■■■ 日刊IWJガイド「どうなってる自民党! 自衛隊『工程表』作成の真犯人は中谷防衛相! 山本一太は小池晃議員を“盗人”扱い!? 武藤貴也議員は利己的な詐欺事件!? 安保法案の審議どころじゃない!」2015.8.19日号~No.1071号~ ■■■
(2015.8.19 8時00分)
おはようございます! IWJの原です。
本当に毎日頭に血がのぼる出来事ばかりで、唐突にストリートで腹踊りでもしてやろうか、って気になります。いやぁ、ほんとに・・・
犯人はお前だったんかーーーーーーーーーーーーーーーーい!!!!
共産・小池晃議員が今月11日、安保関連法案の成立を前提とした自衛隊の「工程表」の存在を暴き、参院特別委は紛糾。以降、お盆も挟んで委員会はストップしています。
当然ですよね。安保法案を成立させてよいかどうかを、国政の意思決定の場である国会で今まさに議論している最中に、裏ではすでに法案が成立する前提でアレコレ進めているんですから。皆さん、「国を私物化するな!」と、さぞお怒りでしょう。
「工程表」を作成したのは防衛省「制服組(自衛官)」を主体とする統合幕僚監部です。「取り扱い注意」の内部資料とされていました。
小池議員の追及に、中谷防衛相は「国会の審議中に法案の内容を先取りをするようなことは控えなければならない」と幕僚監部の内部資料を批判。「中身の運用や検討は当然、法案が通った後の作業になる」と認めました。小池議員は「戦前の軍部の独走だ!」と国会でマジギレしましたが、大臣を補佐する立場であるはずの幕僚監部が勝手にこのような計画を練っていたんですから、これが事実であれば、小池議員が指摘する通り、完全に軍部の独走ですよね。
ところが防衛省は一昨日17日、特別委の委員である共産・井上哲士議員に対し、実はこの内部資料は「中谷防衛相が作成を指示した」と明かしたというのです(!)。しんぶん赤旗が報じました。
※自衛隊統幕監部の内部文書 防衛省が存在認める 中谷防衛相の指示うけ作成 主要幹部のビデオ会議で使用
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-08-18/2015081801_01_1.html
「結 局 犯 人 は お ま え か!!!!!!」
…と、皆さんが憤慨する気持ちはわかります。記事を見てみましょう。
「防衛省の黒江哲郎防衛政策局長が同日(17日)、井上議員に文書全文を提出し、事実経過を説明。それによると、法案の閣議決定翌日である5月15日、中谷氏が法案の自衛隊内部への徹底とともに、今後必要になる事柄について分析・研究するよう指示。これを受けて統幕が文書を作成しました。ただ、黒江氏は『大臣は指示を出したが、文書を見ていない』と弁明しました。
文書は、戦争法案が衆院で審議入りした5月26日、自衛隊の主要幹部がそろったビデオ会議で活用されました。
陸自の各方面隊、中央即応集団、海自の自衛艦隊、地方隊、空自の航空総隊、各方面隊、南西航空混成団などの主要な部隊の各指揮官が参加したといいます。文書は、全自衛隊規模の意思統一用だったことが判明しました」
…と、いうことです。
何やってんの? マジで。
なんだったんだ、あの国会答弁は。なんだったんだ、あの猿芝居は。
結局、国会を無視し、国を私物化していた犯人はやはり安倍内閣のイチ閣僚だったわけです。中谷防衛相が軍部に「動け」と命令したわけです。実際、すでに自衛隊の幹部が安保法案が成立した前提で会議を開いているわけです。
中谷防衛相は答弁で「この資料については突然のご指摘で、ご提示をいただいている資料がいかなるものかは承知をいたしておりません」とシラを切っていました。
そして、防衛省の役人も口裏を合わせるように「大臣は文書を見ていない」と言っていました。しかし、今度は一転して「中谷防衛相が指示をした」と。どういうことですか? これなら大臣の指示だから、防衛官僚の独断専行批判は免れると考えて口裏を合わせたんじゃないか、ここはひとつ中谷大臣に泥をかぶってもらって、なーんていう妄想も湧いてきます。
マジでウザいです。煙に巻こうとしていますが、いい加減にしてもらいたい。
もう何が本当で何が?か、見分けることは難しいですが、これは大問題です。共産党は17日に会見を開き、この問題の集中審議や、河野克俊統合幕僚長を証人喚問することを求める考えを強調しました。証人喚問で虚偽の証言をすれば、議院証言法6条によって「3ヶ月以上10年以下の懲役」となります。中谷防衛相も証人喚問で証人として事実を語ってくれないものでしょうか。
とにかく、この件は絶対に真相の究明をお願いしたいところです。そして、中谷防衛相や安倍総理には、国民が納得できるかたちでしっかりとして責任をとっていただきたいと思います。
この問題については、すぐさま岩上さんが小池議員に直撃インタビューをしています。超必見です!
※2015/08/12 「自衛隊が米軍の指揮下に入るのは間違いない」――“調整メカニズム”で「軍軍間」協力!? 秘密文書で発覚した「独立と主権を蔑ろにする異常な対米従属」小池晃議員に岩上安身が訊く!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/257515
そして小池議員vsへっぴり腰・中谷防衛相の国会質疑はIWJが「安保法制国会ハイライト」として質疑の全文をまとめています! あまり長くないので、こちらも必ず読んでください!
※【安保法制国会ハイライト】防衛省が「8月に法案成立」を前提に運用計画検討!? 自衛隊を「軍」と明記!? 内部資料を小池晃議員が暴露!「まさに戦前の軍部の独走」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/257593
岩上さんインタビューは会員さんであれば記事の全文、インタビュー動画の全編をご覧いただけます(サポート会員は永久に、一般会員は公開から1ヶ月)! 「安保法制国会ハイライト」は公共性に鑑み、非会員の皆さんにも全文公開しています!
IWJのこうした取材活動は皆さんのご支援で成り立っています。今後もこの問題だらけの国会、問題だらけの内閣を監視し続けるためにもどうかIWJの取材活動をご支援ください!
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■はい、出ましたね、内部告発者を潰す動きが…ついでに出てきた今回の自民党の跳ねっ返り議員は…
さらに許しがたいことに、話には続きがあります。共同通信が次の速報を出しました。
「防衛省は18日の参院特別委員会理事懇談会で、安保関連法案の成立を前提に内部資料を作成していたことを認めた。共産党への資料流出を『ゆゆしき問題だ』として調査する方針も示した」
どう考えてもゆゆしき問題なのは、内部資料が流出したことじゃなくて、こんな内部資料が存在したことだろうが…。
なぜこういう発想になるのか。行政機関の不正を告発するのは公益通報者保護法で保護の対象になることはあっても、「ゆゆしき問題」などとして調査されるいわれはないはずです。ましてや犯人である中谷防衛相が「国会の審議中に法案の内容を先取りをするようなことは控えなければならない」として非を認めているわけです。
日本では秘密保護法が施行されました。数ある懸念のうちのひとつが「内部告発者の萎縮」です。政府は「違法な情報が特定秘密に指定されていた場合、その情報を流出させた者は処罰対象にはならない」と言いますが、そんな言い分、まったく信用できないということは今回の事例を見て推して知るべし、ということでしょう。
実は、時を同じくして、さらに愚かなことを言っている困ったちゃんを発見しました。その名は山本一太といいます。一応、自民党の国会議員です。一太氏は昨日、「断じて許してはならない政治力による不正な個人情報の入手と漏洩」と題し、自身のブログを更新しました。
「与党であろうが、野党であろうが関係ない。ある政党の政治家が他党の政治家の『通信記録=個人情報』(電話やメールによる会話の内容、発信や着信のメタデータ等)を非合法な手段で取得出来るような状況を断じて作ってはならない。 ましてや国会議員が、自分と近い関係にある通信事業者から『情報』を受け取り、それを第三者に伝えるみたいな所業は言語道断だ。絶対に許されない!」
お、おう、なんかいつも通りテンション高いな…でも何の話題だ? と思いつつ読み進めていくと、一太氏は「盗聴等でも、通信記録の場合でも、同様に秘密侵害罪に当たる」と展開し、次のように綴りました。
「日本国内に国会議員に契約者の通信記録を(ただの一度でも)漏らすような事業者(又は個人)なんているわけがない。が、それでも、与野党の政治家、共産党の小池晃氏にも読まれているこのブログを通じて、全ての政党の国会議員に呼びかけたい。世界全体が直面しているネット時代のプライバシー保護の問題に関して、改めて警鐘を鳴らしたい。
政治家が政治力を使って不当に『個人情報』をゲットする。将来的にも日本にこんな状況を作らないよう、十分に注意しようではないか!!」
※「断じて許してはならない政治力による不正な個人情報の入手と漏洩」山本一太議員ブログより
http://ameblo.jp/ichita-y/entry-12063092831.html
・・・え? ちょっと、一太さん? おい、一太?
まるで小池晃議員が盗聴や不正アクセスなど、不当・不法な手段によって内部文書を取得した、みたいな感じに書いてるよね? このブログを見たときは、本当にどうリアクションしていいかわかりませんでした。小池議員は内部文書の情報源を完全に秘匿しています。しかし、岩上さんのインタビューで「これだけは言えますが、戦争法案に怒っている人は自衛隊の中にもいます」と述べられました。
想像するに、義憤に駆られた内部告発者による情報提供を受けたのでしょう。階級に関わらず、法案が通れば真っ先に影響を受ける自衛官の方々が違憲の法案に憤るのも当然です。入隊した頃は、まさか日本が戦争する国になり、自分が兵士として戦場に赴くとは思わなかったでしょう。
山本一太議員はそんな自衛官の気持ちもわからず、小池晃議員を「盗人」と見做すことしかできないのか。この発言も大きく問題にして、国会で追及してもらいたい。
与野党は本日19日から、中谷防衛相が文書について説明したうえで審議を再開することで合意しました。また、「法的安定性は関係ない」とした礒崎総理補佐官の発言について、20日にも安倍総理大臣が出席して審議を行う予定です。そこでキャラとしては中途半端な小物ではありますが、どうか山本一太さんも、まがりなりにも特別委の委員のひとりですので、え~野党の委員の皆さん! ここは連携して一太さんのこともしっかり問い詰めちゃってください。
…(後半へ続く)
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◆中継番組表◆
本日のIWJの中継番組表をお送りします。
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。
**2015.8.19 Wed.**
【Ch4】12:30~「福島原発告訴団主催 東京第1検察審査会激励行動&院内集会」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※「福島原発告訴団」主催の東京検察審査会(東京地裁)前での激励行動と院内集会を中継します。
【Ch5】13:30~「安倍首相の資金管理団体の政治資金収支報告書の虚偽記載につき検察審査会に申立てをする件についての記者会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5
※出席予定者は、上智大学教授の田島泰彦氏、東京大学名誉教授の醍醐聰氏、弁護士の澤藤統一郎氏、弁護士の神原元氏ら。
【Ch3】14:30~「原子力規制委員会 田中俊一委員長 定例会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=3
※原子力規制委員会の田中俊一委員長による定例会見を中継します。
【Ch6】15:00~「日本外国特派員協会主催 自由民主党・二階俊博 総務会長 記者会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=6
※日本外国特派員協会主催の、自由民主党・二階俊博総務会長の記者会見を中継します。
【Ch6】18:30~「第2回 NHK大包囲」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=6
※渋谷のNHK放送センター前で行われる、NHK大包囲デモを中継します。
【Ch4】19:10~「『戦場ぬ止み』院内特別上映会 トークショー 登壇・三上智恵監督ほか」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※「沖縄等米軍基地問題議員懇談会」主催の、映画『戦場ぬ止み』院内特別上映会のトークショー部分を中継予定。
登壇者は三上智恵監督ほか。
【三夜連続 再配信・Ch1】20:00~「岩上安身による国立科学博物館・人類史研究グループ長・篠田謙一氏インタビュー 第三夜」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
記事URL: http://iwj.co.jp/wj/open/archives/252671
※岩上安身による国立科学博物館・人類史研究グループ長・篠田謙一氏へのインタビュー再配信・三夜連続の第三夜を再配信します。
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◆明日の中継番組表◆
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。
**2015.8.20 Thu.**
【Ch未定】13:00~「『戦争法案の廃案を求める宗教者・門徒・信者』8・24全国集会記者会見と緊急アピール集会」
※参議院議員会館で行われる、宗教者・門徒・信者らによる記者会見とアピール集会の模様を中継します。
【Ch未定】16:30~「『戦争法案』を葬ろう 8.20院内集会~講師:姜尚中氏(東京大学名誉教授)」
※姜尚中氏(東京大学名誉教授)が講師として登壇する院内集会。「戦争をさせない1000人委員会・立憲フォーラム」が主催です。
【Ch未定】18:30~「戦争法案反対国会前集会~第14回目」
※「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」主催の国会前集会を中継する予定です。
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(前半の続き)…
■武藤議員、アウト! 国会中にまさかの詐欺!? 早くクビに!
すいません! ちょっと長くなってしまったのですが、もう一つ。これだけは紹介したいニュースがあります。ささっと済ませます。
「学生デモ批判 武藤議員が“議員枠未公開株”で4100万円集金していた」という記事を週刊文春が報じました。「戦争に行きたくないという学生は利己的である」と述べて、ある意味「ヒール」の「スターダム」に一躍上り詰めた(転げ落ちた?)武藤貴也議員。まだこの稿を書いている段階では全文は読めませんが、とんでもない内容です。ちょっと下記URLで紹介されています。
※スクープ速報「学生デモ批判 武藤議員が“議員枠未公開株”で4100万円集金していた」(2015年8月18日)
http://shukan.bunshun.jp/articles/-/5352
なんと武藤議員の学生時代からの知人が次のように明かしたといいます。
「昨年10月末、値上がり確実なソフトウェア会社の新規公開株を国会議員枠で買えるとLINEで持ちかけてきました。ただ資金がないので、私に資金を集めてくれと。上がった利益の半分を武藤さんに渡すという約束でした」
この知人が投資家を探したところ23人、合計4104万円が集まり、それぞれ武藤議員の政策秘書の口座に振り込んだが、結局、未公開株の購入はできず、出資者が返金を求めるも、約800万円を秘書が別の借金返済にあてていたことが発覚。いまだに約700万円が返済されていないといいます。
詐欺? 出資法違反? 脱税は? 資産公開法違反の疑いもでてきているようです。しかもLINEを送っていたのは国会の最中だったとか・・・武藤議員、どれだけ「利己的」なのでしょう。この問題も国会でガンガンに追及お願いします。
自民党議員の不適切な言動や行動のせいで、法案審議どころじゃないですね。
■岩上さんによる孫崎享さんインタビュー! 『前夜』のおすすめ!
昨日は岩上さんが、元外務省情報局長・孫崎享さんにインタビューしました! 日本が対米戦争という無謀な戦争に突入するまでの舞台裏が「これでもか」というほど解き明かされたと同時に、日本がどれだけ中国などでバカなことをしてきたかが、恥ずかしいほどわかりました。
しかし、天皇も首相も軍部が恐ろしくて何も言えなかった、近衛首相などは日米開戦よりも軍の内乱を恐れたというのです。
安倍総理が尊敬する祖父・岸信介さんはのちに「当然のことだが、アメリカと戦う以上はワシントンに攻め入って『城下の盟い』をそのアメリカになさしめるという決意を持たなければ、本来日米戦争などできないと思うんですよ。しかし、そういう考え方は軍部にもわれわれにも全然なかった」と述べ、次のように続けています。
「戦争に勝つという自信は誰にもなかったと思うんだ。ただ問題は『生か死か』ということ、すなわち最小限われわれの生存を確保するという、それだけであった」
最小限、我々の生存、というのは誰か。自分たちのことですよね。米国からも、軍部からも、ただただ自分たちの身さえ守れればいい、というのが当時の政府要人の考えだったのです。国民のことなんて念頭にありません。国民の命は、赤紙一枚で召集され、使い捨てられていったのですから! 孫崎さんのインタビューアーカイブは近いうちにアップするので絶対にご覧ください!
そして孫崎さんはインタビュー直前にIWJで販売しているDVD「DEEP NIGHT」「饗宴」にサインしていただきました! これを会員さん向けに限定販売します! 「DEEP NIGHT」は第一夜から第四夜まで各3枚ずつ、「饗宴V」は5枚! 少量ですので、お急ぎください!
IWJ物販はこちら!
https://iwj.co.jp/ec/products/list.php?category_id=16
物販コーナーでは、岩上さんが梓澤和幸弁護士、澤藤統一郎弁護士と行った憲法鼎談をまとめた書籍、『前夜』も販売しております!
昨日の孫崎さんインタビューの中で岩上さんが触れていたことですが、自民の詐欺事件を働いた可能性が指摘されている武藤貴也議員、自身のブログで「日本国憲法によって破壊された日本人的価値観」と題し、憲法の三大原則である国民主権・基本的人権の尊重・平和主義を批判しました。
「戦後の日本はこの三大原理を疑うことなく『至高のもの』として崇めてきた。(略)この三つとも日本精神を破壊するものであり、大きな問題を孕んだ思想だ」と持論を展開しています。
武藤議員のいう「日本精神」に岩上さんが着目し、調べてみると、「日本精神」というのは、昔から使われていた言葉ではなく、満州事変(1931年)以後、爆発的に流行したイデオロギーだったそうです。それまでは文献などにもあまり登場しない、定義の曖昧な言葉だったということです。
しかし満州事変後、「尊王心」「天皇のために己を捧げて奉仕する心構え」「日本国体を尊重護持し、絶えず日本文化を発展せしむる精神」などと定義される国策思想となり、文科省などが主導して国民の間に広めていきました。
つまり、憲法の三大原則が「日本精神を破壊する」と非難するということは、「憲法の三大原則は戦中のイデオロギーに反する、けしからん!」ということなわけです。・・・当たり前だわ! そんなバカな「日本精神」に沿ってたまるか! …という話です。
まぁ、武藤議員はいつまで議員でいられるか怪しいですが、こうしたイデオロギーは、特に日本会議に所属する自民党の皆さんの間で広く共有されている思想です。そして「日本精神」が亡霊のように吹きこまれたのが「自民党改憲草案」。ですから、当然、国民主権・基本的人権の尊重・平和主義という憲法の三大原則に反する憲法草案になっているわけです。
「憲法の三大原則」or「日本精神」、どちらを取りますか? どうか「極端な二元論はやめろ!」と思われる方こそ、自民党改憲草案を読み解いた『前夜』をお読みください。「憲法の三大原則」と「日本精神」は相反する概念です。両立はできません。
※『前夜』のご購入はこちらから!
http://iwj.co.jp/wj/open/%E5%89%8D%E5%A4%9C
■安保法制反対! 団体からの声明文を追加!
連日、ご紹介している、安倍政権の集団的自衛権にもとづく「安保法制」に反対するすべての人からのメッセージですが、大学やNGO団体、研究者からの声明文とメッセージが掲載されました。団体による声明なので、声明文の後ろには何十人、何百人の「反対」の声が詰まっていることになります。
現在UPされているのは、東京大学、恵泉女学園大学、獨協大学や環境NGO団体や牧師の会による声明文です。これからも随時UPしていくので、ぜひ、このページを広く拡散してください!
国際人権NGO、ヒューマンライツ・ナウは「戦争こそは最大の人権侵害。日本が米国とともに海外で殺戮と人権侵害の当事者となることを容認する、安全保障法制に私たちは強く反対します」として声明文をお寄せいただきました!
声明文では、「人権侵害の加害者となる危険性」を次のように懸念します。
「9.11テロ事件後続く『テロとの戦い』において、米国や米国を含む有志連合による武力行使の過程で、大規模な空爆、民間施設の攻撃を行い、無人機(ドローン)、クラスター爆弾、白リン弾、劣化ウラン弾等を使用して、アフガニスタン、イラクなど世界各地で、幾多の罪のない多くの市民の命を犠牲にしてきた。
こうした行為のなかには国際人権・人道法に違反する戦争犯罪に該当する事例も多く、こうした人権侵害は広く国連機関から警告されている。ところが、米国は国際刑事裁判所規程に加入もせず、自らの軍事行動によって発生した人権侵害や殺戮に対して何ら責任を取らず、犠牲を出し続けている。こうした米軍の人権侵害に対し、日本が明確に批判的な態度を取った例を私たちは確認できていない」
そして「武力紛争下での深刻な人権侵害に日本も加担することに、私たちは深刻な懸念」を抱くとしています。さすがヒューマンライツ・ナウ、「人権」の角度から法案の問題点をあぶり出しました。
各団体の個性ある声明文。僕も「なるほどぉ」と唸りながら読ませていただいています。皆さん、是非ご一読を! そして安保法案反対の声をどしどしお寄せください!
【メッセージの送付先はこちら!】
office@iwj.co.jp
・安倍政権の集団的自衛権にもとづく「安保法制」に反対するすべての人からのメッセージ
http://bit.ly/1HGpCHI
・【声明文#1】「東京大学人、緊急抗議集会」実行委員会
http://iwj.co.jp/wj/open/statement001
・【声明文#2】恵泉女学園大学(川島堅二学長と教職員有志一同)
http://iwj.co.jp/wj/open/statement002
・【声明文#3】ヒューマンライツ・ナウ
http://iwj.co.jp/wj/open/statement003
・【声明文#4】安全保障関連法案(安保法案)に反対する環境NGO共同声明
http://iwj.co.jp/wj/open/statement004
・【声明文#5】特定秘密保護法に反対する牧師の会
http://iwj.co.jp/wj/open/statement005
・【声明文#6】安全保障関連法案の強行採決に抗議し、同法案の廃案を求める獨協大学教職員有志
http://iwj.co.jp/wj/open/statement006
・【声明文#7】安保関連法案廃案を求める岩手県の大学関係者・研究者・弁護士有志
http://iwj.co.jp/wj/open/statement007
■わとはぷ!のコーナー
最近ずっと雨がよく降りますね。しかも気温も落ち着いてきてるし。灼熱地獄の夏が大好きな僕は昨日、「え、まさかこれ秋雨前線というやつか!?」と焦って、慌ててググってみました。Wikipediaによると秋雨前線とは「8月後半頃から10月頃にかけて(地域によって時期に差がある)降る長雨のこと」だそうです。
もう8月も後半戦にさしかかっているので、「なぁ石原良純さん。これ、秋雨前線なのかなぁ。もし秋雨前線だったらイヤだなぁ。まだまだ『秋』という漢字なんて見たくないよ。ずっと夏だったらいいのに!」などと考えていました。
ああ、いけない。つい夏を恋しく思うあまり、愚痴ってしまいましたね。さて、「わとはぷのコーナー」の本題に入ります!
本日8月19日は俳句の日だそうです! 「8・19(はいく)」に因んでいるんですねぇ。では、ここで僕も僭越ながら「古池や 蛙飛びこむ 水の音」に匹敵する名句をひとつ、詠ませていただきます。
「安倍政権 夏の代わりに 消えてくれ」
今日も一日よろしくお願いします!
IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 http://iwj.co.jp/ 】
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