■■■ 日刊IWJガイド 2014.11.24日号 ~No.803号~ ■■■
(2014.11.24 8時00分)
おはようございます。
毎日、自転車で通勤。ジテツーを実践しています。自転車をこぐと、冬の入り口だというのに、汗だくになる、IWJスタッフの須原拓磨です。
衆議院が、今月21日に解散されました。今回の解散は、理由がまるでわかりません。解散当日の21日、岩上さんがインタビューした郷原信郎弁護士は、解散権の乱用であると批判しています。
2014/11/21 【大義なき解散総選挙】「アベノミクス解散」に憲法上の疑義! 衆議院の解散を、総理の「専権事項」と言って済ましてよいのか 郷原信郎弁護士に、岩上安身が聞く
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/207793
しかし、違憲の疑いはあっても、解散はされてしまったし、黙っていても、選挙は行われます。こうなったなら、安倍総理は「アベノミクス解散」といっているのですから、この機会に、日頃は疎い経済の勉強をして、12月14日、誰に投票するか、考えなくてはいけません。
本日は、昨年の8月14日に岩上さんが行なった、元大蔵官僚で、現在弁護士の志賀櫻氏へのインタビューを19時から再配信いたします。
アベノミクスと消費税増税が、今度の選挙のメインテーマだというのですから、お見逃しになった方は、絶対に見逃さないで、ご覧になってください。
金融監督庁国際担当参事官、主税局国際租税課長などを歴任した志賀さんは、『タックス・ヘイブン――逃げていく税金』(岩波新書)という本をお書きになり、グローバル企業や富裕層らが資金をタックスヘイブン(租税回避地)に隠して、税金逃れをしている実態を明らかにしました。
僕らのような、日本国内に居住して、日本国内で汗をかいて働き、日本国内で税金を納めているドメスティックな人間には、信じがたいグローバリズムの世界が明らかになります。なんと、全世界の富の4分の1は、課税をまぬがれているというのです。
グローバル企業や、大金持ちは、世界各地に散らばるタックスヘイブンにペーパーカンパニーの所在地をおき、税金を納付しないですむような仕組みが確立されているそうです。
カネがやすやすと国境を超えていくグローバリズムって、富めるものが課税を免れる仕組みのことだったのだと気づかされます。
世界各国の政府は、日本も含め、いずこも財政難です。しかしそれは、本来、納めるべき税金が納められていないから起きている事態なのではないでしょうか?
そのツケはどこに回されるのでしょう? 答えは簡単で、タックスヘイブンを使っての税逃れなど、まったく不可能な僕ら、ドメスティックな一般庶民です。真面目に働き、真面目に納税している我々です。消費税増税は、そんなドメスティックな階層を直撃しました。その結果、2四半期連続でGDPがマイナスに。景気後退突入です。
「アベノミクス」がもたらした円安は、海外に拠点をもつようなグローバル企業を潤しただけでした。原材料価格が高騰し、物価がジリジリ上がっているのに賃金は上がらず、生活はジワジワと厳しさを増しています。
「富裕層が富裕になると、低所得者にも富がいきわたり、利益が再分配される」という経済理論、いわゆるトリクルダウン効果は、まったく起きていません。
安倍総理が掲げる成長戦略には、法人税減税が含まれています。実現すれば、大企業はますます潤うことでしょう。そして法人税減税で生じる税収不足は、消費税の再増税で埋めあわされるのでしょう。
今回の選挙は、その再増税を公約に掲げた安倍政権を信任するか否かの選挙です。自公が勝利したら、国民がこの不平等、不公平を信任したことになります。
勘弁してください、ホントに。
志賀氏は、アベノミクスの実態を「クロダノミクス以外には特にない」と批判しています。
↓是非、記事と合わせて御覧ください!
(再掲)2013/08/14 「最低でも世界の富の4分の1は租税回避されている」 ~岩上安身による志賀櫻氏インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/96288
(後半へ続く)…
◆中継番組表◆
本日のIWJの中継番組表を送ります。
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もありますのでご了承ください。
**2014.11.24 Mon.**
※東電会見は祝日のため、翌25日に開催されます
【Ch5】9:30~「第4回 市民科学者国際会議 2日目 円卓会議」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5
※昨日にひきつづき国立オリンピック記念青少年総合センターで開催される、第4回市民科学者国際会議。円卓会議が行われ、セバスチャン・ プフルークバイル氏(ドイツ放射線防護協会)、島薗進氏(上智大学神学部・グリーフケア研究所)、早尾貴紀・東京経済大学准教授らが登壇予定
~関連記事~
・2013/10/13 「放射線被ばくによる健康影響を科学的に究明し、対策を実現するために」~都内で『第3回市民科学者国際会議』開催
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/106421
【IWJ_KANAGAWA1】12:30~「維新の党・江田憲司共同代表 街頭演説」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-kanagawa1
※維新の党・江田憲司共同代表による街頭演説を中継いたします
【IWJ_HYOGO1】14:00~「11.24 第4回さようなら原発1000人集会」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-hyogo1
※兵庫県のいたみホールで行なわれる、原発反対を訴える集会。「福島避難者の訴え 母子で大阪へ~避難の椋利を求めて」というタイトルで、森松明希子氏(原発賠償関西訴訟原告団代表)らが講演予定
【Ch4】15:00~「民主党 衆院選マニフェスト発表記者会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※民主党による衆院選マニフェスト発表の記者会見が行われる。海江田万里代表、福山哲郎政策調査会長が出席予定
~関連記事~
・2012/11/27 民主党 マニフェスト発表 記者会見
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/42236
【解散総選挙プロジェクト 『争点・経済政策』・再配信・Ch1】19:00~「『最低でも世界の富の4分の1は租税回避されている』 ~岩上安身による志賀櫻氏インタビュー」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
記事URL: http://iwj.co.jp/wj/open/archives/96288
※2013年8月14日に行われた弁護士の志賀櫻氏(元大蔵官僚)へのインタビューを再配信いたします。志賀氏は、世界の大企業や大富豪らによるタックスヘイブン(租税回避地)経由での「税金逃れ」の実態を明らかにしています
…(前半の続き)
そして、明日25日(火)21時から、政治経済学者の植草一秀氏へ、岩上さんがインタビューします!
前回、2013年11月15日に行なわれたインタビューで植草氏は、「今の安倍総理のやり方は弱肉強食を強める。弱い人に負担を強いて、強い人にはむしろ恩恵を与える」と安倍政権の経済政策を批判しました。
植草さんは、最新刊『日本の奈落』(ビジネス社)を発表したばかり。日本経済の失速を的確に予測されていました。アベノミクスには、やはり根本的な欠陥があるのではないか、そう思えてなりません。
是非、明日の岩上さんによるインタビューにもご期待ください!
なお、植草氏は来月21日に開催される、「饗宴V」にゲストとしてご登壇します!
↓饗宴Vの日時、場所、登壇される豪華ゲストの面々は、こちらの特設ページにまとめております!
http://iwj.co.jp/feature/symposion5/
皆さんお気づきの通り、今回の饗宴は、衆院選の投開票から一週間が経過した12月21日に行われます。衆院選の結果をふまえ、豪華ゲストの方々からどんなお話が聴けるのでしょうか。
参加のお申し込みは、お早めにお願いします。
また、ユーストリームアーカイブを削除され、その再アップの作業も臨時スタッフの方々とともに、懸命に取り組んでおり、さらに例年の1.5倍のボリュームの饗宴の準備、そして青天の霹靂の解散総選挙の総力取材と、IWJは三つの特別プロジェクトに、必死に取り組んでいます。
人手もかかり、コストもかかっていますが、どれ一つとして、手を抜くわけにはいきません。どうか皆様、ご寄付・カンパによるご支援をお願いいたします。
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html
また、昨日は、IWJのぎぎまき記者が取材した、宮崎産業廃棄物投棄問題のルポルタージュをアップいたしました。
宮崎県日向市に住む、3人の子どもの母親、黒木睦子さんに対し、地元の企業が名誉毀損と損害賠償請求を求めて民事訴訟を起こしました。黒木さんは、ツィッターで発信を続け、全国から注目を集めています。
今回アップしたのは、前後編のうちの前編です。前編では、黒木睦子さん本人へのインタビューを掲載しています。
是非、御覧ください。
【IWJルポルタージュ】宮崎県日向市在住の主婦をめぐる裁判はSLAPPなのか?! ~黒木睦子さんと日向製錬所を直接取材(前編)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/208316
後編にもご期待ください。なお、地方への機動的な出張取材には経費もかかります。取材活動費のためにも、どうか、カンパを重ねてお願いいたします。
さて、先週の金曜日、民主党の枝野幸男幹事長が、日本外国特派員協会で記者会見を行いました。
会見では、ドイツの金融紙記者から、
「目標議席はいくつか? また、ドイツでも憲法は重視され、裁判官が違憲とした選挙制度を直さないまま選挙をしようとしたら、国民は怒り立ち上がると思うが、なぜ争点にならないのか」
と質問され、枝野幹事長は、
「日本とドイツでは、違憲に対する規制・手続きが憲法上違います。違憲といっても無効とはなかなかいわないことも含め、日本の憲法です。ただし任期半分以上、余裕ある時点で解散し強行することの政治的問題は追及していくことになります」
と述べ、今回の衆院解散の「大義」について、疑問を呈しています。
今後、主要政党幹部が会見に臨んだり、遊説に立ったりと、取材機会が増えていくはずです。また、注目の選挙区は全国に存在します。IWJは、中継市民の皆さんのお力もお借りして、全力で選挙の模様も報じていきます。中継市民としてご協力いただけるという方は、ぜひ、ご連絡ください。難しい技術や高価な機材は必要ありません。必要なのは、事実を伝えようという意思と、行動力だけです!
連絡先はこちら→<office@iwj.co.jp>
また、IWJでは、新規スタッフの募集をしております! とりわけ、今、必要なのは、経理スタッフです。実は、現在、経理を担当してくれているAさん。素晴らしく有能で申し分ない方なのですが、先日、公認会計士の試験を受けて、見事合格。同じ仲間として、誇らしく、大喜びしたのですが、公認会計士となると、監査法人に就職することになるのだそうです。
来年には、Aさんがいなくなってしまう。。。誰か、しっかりした方にきていただきたいと思っています。ぜひ、ご応募を!
→ http://bit.ly/1dXBDsY
さて、話を戻しますが、来月の衆院選の争点は、消費税増税や経済政策だけではもちろんありません。
来月10日に施行される特定秘密保護法も、当然のように争点とならなくてはいけません。そして、憲法の解釈を閣議で変更しての集団的自衛権行使容認もです。来年には、関連の安保法制も予定されています。
こうした動きについて根本的に考えるためには、自民党の憲法改正案と現行の憲法とを、比較しながら、もう一度、僕ら自身が考える必要があるのではないでしょうか。
梓澤和幸弁護士・澤藤統一郎弁護士をゲストに、岩上安身が、お話を聞いた憲法鼎談を書籍化したのが、『前夜~日本国憲法と自民党改憲案を読み解く』です。選挙で、自公が勝てば、向こう4年間、安倍政権が続くことになります。これまでの2年間と合わせると、合計6年間です。それほどの長期政権にしていいのか、この選挙の前に駆け込みでも、国のかたちの基礎となる憲法について、考えてみませんか。
■前夜 ~日本国憲法と自民党改憲案を読み解く
http://iwj.co.jp/wj/open/%e5%89%8d%e5%a4%9c
↑こちらのURLからは、3名の鼎談を動画でみることができます。
「本を読むのはちょっと苦手…」という方は、上記URLから、動画を御覧ください!
もちろん、本も上記URLから購入可能ですので、是非お買い求め下さい!
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