「慰安婦像を精液まみれに」――『時をかける少女』で知られる作家の筒井康隆氏が暴言、日韓で衝撃広がる!「最低最悪の発言」「下品で俗悪でゲス」など批判が殺到! 2017.4.8

記事公開日:2017.4.8 テキスト
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(文・平山茂樹)

 日本を代表する作家の信じがたい妄言に、国内外で波紋が広がっている。

 作家の筒井康隆氏が4月6日に自身のツイッターを更新。韓国・釜山の日本大使館前に「少女像」が設置されたことへの対抗措置として日本政府が一時帰国させていた長嶺安政・駐韓大使が帰任したことを受け、次のようなコメントを投稿した(現在は削除)。

 日本大使館前に設置された「少女像」は、旧日本軍が設置した慰安所において慰安婦となり、自らの意に反して日本軍兵士の性の相手をさせられた韓国国民による「怒り」と「悲しみ」の象徴とも言える存在だ。筒井氏はそれに対し「前まで行って射精し、ザーメン(精液)まみれにして来よう」などというのである。「言葉による強姦」とも言うべき暴言であり、決して許されるものではない。

▲韓国・日本大使館前の少女像(出典:Wikipedia)

 筒井氏のこの書き込みは、韓国国内でも衝撃をもって受け止められている。4月6日付けの朝鮮日報は、「人気小説『時をかける少女』で知られる日本の小説家、筒井康隆氏が、旧日本軍慰安婦を象徴する少女像を性的に侮辱する衝撃的な妄言を発した」と報じた。

代表作は『時をかける少女』~過去には「てんかん」の記述をめぐり「断筆宣言」も

 星新一、小松左京と並んで「日本SF御三家」として日本の文壇で大きな影響力を持つ筒井氏。「フィクション」の成立条件を問う「メタフィクション」の作風を得意とし、『虚人たち』(1981年)、『虚構船団』(1984年)、『文学部唯野教授』(1990年)などの作品で知られる。2015年の最新作『モナドの領域』では、哲学や宗教学、宇宙物理学などの知見を盛り込みつつ、ミステリーと思弁的な世界観が融合された作風で話題を呼んだ。

 とりわけ1967年に発表された『時をかける少女』は、1983年に大林宣彦監督、原田知世主演で映画化され、社会現象となった。この作品は2006年にも細田守監督によってアニメ映画化され、興行収入2億6000万円を超えるヒットを記録している。

▲映画『時をかける少女』公式ホームページより

 筒井氏といえば、1993年の「断筆宣言」が有名だ。高校の国語教科書に掲載されることになった『無人警察』内の「てんかん」に関する記述をめぐり、日本てんかん協会が「差別的だ」として筒井氏と教科書発行元の角川書店側に抗議。角川書店が筒井氏に無断で『無人警察』を教科書から削除したことから、筒井氏は雑誌『噂の真相』上で「断筆」を宣言した(『断筆宣言』は1996年に解除)。

「下品で俗悪でゲス」「ひねりも何もあったもんじゃない」「妄言を撤回し真摯に詫びよ」――ツイッターでは筒井氏への批判が殺到

 今回の筒井氏によるツイートを受け、ツイッター上では作家仲間からの批判も寄せられている。『海を感じる時』などで知られる作家の中沢けい氏は、即座にツイッターを更新。「下品で俗悪でゲス以外のなにものでもない」と投稿し、筒井氏を厳しく批判した。

 他にも、名古屋大学教授で日本近現代文学が専門の日比嘉高氏は、これまでの筒井氏の作品を「パロディやらメタフィクションの仕掛けで、言葉を重層化して複雑にする仕掛けがあった」と評価しつつ、今回の投稿は「最低最悪の発言」であると断じている。

 こうしたツイッター上での「炎上」を受け、岩上安身も4月7日未明にツイッターを更新。「妄言を撤回し真摯に詫びよ」と書き込んだ。

 「表現の自由」「作家的感性」などといった大義名分のもと、弱者に対する差別や暴言が許容されるなどというのは、文学者の傲慢以外の何者でもない。この点で今回の筒井氏による発言は、水俣病患者の書いた手紙を見て「IQの低い人が書いたような字だ」と言い放ち、在日朝鮮人を「三国人」と呼んだ、政治家であり作家の石原慎太郎氏による一連の差別発言とも通じる問題であると言える。

 『時をかける少女』は韓国でも公開され、ヒットを記録している。筒井氏は、今回の侮辱発言によって傷ついた人たち、そして何より氏の作品を愛する人たち――その中には数少なくない韓国人も含まれる――のために、一刻もはやく真摯な謝罪をするべきだろう。

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“「慰安婦像を精液まみれに」――『時をかける少女』で知られる作家の筒井康隆氏が暴言、日韓で衝撃広がる!「最低最悪の発言」「下品で俗悪でゲス」など批判が殺到!” への 1 件のフィードバック

  1. 老人ハーツ・クラブバンド より:

    昔から、敬愛していたが、愛想が尽きた。ここまで耄碌するとは・・・・・・
    パロデイとは、根底に人類愛が不可欠であると思うのだが・・・・・

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