日刊IWJガイド 2014.7.19日号 ~No.675号~


■■■ 日刊IWJガイド 2014.7.19日号 ~No.675号~ ■■■
(2014.7.19 8時00分)

おはようございます。IWJで主としてテキスト関係の編集を担当している平山と申します。
皆様、昨日の会員限定配信はご覧いただけましたでしょうか?

7月18日21時より、IWJでは、全国各地のJA幹部が一堂に介して行われた日本農業新聞社主催の勉強会での岩上さんの講演の模様を、会員限定で配信しました。

講演では、JA関係者が気になって仕方がないTPPの行方だけでなく、安倍政権が集団的自衛権行使容認を急ぐ理由や、緊迫が続くウクライナ情勢まで視野におさめ、マッキンダーやスパイクマンといった地政学の知見も絡めつつ、きなくさくなる一方の世界情勢について、詳細な分析を加えています。

全国各地の農業組合長の方々にとっては、聞き慣れない話だったかもしれません。それでも岩上さんが今回、冒険的に視野を広げて話をしたのは、講演を依頼された時、日本農業新聞の方から、「畑や田んぼ何が取れる、といった話をしなくて結構です。我々は衆、参の選挙で自民党を応援して、安倍政権を誕生させた。その安倍政権から、今、殺されようとしている。なぜなのか!?
その背景を知りたい」、そう言われたからだそうです。

「殺される」とは、安倍政権がJA全中の「解体」を打ち出したことを指します。JAの方々からすれば、信じてきたものに裏切られたという思いがあるでしょう。「なぜなんだ!?」という必死の問いに、岩上さんが全力で応じた講演です。そこで語られた危機感が、半日も経たないうちに、現実のものとなってしまいました。

世界中に衝撃を与えた、ウクライナ東部におけるマレーシア航空機の撃墜という大惨事。この事件からも分かるように、現在は、ちょうど100年前に発生したサラエヴォ事件をきっかけに幕を開けた第一次世界大戦と、極めて似通った状況にあると言っても過言ではありません。今回の講演は、マレーシア航空機撃墜の一報が入る直前に行われたものですが、まさに現在の緊急事態を予言するような内容となっています。

私はこれまで、IWJブログやメルマガ「IWJ特報!」「IWJウィークリー」の編集、そして今回の講演の準備のためのリサーチを進める中で、岩上さんが現在の事態をかねてから予見していたかのように、この問題に深刻な懸念を寄せる様子をずっとかたわらで見ながら、事態がどんどん「戦争」の方向へ進んでいることを感じていました。しかし、「まさか、そうは言っても」と、どこか高をくくっていたことも確かです。

しかし、今回のウクライナ東部におけるマレーシア航空機の撃墜という事件には、衝撃を受けました。これまで一見するとバラバラに存在しているように見えた、ウクライナ危機、集団的自衛権の行使容認、TPP、特定秘密保護法、中東情勢などといった事象が、一点に収斂し、パチンとはじけたような感触を味わいました。「地獄の釜」のフタが開いたような、言い知れない恐怖感を覚えました。

マレーシア機撃墜の一報を聞いて、「なぜなんだ!?」と思い、私と同じように言い知れない感触を抱いた方は、ぜひ、アーカイブをご覧ください。皆さんの問いに、岩上さんが一定の見方を提示する内容となっています。会員でない方は、ぜひ、会員にご登録いただき、ご覧ください。

※日本農業新聞先進JAネットワーク研究交流会 IWJ代表・岩上安身講演「安倍政権の本質 ―グローバリズムの脅威」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/154390

(後半へ続く)

◆中継番組表◆

本日のIWJの中継番組表を送ります。
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もありますのでご了承ください。

**2014.7.19 Sat.**

【再配信・ウクライナ・Ch1】15:00~「ウクライナで何が起こっているのか ~岩上安身によるロシアNIS貿易会・ロシアNIS経済研究所 服部倫卓氏インタビュー」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
記事URL: http://iwj.co.jp/wj/open/archives/130176
※ 2013年末のデモから政変へと発展したウクライナの情勢について、ロシアNIS貿易会・ロシアNIS経済研究所の服部倫卓氏に3月20日、岩上安身がインタビューを行った

【IWJ_AOMORI1】17:00~「大MAGROCK VOL.7」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-aomori1
※大間原発敷地内で行なわれる、反核ロックフェスティバル。会場の様子、参加者のインタビューなどを中継予定です

【IWJ_KYOTO1】17:00~「繰り返されるジェノサイド ~私たちの応答責任~」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-kyoto1
※京都大学大学院人間・環境学研究科教授の岡真理氏が講演予定。
関連記事はこちら→ 2014/07/12 【京都】ガザ緊急集会 岡真理「ガザ 繰り返されるジェノサイド──私たちの応答責任」(動画) http://iwj.co.jp/wj/open/archives/153616

【緊急再配信・Ch1】18:00~「『人工国家』イスラエルの真実――シオニストの植民地主義と伝統的ユダヤ教徒の絶対的平和主義 ~岩上安身による菅野賢治氏インタビュー」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
記事URL: http://iwj.co.jp/wj/open/archives/105599
※ なぜ、イスラエルはこれほどまでの軍事大国になったのか。ヤコブ・M・ラブキン著『トーラーの名のおいて』(平凡社、2010.04.02)、『イスラエルとは何か』(平凡社新書、2012.06.17)の翻訳を手がけた東京理科大学教授の菅野賢治氏(専門はフランス文学)は、「私たちがユダヤ人に対して抱いているイメージは、西欧や米国のキリスト教世界で醸成されたものであり、””産地直送””のようなかたちで彼らを見ているわけではありません」と説明する

【IWJ_AOMORI1】19:00~「学習会/フリートーク@大間『なぜ私たちは大間原発に反対するのか』」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-aomori1
※大間原発反対現地集会実行委員会が主催の学習会。「なぜ私たちは大間原発に反対するのか」というテーマで、フリートークが行なわれる予定。

(前半の続き)…さてここで、最近行われた岩上さんのインタビューの中から、私のオススメを紹介させていただきたいと思います。7月16日(水)、ジャーナリストで、竹中平蔵氏の半生を描いたノンフィクション『市場と権力~「改革」に憑かれた経済学者の肖像』の著者・佐々木実氏へのインタビューが行われました。

 『市場と権力』は、新潮ドキュメント賞、そして大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した、今もっとも注目を集めているノンフィクション作品です。書店で平積みにされているのを見かけた方も多いのではないでしょうか。私も読んだのですが、竹中氏に関する佐々木氏の取材量の多さに圧倒されました。

 本書、そして岩上さんのインタビューから浮かび上がってきたことは、竹中氏によって小泉政権時代に推進され、そして第2次安倍政権になってより強力に推進されようとしている新自由主義的な規制緩和の数々は、米国の意向に従い、日本の「国のかたち」を変えようとするものである、ということです。

 集団的自衛権の行使容認だけでなく、「アベノミクス」による規制緩和の数々が日本社会にいかなる惨事をもたらすか、ぜひ、インタビューのアーカイブをご覧いただければと思います。

※2014/07/16 新自由主義と「国体の変更」
日本の未来は竹中平蔵・安倍晋三両氏の手の中に?~岩上安身による『市場と権力』(講談社)著者・佐々木実氏インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/154302

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岩上さんは、経営者とジャーナリストの2足のわらじを履き、IWJを支えようと懸命に働いています。

私の好きなプロ野球に例えると、岩上さんは選手兼監督であり、そのうえ毎日先発しているピッチャーのようなものです。

かつて、現役時代に毎日のように連投した権藤博投手(後に横浜ベイスターズ監督)のことを指して、「権藤、権藤、雨、権藤」と呼ぶことが流行しましたが、IWJではまさに、「岩上、岩上、雨、岩上」状態です。ピッチャーは、肩を休ませなければ故障してしまいます。ぜひ、IWJにご支援をいただき、岩上さんが経営者として頭を悩ませなくてもよいようにしていただけたらと思います。

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