日刊IWJガイド「作家の百田尚樹氏がまたしても問題発言。安保法制の審議が再開した国会の行方は?」2015.6.27日号~No.1018号~


■■■ 日刊IWJガイド「作家の百田尚樹氏がまたしても問題発言。安保法制の審議が再開した国会の行方は?」2015.6.27日号~No.1018号~ ■■■
(2015.6.27 8時00分)

 おはようございます。IWJで主としてテキスト関係の編集を担当している平山と申します。

 季節は梅雨。雨が多い日が続いています。この日刊ガイドの原稿を書いている今(夕方の5時)も、東京では比較的強い雨がざあざあと降っています。

 そんなじめじめとした鬱陶しい季節ですが、私は休日の晴れた日には欠かさずウォーキングをするようにしています。これはとりもなおさず、孫崎享さんと約束した駅伝大会にランナーとして出場するためです!

 以前、岩上さんも連投ツイートしていましたが、孫崎さんがIWJの事務所にインタビューにいらした際、その後の食事会で、「駅伝部を作ろう!」という話になりました。毎朝、皇居の周囲を走っているという孫崎さんの健脚にはとうてい及びそうもありませんが、これまで運動不足だった私も、少しずつ運動をして、駅伝のランナーとして完走できるように頑張りたいと思います。

 「IWJ駅伝部」の活動は、本格的に始動しましたら、改めてお知らせしますので、どうぞご注目ください!

■作家の百田尚樹氏がまたまた問題発言で、国会でも追及。マスメディアの意義と役割とは何か?

 大手既存メディアの幹部が、安倍総理と会食を繰り返し、「お友だち」状態となっていることは、これまでTwitterやFacebookといったSNSなどで繰り返し指摘されてきました。海外のメディアも、記者やカメラマンの上に安倍総理が座っている風刺画を描くなどして、日本の政治権力とマスコミの癒着ぶりを報じてきました。

 そんな、政治とメディアの関係を考えるうえで、非常に重要なニュースが、一昨日、飛び込んできました。安倍総理に近い自民党の若手議員が開いた勉強会「文化芸術懇話会」で、いかにマスコミを「懲らしめる」か、ということが真剣に討議されたというのです。

※「経団連に働きかけ、マスコミ懲らしめを」 自民勉強会(朝日新聞、6月25日【URL】http://bit.ly/1HiFAuF

 出席した議員からは、「マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなるのが一番。経団連に働きかけて欲しい」「悪影響を与えている番組を発表し、そのスポンサーを列挙すればいい」など、政権に批判的な報道を規制すべきだという意見が出た、と上記の朝日新聞の記事は伝えています。

 さらに、この日の勉強会では、数々の問題発言によってNHKの経営委員を退任した作家の百田尚樹氏が講演。琉球新報と沖縄タイムスを指し、「沖縄の2つの新聞はつぶさないといけない。あってはいけないことだが、沖縄のどこかの島が中国に取られれば目を覚ますはずだ」などと発言しました。

 正直言って、あまりに酷い発言に、開いた口がふさがりません。メディアに対して、「懲らしめる」「つぶさないといけない」など、権力者である国会議員や安倍総理に非常に近いことで知られる百田氏が発言することは、言論統制、いや言論弾圧、言論機関への暴力の宣言そのものです。

口にした人間が、安倍総理と共著で対談本を出し、寿司を並んでカウンターでつまむ仲である百田尚樹という人物である、ということ、かつて都知事選で田母神候補の応援演説で、他候補を「人間のクズ」呼ばわりし、のちに「自分には言論の自由がある」と居直ったことがあること、それを思うと、眩暈を覚えるほどの憤りを感じます。

最高権力者の「お友達」が、自分の暴言の自由を唱え、まっとうな報道を続けるメディアを「つぶせ」と公言する。こんなアジテーションを与党議員がありがたく拝聴し、経済団体に圧力を呼びかける。これが許されることでしょうか。

このような事態を前にしても、大手既存メディアの幹部は、安倍総理と生ぬるく会食をし続けるというのでしょうか。今こそ、国民の側に立ち、権力を監視するという本来の役割に回帰すべきときではないでしょうか。

 百田氏によるこのあまりに酷い発言に関しては、昨日の国会衆議院特別委員会で、民主党の寺田学議員が安倍総理を追及しました。安倍総理は、「報道の自由は民主主義の根幹をなすもので、尊重するのは当然だ。事実なら大変遺憾だ」などと答弁しましたが、本心はどうなのか、分かったものではありません。

 今日、岩上さんがインタビューした早稲田大学法学学術院教授の長谷部恭男氏は、著書『憲法と平和を問いなおす』の中で、マスメディアの意義について、次のように述べています。

 「マスメディアは、その巨大な組織と資金力を通じて、個人とは比較にならない規模で情報を収集・処理し、伝達することができる。したがって、マスメディアが民主主義的政治過程の基礎をかたちづくる役割や生き方の多様性を伝える役割も、普通の個人とは比較にならない。自由な表現空間が持つ公共財としての機能は、マスメディアの活動を通じて、大きな効果を挙げることになる」[79]

 はたして、現在の大手既存メディアは、「自由な表現空間が持つ公共財」としての機能をはたしているでしょうか。私には、とてもそうは思えません。長谷部氏は上記の文章の後、以下のようなただし書きをつけ加えています。

 「逆にいうと、マスメディアに自由な表現活動が認められるのは、それが公共財としての役割を果たしている限りにおいてである」[79]

 既存大手メディアは、権力にすり寄り、あげく権力から統制されることによって、「公共財としての役割」をはたすことを自らやめ、「自由な表現活動」を行わないようにしているように見えます。

権力と既存大手メディアの歪んだ結託関係は、公共的であるどころか、市民が本当に必要とする情報を見えなくするなど、有害でしかないように思います。IWJではこれまで、こうしたメディアの問題、特に「公共放送」を名乗りながら、安倍政権の顔色をうかがうような報道に終始しているNHKの問題を中心に、岩上さんのインタビューなどで報じてきました。

◇関連記事◇

・2014/10/22 「みんなのNHK」から「安倍政権のNHK」へメディアへの政治権力の介入~元NHKプロデューサー・永田浩三氏に岩上安身が聞く
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/188812

・2014/11/12 「説得する言葉を持たないけれど、権力は持っている」NHK番組改変事件でかいま見た、安倍晋三という政治家の本質 元NHKプロデューサー・永田浩三氏に岩上安身が再びインタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/205343

・2015/04/29 「見識なき会長」「サラリーマン化した記者」…大本営発表から再出発を誓ったはずのNHKの“リアル” ~内部事情を実名告発! NHK現役プロデューサーに岩上安身が訊く!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/244020

 権力とメディアの問題については、今後も独立系メディアとして風穴を開けるべく、精力的に報じていきたいと思っています。どうぞ、ご注目ください!

■早稲田大学法学学術院教授・長谷部恭男氏に岩上さんがインタビュー。話題は憲法から外交・安全保障へ展開

 さて、その長谷部恭男教授に、岩上さんは昨日インタビューを行いました。長谷部氏は、6月4日の衆議院憲法審査会で、現在国会で審議中の安保法制は「違憲だ」と述べた、まさに「時の人」です。昨日のインタビューでは、「違憲」と述べた真意や、2014年7月に閣議決定された解釈改憲による集団的自衛権行使容認がいかに論理破綻しているか、という点まで、約2時間にわたり、たっぷりとお話をうかがいました。

 このインタビューを事務所で見ていて感じたのは、長谷部氏は、憲法学の専門家であるばかりでなく、外交・安全保障に関しても、深い知見を有している、ということです。

 集団的自衛権を行使しなければならないとする理由について、政府は、「我が国を取り巻く安全保障情勢がいっそう厳しさを増しているから」と説明します。仮に、政府が言うように安全保障情勢が厳しさを増しているのなら、自衛隊は日本本国を守るために、日本周辺に配備しないといけないはずです。

にも関わらず、安倍総理は、ホルムズ海峡への自衛隊派遣を容認するなど、集団的自衛権の行使により、自衛隊を地球規模に拡散させようとしています。長谷部氏は、「これでは、自国の守りがおろそかになってしまう。安全保障政策としては、愚の骨頂だ」と断言しました。まさしく、その通りであると思います。

 ?長谷部氏はインタビューの中で、もし自民党が愚かな改憲草案にもとづき憲法改正を行うなら、米国と日本は戦争になるだろう、と語りました。もし戦争になれば、日本は確実に負けます。長谷部氏のこの指摘に対し、岩上さんは、米国に倒される前に、主権者である国民が、自らの手でこんな腐敗した政権を倒すべきではないか、と応じました。

※2015/06/26 「国を守る」とは、「憲法を守る」ことに他ならない――安保関連法案の違憲性と立憲主義の真髄について、岩上安身が「時の人」・長谷部恭男早稲田大学教授に聞く
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/250645

 このようにインタビューでは、憲法学の問題だけでなく、日本の安全保障政策や米国の世界戦略についてもうかがいました。ぜひ、インタビューの動画アーカイブをご覧ください!

◇長谷部恭男氏に関する過去の記事はこちらからご覧ください◇

・2014/09/29 安倍政権はセンチメンタルな「友情」論ではなく、国益を見極める判断力を~国民安保法制懇が集団的自衛権行使の閣議決定を徹底批判
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/171412

・2015/06/15 「95%超の憲法学者は違憲だと回答する」 長谷部恭男氏、小林節氏、改めて「安保法案=違憲」を主張 ~安倍自民を陰で支える「日本会議」への言及も
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/249275

なお、ご紹介した長谷部恭男氏の著書『憲法と平和を問いなおす』は、長谷部氏のサイン入りで、「IWJ書店」で販売しています。私も読ませていただきましたが、「立憲主義」の成り立ちについて、非常に明晰かつ分かりやすく解説した、素晴らしい本です。こちらもぜひ、お買い求めください。

・【長谷部恭男さんサイン入り】『憲法と平和を問いなおす』
http://bit.ly/1dk3QOV

…(後半へ続く!)

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◆中継番組表◆
本日のIWJの中継番組表をお送りします。
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

**2015.6.27 Sat.**

【IWJ_KYOTO1】13:30~「あすわかkyoto 学習会 講師・高木弁護士(憲法9条八木の会総会)」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-kyoto1
※安保法制をわかりやすく解説する学習会。講師は、高木弁護士。

【Ch4】13:00~「秘密保護法、安保法制で、いよいよ戦争へ」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※明治大学駿河台キャンパスで行われる、秘密保護法・安保法制に関する報告の模様を中継します。

【IWJ_AICHI1】15:00~「『葬』戦死者追悼サイレントデモ」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-aichi1
※久屋大通り公園 南噴水広場で行われる、戦死者を追悼するサイレントデモの模様を中継します。

【Ch5】16:00~「SEALDs主催 戦争法案に反対するハチ公前アピール街宣」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5
※渋谷駅ハチ公前で行わる、SEALDs主催 戦争法案に反対するアピール街宣の模様を中継します。

【Ch6】16:00~「SEALDs主催 戦争法案に反対するハチ公前アピール街宣―遊軍チャンネル」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=6
※渋谷駅ハチ公前で行わる、SEALDs主催 戦争法案に反対するアピール街宣の模様を中継します。こちらは遊軍チャンネルです。

【再配信・Ch1】20:00~「衆院憲法審査会に参考人として出席し、安保法制は違憲と断じた憲法学者・長谷部恭男氏(早稲田大学教授)への岩上安身によるインタビュー」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
※憲法審査会で、自民党に参考人として呼ばれ、安保法案を「違憲」とバッサリ斬った長谷部恭男・早稲田大学教授へ、昨日、IWJ代表・岩上安身がインタビューしました。

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(前半の続き)…

■札幌で19歳フリーター女子がデモ! 「戦争したくなくてふるえる!」

 さらに昨日は、札幌で「戦争したくなくてふるえる」という、19歳のフリーターの女性・高塚愛鳥(まお)さん主催の戦争法案反対デモが行われました。「戦争したくなくてふるえる!」というユニークなコールがすすきのの繁華街に響き渡りました。

 動員などはまったくのゼロだったのですが、なんと、最終的には700人もの人が参加。IWJ北海道では、中継市民の大森さんが中継してくださいました!

 デモ出発前、大森さんのインタビューに応えた高塚さんは、「きっかけは『札幌で立ち上がっている若者っていないな』って思って」と語ります。

 「東京とかでは立ち上がっているじゃないですか。私も(これまでは)東京なら立ち上がろうと思っていて。誰かがやってくれなきゃできない。だったら自分で立ち上がればいいんだっていうことを友達に言われて気づいて」

 なんと愛鳥さん、次の日には警察にデモの申請にいったということです。是非アーカイブをご覧ください!

※「私は馬鹿そうですか? ギャルは政治を考えてはいけないんですか? 今必要なのは知識じゃなく、声を上げることです」――19歳女子・フリーターの札幌デモ、700人参加!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/250649 

■メルマガ「岩上安身のIWJ特報!」ただいま編集中!

 毎号、圧倒的なボリュームと密度の濃い内容でお届けしているメルマガ「岩上安身のIWJ特報!」。今月も、月末を迎え、編集作業が佳境を迎えています。

 今月はまず、先々月から継続して発行している「知られざる福沢諭吉 侵略の肯定、そしてヘイトスピーチ~名古屋大学名誉教授・安川寿之輔氏インタビュー」の完結編をお届けします。丸山眞男による福沢解釈の批判から始まり、福沢の口汚い「ヘイトスピーチ」や、靖国神社を利用しようという政治的思惑などを、福沢の原典に依拠しながらたどってきたこのインタビューシリーズも、いよいよ完結です!

 今号では、まとめとして、福沢と対極の思想を持っていた植木枝盛や中江兆民にスポットをあてています。安川氏によれば、この2人は「個人の人権こそが目的であり、国家はそのための手段だ」という思想、すなわち立憲主義の思想を明確に持っていたといいます。その意味でこのインタビューは、歴史的でありかつ極めて今日的な問題を扱っていると言えます。必読の内容ですので、ぜひ、メルマガ「岩上安身のIWJ特報!」をご購読ください!

 さらに今月は、これに加えて、同じく歴史認識の問題を扱った「ノンフィクション作家・保阪正康氏インタビュー」をお届けする予定です。このインタビューのメインテーマは、ずばり「ナショナリズム」です。

ヘイトスピーチや排外差別デモが横行するなど、歪んだナショナリズムが高揚する現在を、どう捉えればよいのか。昭和史、特に日本が軍国主義化していった歴史を知り尽くす保阪氏は、ナショナリズムを3つに腑分けして論じます。まさに、現代日本に対する処方箋といった内容で、こちらも必読です! ぜひ、ご購読ください!

 「IWJ特報」は、本をめくる感覚でメルマガが読める電子書籍フォーマット「ePub(イーパブ)」にも完全対応! 動画の配信を見ながら、テキストで確認すると、より理解が深まります。ぜひ、メルマガ「岩上安身のIWJ特報!」をご購読ください!

※メルマガ「岩上安身のIWJ特報!」
・まぐまぐ: http://www.mag2.com/m/0001334810.html
・ブロマガ: http://ch.nicovideo.jp/iwj
・月額864円、初月無料

 メルマガ「岩上安身のIWJ特報!」はこれまで、岩上さんによるインタビューをフルテキスト化し、詳細な注釈をつけてお届けしてきました。扱ったテーマは、非常に多岐に渡ります。その中から、私がオススメするバックナンバーをここでご紹介したいと思います。

★【第119~122号】旧日本軍による隠されたジェノサイドの真実 ~北海道大学名誉教授・井上勝生氏インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/118560
※日清戦争での最大の被害者は朝鮮人だった! 北海道大学で発見された「髑髏」を手がかりに、日清戦争において旧日本軍が行った大虐殺の真実に迫ります。

★【第127・128号】原発と核兵器技術の保有はコインの裏表~京都大学原子炉実験所助教・小出裕章氏インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/127790
※日本の原子力・核政策を規定している日米原子力協定の闇に迫る! 日本の核武装の可能性を、京都大学原子炉実験所助教(当時)の小出裕章氏と岩上さんが徹底討論しました。

★【第155・156号】秘密保護法の不当性と安全保障のこれから~モートン・ハルペリン氏インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/158446
※元米国防総省高官で、「ツワネ原則」の作成に深く関わったモートン・ハルペリン氏に岩上さんが直撃。外交・安全保障政策のプロフェッショナルが、日本を「戦争のできる国」に作り変えようとする安倍政権に対して強い警鐘を発する、必読のインタビューです。

■ 即戦力、来たれ!~Web班から人材募集のお知らせ

 IWJは「ニュースの産直メディア」として、どのような年齢層の方にも使いやすい、ユーザーフレンドリーなWebページの運用を心がけています。それでも、会員の方からはしばしば、「ホームページが見にくい」「コンテンツが多すぎてごちゃっとした印象を受ける」といった声をいただきます。

 といっても、ホームページの抜本的なリニューアルは、IWJの財政状況から考えて、現実的ではありません。それでも、ホームページの更新や運用を担当しているIWJのWeb班は今年に入り、カテゴリーメニュー(TOPページ右上の記事検索用メニュー)の設置や会員新システム(クレジットカードの即時決済やゆうちょ以外の銀行のお支払)の導入など、長い間、懸案だったIWJサイトの改良について、少しずつ少しずつではありますが進めてきました。

 今後も、各ページのデザイン変更、過去記事検索の改善など、引き続き、IWJサイトの改良を予定しています。そこで、IWJでは、Web班の人材補強を行いたいと思っています。

 日々の記事コンテンツのアップロード・更新・管理などWordPress(ワードプレス)による作業を行いつつ、HTMLやCSS言語によるページデザイン変更、記事検索システムのさらなるバージョンアップ、まだ中途となってしまっているスマホ対応などのWeb構築作業といった業務にあたっていただきたいと考えています。下記スタッフ募集フォームにある通り、Web作成の経験のある方を募集しています。

 フリーランスの方などで兼業も可能ですので、ふるってご応募ください。また、ご紹介を下さる方がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡ください。

 インターネットメディアであるIWJにとって、Webの再構築は心臓の外科手術のようなものです。ぜひ、Webのスキルを持った方に、戦力になってほしいと考えています。どうぞ、よろしくお願いいたします。

スタッフ募集フォーム
http://bit.ly/1ALJypQ

■本のお買い物は「IWJ書店」でどうぞ!

 IWJが今年になって新しく始めたサービス「IWJ書店」。おかげさまで、大変なご好評をいただいています。事務所の私のデスクの後ろには、発送用のサイン本が積まれているのですが、岩上さんがインタビューした先生方にサインをしてもらったと思ったら、すぐに売れて発送されていきます。最近では、孫崎享氏の『日米開戦の正体~なぜ真珠湾攻撃という道を歩んだのか』や、木村草太氏の『憲法の条件~戦後70年から考える』などが、すぐに売り切れとなりました。お買い求めいただいた皆様、誠にありがとうございました。

 さて、この「IWJ書店」に、またまた新しいラインナップが登場。伊勢崎賢治著『本当の戦争の話をしよう-世界の「対立」を仕切る』、森まゆみ著『異議あり! 新国立競技場――2020年オリンピックを市民の手に』、長谷部恭男著『憲法と平和を問いなおす』を、新しく販売開始しました!

他にもこの「IWJ書店」では、AIIBをはじめ中国の内部事情に詳しい宋文洲氏、柯隆氏の書籍や、内部被曝、TPP、子宮頸がんワクチン副反応被害問題などに詳しい西尾正道氏の書籍、さらには、「福沢諭吉神話」を批判する杉田聡氏の書籍などを、ご本人のサイン入りでお買い求めいただけます。

 この「IWJ書店」のご利用には、IWJ定額会員へのご登録が必要です。ぜひ、会員にご登録いただき、豊富な品揃えの「IWJ書店」をご利用ください!

New! 【長谷部恭男さんサイン入り】『憲法と平和を問いなおす』
http://bit.ly/1dk3QOV

New!【森まゆみさんサイン入り】『異議あり! 新国立競技場――2020年オリンピックを市民の手に』
http://bit.ly/1Kgr6vU

New!【伊勢崎賢治さんサイン入り】『本当の戦争の話をしよう-世界の「対立」を仕切る』
http://bit.ly/1QSKJhr

【柯隆さんサイン入り】『暴走する中国経済』
http://bit.ly/1F3uRTF

【宋文洲さんサイン入り】『新版 やっぱり変だよ日本の営業』
http://bit.ly/1Kc1kFR

【西尾正道さんサイン入り】『がん患者3万人と向きあった医師が語る正直ながんのはなし』
http://bit.ly/1AjkzHb

【矢吹普さんサイン入り】『尖閣衝突は沖縄返還に始まる 日米中三角関係の頂点としての尖閣』
http://bit.ly/1yAOWy0

【大野和興さんサイン入り】『百姓が時代を創る』(増補版)
http://bit.ly/1JPyyuv

【柏原亮資・できやよいサイン入り写真集】「PANDY & MIKO JAPAN」
http://bit.ly/1BzTJyL

【柏原亮資・できやよいサイン入り写真集】「PANDY & MIKO ITALY」
http://bit.ly/19gftFp

【杉田聡さんサイン入り】「福沢諭吉 朝鮮・中国・台湾論集―「国権拡張」「脱亜」の果て―」
http://bit.ly/1IXYHqA

■どうか定額会員にご登録いただき、IWJの活動を支えてください

 最近、IWJに入った時のことをよく思い出します。東日本大震災で東北地方が壊滅的な被害を受け、福島第一原発事故が発生した2011年3月11日、私はまだIWJのことを知らない、ごく普通の会社員でした。

 その後、務めていた会社を辞め、次の就職先を探していた半年後の2011年9月、Twitterのタイムラインに、IWJのスタッフ募集のツイートが。私は正直なところ、IWJのことはよく知らず、インターネットにもさして詳しくなく、ジャーナリズムの「イロハのイ」も分からず、さしたる「決意」や「決断」もくださぬまま、「とりあえず」応募し、人手不足の折りでもあって、IWJのスタッフに採用されました。

 私には、「社会を変えたい!」とか、「時の政権の暴走にストップをかけたい!」といった、大上段に構えた考えはありませんでした。決して「意識の高い」スタッフではないと思います。とにかく、現場に行って中継し、デモの参加者などにインタビューし、記事を書くということを無我夢中でやってきました。

 その中で少しずつ、インターネットを使ったジャーナリズムの革新性であるとか、市民の声を可視化し、遠くへ届けることの意義などについて、知るようになりました。特定の政治課題に対する問題意識も持つようになりました。仮に私がこの4年半で少しでも成長できたことがあったとしたら、それは、IWJを支えてくださっている会員の皆様のおかげだと思います。

 この4年半、「何も知らない」私のような人間がIWJの中で働いてみて改めて感じるのは、IWJは、今の日本社会に必要なメディアである、ということです。先に、長谷部教授の著書に示唆されるかたちで書きましたが、既存大手メディアが機能不全に陥っている今、IWJのような独立系のメディアは、権力を監視するというメディア本来の役割において、不可欠な存在であるように思います。

 しかしIWJは、現在、この日刊IWJガイドでも繰り返しお伝えしているように、厳しい財政状況が続いています。IWJがこれからも存続できるよう、ぜひとも会員にご登録いただき、IWJの活動をお支えいただければ、と思います。もちろん、私たちスタッフも、より豊富な情報を、よりスピーディーにお伝えできるよう、これまで以上に奮起します。ぜひ、応援していただければ、と思います。

 私は、4年半前の「何も知らない」自分に対し、IWJの会員になってもらえるかどうか、ということを考えながら、仕事をするようにしています。岩上さんはもちろん、記者も、Web担当も、ムービー担当も、事務も、会員管理も、経理も、どうやったら少しでもIWJのことを知ってもらい、どうやったら会員の皆様に喜んでいただけるか、ということに、日々、頭をひねっています。IWJの会員になって、絶対に損はさせません! どうぞ、IWJの定額会員に、ご登録いただければ、と思います。

※会員登録はこちらから
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※寄付、カンパはこちらから
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■わとはぷ~What happened today?

 今日は6月27日です。1994年のこの日、長野県松本市で毒ガスのサリンが散布され、死者8人、重軽傷者660人の被害が出るという大事件が発生しました。松本サリン事件です。

 犯行に及んだのは、故・村井秀夫、新実智光、端本悟らオウム真理教の幹部信徒。麻原彰晃(本名・松本智津夫)の指示を受けての犯行でした。戦争状態にない国において、サリンのような化学兵器が一般市民に対して無差別に使用された世界初の事例でした。

 しかし、警察が取調べを行ったのは、真犯人であるオウム真理教幹部ではなく、第一通報者であった河野義行氏でした。警察は、被疑者不詳のまま河野氏の自宅の家宅捜索を行い、重要参考人として、連日にわたり厳しい取調べを敢行。マスコミも警察と同様、河野氏を容疑者として扱い、報道はヒートアップしました。

 その後、翌1995年に地下鉄サリン事件が発生し、オウム真理教に対する強制捜査が実施され、幹部が次々と逮捕されると、この松本サリン事件もオウム真理教による犯行であったことが判明。河野氏に対する濡れ衣は晴らされることになりました。

 といっても、警察の強引な捜査と、マスコミによる集団リンチのような報道によって河野氏が受けた傷は、簡単に癒えるものではありません。それでも河野氏は、この事件をきっかけに、メディア・リテラシーに関する講演を行ったり、近年のヘイトスピーチ問題について考える「のりこえネット」の共同代表を務めるなど、自らの体験を社会に還元するような活動を行っています。本当に、頭の下がる思いです。

 河野氏には、かつて岩上さんがインタビューを行っています。

※岩上安身による河野義行氏インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/1415

 一方、反省のないのが、警察・検察とマスコミです。その後も、例えば陸山会事件では、小沢一郎氏を一方的に犯人と決めつけ、よってたかって袋叩きにし、政治的に抹殺しようとしました。小沢氏の冤罪は晴らされましたが、政治家としての小沢氏の影響力は大きく減殺されてしまいました。

 松本サリン事件から21年目の今日、警察権力とマスコミの一体化に対して、私たち市民は、常に警戒の目を光らせていなければいけない、という思いが改めてこみあがってきます。

同時に、我々は一般市民であっても、一人一人、何を応援すべきか、何を指弾すべきか、メリハリをつけて、日々、行動すべきであると、痛感します。私は、百田尚樹氏の言動は許しがたいと思いましたし、彼の本は今後、絶対に買うまい、と思います。他方、彼に「つぶすべき」と名指しされた琉球新報と沖縄タイムスの二紙は、絶対につぶしてはならない、応援しようと、一個人、一消費者としても、思います。

昨日、岩上さんが、両紙を応援しようとツィートしていました。

https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/614128452321476612

我々は一人一人、微力であっても、無力では決してありません。国が滅ぶ崖っぷちにあって、本当に我が身の力不足に焦れったくはなりますが、それでも応援すべきを応援し、非難すべきを非難し、買うべきを買い、不買すべきは決して買わず、広くそうした購買行動を呼びかけることはできるはずです。

私は、IWJにあって、もっともおとなしい、気の長い人間だと自負していますが、このままではもはやいけない、許していてはいけないと痛感しました。

 それでは本日も、よろしくお願いいたします。

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 http://iwj.co.jp/

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