分がこのような被害を受けたのか、国や製薬企業と私たちが向き合い、この問題の背景を明らかにすることで、今後同じようなことを繰り返さないでほしい」と、裁判への思いを語りました。

 詳しくは、本日午後3時から、Ch4で録画配信しますので、ご都合のよい方は、ぜひご視聴ください!!記事も近々アップしますので、お待ちください!

【IWJ Chh4】
http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4

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 太田記者でした!続いては山本愛穂記者より、本日最注目の再配信のご案内です!

■本日、岩上さんによるジャーナリスト・鳥越俊太郎氏インタビュー再配信!「メディアが政治権力を監視し批判するのは、報道の義務であり、ミッション。両論併記は、ありえない!」

 おはようございます。事務班兼テキスト班の山本愛穂です。

 私からは先日23日にIWJ事務所にて行われた、岩上さんによる鳥越俊太郎さんへのインタビュー再配信のお知らせをいたします。鳥越俊太郎氏といえば、元・毎日新聞の編集長であり、日本を代表する敏腕ジャーナリストの1人です(ご本人は、「ニュースの職人」と名乗っていらっしゃいます)。鳥越俊太郎さんは、岩上さんにとってももちろん、「ジャーナリストとしての大先輩」。今回は初のインタビュー実現となりました。

 鳥越さんは、先月2月29日に、田原総一朗氏、金平茂紀氏、岸井成格氏ら、日本を代表する報道人5名とともに、「高市早苗総務相による電波発言に対する抗議会見」を行ったばかりで、この会見でも、安倍政権による報道規制を強く批判していました。しかし、高市大臣による発言で恫喝された当事者とも言えるテレビ関係者は会見場に皆無だったそうです。

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下記のアーカイブもあわせてぜひご覧ください!
・2016/02/29 「これは政治権力とメディアの戦争だ!」 田原総一朗氏、鳥越俊太郎氏、金平茂紀氏、岸井成格氏、青木理氏、大谷昭宏氏らテレビ関係者が高市総務相「停波」発言に怒りの抗議会見!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/289637
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 こうしたジャーナリズムの危機的な状況は、今に始まったことではありません。鳥越さんは2013年11月の時点で秘密保護法に反対の声を上げ、さらに2015年には安倍総理とアドルフ・ヒトラーをもじりながら、「アベドルフ政権」と痛烈に批判し、警鐘を鳴らし続けてきました。しかし、残念ながら、鳥越さんや岩上さんら第一線のジャーナリストたちが懸念していた通り、現状は確実に悪化しています。

 先日にはNews23の岸井成格氏、クローズアップ現代の国谷裕子氏が降板し、古館伊知郎氏は今日の放送を最後に、報道ステーションを降板します。古館氏降板後の報道ステーションのアンカーは、共同通信の後藤健二氏になるとのことですが、岩上さんのインタビューの中で、鳥越さんは「極めて政権よりのコメンテーター」と懸念を示していました。

 また、NEWS23で新キャスターとして就任した星浩氏は、朝日新聞編集委員ですが、親米保守派と評され、現在朝日新聞で担当するコラムでも、集団的自衛権など安倍政権の政策に対し、どっちつかずのコメントしかしないと評判です。

 これこそ、現政権が求めている「両論併記」の「中立」なのかもしれません。しかし、インタビューのなかで、鳥越俊太郎さんは力強くこう述べていました。

 「納税する国民に代わってメディアが政治権力を監視し批判するのは、報道の義務であり、ミッション。だからこそ、両論併記などというものは、ありえない」――。

 インタビューでは、3月22日に行われた「共産党は暴力革命の党、破防法適応」との閣議決定とナチスドイツとの共通点や、高市早苗総務相の経歴詐称疑惑、さらにベルギーブリュッセルでのテロ事件とIS、米国大統領選など、1時間という短い時間ながら、多くのお話をおうかがいしました。

 こちらの再配信は、本日17時よりCh1で行われます。盛り沢山の内容を、この機会に、ぜひご覧ください!

【IWJ Ch1】
http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php

 岩上さんによる鳥越さんのインタビュー、続編も決定しています!ご期待ください!

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 山本記者でした!続いては城石エマ記者より、お買い得情報のお知らせです!

■「3.29安保法制施行」怒りの大特価!!「秘密保護法」から「緊急事態条項」へ~「日本の民主化」の軌跡をたどる!『饗宴IV』『饗宴VI』『高橋源一郎×SEALDs 民主主義ってなんだ?』セットでのご購入をおすすめします!

 おはようございます!IWJ記者の城石エマと申します。

 「3連休を挟めば、国民は忘れる」――。

 国会前に12万人もの人々が集まり、反対を訴えた安保法制こと「戦争法案」。この法案の国会審議がピークに差し掛かっていた9月の半ば、連日の反対デモを見た総理官邸の内部では、反対の声に頑として立ち向かうためか、こんなことが言われていたことを、覚えていますでしょうか?

 3連休どころか、3カ月経っても、6カ月経っても、国民は忘れていません。

 国内からも、国外からも、批判され続けてなお、「軍事国家、再び」の夢に向かって安倍政権がまっしぐらに進んでいることを、国民は忘れようにも忘れられるはずがありません。

 一切の批判の声に耳をふさぎ、自分たち政権のためだけの政治をする「政治の暴走」が、一気に勢いを増した最初のはっきりとした現れは、2013年12月に成立した特定秘密保護法だったと言うべきでしょう。

 防衛、外交、スパイ防止、テロ活動防止の4分野において、安全保障に支障をきたす恐れのある情報を、国民にその内容を知らせることなく、「特定秘密」に指定することができる。しかも、「特定秘密」に指定された情報を漏らしたり漏らさせようとした公務員やジャーナリストなどの民間人は、最長で懲役10年間の刑に処される――。

 秘密保護法の「強行採決」から2年、安保法案の「強行採決」から半年が経ちました。政府は今、そんなこと何もなかったかのような顔をして「アベノミクス」の成果を強調し、安倍政権に服従する大手メディアは国会議員のバカらしい不倫騒ぎや暴力騒ぎの報道に明け暮れていますが、何も終わった話にするわけにはいきません。

 秘密保護法の成立も、安保法案の成立も、安倍政権にとって悲願の目標達成のうちのたったの一歩目にすぎません。「恥ずかしい憲法」をかなぐり捨てて、「戦争のできるカッコイイ憲法」にするため、安倍政権が次の一手として狙うのが、「緊急事態条項」の創設です。

 「東日本大震災は、『緊急事態条項』がなかったから、迅速な救援活動ができず、被害を大きくしてしまった」というのが、安倍政権の主張ですが、震災時に必要なのはトップの強大な権限より、現場の裁量だ、というのは、多くの学者が訴えていることです。

 「秘密保護法」から「緊急事態条項」までを一連の流れで見てみると、安倍政権がどこへ向かおうとしているのかが一目瞭然です。国民の目をごまかし、野党の追及から逃げながら、強引に進めてきた安倍政権の暴挙を、安保法制が施行され、夏の参院選を3ヶ月ほど先に控えた今、ぜひとも振り返ってみてください。

 IWJのアーカイブには、市民の反対運動から大臣記者会見、国会ハイライト記事など、政府の「暴挙」とそれに黙っていない市民の怒りが爆発している「証拠」が、たくさん保存されています。ぜひ、IWJの会員にご登録いただき、そうした記録をかき回すように渉猟いただきたいと思います。

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※IWJ定額会員へのご登録はこちらから
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php
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 「それにしても、IWJのアーカイブは多すぎて、とても見きれやしない!」という方、本当にそのとおりなんです。2010年12月にIWJが設立されてからこれまでの記事は、全部で1万6000本以上にものぼるのです。

 そこで、より多くの方々に、「秘密保護法」から「緊急事態条項」へと続くこの一連の「アベドルフ・ヒトラー誕生物語」の軌跡をたどってもらうために、今日はおすすめのDVDと書籍をご紹介いたします!

 2013年、まさに「秘密保護法」が成立した直後に行われた、IWJ特別イベントの「饗宴IV」。IWJではおなじみの、澤藤統一郎弁護士や梓澤和幸弁護士、つい先日も岩上さんがインタビューをしたばかりの海渡雄一弁護士が、秘密保護法のトンデモぶりをたっぷりと講義しています。

 こちらの「饗宴IV」ですが、このたびの安保法制施行に対するIWJスタッフの怒りを表明すべく、なんと半額大セールを実施させていただきます!通常2700円のところ、なんと1350円です!しかも岩上安身のサイン入り。みなさん、セールはいつまで続くか分かりません。秘密保護法や戦争法に対する物販の川島アンナ・スタッフの怒りがあまりに度を越すと、逆に割増価格になる日がくるかもしれません。何があるか分かりませんので、迷っているかたは、今すぐお買い求めを!!

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 続いて、先日29日に施行されたばかりの、安保法案こと「戦争法案」をもっとよく知るために、今日おすすめするのは、国会前デモを率いてきた「SEALDs」を知る本、『高橋源一郎×SEALDs 民主主義ってなんだ?』です!

 SEALDsメンバーは、たびたび岩上さんのインタビューに登場し、国会前デモでも取材させていただきました。IWJには、「民主主義ってこれだ!」と叫ぶSEALDsを心から応援するスタッフがたくさんいます。IWJスタッフがそろってイチオシする『高橋源一郎×SEALDs 民主主義ってなんだ?』は、税込み1296円です!ぜひ、IWJ書店でご購入ください!

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 ラストは、今夏もっとも目を離せない、「緊急事態条項」。こちらを知っていただくためには、やっぱり昨年末開催の「饗宴VI」。「緊急事態条項」の危険性をいち早く訴え始めた、升永英俊弁護士や、「災害時に緊急事態条項は必要である」との主張をしていた、あの小林節氏をして「緊急事態条項は必要ない」と言わしめた、永井幸寿弁護士など、総勢6名の豪華ゲストをお迎えして、日本一詳しい「緊急事態条項」講義を行いました。

 大好評をいただいている饗宴「VI」のDVDは、「緊急事態条項」のほか、「TPP」や「戦争」のテーマを、めったにメディア出演しない専門家たちも交えて論じた、超貴重講演を収録し、お値段なんと4200円です!ぜひ、この機会にご購入ください!

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 最後の「わとはぷ」は、スタッフの浅野百衣(もえ)がお送りします!

■わとはぷ~What happened today?

 おはようございます!一般事務スタッフとしてIWJで働かせていただいています、浅野百衣です。

 趣味は映画を見ること、引っ越ししたてでテレビがない。テレビがないと何が困るかというと、テレビ番組が見れない事では無く映画鑑賞ができないということです。

 本日、3月31日は、 故・大島渚 映画監督の誕生日です。

 84年前の1932年3月31日、大島渚監督は岡山県玉野市に生まれ、2013年1月、肺炎のために80歳で亡くなります。1950年、京都大学法学部に進学した大島渚監督は、学生生活の中で、当時共産党が指導していた学生運動を京都府学連委員長という立場で経験しますが、ずっと非党員という立場を貫いていました。

 また、大学を卒業した後、1954年松竹に入社し、1960年、安保闘争まっただ中、『青春残酷物語』という作品を撮り、大ヒットさせ、”松竹ヌーヴェルヴァーグ”と呼ばれる日本映画のムーヴメントを起こします。

 その後、 日米安全保障条約に反対する安保闘争をテーマにした『日本の夜と霧』(1960年)を監督しますが、公開4日後に、松竹によって無断で打ち切られてしまい、これに猛抗議し、翌年の1961年、松竹を退社します。

 その後、監督した映画作品は『飼育』(1961年)から『御法度』(1999年)まで、38年の間に『戦場のメリークリスマス』を含め、22作品。その他にも、『忘れられた皇軍』などドキュメンタリー作品もいくつも残しています。

 このように、80年の人生の中で、数々の名作を残した大島渚監督ですが、その評価は、それぞれの時代によって異なるものの、ただ、常に「反骨的」な姿勢は貫かれていたと聞きおよんでいます。

 1989年に生まれた私にとって、大島渚監督作品はあまり馴染み深くありません。ただ、ひとつ『太陽の墓場』(1960)という映画を見た時の衝撃が忘れられません。

 舞台となる大阪のドヤ街で、貧困、暴力、そこから派生する悲しみにまみれながら若者が生きる姿に衝撃を覚え、その「不条理な状況への怒り」を作品から強く感じました。

 2013年4月25日、NHKで放送されたクローズアップ現代『 君は”怒るオトナ”を知っているか~映画監督・大島渚~』では、大島渚監督の長男が、「『こんなに世の中が不条理に満ちているのに、何でみんなそれにもっと反応しないんだ』と、(不条理を)みんなが忘れそうになっているから、喚起する気持ちがあったのでは」と亡くなった父親の姿を振り返ります。

 「なぜ、不条理を無視し続けるのだ」――。

 この思いは、IWJの記事を読んでくださっている皆様だけに限らず、現在日本で暮らしている多くの人が感じている事なのではないでしょうか。戦争や支配、搾取、格差社会…「不条理」はいつの時代も姿・形を変え、常に存在しつづけるであろうとは思います。しかし、そこに歯止めをかけるどころか、助長しているのが今の「権力」ではないでしょうか。

 IWJは権力に屈せず、“安保法制”“TPP”“保育園問題”・・・あまりにも多すぎる、権力に無視される「不条理」をこれからも報じつづけます。どうか、今後もご支援いただき、IWJの報じる不条理を拡散して、社会に可視化していただければと思います。

 それでは今日も1日、よろしくお願いします!

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 http://iwj.co.jp/