【IWJウィークリー24号】「IWJクロニクル」完結!(ePub版・PDF版を発行しました) 2013.11.7

記事公開日:2013.11.7 テキスト独自
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 閣議決定された特定秘密保護法案。日本の国富を米国に差し出す消費税増税。着々と再稼働の準備が進む柏崎刈羽原発。

 岩上安身と IWJ 記者が走り回って取材し、独自にまとめた渾身レポートをお届けします!ダイジェストながら、巻頭言や読み物、スタッフ寸評を含め大ボリュームでお送りする本メルマガは、気になるところだけ「ななめ読み」も推奨です。

24号簡易もくじ

  1. STFダイジェスト
  2. 詳細もくじ
  3. 岩上安身の「ニュースのトリセツ」~「国会開幕! IWJクロニクル」(後編)
  4. ニュースSTF(10/19~10/25)
  5. ワタノハスマイル~ガレキから生まれた笑顔のオブジェ(前編)
  6. ご献本ありがとうございます!のコーナー
  7. 編集後記

1. 24号STFダイジェスト 10月19日(土)~25日(金)

★忙しい方も、ここだけ読めば一週間のIWJの動きがわかる!★

特定秘密保護法が閣議決定 闇から闇へ葬り去られる「特定秘密」

 政府は10月25日(金)、国会議員や公務員に対して国家機密を漏洩した場合の罰則規定を盛り込んだ特定秘密保護法案を閣議決定し、国会に提出しました。

 同法案は、特定の官僚のみが「特定秘密」に携わり、国民にも、国会にも、メディアにも情報を開示せず、秘密裏に行政権力を行使するきわめて危険な法案です。

 米国からの強い要請によって、日本版NSCの創設とともに目指され、日本が米国の恒久的な属国と化す危険性があります。「スパイ防止法」のように思われていますが、同法の第9条には、国民には開示しない特定の秘密情報を特定の外国には提供するとされています。いうまでもなく、情報を献上する相手国は米国です。日本に対する米国の諜報活動を日本自らが合法化し、制度化してしまうのです。

 閣議を前に、首相官邸前には早朝から同法案に反対する市民が集まって抗議の声をあげましたが、その声が政府に聞き届けられることはありませんでした。

 閣議決定に先立つ21日(月)、IWJは超党派の国会議員と政府担当者との政府交渉の模様を中継。法案の作成に携わった内閣情報調査室(内調)の担当者は、「『特定秘密』が記録された文書が破棄された場合、その事実は公表しない」と公言。行政によって「特定秘密」として指定された情報は、その後、秘密裏に廃棄されて、事実は闇に葬られ、永久にわからなくなることが明らかとなりました。

柏崎刈羽原発 フィルターベント設置工事開始 新潟へ取材チーム派遣

 再稼働に向けた工事、始まる。東京電力が再稼働を目指す新潟県柏崎刈羽原発7号機にフィルターベント(排気)設備を据え付ける工事が10月22日始まり、IWJは工事初日の模様を取材、収録した動画の配信を行いました。

 フィルターベントとは、放射性物質を含む蒸気を配管を通して原子炉建屋外に置くタンクへ送るための設備で、原子力規制委員会が定めた新規性基準では設置が義務づけられています。

 新潟県の泉田裕彦知事は、この新規性基準が定めるフィルターベントの他に、「第2のフィルターベント」の設置を求めています。東電の廣瀬直己社長は、9月25日に行われた泉田知事との会談でフィルターベントの多層化を提案。泉田知事はこの提案を受け、翌26日、柏崎刈羽原発の6、7号機における東電の規制基準適合審査(安全審査)の申請を条件付きで承認しました。

 東電はこの日設置工事が始まったフィルターベントの据え付けは年内に終えるとしていますが、泉田知事が求める「第2のフィルターベント」の設置終了には、約3年程度かかるとの見通しを示しています。

米国へと流れ続ける日本の国富 消費税増税では日本経済は復活しない

 消費税増税の前にやるべきことがある。岩上安身が10月22日にインタビューした経済アナリストの菊池英博氏は、消費税率を現行の5%から8%へ引き上げると表明した安倍総理の経済政策を、「デフレからの脱却なくして日本経済の再生なし」と批判しました。

 菊池氏は、小泉純一郎政権下の構造改革路線を、「意図的にデフレを起こして日本国内のマネーを投機筋に流している」と指摘。日本の国富が海外、特に米国の市場に流れている実態を詳細な数字を提示しながら説明し、日銀の黒田東彦総裁や岩田規久男副総裁が中心となって進めている「異次元の金融緩和」では、日本国内のデフレは決して解消されないと説明しました。

作られたイデオロギーとしての「シオニズム」 忘却される正統派ユダヤ教徒の絶対平和主義

 『イスラエルとは何か』(平凡社新書)『トーラーの名において』(平凡社)の著者であるモントリオール大学のヤコブ・M・ラブキン教授が来日し、岩上安身がインタビューを行いました。両書の翻訳を手がけ、10月7日にインタビューした東京理科大学教授の菅野賢治氏に通訳をお願いし、ユダヤ人による故国イスラエルの再建運動「シオニズム」が、どのように政治的なイデオロギーとして成立してきたのか、その歴史的背景について話をうかがいました。

 ヤブキン氏は、米国の支援を受けて中東一の軍事国家となったイスラエルについて、「絶対的平和主義」を掲げる伝統的なユダヤ教の教えに反していると指摘。正統派ユダヤ教徒(オーソドックス)は歴史的に、オスマン・トルコをはじめ周囲のイスラム諸国と友好な関係を築いてきたにも関わらず、シオニズム運動とイスラエルの建国がそうした友好関係を踏みにじっていった経緯を説明しました。

 イスラエルのあり方に対する最も厳しい批判者が正統派ユダヤ教徒たちであるという事実は、これまでほとんど理解されていませんでした。中東情勢のみならず、国際情勢を理解する上で、貴重な手がかりとなるインタビューです。

2020年東京五輪 開催に抗議して市民がデモ 猪瀬都知事は新国立競技場の建設に改めて意欲

 2020年東京オリンピックの開催に反対するデモが都内で行われ、強い雨の中100人を超える参加者が「復興が先だ」「被災者への補償を」といったシュプレヒコールをあげながら行進。新国立競技場の建設が予定されている神宮外苑で集会を開き、抗議の声をあげました。

 他方、東京都の猪瀬直樹知事は10月25日の定例会見で、新国立競技場の建設に約3000億円もの費用がかかるとの試算が出されている件について、「(仮設席を増やすことで)1500億円でできる」と明言。建設に改めて意欲を示しました。

2. 詳細もくじ

岩上安身の「ニュースのトリセツ」

ニュース STF 〜Saturday to Friday~ 10月19日(土)~10月25日(金)

<19日  土曜日>
・憲法14条の平等原則で原発メーカーにも「製造物責任」を――原発輸出問題を考える集会

<20日  日曜日>
・東京五輪開催の返上求めデモ 「復興が先」――「お・こ・と・わ・り」2020年東京オリンピック返上デモ

<21日  月曜日>
・秘密保護法、「特定秘密」は闇から闇へ 「内調」担当者が政府交渉で明かす――秘密保護法を考える超党派の議員と市民の勉強会
・民主・海江田代表 秘密保護法案の中身「今のところ分からない」――民主党 海江田万里代表 記者会見

<22日  火曜日>
・東電、柏崎刈羽原発7号機「第一のフィルターベント」設置工事を開始――柏崎刈羽原子力発電所7号機フィルターベント本体据え付け工事 現場公開
・内需拡大こそが日本を救う道 積極財政で「強攻型デフレ」からの一日も早い脱却を――岩上安身による経済アナリスト・菊池英博氏インタビュー

<23日  水曜日>
・伝統的ユダヤ教の絶対的平和主義から逸脱した”軍事国家”イスラエル――岩上安身によるモントリオール大学教授 ヤコブ・M・ラブキン氏インタビュー

<24日  木曜日>
・国連福島報告「一般市民の被曝量は低い」は非科学的 ヒューマンライツ・ナウら声明
・汚染水対策 政府の”目玉”凍土型遮水壁に疑問の声 財務省が考えた「予備費」投入の大義名分とは――国会エネルギー調査会準備委員会第30回 福島第一原発の汚染水問題を問う
・丹羽宇一郎前中国大使が講演 尖閣問題「”中断”で関係改善を」――新外交イニシアティブ(ND)シンポジウム「民間大使が見た日本外交~これからの日中関係を考える」

<25日  金曜日>
・特定秘密保護法案、首相官邸前での抗議の声のなか閣議決定――特定秘密保護法案、閣議決定しないで! 官邸前アピール
・2020年東京五輪 新国立競技場 猪瀬知事、規模維持したまま整備費圧縮可能――東京都猪瀬直樹知事定例会見

IWJの視点
・ワタノハスマイル~ガレキから生まれた笑顔のオブジェ(前編)

ご献本ありがとうございます!のコーナー】

編集後記
(編集長:岩上安身・今週のデスク:平山茂樹)

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