現在、IWJのテキストのお手伝いをして下さっている高橋さんより、ドライフルーツを使ったおしゃれな保存食について、寄稿していただきました。
高橋さんはご自宅でもモロヘイヤを育てたり、ご飯を炊く時はもちろん土鍋!出勤前には毎朝ジム通いといったように、まさにすこやかを地で行く生活をしていらっしゃいます。
今回のフルーツの赤ワイン煮はヨーグルトだけでなく、おやつにそのまま食べたり、パンに添えたり、使用用途がたくさんあって楽しめると食材だと思います。朝食に出てくるだけでもうきうきしそうで、さっそく私も作ってみたいと思いました。(すこやか編集部)
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執筆者:高橋香菜子
みなさん、ドライフルーツはお好きでしょうか? この問いをIWJのスタッフへ投げかけてみたところ、好きというスタッフもいたものの、そもそもあまり食べたことがない、という答えも聞かれました。ワイン好きの方はご存知と思いますが、おつまみとしてドライ・イチジクをブルーチーズと、またはドライ・レーズンをグラッパ(ブドウの搾りかすから作られる蒸留酒)と一緒にいただくなど、西洋の食文化には欠かせないドライフルーツですが、日本ではまだ馴染みの薄い食べ物のようです。
近年、デパートや街中でもドライフルーツの専門店を見かけることが多くなり、栄養素の高いドライフルーツへの関心が高まっていると感じています。「朝の果物は黄金」という金言もあるように、吸収のよい生の果物を、胃腸の働きの弱い朝に摂ることは良いとされているのですが、水分が多いため夜は身体を冷やすとも言われています。なので、ちょっと小腹が空いた夕方以降は、生ではなく、ドライフルーツの方が身体にとっては良いようです。
私自身もいつ頃からドライフルーツを食べるようになったのか、記憶は曖昧で、20代の頃、繊維質や鉄分を多く含んだドライ・プルーンは「健康的な食べ物」という認識のもと、何度か食べる習慣をつけようとし、挫折したことが、辛うじて思い返されます。ですが、ここ半年ほどヨーグルトと一緒にドライフルーツを食す日々が続けられているため、「すこやか」で取り上げさせていただきました。ドライフルーツをそのままではなく、手を加えて食べやすくしたことで、「おいしく」続けられているのだと思います。
今回はその「ドライフルーツの赤ワイン煮」をご紹介したいと思います。この「ドライフルーツの赤ワイン煮」は、イタリア料理のシェフに教えてもらったもので、甘みの中にシナモンなどの香辛料とレモンの酸味が調和しているところが異国風。ドライフルーツの配分、甘さ加減などはお好きに調整してみてください。
<材料1>
プラム 150g
イチジク 80g
アンズ 40g
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<材料2>
※下の材料をすべて鍋に入れ、混ぜ合わせる
赤ワイン 300g
グラニュー 75g
水 150g
レモン 15g
八角 2~3個
クローブ 1〜2粒
シナモンスティック 1〜2本
<作り方>
1. <材料2>を入れた鍋に、イチジクとアンズを入れ、強火にかける
2. キッチンペーパーをかぶせ、沸騰後、中火で3分程煮て、火から下ろす
3. プルーンを入れて混ぜ、冷ます
今回はプルーン、あんず、イチジクの3種類で作ってみました。三者ともに、鉄やカリウム、カルシウムなどのミネラル類やビタミン類、食物繊維がバランスよく含まれています。あんずは、体内でナトリウムとのバランスを保つことで血圧を正常に保つ役割の「カリウム」を多く含むため、高血圧を予防・改善する効果があるといわれています。またイチジクは、妊婦に不可欠な「葉酸」を多く含んでいます。
また、八角・シナモン・クローブなどの香辛料を入れることで、暑さで疲れた夏の胃袋を優しく刺激してくれることでしょう。西洋でスターアニスとも呼ばれる星形をした八角は、中華料理で使うことが多いですが、私は八角が大好きです! このスパイシーさは男性より女性のほうが、より好むのではないでしょうか。
赤ワインがない! という時には、「赤ワイン、水」を紅茶に替えて、ドライフルーツの紅茶煮も試してみてください。より優しい味わいになります。今回私は、グラニュー糖などの精製糖ではなく、ミネラルを多く含む精製度の低いキビ糖を使ってみたのですが、いろいろレシピを変えながら、ご自分にあった「味」を探ってみるのも面白いと思います!
前回の寄稿で、福岡の川野さんは、「おいしい習慣を無理なく楽しんで続けていくこと。すこやかとは、その先にしか得られないものなのだと思います」とおっしゃっていますが、納得です! 「身体にいい」というだけではダメで、「おいしい」が「すこやか」につながるのだと思います。またその「おいしさ」とは、市販のものでは味わえないものでもあります。材料や甘さなどの調整もしてみることで、自分らしい「おいしさ」が生まれるのではないでしょうか。いつもは市販のチョコレートやクッキー、菓子パンなどを召し上がっている方も、たまにはこういった手作りの甘味を、ぜひ味わってみてください!
ちなみに、幼少時代に野山に囲まれた田舎で育った私は、東京のスーパーでイチジクやアケビが「高級品」として売られているのを初めて見た時、なかなかの衝撃を受けました。イチジクは木からもいで頬張る(食べ過ぎると舌が痺れたものです)、またアケビは山遊びの中で見つけたものを食べる、ということが当たり前の環境だったものですから。自然な食べ物への関心を始め、田舎育ちのDNAは今でも受け継がれていると感じています。
<参考Webサイト>
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今後もこのようにスタッフのすこやかブログをゆっくりですが、アップしていけたらと思います。
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