【IWJすこやかブログ】 梅と健康 ~Kinari(きなり)さん

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子育て支援に取り組んでいるNPO法人「WAIWAI」で、現在、食や健康法の講座を受け持ち、IWJ定額会員にご登録いただいているKinari(きなり)さんより、「梅」と健康に関する寄稿をいただきました。

梅は、実が若いうちは、種や実を外敵から守るために「青酸配糖体(せいさんはいとうたい)」という物質を含みます。この物質は、酵素や人の消化管内で分解され、青酸を生じ、嘔吐や腹痛などの中毒症状を起こすと言われています。しかし、実が熟すと種を守る必要がなくなり、青酸配糖体は分解され、また、梅干しやジュースなどに加工する過程で減っていき、人間が食べても問題がなくなるそうです。

外敵の多い自然の中で生き残りをかけて、上記のような性質をもった梅は、人の健康にはどのような効用があるのでしょうか!?(すこやか編集部)

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「梅と健康」 執筆者:Kinari<きなり>

私は、今は主婦ですが、20年近くずっと歯科衛生士を務めてきました。子どもが生まれる頃から食や健康に興味を持って、自分なりに色々と勉強してきました。また、現在はNPO法人「WAIWAI」http://waiwai-kawaguchi.jimdo.com/ で食や健康法の講座を受け持っています。

日本食が世界遺産になりましたが、日本には昔から「食や養生」で、健康を守ってきた知恵があります。今の時期は青梅をお店でもよく見かけます日本人は昔から梅を生活に密着した食材として利用してきました。「梅仕事」なんていう言葉があるくらいです。梅干しを手作りするには大変そうと感じている人でも、とても簡単に作れる「梅ジュース」はいかがでしょうか?

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●梅ジュース

<材料>
・梅
・砂糖
☆梅と砂糖は同量 (1キロ:1キロ)*2キロずつでも3キロずつでもお好みで♪
☆酢を入れて作る事もできます。(お好みですが100cc程度)

<作り方>
1. 青梅をきれいに洗って、軸の部分を竹串などできれいにしたら、いったんフリーザーで凍らせます。(梅の細胞が壊れやすくエキスが出やすくなるみたいです)

2. きれいに*1)消毒したビンに、青梅と*2)砂糖を交互にならべます。

3. 1日に2~3回ビンをふって砂糖と梅を馴染ませます。

4. 約1週間くらいで、梅はしわしわになりエキスが出て、梅ジュースの完成です。

【梅ジュースと梅ジャムクッキー】

*1)消毒は焼酎や消毒用のアルコールでなくても、ビンが耐熱であれば熱湯をかけて消毒をする事も可能です。作業時はやけどに注意して下さい。
*2)砂糖は精製された白砂糖より、ミネラルを含んだきび砂糖やテンサイ糖がおすすめです。
(できた梅ジュースは冷蔵庫で保管して早めに召し上がってください)。
水やソーダで割って飲みます。NHKの「ごちそうさん」の中でも(焼き氷として)かき氷にかけて食されていましたね。
しわしわになってしぼんだ梅は、私は捨ててしまいますが、まだ利用できるよという方法があれば教えて頂きたいです。

↓以下「たべもの薬箱」阿部絢子著 文化出版局 より一部抜粋
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<梅の薬効>
下痢・腹痛・風邪・二日酔い・疲労回復・水虫・腰痛・のどの痛み・殺菌・抗菌
梅の成分は、なんといっても有機酸が豊富なことです。クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸などで、薬効はもちろん疲労回復、殺菌、抗菌、下痢、腹痛です。またビタミン類は、A,B1,B2,Cを含み、風邪、二日酔いに薬効があります。その他、カルシウム、カリウム、リンなどミネラル類も含み、本当にバランスのとれた食べ物といえましょう。
といっても、生の梅の実を薬用に用いるのは、青酸が含まれていますから不可能です。梅肉エキス、梅酒、梅干しにして利用するようにします。特に梅肉エキスは梅の薬用としては最も効果の高いものです。
*梅肉エキスは家庭で手作りもできますが、自然食品店などには置いてあります、参考までに。
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●梅肉エキス

青梅をすりおろすのも、土鍋で煮詰めるのもかなり時間がかかりますが、お友達や家族と一緒に何人かで作業すれば、楽しく作れます。
梅は金気を嫌うので、金物は使用しないで作ります。

<材料>
青梅(3キロ以上)*1キロだとかなり少ない出来上がりです

<作り方>
1. 青梅を金物以外のすりおろし器ですりおろします
2. すりおろした青梅をガーゼでしぼり、汁を土鍋でトロリと黒くなるまで煮詰めます
3. 消毒したビンにつめて冷蔵庫で保管します
4. そのままなめるとビックリするくらい酸っぱいので、はちみつや砂糖を加えお湯で溶いて飲みます

整腸作用が強いので我が家では「下痢」した時のお薬として、子どもが小さい時から使用しています。
風邪の時期にインフルエンザ予防として、毎日飲ませても良いと思います。

☆残った梅の搾りかすは、砂糖をお好みの量加えて煮ると梅ジャムとして食べられます。
青梅は、生では絶対に食べないで下さい。

【梅ジャムとヨーグルト】

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Kinariさん、この度は寄稿をいただきまして、誠にありがとうございました!!

<ご紹介>
NPO法人:「WAIWAI」
URL : http://waiwai-kawaguchi.jimdo.com/