■■■ 日刊IWJガイド・番組表「『覚悟』の9月――岩上さんが前線に復帰します!ぜひ、会員登録を!/高速増殖炉もんじゅ、廃炉に向けて政府が本格調整を開始/防衛省が高江に自衛隊ヘリを投入!IWJの取材に沖縄防衛局は・・・」2016.9.14日号~No.1461号~ ■■■
(2016.9.14 8時00分)
おはようございます。IWJで主にテキスト関係の業務を担当している平山と申します。
まず冒頭、皆様にお願いがございます。IWJでは毎月15日に、期限までに会費をお納めいただけなかった方に関して、会員資格を泣く泣く会員向けサービスを停止させていただいています。
今月も、明日には15日を迎えます。もし、会費の納入がまだお済みでないという方がいらっしゃいましたら、ぜひ、会費をお納めいただき、IWJの定額会員を継続していただけますよう、お願い申し上げます。
もちろん、アーカイブの閲覧など、会員向けサービスを一時停止させていただいても、会費をお納めいただければすぐにご利用をご再開いただけます。ご利用再開の手続きに関しては、下記URLをご覧ください。
※IWJ会員ご継続方法のご案内(ご利用再開のご案内)
http://iwj.co.jp/info/whatsnew/information/23022
IWJの定額会員数は、9月12日の時点で5,994人と、6,000人の大台を下回ってしまっています。毎月、この時期であれば6,000人を回復しているのですが、今月は残念なことに、まだ回復できていません。
岩上さんのインタビューを中心に、院内集会やシンポジウム、全国各地の抗議行動、東京電力や原子力規制委員会の定例会見など、様々なテーマで、市民の皆様に本当はお伝えしなければならない情報をIWJはお伝えし続けてきました。しかし、IWJが現在の配信規模を維持してゆくためには、会員が少なくても8,000人台に届かないと、収入と支出のバランスが合いません。ですので、収支のマイナスに関しては今のところ、皆様からのご寄付・カンパに頼っているのが現状です。
岩上さんは昨日の昼過ぎ頃、IWJの現在の経営状態と自身の体調、そしてこれからの「覚悟」について、Twitterで連投をしました。この連投は以下の通り、「岩上安身のツイ録」としてまとめましたので、ぜひ下記URLよりご覧ください。
※【岩上安身のツイ録】「勝負」の第7期に向けた岩上安身の「覚悟」――体調不良を乗り越え、9月からはいよいよ前線に復帰!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/331309
岩上さんはこの連投の中で、次のように記しています。
「僕は、今月から前線復帰し、ピッチに立ちます。あとはできるだけ身軽にして、支出を引き締めます。そして、身体を壊さないように気をつけながらフォワードとして点を取りに行き、同時に皆様からのご支援を呼びかけ続けます。それでなお、今期の収支の見通しが立たなかったら・・・。
その場合は、事業と人員の大規模な再編をして、WEB IWAKAMIの頃の原点に回帰します。それでもご支援がなかなか受けられず、やはり収支を改善できなかったら、そして大赤字のままで、僕のこれまで投じてきた私財の回収のメドも立たなかったら、その時は潔く撤退します」
つまり現在、IWJの経営状態は、「事業と人員の大規模な再編」をして、「WEB IWAKAMIの頃の原点」に戻ることが迫られるほどに逼迫している、ということです。そうなると、IWJの持ち味であるマルチチャンネルでのUstream中継は難しくなると思われます。
5年6ヶ月前の、2010年12月の会社設立以来、インターネット独立メディアとしてIWJが切り開いてきた「市民メディア」としての可能性は、決して少なくないと思います。私も2011年9月にIWJに参加して、今年でもうすぐ5年になりますが、本当に多くのことを勉強させていただくと同時に、市民の皆様に支えられ、大切にされているメディアなんだということを実感してきました。
経営を大企業からの広告収入に頼り、権力とべったり癒着して記者クラブの中で情報を囲い込んでいる既存大手メディアは、肝心要のところで真実を報道しません。IWJはこれからも、劣化した既存大手メディアに代わり、市民が本当に必要とする情報をお伝えできるよう、頑張ってゆきたいと思っています。
ぜひ、IWJの定額会員にご登録いただき、IWJの活動を支えてください!どうぞ、よろしくお願いいたします!
※IWJ定額会員のご登録はこちらからお願いいたします!
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php
IWJでは、岩上さんのインタビューを含むあらゆる動画に関して、アーカイブ化する以前の最初の中継の段階では、すべての皆様がご視聴いただけるように、無償で配信しています。他にも、東京電力の記者会見など、公共性の高いコンテンツに関しても無償で公開しています。
IWJが常に意識し続けてきたのが、この「公共性」という視点です。IWJはこれからも、利益至上主義に走ることなく、「フリー(無償)」と「シェア(共有)」を前提とするインターネットメディアとして、「公共的な報道」を継続してゆきたいと考えています。
しかし、あらゆる取材には経費がかかるというのも事実です。個々のスタッフにも生活があります。規模が大きくなればそれだけ人件費もかかります。IWJがこれからも活動してゆけるように、IWJの報道姿勢に共感していただける方は、第7期のこのスタートの時点で、今期の予算が見直せるように、ぜひ、ご寄付・カンパをお願いいたします!
※ご寄付・カンパはこちらからお願いいたします
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html
★本日の日刊IWJガイドは以下の内容でお届けします!
┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━
┠■【中継番組表】
┠■<★ニュース・フラッシュ!★>高速増殖炉もんじゅ、廃炉へ調整開始/「おんぶ」視察の務台俊介政務官が続投/女子レスリング・伊調馨選手に国民栄誉賞決定!(平山茂樹)
┠■<★記事アップのお知らせ!★>高江に自衛隊ヘリ出動!?防衛局はIWJの取材に米軍施設建設のための自衛隊機出動は「初のケース」と認める!小口弁護士「弁護士の稲田防衛相は法的根拠がないことはわかっている」と指摘!(原佑介)
┠■高校時代は陸上の短距離ランナー!高江取材ではダッシュで機動隊を振りきりました!動画中継班よりIWJへのご寄付・カンパのお願い(阿部洋地)
┠■<★本日の配信告知★>「軍学共同」と「軍民共同」の実態に迫る!西谷修氏、望月衣塑子氏、池内了氏が登壇したイベント「いつのまにか、戦争?」を本日19時30分よりCh5で再配信!(平山茂樹)
┠■<★お知らせ★>「憲法を変えろ!」というのは「お見合い結婚だったから離婚しろ!」と言っているようなもの!? 安倍政権による改憲に関する寄稿文を募集中!(福田玲子)
┠■<★お知らせ★>特別番組「熊本・大分大地震 取材&支援活動の総括」配信のご報告と、皆様からの反響のご紹介(平山茂樹)
┠■わとはぷ~What happened today?(関根かんじ)
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◆中継番組表◆
**2016.9.14 Wed.**
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。
【Ch3】14:30~「原子力規制委員会 田中俊一委員長 定例会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=3
※原子力規制委員会 田中俊一委員長による定例会見を中継します。
【Ch4】18:00~「日本外国特派員協会主催 伊波洋一氏(参議院議員)、糸数慶子氏(参議院議員)、上村英明氏(恵泉女学園大学教授)記者会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※日本外国特派員協会主催の記者会見を中継します。
【再配信・Ch5】19:30~「『いつの間にか戦争?』――池内了氏、望月衣塑子氏、西谷修氏の3氏が新刊をもとに科学、武器輸出、戦争の正体について多角的に語る」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5
※この夏刊行された、戦争、武器、科学をテーマにした本の関連イベントの模様を再配信します。8月17日収録。
[掲載記事はこちら] http://iwj.co.jp/wj/open/archives/326054
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◆中継番組表◆
**2016.9.15 Thu.**
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。
【Ch未定】13:00~「民進党 代表選出選挙 臨時党大会」
※議題は、代表任期満了に伴う代表選挙規則に基づく代表選出選挙 ほか
【録画配信・Ch5】16:00~「<院内集会&政府交渉>原発避難問題と耐震安全性@参議院議員会館」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5
※9月9日収録の院内集会と政府交渉を録画配信します。「川内原発30キロ圏住民ネットワーク」ほか全10団体の主催により開催されました。
【Ch2】17:30~「東京電力 定例会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=2
※東京電力による定例会見を中継します。
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次は沖縄、高江で取材にあたった中継・動画班の阿部洋地カメラマンより、ご寄付・カンパのお願いです!
■<★お知らせ★>高校時代は陸上の短距離ランナー!高江取材ではダッシュで機動隊を振りきりました!動画中継班よりIWJへのご寄付・カンパのお願い
おはようございます。兼業でIWJに勤務しています中継・動画班の阿部洋地(ひろくに)です。
8月4日から8月11日まで、沖縄・高江に原佑介記者と中継市民のKEN子記者、北野ゆり記者とともに取材をしてきました。
現在も緊張が続く沖縄・高江の米軍ヘリパッド強行建設工事ですが、沖縄の土地や風土が奪われることに命を賭けて抗議している市民の姿を取材し、可視化しました。
※政府による高江での米軍ヘリパッド強行建設工事と市民による抗議の模様 2016.8.8
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/324569
※高江ではノロノロ運転で資材搬入車を阻止! 抗議市民の運転する車を警察はレッカー移動を強行!~「問い合わせても県警は法的根拠を言わない。土砂の搬入車を米大統領専用車なみに護送している」小口幸人弁護士が指摘! 2016.8.9
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/324382
※政府による高江での米軍ヘリパッド強行建設工事と市民による抗議・集会の模様 2016.8.10
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/324756
また、沖縄の抗議運動は「うた」と「笑い」があふれていて、「うちなー(沖縄の地元の人)」、「ないちゃー(本土の人)」の壁など存在しませんでした。
※沖縄の闘いに歌は欠かせない!「うた」が生まれる場所、沖縄・高江N1裏テントでひろがった濃密な時間・空間 2016.8.9
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/326427
上記の市民による抗議の様子の記事をご覧になっていただければ分かると思いますが、この取材では体力とスタミナと足腰と、そして何よりも気概が必要な現場でした。命を懸けた抗議と、それを抑え込もうとする圧倒的な人数の機動隊。機動隊が3人がかりで、カメラを持った私を歩道に閉じ込めて撮影を妨害してくるので、縫うようにすり抜けつつ、時にはダッシュして機動隊をふり払いながら取材にあたりました。
私は高校時代まで陸上の短距離走の選手で、走ることは得意であったこと、そして普段から趣味と実益を兼ねてランニングしていたことが、功を奏しました。
以前、日刊IWJガイドでも報告しましたが、機動隊が「牛歩戦術」で市民の抗議行動を妨害した際、私は先頭の警察車両まで走って追いつき、中継カメラを向けました。すると、それまでノロノロ運転だった先頭車両が突然スピードを上げ、私のカメラから逃げ出すように前に進んでいったのです。
しかし、警察車両は100メートルほど前に進むとまた牛歩戦術を始めます。私が再び走って追いつくと、またもや車両は逃げるように速度をあげて100メートルほど進むという繰り返し…まるで鬼ごっこのような闘いが展開されました。炎天下の沖縄で、カメラを担ぎながらヘトヘトになるまで警察車両を追いかけたわけですが、結果として警察の牛歩戦術を切り崩すことに成功しました(まったく狙ったわけではないのですが…)。
この時の様子は沖縄タイムスが記事にしてくれました。恥ずかしながら、私のコメントも載っていますので、よろしければご一読ください。
※<米軍ヘリパッド>警察が「牛歩」で市民抑止 地元生活にも影響
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/56971
沖縄タイムスにもコメントしましたが、警察もやましい気持ちがあるからこそ逃げたのでしょう。このときの模様は一部始終、カメラで撮影し、アーカイブにも残っています。ぜひ、ご覧ください。
※政府による高江での米軍ヘリパッド強行建設工事と市民による抗議・集会の模様 2016.8.9
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/324382
沖縄・高江での取材は皆さまからの積極的なご支援があってこそ、実現できました。この機会に、改めて私からも御礼を申し上げます。ありがとうございました。また、今後も体を張った取材をし続けていきますので、どうぞご支援をよろしくお願いいたします!
※IWJ定額会員へのご登録はこちらから
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※ご寄付・カンパをどうぞお願いいたします!
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現在、オーバーワークをセーブしつつ運動しながら体力の回復を目指している岩上さんとともに、スタッフもランニングやウォーキングといった運動をして気力、体力を養おうと意気込んでいます。11月に参加する予定でいる「国際大使館フレンドリーラン」では、今年は優勝を目指しています。
走ることや歩くことは運動の基本です。他の誰も傷つけず、やればやるだけ自分が苦しくなっていきます。自分との戦いです。これからも心身ともに鍛えあげて、IWJのジャーナリズムを邁進していく所存です。どうぞよろしくお願いします!
■<★本日の配信告知★>「軍学共同」と「軍民共同」の実態に迫る!西谷修氏、望月衣塑子氏、池内了氏が登壇したイベント「いつのまにか、戦争?」を本日19時30分よりCh5で再配信!
再び、平山です。本日9月14日(水)19時30分より、8月17日(水)に収録した神田の東京堂ホールで行われたイベント「いつのまにか、戦争?~話題の新書、3著者が語る」の模様をCh5で再配信します。
★【再配信】「いつの間にか戦争?」――池内了氏、望月衣塑子氏、西谷修氏の3氏が新刊をもとに科学、武器輸出、戦争の正体について多角的に語る
[日時]9月14日(水)19時30分~
[配信Ch]IWJ・Ch5:http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5
このイベントに登壇したのは、『戦争とは何だろうか』(ちくまプリマー新書)を刊行した立教大学特任教授の西谷修氏、『武器輸出と日本企業』(角川新書)を刊行した東京新聞記者の望月衣塑子(いそこ)氏、『科学者と戦争』(岩波新書)を刊行した池内了(さとる)氏の3人。それぞれ哲学者、記者、天文学者としての立場から、安倍政権が進める「軍学共同」と「軍民共同」に対し、警鐘を鳴らしました。
戦後、日本の学術界は日本国憲法が定める「平和主義」のもと、軍事関連の研究を徹底的に排除してきました。しかし、武器輸出三原則を事実上撤廃し、集団的自衛権の行使を容認するなど「軍事国家」化を進める安倍政権のもとで、こうした原則は崩されつつあります。
日本学術会議は今年の5月26日、安全保障に関する科学研究のあり方を検討する「安全保障と学術に関する検討委員会」の設置を発表。会長の大西隆氏は「国民は個別的自衛権の観点から、自衛隊を容認している。大学などの研究者がその目的にかなう基礎的な研究開発することは許容されるべきではないか」などと述べ、軍事と学術の再接近を容認する趣旨の発言をしました。
この日のイベントでは、こうした「軍学共同」の実態、そして、国内初の武器展示会「マストアジア2015」に参加した三菱重工、川崎重工、NECなどといった名だたる有名企業における「軍民共同」の実態について、パネリストから発表がありました。
安倍政権下において、学術界と民間企業を巻き込んで肥大しつつある防衛産業の実態についてレポートした、必見のイベントです!配信は本日19時30分から!ぜひ、ご覧ください!
★【再配信】「いつの間にか戦争?」――池内了氏、望月衣塑子氏、西谷修氏の3氏が新刊をもとに科学、武器輸出、戦争の正体について多角的に語る
[日時]9月14日(水)19時30分~
[配信Ch]IWJ・Ch5:http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5
なお、このイベントに登壇した西谷修氏には岩上さんが既に昨年2015年4月27日にインタビューを行っています。また、望月衣塑子氏には今月9月26日(月)に、池内了氏にも9月中にインタビューを行う予定ですので、どうぞご注目ください!
※2015/04/27 「自由」と「戦争」をめぐって アメリカを駆動するメカニズムの正体とは~岩上安身による立教大学特任教授・西谷修氏インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/243795
■<★お知らせ★>「憲法を変えろ!」というのは「お見合い結婚だったから離婚しろ!」と言っているようなもの!? 安倍政権による改憲に関する寄稿文を募集中!
おはようございます。IWJでテキスト業務を担当している福田玲子です。
日本最大の右派組織「日本会議」の「国会議員懇談会」の副会長をつとめるなど、タカ派体質の「地金」が気になる小池百合子新都知事ですが、少なくとも、ここにきて築地市場の豊洲移転延期を表明するなど、意外な展開になってきました。
この部分だけに限っていえば、評価できるのではないかと思われます。もちろん今後、どう決断するのかわかりませんし、彼女のこれまでの業績・発言や、思想のバックボーンその他を考えれば、油断は禁物です。
ここ2、3日、メディアを賑わしているのは豊洲の「盛り土」問題。これがなされたのは石原慎太郎都政の時代ですが、石原氏はこの問題を知らなかったのでしょうか。
計画そのものの杜撰さ、いい加減さに加え、青天井に膨らむ杜撰な金勘定など、都政をメチャクチャにしてきたと言われても仕方がない石原氏ですが、この豊洲移転に関しても、都民の健康や安全はないがしろで計画されてきたのであり、到底許せるものではありません。
もっとも、太平洋戦争の戦犯も自らの手では裁けず、戦後70年が経過した今も、敗戦を「終戦」と言い換えて、「敗戦」という現実を直視しようとしないのが日本人の性分ですから、そこまでさかのぼって失政をただしてほしいと望むのは高望みかもしれませんが・・・。
さて、「敗戦」を「終戦」とごまかし、現行の憲法がアメリカ人の手によって担われたという一面だけをとりあげて、「改憲だ!改憲だ!」と騒いでいるのが、現在の安倍政権です。
現行憲法の制定が、アメリカ人の手によって担われたのは一面的な事実ではありますが、それだけを理由に、これまでうまく機能してきたものを「改憲」、いや根本から「壊憲」してしまおうとは、愚かの一言に尽きます。
私は、「アメリカ人がつくったものだから変えろ」という主張は、こんな話にたとえられるのではないかと思っています。
ある人が他に好きなひとがいたのだけれど、意に沿わない人とお見合い結婚をさせられた。しかしいざ結婚してみたら互いに気が合い、相思相愛で幸せに暮らし、生まれ変わってもこの人と結婚したいと思うようになった。
ところが70年後、そんな二人に離婚を迫る人たちが現れた。もともとがお見合い結婚だ、当時、意に沿わないのに親や周囲から押しつけられたのだ、恋愛結婚じゃないから自らの意思で選んだのではない、だから別れろといわれる。
大きなお世話じゃないですか。アメリカの作ったものだから変えろ、もとの明治憲法の体制に戻せ、という主張は、とどのつまり、これと似たようなものではないかと思います。
現行憲法の理念、国民主権、基本的人権、平和主義の素晴らしさ、ありがたさは、「お見合い結婚」をするまで、普通の日本人の庶民は知らなかったし、わからなかったんです。
今はもう離れがたい。
国民に主権がない、万人に基本的人権が認められていない、男女が平等ではない、侵略戦争ばかり繰り返していた、そんな明治憲法のもとへ戻りたくないんです。
上記は私の改憲阻止の思いのひとつですが、このように皆様の改憲阻止の思いを寄稿していただくのが、IWJの「『国民投票』で自民党改憲草案が現実に!?みんなで語る『改憲への危機感』Talk about Democracy and Constitution」です。連日、読者の皆様からのいろいろな熱い思いをいただいています。
今日ご紹介するのは、会社員のマンボさん。「戦前・戦中を知る方々の声を聞き、共有して改憲に備えます」と題する寄稿をいただきました。以下、ご紹介します。
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自民党、安倍政権、日本会議が改憲によって目論む戦前の国家体制への回帰。
それがどのように社会と個人の破壊をもたらすのかを知るには、戦前・戦中を知る世代の方々の話に耳を傾けるのが一番だと思います。
その意味で私が以前から注目し、拝読している「昔あったづもな通信」というブログがあります。書き手は、ドイツ文学者で昔ばなし研究者の小澤俊夫さん。
と言ってもピンと来ないと思いますが、世界的指揮者の小澤征爾さんのお兄さんで、渋谷系ミュージシャンの小沢健二さんのお父さん、と言ったら少し興味を持っていただけるでしょうか。
こういった戦前・戦中を知る世代の方々のお話と危機感をしっかり受け止め、自分の家族・親戚・親しい友人達と共有しながら、来たる改憲発議に備えていきたいと思います。
■昔あったづもな通信 (小澤俊夫さん・2013/12/26~)
・第1号 「日本はこういう国だった 戦後に生まれたあなたに」
http://mukashiattazumona.blog.fc2.com/blog-entry-1.html
・第5号 「中国で見た日本の軍人」
http://mukashiattazumona.blog.fc2.com/blog-entry-6.html
・第9号 「教育委員会の独立性は、戦争の反省から生まれたもの」
http://mukashiattazumona.blog.fc2.com/blog-entry-10.html
・第28号「ナチスが政権を掌握していったプロセスと似てきた」
http://mukashiattazumona.blog.fc2.com/blog-entry-30.html
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どれも興味深い記述ですが、個人的には、上記第1号「日本はこういう国だった。戦後に生まれたあなたに」の中の、次のような一節が心に残りました。
「ぜいたく品追放とか、精密機械製造に必要と称して国民に無償提供させた貴金属類は、軍部の高官や政治家たち、官僚たち、地方のボスたちがポケットに入れてしまったということだった……それらのことが秘密裏に行われていたということは、一般国民にはそれを知る権利はまったくなかったということである。
今回成立した『特定秘密保護法』でも、国民の知る権利については、『配慮するよう努力する』程度のことでごまかされている。知る権利がないということは、知ろうとしたら犯罪になるということである…」
国民に無償提供させた贅沢品が、軍の高官や政治家たちのフトコロに…とは、呆れるばかりです。ですが、青天井に膨れ上がる豊洲の工事費や維持費に、都民の税金が注ぎ込まれているという現代の都政のデタラメさと同じですね。
しかし現行憲法下で権利を保障されている私たちには、そうした不透明なカネを調べて追及し、不当に使った人たちを責任追及する権利があります。憲法が壊されてしまうまでは、私たちにはまだ、報道や言論の自由があるのです。
そうした大切な権利は、自らの手でしっかりと守っていきたいものですね。
さて、IWJでは現在、この寄稿文の募集とのコラボレーション企画として、復刻版「TALK ABOUT DEMOCRACY」Tシャツの販売を行っています。
このTシャツの胸にプリントされているのは、TALK Openly ABOUT DEMOCRACY…and CONSTITUTION for our FREEDOM and FUTURE」という文字です。これを翻訳すると、「民主主義と憲法について、オープンに話そうよ。私たちの自由と未来のために」という意味になります。
※復刻版!! Tシャツ TALK ABOUT DEMOCRACY 色:ヘザーグレー・ブラック
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=256
※復刻版!! Tシャツ TALK ABOUT DEMOCRACY 色:バーガンディ・キナリ
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=257
そして政治や憲法のこと、民主主義のこと、そして私達の未来のことを話すための材料のひとつとして、ぜひお読みいただきたいのが、『前夜~日本国憲法と自民党改憲案を読み解く』です。
岩上さん他、梓澤和幸弁護士、澤藤統一郎弁護士の3人が参加したこちらの書籍では、安倍政権の本当の狙い、改憲によって日本の国のかたちをどのように変えようとしているのかを解説しています。
現行の日本国憲法と自民党改憲草案を逐条で比較・検討した全12回の鼎談を収録している他、昨年12月には、安保法の「成立」を踏まえ、新書一冊分のボリュームを追加した増補改訂版も刊行しました。
IWJではこの『前夜』に関して、岩上さんのサイン入り版をお買い求めいただけます。秋の臨時国会開幕を控え、いよいよ改憲が現実味を帯びてきた今、必読の一冊です!ぜひ、お買い求めください!
※【増補改訂版・岩上安身サイン入り】『前夜~日本国憲法と自民党改憲案を読み解く』
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=171
※【増補改訂版】『前夜~日本国憲法と自民党改憲案を読み解く』
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=169
■<★お知らせ★>特別番組「熊本・大分大地震 取材&支援活動の総括」配信のご報告と、皆様からの反響のご紹介
再び、平山に戻ります。IWJでは9月10日(土)と11日(日)の2日にわたり、4月に発生した熊本・大分大地震に際して行った取材と支援活動について、皆様からお寄せいただいた基金の使途などを報告する特別番組を配信いたしました。
この特別番組を配信するに際し、ご寄付をいただいた皆様にあてて、岩上さんより以下のメールをお送りしていました。
===================================
IWJの岩上安身です。
いつもIWJをお支えくださりありがとうございます。
2016年4月に熊本・大分地方を中心に発生いたしました大地震に際しましては、緊急募金の呼びかけに応じてくださり、ありがとうございます。
スタッフ一同、心より感謝いたしております。
IWJでは九州緊急特派チームを地震発生直後から現地に送り込み、取材活動を続けながら支援物資をお届けする活動を行いました。
その取材・支援活動の経費を差し引かせていただき、残りすべてを現地で被災者支援を行っている以下の団体へ寄付させていただきましたので、ご報告させていただきます。
・よか隊ネット
・ローカルメディア3
・くまもと友救の会
明細は以下のとおりです。
————————————————–
<九州緊急取材明細>
(活動経費明細)(金額)
旅費交通費 1,396,615
支援物資 412,224
通信費 39,660
会議費 52,558
備品消耗品 15,184
活動原価 10,604
事務消耗品 5,364
新聞図書費 1,700
支払手数料 432
雑費 943
合計 1,935,284
(支援物資内訳)(金額)
衛生用品 221,207
食料品 152,873
生活用品 21,475
子ども用品 9,061
水 7,608
合計 412,224
(寄付)(金額)
よか隊ネット 500,000
ローカルメディア3 1,500,000
くまもと友救の会 1,500,000
合計 3,500,000
(預り募金明細)(金額)
災害募金 5,463,668
義援金(東海大学阿蘇宿舎学生へ) -50,000
合計 5,413,668
収支残高 -21,616
——————————————–
また、この度、「特別番組 熊本・大分大地震 取材&支援活動の総括」と題する番組の配信を行うことといたしました。
現地を取材した高橋敬明記者、安道幹記者、城石裕幸カメラマンと私、岩上安身による、大地震発生直後の現地を訪れたからこそ見えてきたもの、学んだこと、今後に活かしていく教訓などを語り、皆さんと共有できるような番組となりました。
改めまして、IWJの活動に賛同し、募金をお寄せいただきましたこと、深く感謝申し上げます。
IWJは市民の皆様の会費およびご寄付・カンパによって成り立っています。
8月1日から新たな期が始まりましたが、会費だけでは現状規模の活動をまかなうことができず、皆様にご寄付・カンパをお願いしております。これからもIWJへの変わらぬご支援を賜われれば幸甚です。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
岩上安身
===================================
さて、この特別番組をご覧いただいた皆様から、続々と反響をいただいています。以下、ご紹介させていただきたいと思います。
————————————–
IWJ 岩上安身様
こちらこそ、いつも貴重でタイムリーかつ面白い情報をありがとうございます。熊本・大分大地震緊急募金についての詳細なご報告ありがとうございます。説得力のある内容で感心しています。
何物をも隠さず真実を報道されている姿勢に大いに共感しております。今後とものご活躍を期待しております。
西野誠
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IWJ 岩上安身様、安道幹様、城石裕幸様、高橋敬明様、スタッフご一同様
いつもお世話になります。
熊本・大分大地震では迅速な取材と現地サポートに感謝しています。それに加えて、今回余剰金を現地サポート団体に寄付していただきありがとうございます。
全くの個人的な感想ですが、寄付先に「ローカルメディア3」が含まれていることに驚きと、してやったりの喜びで感謝しています。大変でしょうが、これからもよろしくお願いいたします。
横浜の高瀬
—————————–
どうもありがとうございます!
震災に際して「取材」と「支援」を両立し、それをUstreamやツイキャスで可視化し続け、さらにその総括のための番組を製作するというのは、IWJとしては初めての試みでした。
実際に現地に飛んだ高橋敬明記者、安道幹記者、城石裕幸記者はもちろん、東京の事務所でバックアップにあたったスタッフも戸惑うことが多々ありましたが、岩上さんのイニシアティブにより、今回の試みを成功させることができたと思っています。
この特別番組のアーカイブ動画は、現在Webアップの準備中です。アップして視聴することができるようになりましたら、また改めてこの「日刊IWJガイド」などでお知らせしますので、どうぞご注目ください!
今日も一日、みなさまにとって素晴らしい日でありますように!
本日の日刊IWJガイドのフルバージョンは、次のリンクからご覧ください。
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