日刊IWJガイド 2015.3.18日号 ~No.917号~


■■■ 日刊IWJガイド 2015.3.18日号 ~No.917号~ ■■■
(2015.3.18 8時00分)

おはようございます。IWJの田口です。

 3月17日と18日に行われる各電力会社の取締役会にて、福島第一原発事故が起きてからはじめて、福島第一原発以外に新たに、原発5基の廃炉が決定される見込みであるというニュースが報じられました。

 美浜原発(福井県)1号機と2号機、敦賀原発(福井県)1号機、島根原発(島根県)1号機、玄海原発(佐賀県)1号機の5基で、どれも運転開始から40年ほど経つ、老朽化した原発です。

 「廃炉が決まった」というのを聞いて、「よかった」と思いました。でも、美浜原発は、3基のうち2基のみ。敦賀原発では、2基のうち1基のみで、島根原発では、2基のうち1基のみ。玄海原発では、4基のうち1基のみです。

 今回の廃炉の決定は、2013年に決まった、国が定める安全基準を満たすために、多額の費用がかかることから、出力が少なく採算が見込めないという判断によるものだった。ということです。

 しかし、多額の費用がかかるというのなら、原発事故の影響によって発生する可能性のあるすべての費用を、原発のリスクとして見込むべきではないでしょうか。「核のゴミ」の処分については、費用どころか、どのようにして処分したらよいかも決まっていないのに、今回廃炉に決まった5基以外の原発が、採算に見合うなどと言うことはできないと思います。

 このように、原発にかかるコストが多額にのぼるということは、IWJは2011年3月11日の福島第一原発事故直後から報じ続けてきました。ぜひ、IWJの過去のアーカイブをご覧いただければと存じます。

※2011/04/11 「日本は、この機を逃したら永久に変われない」――「原発割安」を強く否定する立命館大学教授・大島堅一氏に岩上安身が聞く
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/679

※2013/09/10 「敦賀原発1号機の発電単価は50.8円」独自の試算結果を発表 ~金子勝氏講演会「原発ゼロノミクス『改めて考える原発のコスト』」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/101052

■本日は「百人百話」を再配信します!

 本日は、「3.11から丸4年再配信プログラム」の第17弾として、「百人百話第60話 いわき放射能市民測定室『たらちね』事務局長・鈴木薫さんの思い『子どもたちに原発事故という荷物を背負わせているんだから、少しでも荷物を軽くするのが大人の最低限の責任』」を再配信します。

 鈴木薫さんは、福島県いわき市小名浜生まれで、現在はいわき放射能市民測定室「たらちね」の事務局長として、食品の放射能測定や、ホールボディーカウンター検査を行なっている方です。

※いわき放射能市民測定室「たらちね」
http://www.iwakisokuteishitu.com

 鈴木さんからは、2012年に採集された生の椎茸の放射能測定を行ったところ、4000ベクレルもの数値が出たものがあったというお話もありました。実際に測定し続けている方が、現場でどのような状況を目の当たりにされているのか、そして、どのように考えているかを、この機会に一度じっくりとご視聴いただきたいと思います。

…(後半へ続く)

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◆中継番組表◆

本日のIWJの中継番組表をお送りします。
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

**2015.3.18 Wed.**

【Ch4】11:00~「リニアと国の責任~JR東海はリニアを持ちこたえられるか」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※「リニア新幹線沿線住民ネットワーク」が主催の院内集会。橋山禮治郎氏、五十嵐敬喜氏が講師として発言予定。

※関連記事はこちら
・2015/02/03 地下水の汚染、水源の枯渇、地盤沈下、地価の下落、建築制限――問題が山積するリニア計画、大深度法が適用された外環道の問題に市民・議員らが警鐘 http://iwj.co.jp/wj/open/archives/230042

【IWJ_HYOGO1】12:10~「非核『神戸方式』40周年昼休みパレード」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-hyogo1
※1975年3月18日、神戸市議会が「核兵器積載艦艇の神戸港入港拒否に関する決議」を全会一致で可決。可決から40周年を迎える本日、神戸市役所花時計前から行なわれる、パレードを中継します。

【3.11から丸4年再配信プログラム第17弾・Ch1】16:00~「百人百話第60話 いわき放射能市民測定室『たらちね』事務局長・鈴木薫さんの思い『子どもたちに原発事故という荷物を背負わせているんだから、少しでも荷物を軽くするのが大人の最低限の責任』」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
記事URL: http://iwj.co.jp/feature/100100/list3/60suzukikaoru/
※2012年5月27日に収録した「百人百話 いわき放射能市民測定室『たらちね』事務局長・鈴木薫」を再配信します。

※特集ページはこちらから
・百人百話 |IWJインタビューシリーズ|百人百話とは http://iwj.co.jp/feature/100100/

【IWJ_HYOGO1】18:30~「非核『神戸方式』決議40周年記念集会 ―講演 太田昌克氏(共同通信編集委員)」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-hyogo1
※太田昌克氏(共同通信編集委員)が講師。「日米核同盟の深層 ―密約と呪縛を超えて」というタイトルで、講演予定。

【IWJ_FUKUSHIMA1】19:30~「映画『inside OUTSIDE インサイド・アウトサイド』上映後のゲストトーク」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-fukushima1
※卯城竜太氏・岡田将孝氏(Chim↑Pom)、渡邊晃一氏(福島大学教授・福島ビエンナーレ企画監修)、永幡幸司氏(福島大学准教授)、 荒木康子氏(福島県立美術館学芸員)、平井有太氏(司会)らがトーク予定。

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(前半の続き)…

 「百人百話」は、岩上さんが、「福島の方たちひとりひとりの声に耳を傾けることでしかわからないことがある」として、福島第一原発事故後、お話しくださる方のもとを訪ね、コツコツとインタビューを重ねてきたシリーズです。

岩上安身『百人百話 はじめに』より───────────

日本国内に原発が何基あるのか知らなかった人々が、自分たちの無知と無関心をどれだけ悔いたことだろう。

多くの人々が「安心・安全」を強調する原発推進体制寄りの専門家を起用し続けたテレビや新聞に失望し、真実は何かを求めて、ネットに殺到することになった。私たちは、その求めに応じるべく、東電会見だけでなく、被災者による対政府交渉や様々な集会や公演、デモなどの一次情報を、既存メディアのような恣意的な編集・加工を施すことなく、連日、伝え続けてきた。

だが、私たちにはまだ伝え足りなかった言葉があった。拾い上げきれなかった声があった。逗子の夜、涙まじりに家族と故郷の話を物語るその年配の女性の訴えに耳を傾けながら、そう気づかされた。(~中略~)

今度は、福島の人々百人に、自らの人生と、故郷・福島と、3.11の被災体験について語ってもらおう。それもまずは、インターネットの動画で、と。インタビュアーとしての私は後景に下がり、登場する福島の人々の語る声、言葉、自身の物語が、耳を傾けようとする方々の目と耳に、できるだけダイレクトに届くようにしよう。(~中略~)

こうして2011年11月7日に、IWJのチャンネル9で配信をスタートしたのが、『百人百話~故郷にとどまる、故郷を離れる、それぞれの選択』というインタビュー・シリーズである。

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「百人百話」の動画アーカイブは、下記よりご覧いただけます。

※「百人百話」第1期
http://iwj.co.jp/feature/100100/list1/

※「百人百話」第2期
http://iwj.co.jp/feature/100100/list2/

※「百人百話」参院選直前特集
http://iwj.co.jp/feature/100100/list3/

また、こちらのページからは、書籍版の『百人百話』の第一集、第二集をご購入いただけます。岩上さんの直筆サイン入りも選べますので、この機会にぜひ、お買い求めください。
http://bit.ly/1O1W36X

■現在、IWJをご利用いただくための大切なお問い合わせへのご返事を、急ピッチで進めております

 今年の2月からシステムが新しくなり、会員の皆さまには、これまでよりも少ない手数で、会員登録に関する手続きを行っていただけるようになったのですが、まだわかりづらいところもあり、お問合せのご連絡を多数頂戴しております。

 現在、お問い合わせへのご返事が追いつかずに、多くの皆さまを、大変お待たせしてしまっている状況です。せっかく会員へご登録いただきましたのに、ご不便とご迷惑をおかけいたしまして、本当に申し訳ございません。

※【岩上安身よりみなさまへ】お詫びと、ひとまずの復帰のご報告
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/239339

 岩上さんという司令塔が突然不在となった結果、事務所が混乱していたことも確かです。岩上さんがいないなか、私たちスタッフ一人ひとりの自覚と危機感が足りなかったのかもしれません。

 お問い合わせをいただいていた皆様には、順番にご連絡を差し上げておりますが、すべての皆さまへご返事を差し上げるのには、まだ、今しばらくのお時間を頂戴する見込みです。誠に申し訳ございません。

 必ずご返事をさせていただきますので、どうか、今しばらく、お待ちください。

■メールマガジン「岩上安身のIWJ特報!」編集中!

 毎号、圧倒的な密度とボリュームでお届けしているメールマガジン「岩上安身のIWJ特報!」の最新号を、現在、編集中です。

 現在編集作業が進んでいるのは、「ノンフィクション作家・保阪正康氏インタビュー」、「名古屋大学名誉教授・安川寿之輔氏インタビュー」、「元NHKプロデューサー・永田浩三氏インタビュー」、「元経産官僚・古賀茂明氏インタビュー」などです。いずれも、読み応えのある内容となっています。ぜひ、この機会に、メルマガ「岩上安身のIWJ特報!」をご購読ください!

 今回は、これまでに発行したものの中から、私のオススメを紹介いたします。

・【第49~51号】TPPで流入するモンサントの”毒性”遺伝子組み換え食品~映画「モンサントの不自然な食べもの」マリー・モニク・ロバン監督インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/64600
※オーガニック食材に関心がある私にとって、TPPにより日本人の食卓がどのように変質してしまうか、気になるところです。このインタビューでは、映画「モンサントの不自然な食べもの」の監督であるマリー氏によって、モンサントの「毒性」トウモロコシがTPPにより日本に流入するかもしれない、と指摘されています。

・【第177~180号】自民党の議員が、集団的自衛権行使容認と特定秘密保護法に反対する理由~村上誠一郎参議院議員インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/209976
※昨年7月1日に閣議決定された集団的自衛権行使容認に、自民党の議員として唯一、「No!」の声をあげた村上誠一郎参議院議員に、岩上さんがインタビュー。自らを「ザ・自民党」と称する村上議員が、なぜ特定秘密保護法と集団的自衛権行使容認に反対するのか、必読のインタビューです。

※メルマガ「岩上安身のIWJ特報!」
・まぐまぐ:http://www.mag2.com/m/0001334810.html
・ブロマガ:http://ch.nicovideo.jp/iwj
・月額864円、初月無料

■饗宴VのDVDを、ぜひお買い求めください。

2014年12月に開催した「饗宴V」は、すばらしいゲストの先生方にご登壇いただき、日本が直面する重要なテーマを1日で論じ尽くすという壮大なイベントとして、おかげさまで大成功をおさめることができました。

ご参加の方々にとっても、16人ものシンポジストの先生のお話に真剣に耳を傾け続け、頭をフル回転させながら一緒に考え続けることは、とっても力のいる時間だったと思います。しかし、初めから終わりまで、会場全体に満ちた熱気は弱まることなく、「参加してよかった」というお声をたくさん頂戴いたしました。

このようなイベントを実現できたことは、本当に意義深いものだったと、IWJ一同、自負しております。

しかし、饗宴Vのイベントとしての収支は、下記のとおり、大幅な赤字となってしまいました。

「饗宴V」収支報告
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<収入>合計 3,569,676円

内訳
参加費収入 2,271,000円 *二次会参加費含む
協賛金 795,000円
ご祝儀 120,000円
カンパ収入 104,900円
物販売上 278,776円

<支出>合計 4,317,527円

内訳
運営 3,863,760円 *二次会分含む
物販仕入 127,212円
当日人件費/外注費 326,555円

<収支> -747,851円

どうか、これから、DVDをお買い求めいただき、饗宴Vの熱いシンポジウムをご自宅でご視聴いただくことで、赤字分を取り戻せるよう、ご協力をお願いいたします。
http://iwj.co.jp/feature/symposion5/archives/434

他にも、グッズやDVD販売の収益も、IWJの活動の支えとなります。岩上安身直筆サイン入りの『百人百話』『前夜』の他、「饗宴」「クロストークカフェ」「Deep Night」などのDVD、Tシャツ、ステッカーなどをご用意しています。ぜひ、お買い求めください。

※IWJグッズのご購入はこちらから
http://iwj.co.jp/shop/goods/main.html

■本屋さん始めました! 「IWJブックショップ」のご案内

 IWJではこのたび、岩上さんがインタビューした先生方や、IWJとゆかりのある方々の書籍を、著者のサイン入りで販売するサービスを新しく始めました!

 これまで、農業ジャーナリスの大野和興氏や、元在シリア大使の国枝昌樹氏の著書を販売させていただきました。こちらは、ご好評につき、おかげさまで完売となっております。

 現在、IWJブックショップでは、北海道がんセンター名誉委員長・西尾正道氏のご著書と、IWJ関西の柏原資亮が発表した写真集を、それぞれサイン入りで販売しています。

 「出版業界は苦しい」と言われている昨今ですが、IWJは、良書の紹介につとめてまいります。ぜひ、IWJブックショップをご利用ください!

★お買い求めはこちらから!★

・西尾正道著『放射線健康被害の真実』(旬報社、2012.04)
http://bit.ly/1BcqXPL

・西尾正道著『がん患者3万人と向き合った医師が語る正直ながんのはなし』(旬報社、2014.08)
http://bit.ly/1AjkzHb

・小出裕章・西尾正道共著『被ばく列島 放射線医療と原子炉』(角川oneテーマ21新書、2014.10)
http://bit.ly/1BzTiV7

・柏原資亮・できやよい『PANDY&MIKO ITALY』
http://bit.ly/19gftFp

・柏原資亮・できやよい『PANDY&MIKO JAPAN』
http://bit.ly/1BzTJyL

■ご寄付・カンパのお願い

 岩上さんとIWJのスタッフは、本当に必要とされる情報を、可能な限り生のかたちで、かつ、分かりやすくお届けするために、日夜、奮闘しています。

 しかし、取材活動を継続するためには、どうしても経費がかかります。なにとぞ、IWJの定額会員にご登録いただき、IWJの活動をお支えください。IWJスタッフの一人として、心よりお願い申し上げます。なにとぞ、よろしくお願いいたします。

※IWJ定額会員のご登録はこちらから
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

 また、IWJでは、ご寄付・カンパも受け付けています。

※寄付・カンパのお願い
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

■わとはぷ~What happened today?

今日は、春の彼岸の入りです。今日から24日までの7日間が、お彼岸ということになります。

お彼岸といったら牡丹餅でしょうか。餅米とうるち米を半量ずつまぜて炊き、まるめて、餡子をまわりにまとわせた丸いお菓子で、おいしいですよね。

同じ作り方のお菓子でも、牡丹の花の咲く頃には、牡丹餅。秋の萩が咲く頃にはおはぎと呼ばれるというのが定説かと思っていたら、そうとは限らず、餅米だけだったら牡丹餅、うるち米だけだったらおはぎと呼ぶ説など、さまざまな謂れがあるようです。

ちなみに、祝日法によると、春分の日は、「自然をたたえ、生物をいつくしむ」日。同じ彼岸でも、秋分の日のほうは、「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」日と定められているそうです。

お墓参りができる方も、そうでない方も、よい彼岸の期間をお過ごしください。

今日もIWJをよろしくお願いします。

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 http://iwj.co.jp/

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